MOVIE RECIPE
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当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『クリスチャン・ベールの二面性』
クリスチャンベールが『二つの顔』を持つ役を演じることが多々ある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アメリカン・サイコ』
- 『プレステージ』
- 『ダークナイト』
- 『マシニスト』
- 『アメリカン・ハッスル』
- 『バイス』

表はエリートビジネスマンだが、裏ではとんでもないサイコ男を演じている。

この映画でも彼はある二面性がある男を演じている。

『ダークナイトトリロジー』3部作がそうだが、ブルースウェインとバットマンという二つの顔を持つ男を演じている。

これ以上は痩せられないほど痩せ細った男が、一年間不眠の状態でふらふらと生きている。彼は顕在意識では何事もなく生きているが、潜在意識にはある秘密がある。

実際にあった詐欺事件の話。彼を含めた豪華キャストが詐欺師を演じる。

第43代アメリカ合衆国大統領ジョージ・W・ブッシュの下で副大統領を務め、「アメリカ史上最強で最凶の副大統領」と呼ばれたディック・チェイニーを描いている。

その他もこのテーマにはエドワード・ノートンということでまとめることもできるのですが、ネタバレ的な形が多くなってしまうのでやめておきます。彼はプロ意識が高いストイックな人間なので、役とプライベートをきっちり分けて考えているという点でも、ここにまとめられる理由なのかもしれません。
2.『クリスチャン・ベールの怪演』
クリスチャンベールは怪演もすごい。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アメリカンサイコ』
- 『マシニスト』
- 『アメリカン・ハッスル』
- 『バイス』
- 『ザ・ファイター』

前述したように、この映画での彼の怪演もすごい。

前述したように、この映画で彼は『もうこれ以上は痩せられない』というほど痩せている。身長183cm、体重85キロの体型から、毎日りんご1個とツナ缶のみで過ごし、55キロまで体重を落とした。ベールは45キロまで落とそうとしたが、彼の健康を憂慮した周りによって止められたという。

1970年代にアトランティックシティで起きた収賄スキャンダル「アブスキャム事件」を基にしている。肥満体の天才詐欺師を演じるにあたり、ドーナツやチーズバーガーなどの高カロリー食品を大量摂取し激太りさせた。

第43代アメリカ合衆国大統領ジョージ・W・ブッシュの下で副大統領を務め、「アメリカ史上最強で最凶の副大統領」と呼ばれたディック・チェイニーを描いている。ベールは役作りのために体重を40ポンド(約18kg)増量した。

彼の場合『マシニスト』の話は前述したが、この映画でもコカイン中毒の元ボクサーを演じるにあたり13キロの減量だけではなく、実際に髪の毛を抜き、歯並びまでも変えて役作りに挑んだ。

前述したように、ストイックな役者なので役に憑依するような演技をすることが目立ちます。見てる側は最高の気分ですね。一流の仕事を見せてもらっている気分になります。家具で例えていうなら、Amazonで低評価がつくような(実際に問題になった)粗悪品の家具を買うと、表面は良いように見えても、裏の縫い目などが適当でつくりも悪く、安っぽい印象を与えるのに対し、一流の家具は裏の縫い目まできっちりとこだわっていて、品質も良く、長持ちする。
ただ高いということではなく、安い物でもそういう物はあるので、役者の意識次第ですよね。彼はそういう本物の俳優に見えます。例えば『レイジングブル』で主演のデ・ニーロは、ミドル級チャンピオンまで上り詰めた鍛え上げられた肉体と、引退後の肥満体型を表現するために体重を27kg増量。徹底した拘りから生まれた造語、「デ・ニーロ・アプローチ」の完成形とも言える役作りを敢行し、この映画で第53回アカデミー主演男優賞を初めアメリカ国内の映画賞を多数獲得しました。
これが1980年。こういう風に一流の役者たちの『命懸けのリレー』が水面下で行われている。そう考えることもできます。
3.『不思議なホプキンス』
アンソニーホプキンスは不思議な男を演じることが多い。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『羊たちの沈黙』
- 『ジョーブラックをよろしく』
- 『ブレイン・ゲーム』
- 『ザ・ライト -エクソシストの真実-』
- 『アトランティスのこころ』
- 『ファーザー』

この作品でもそれ以降のハンニバルシリーズでも、ハンニバルという不気味な男を演じる。彼は異常に知能指数が高く、また異常な犯罪癖を持っている。彼は永久に外に出してはならないと思うし、FBIは彼に事件解決のために助言を乞うこともある。

この映画で彼が出会うのは『死神』である。物語のメインは二人の恋愛模様に向けられるのだが、すべては彼から始まった。

超能力を持っている男を演じている。家族問題が複雑でふさぎ込んでいるところ、FBIに目をつけられて捜査への協力を申し込まれる。

何千回も悪魔祓いをおこなってきた伝説的なエクソシスト、ルーカス神父を演じる。しかし、ルーカス神父は悪魔退治をしながら、やがて悪魔に取り憑かれる。

スティーブンキングの作品。ここでは、彼がミステリアスに描かれているので詳細は書けないが、ここにまとめられる。

これは一応説明がある映画だが、説明なしで観るミステリー映画としても楽しむことができる。もっとも、『楽しむ』というのは的確ではないかもしれないが。

恐らく配役というのは製作者側が、(これをやるならあの人がいい)として、思い浮かぶ人にまず声をかけるのではないでしょうか。そしてその後にオーディションとか、そういうものがある。例えば北野武の最新作『首』では、西島秀俊(52)が明智光秀、加瀬亮(48)が織田信長、中村獅童(50)が百姓の難波茂助役で北野組に初参加。浅野忠信(49)が秀吉の軍師・黒田官兵衛、大森南朋(51)が秀吉の弟・秀長を演じます。
北野監督もビートたけしとして羽柴秀吉を演じていますが、キャスティングについてたけしさんは「脚本を書きながら、これはこの人と…」として決めていったという話を最近目にしました。よって、たくさん映画を観ていると、(あの人がまた同じような役をやっている)という状況に遭遇することがあります。今回の場合は、『アンソニーホプキンスが不思議な能力を持っているので、FBIやらなにやらに協力を申し込まれる』という、そういう展開ですね。
人にははまり役というものがありますからね。例えば日本の俳優で言うなら、リリー・フランキーさんなどは飄々とした良い人の印象ですが、役をやらせるなら圧倒的に悪役の方がはまっています。『凶悪』とか『SQOOP』の彼は見事でしたね。以前、ピエール瀧さんが逮捕されてしまう前、『あの人は悪い役をやらせたらはまる』という話で『アウトレイジ』等にも出演していましたが、やはり役には人間が出るのか、その本性や天分というものを存分に生かすかどうかということが、このあたりに関係している印象があります。
4.『ブルースの不思議な時間体験』
ブルース・ウィリスが不思議な時間体験をする映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『LOOPER/ルーパー』
- 『12モンキーズ』
- 『キッド』

舞台は近未来2044年のカンザス州、未来の犯罪組織との契約でタイムマシンで過去である今に送り込まれた標的を射殺して死体を処理する殺し屋、通称「ルーパー」を、演じる。

全世界へウイルスが拡散して人類が滅亡寸前になった原因を探るために時間旅行を繰り返す男の冒険と意識の混乱が描かれる。

なぜか少年時代の自分と遭遇し、彼との出会いで人生を再考する展開がある。

彼の最近の映画は、正直『ぼーっとしていて退屈なのかなあ』というような、そういう虚無的な印象を得ていました。そんな中、2015年にはセリフが覚えられずウディ・アレン監督作品を降板したと報じられ、2022年3月に、彼が失語症であるということが報告され、引退の運びとなりました。更にその後の2023年に、症状が進行していて認知症となります。年齢で言うと彼は明石家さんまさんと同じなので、まだまだ若いという印象ですね。もちろん、さんまさんが異常に元気ということもありますが。
彼のあの最後の方の虚無的な演技の背景にそういう事情があったと分かると、文句は何一つ言えなくなりますね。元々寡黙でニヒルな男を演じることが多かったので、手を抜いているようにも見えたのですが、もしかしたら『こういう役なら、セリフも少ないし、出演も楽だ』という流れがあったのかもしれません。彼が出ればそれだけで宣伝にもなりますし、彼自身もギャラを貰えますから、最後の仕事のつもりで、絞り切ってくれたのかもしれませんね。
5.『ジョニー・デップのキャラクター』
キャラクターものを演じることが多いジョニーデップ。すべてが成功しているわけではないが、見事にハマっている。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ダーク・シャドウ』
- 『シザーハンズ』
- 『チャーリーとチョコレート工場』
- 『ローン・レンジャー』
- 『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』
- 『アリス・イン・ワンダーランド』
- 『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
- 『パイレーツ・オブ・カリビアン』
- 『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』
ダーク・シャドウ
呪いでヴァンパイアに変えられた男を演じる。自身の代で企業で成功したにも関わらず、現代になり落ちぶれてしまった子孫を立て直すために、催眠術などを使って奮闘する。

両手がハサミの人造人間であるエドワード。彼を生み出した発明家は急な発作で死去。つまり彼は、生まれたての赤ん坊と同じレベルで、この世に取り残された。町の人たちと触れあっていく中で、善いことも悪いことも経験していく。そして、彼が去った後、そこに残ったのは確かな哀愁だった。

不思議な世界と言えばこの作品だ。これは不思議すぎて、観る人によって解釈が全く違うという個性を持っている。要は、子供も単純にこの不思議な世界が好きだが、『不気味な世界』を別角度から楽しむような人もこの世界に入るのだ。
ローン・レンジャー
「ハイヨー、シルバー!」や、相棒であるステレオタイプなインディアンの青年・トントの台詞「白人嘘つき。インディアン嘘つかない」というセリフが有名なローン・レンジャーの映画作品としては5作目にあたる。
チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密
裏社会でインチキ美術商を営んでいるイギリスの貴族であるチャーリー・モルデカイを演じる。

ルイス・キャロルの児童文学小説『不思議の国のアリス』を原作に、その後日談的なストーリーとして再構成、実写とモーションキャプチャによって映画化した。帽子職人のマッドハッター役を怪演。かなりサイコな印象で、ヘレナボナムカーターと一緒にこの不思議な世界観を盛り上げている。アンハサウェイもなかなかいい。

腕のいい理髪師ながら、愛用の西洋かみそりで客を次々殺めていくスウィーニー・トッドと、それを助け犠牲者の肉をミートパイにしていた夫人が描かれるが、ミュージカルということもあって、ある種明るくその奇行が展開されるため、逆に『狂った現実性』が増して見える。

彼が最もハマった役がこのジャック・スパロウである。

ここでもグリンデルバルドという最強の魔法使いを演じているが、アンバーハードとの夫婦間トラブルの影響もあり、降板することになった。

『ローンレンジャー』と『チャーリーモルデカイ』以外はヒットしていますね。しかしこの作品も、違う時期に違う人が見たらもしかしたら面白いかもしれません。彼への期待は高すぎるのでパイレーツが2003年という比較的早い時期に大ヒットしているので、それ以降の作品はすべてそれと比較されてしまう傾向にあります。ですが、そういう流れが一切関係ない時代の人たちが単発的にこれらを見たら、もしかしたら違う印象があるのかもしれません。
私などは、『シザーハンズ』は大勢が言うほどそこまで心に刺さるということはありませんでした。もちろん面白かったのですが、この作品もそういう『時代の流行的なうねり』が関係していた気がします。当時、友人の家に行くとこの映画があり、またあるいは『スーパーファミコン』があった。『セックスアンドザシティ』もそうですが、人々は『それが家にある』ことに悦を覚えていた感じがしました。
少し時間が経つと、もうそういう熱はないことが分かります。つまり冷静になる。同じ『怪奇な哀愁』ということで考えるなら『エレファントマン』のそれにはかないませんからね。パイレーツも、映画館で初めて観た時、最後のあのセリフからの、あのBGM。あの哀愁と興奮は忘れられないものがありましたが、それを知らない世代には、また違う印象を与えるはずです。ちなみに私は(この人の映画は全部観る!)としている人の一人に、彼がいます。
6.『アン・ハサウェイの成長』
こうして考えるとなかなか面白い。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『プリティ・プリンセス』
- 『裸の天使』
- 『プラダを着た悪魔』
- 『ブルックリンの恋人たち』
- 『ワン・デイ 23年のラブストーリー』
- 『マイ・インターン』
- 『オーシャンズ8』
- 『ダークナイト・ライジング』
- 『魔女がいっぱい』

ごく普通の女子高生を主人公にしたシンデレラストーリー。この映画で前述したように彼女はごく普通の、冴えない女子高生として映画界にデビューする。ここから下記に行くにつれ、徐々に彼女が『成長(進化)』していく、というストーリーで楽しむ。

上記作品には続編等もあり、しばらくそれが続くが、この作品で彼女はロサンゼルスの富裕層の娘で、女子高生のアリソンを演じる。彼女は、育ちの良さとは裏腹に、仲間たちとドラッグやセックスに刺激を求める日々を送っていた。つまり、ちょっとグレてしまった。

ジャーナリスト志望の主人公が悪魔のような最悪の上司の下で前向きに頑張る姿を描いた物語である。つまりこの映画で彼女はキャリアウーマンとして就職する。

この作品で彼女はモロッコで人類学の博士号を取得するために研究をする。今回のレシピのために映画の公開順に並べていないところがポイント。

この作品で彼女が大恋愛と向き合う。

この作品で彼女は、ニューヨークで女性向けファッション通販サイト『About The Fit』を運営している女社長として活躍。就職し、勉強し、大恋愛をして、ついに社長になったわけだ。

だがこの作品で彼女は大金を強盗に手を染めてしまう。しかもその額は総額400億円ほどで、一人当たり50億円。

強盗に味を占めた彼女は、ついに『キャットウーマン』へ・・。

そしてこの作品でとうとう彼女は魔女になってしまった。

普通の女子高生だった彼女が、20年ちょっとの時間をかけてついに魔女になってしまいました。(完)
7.『トム・ハンクスの実話世界』
トムハンクスは実話映画をやることが多い。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『キャプテン・フィリップス』
- 『ブリッジ・オブ・スパイ』
- 『アポロ13』
- 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
- 『ウォルト・ディズニーの約束』
- 『ハドソン川の奇跡』
- 『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』
- 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』

2009年に発生したマースク・アラバマ号乗っ取り事件でソマリア海賊の人質となったリチャード・フィリップスを描く伝記映画。ソマリアというのは海賊行為がビジネスとして蔓延していた。

U-2撃墜事件でソ連の捕虜となったフランシス・ゲイリー・パワーズの解放のために動く弁護士のジェームズ・ドノヴァンを中心に描かれる。題名の『ブリッジ・オブ・スパイ』とはスパイ交換が行われたグリーニッケ橋を指す。

アポロ13号への搭乗が予定されているジム・ラヴェル船長(トム・ハンクス)とフレッド・ヘイズ月着陸船パイロット(ビル・パクストン)、ケン・マッティングリー司令船パイロット(ゲイリー・シニーズ)の3名の宇宙飛行士は、史上3度目の月面着陸を目指す。専門家からも評価が高い映画である。

パイロットや医師、弁護士に偽装し(弁護士の資格は本当に取得した)、1960年代に世界各地で小切手偽造事件を起こし「天才詐欺師」と言われたフランク・W・アバグネイル・Jrと、彼を追うFBI捜査官の姿を描く。題名意味は「できるもんなら捕まえてみろ」の意味で、鬼ごっこの時の掛け声である。日本語の「鬼さんこちら」に当たる。

『メアリー・ポピンズ』シリーズの作者、パメラ・トラヴァースを中心とした物語であり、1907年に彼女がオーストラリアのクイーンズランド州で過ごした幼少時代と、1961年にウォルト・ディズニーと『メリー・ポピンズ』映画化の交渉をする過程が描かれる。ディズニーは何としても彼女のこの作品を映画化したかった。

2009年に起こり、奇跡的な生還劇として知られるUSエアウェイズ1549便不時着水事故、通称“ハドソン川の奇跡”の実態を描く。この奇跡のパイロットは称賛されるが、やり方に疑問を持った者もいたようだ。

チャールズ・ウィルソンという政治家が、CIAの諜報員と共にソビエト連邦によるアフガニスタン侵攻に抵抗するムジャーヒディーンを援助する模様を描く。冷戦当時、アフガンのイスラム武装勢力ムジャーヒディーンは無名だった。ゆえに実際にアフガンからソ連を撤退させたことで、CIAにしか贈られなかった功労賞を文民として初めて秘密裏に表彰される。だが、そのムジャーヒディーンは、その後アルカイダなどとのつながりをもつ危険なイスラム原理主義者として活動してしまい、2001年9月11日には、アメリカ同時多発テロが巻き起こってしまった。

ベトナム戦争を分析・記録したアメリカ国防総省の最高機密文書=通称「ペンタゴン・ペーパーズ」の内容を暴露したワシントン・ポストの2人のジャーナリストの実話を映画化した社会派ドラマ。アメリカはベトナム戦争を仕掛けたが、その理由を捏造していて、それを隠蔽した情報が極秘ファイルとして存在していた。

実話映画が一番見ごたえがありますからね。やはり実話かそうじゃないかというだけで価値が2つ3つ変わってきます。例えば『ミュンヘン』などのような事実が実際にあったというのはすごいことですし、『エレファントマン』もそうですよね。彼の場合、隣人にいそうな親近感や安心感があるので、一般人を演じさせたらピカイチという印象があるのかもしれません。ものすごく一流の俳優なのですが、日本に来た時も常にユーモアを忘れない余裕の姿勢を見せてくれていましたし、よく笑って和ませていました。
8.『トム&メグライアン』
トムハンクスとメグライアンは当時、ゴールデンコンビとしてラブコメ映画を盛り上げた。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ジョー、満月の島へ行く』
- 『めぐり逢えたら』
- 『ユーガット・メール』

人気スタートム・ハンクスと、コメディエンヌのメグ・ライアンの2人の共演第1作目。スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮をつとめており、メグ・ライアンは1人3役をこなしている。

1957年の映画『めぐり逢い』にヒントを得ており、重要なシーンとそのテーマ曲が引用されている。また後に、脚本・監督ノーラ・エフロン、主演のトム・ハンクスとメグ・ライアンの同じ顔合わせで、『ユー・ガット・メール』が1998年に公開された。

上記作品と主要キャストが同じ形で、この作品が展開された。

しかしこの2年後の2000年に『プルーフオブライフ』という映画で彼女はラッセルクロウと不倫をしてしまいます。夫のデニスクエイド曰く、『ラッセルは俳優としては一流だが、男としてはクソだ』と言ったようです。この印象と、その後の『インザカット』による演技派への転向の失敗、そして度重なる整形の失敗に、『ゴースト/ニューヨークの幻』、『プリティ・ウーマン』、『誘う女』、『羊たちの沈黙』などのオファーを断ってしまったという運の悪さなどが重なり、彼女は完全に干される形となりました。
もしそうしたことがなければこのゴールデンコンビがもう少し映画界を盛り上げてくれたかもしれません。ただまあ、彼女はそれまでに十分盛り上げましたからね。一度も日の目を見ることなく終わってしまう人の方が圧倒的に多いわけだから、大成功したと言えるでしょう。
9.『トム&キッドマン』
今度のトムはトムクルーズだ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『デイズ・オブ・サンダー』
- 『遥かなる大地へ』
- 『アイズワイドシャット』
- 『アザーズ』

本作は同年に結婚するトム・クルーズとニコール・キッドマンが共演した最初の作品。

その後2001年に離婚するまでにこの『遥かなる大地へ』(1992年)と、

この『アイズ ワイド シャット』(1999年)にて共演している。
アザーズ
1945年のイギリス海峡のジャージー島にある大邸宅を舞台に、光アレルギーの子どもを抱えて昼も闇の中で暮らす母親が何かの気配と怪現象におびえる姿を描いたサスペンスホラー映画。キッドマンの当時の夫トム・クルーズが製作総指揮で加わっている。

彼女はトム・クルーズとの結婚について、「ものすごく力のある男性と結婚したことが、わたしをセクハラから守ってくれた。」と振り返っています。トムクルーズの影響力は極めて大きいですからね。渡辺謙なども、彼の話をする際に別次元を話すようにしていました。以前『しゃべくり007』で彼が出演したとき、しゃべくりメンバーがいつもように『いじって笑いにする』方法で彼をいじりましたが、彼はいたって真面目に見えました。
『しゃべくり007始まるよ』的なフレーズをカメラの前で言ってくれとメンバーに言われ、許諾するのですが、全開の笑顔で口パクしたのです。それを大笑いしてメンバーがもう一度やらせたのですが、彼は冗談じゃなく真面目にやっているように見えましたね。つまり、『アメリカではそれで後は周りが勝手にやってくれる』という、そういうことがまかり通っているように見えました。
これは、彼が浮世離れした次元にいることが垣間見えるワンシーンだったように見えます。自家用ジェットなんか当たり前の彼ですから、他の人が入れないところに入れるし、何もかもがVIP扱いなわけです。きっとこの時も、それで後はうまくやってくれると思ったのかもしれません。
10.『どうしたキッドマン』
そのニコール・キッドマンだが、思わず(どうしたキッドマン!)と突っ込みたくなる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ペーパーボーイ 真夏の引力』
- 『パーティで女の子に話しかけるには』
- 『めぐりあう時間たち』

この映画で彼女は超一流の俳優にも関わらず、超三流の底辺な女性を演じる。それは言いすぎだが、およそ彼女の人生とは無縁のハードな女だ。

この作品もかなり奇天烈で、超一流の彼女がやるような内容ではないという印象を受ける。

この場合、特殊メイクをしているので彼女だと気づかない人もいる。という意味で、ここに該当する。

ただ、『めぐりあう時間たち』で共演したメリル・ストリープやジュリアン・ムーアなど、なみいる名女優の中でも特に熱狂的な賛辞を獲得し、アカデミー主演女優賞(オーストラリア人女優として初の受賞)やゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)、ベルリン国際映画祭 銀熊賞などを受賞する結果になりました。上記2作品に関しては、逆にこれからも『どうしたキッドマン』のレシピを増やす作品に出てほしいですね。そうやって演技の幅を広げる努力を惜しまない姿勢が、こうした栄誉ある賞に繋がっているのかもしれません。
11.『クラシック・ナイトレイ』
ドレッシーなキーラ・ナイトレイを見る機会がたくさんある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『パイレーツ・オブ・カリビアン』
- 『プライドと偏見』
- 『シルク』
- 『つぐない』
- 『ある公爵夫人の生涯』
- 『危険なメソッド』
- 『アンナ・カレーニナ』
- 『くるみ割り人形と秘密の王国』

総督の娘エリザベス・スワンを演じ、冒頭から『ドレスがきつくて仕方ない』とぼやくシーンがある。

ジェイン・オースティンの小説『高慢と偏見』が原作。18世紀末のイギリスが描かれるので、洋服もクラシックなものになる。
19世紀のフランスが舞台となる。「極東の国・日本へ行って蚕の卵を買い付けてくる」という展開があり、役所広司などの日本人俳優とも『結果的に』共演している。

1935年のイングランドが舞台で、この映画でも彼女はクラシックなドレスを着る。内容的にはシアーシャローナンが引っ掻き回す展開だ。

ダイアナ王妃の血筋でもあるジョージアナ・キャヴェンディッシュ (デヴォンシャー公爵夫人)の半生が描かれるが、彼女が嫁いだ場所で、彼女の居場所はなかった。

精神科医カール・グスタフ・ユングとジークムント・フロイト、そして精神分析医のザビーナ・シュピールラインの3人のドラマを描く。このうち彼女を演じたキーラナイトレイが、そこまでやるかという怪演ぶりを見せている。

1877年にレフ・トルストイが発表した『アンナ・カレーニナ』の映画化作品。『最期』が一つのキーワードとなる。

ヴィクトリア朝時代のロンドンを舞台に、キーラナイトレイがお菓子の国の摂政で妖精を演じる。

彼女は1999年に『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』で侍女サーベを演じたのが最初で、その後数年間は無名のテスト的な映画が続きます。そしてもう2003年には『パイレーツオブカリビアン』ですから、比較的早くヒットしましたね。というか、ヒットした女性の歴史を見ると、大体早くに売れています。逆に男性になると、下積み時代が長かったりします。これは男女に求められるニーズの何かが関係するかもしれませんね。
彼女からすれば、パイレーツでクラシックなドレスを着てから運気が変わった、というある種のジンクスを持っているのかもしれません。例えば、『メアリと魔女の花 』もスタジオジブリが初めて黒字化した作品である『魔女の宅急便』にあやかって魔女ものにしたと言いますから、結果はさておき、やはり売れる売れないというのは死活問題なわけで、ちょっとでもそこにチャンスがありそうなら、そこから目を離さないことが大切なのかもしれません。
12.『海の男ケビン・コスナー』
ケビンコスナー海の男が似合うのかもしれない。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『守護神』
- 『ウォーターワールド』
- 『メッセージ・イン・ア・ボトル』

アメリカ沿岸警備隊の話で、過去に問題を抱えるベテランと、能力のある新米の、才能同士の衝突が見られる。二人はある共通点を持っていて、信念の高さゆえに目線が一致し、衝突していても、心では意気投合する。彼らが真剣だったのは、命がかかっているから。そして過去があるから。我々は最後、ケビンコスナー演じるこの男の行動に、魂を揺り動かされる。

この場合、温暖化の進行により北極・南極の氷が溶けて海面が上昇した結果、海だけが広がる海洋惑星となったという状況が存在していて、彼はそこで孤高に生きる男を演じる。

ある日、海岸で瓶を見つけ、その中に入っていた手紙を読む女性。その手紙を書いたのはケビンコスナー演じる、妻を亡くした男だった。女性も離婚して夫がいない。お互いに人生に欠けたものを抱えながら、少しづつ距離を近づけていく。

ケビンコスナーは最初『ファンダンゴ』やブラピの初出演作でもある『追い詰められて』、『さよならゲーム』等の映画で、少しちゃらついた、というか、軟派な、というか、そういう雰囲気の男を演じていましたが、後に『アンタッチャブル』で見せた『信念のある渋い男』を演じさせ、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』や『ボディガード』等の名作に繋がっていきました。この挙げた作品もそうですね。『マン・オブ・スティール』などもそうです。
『アンタッチャブル』の方向で、『ロビンフッド』や『ワイアットアープ』といった似た雰囲気の映画を展開しますが、ゴールデンラズベリー賞最悪主演男優賞を受賞してしまったり、失敗する結果もありました。そう考えると彼は、『一歩引いた位置にいる、いぶし銀の渋い男』という役がはまり役。『守護神』もそうですし、『ボディガード』もそうですね。『ダンス・ウィズ・ウルブズ』もどこか『自分を捨てて尽くす人』のような印象もあります。それはそのまま『マン・オブ・スティール』でもそうですからね。
あまりメインでどでかく構えるのではなく、縁の下の力持ちとして粋な男を演じさせると、ピカイチの印象があります。
13.『ホアキンの幅広い演技』
ホアキン・フェニックスの幅広い演技を見てみよう。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『her/世界でひとつの彼女』
- 『容疑者、ホアキン・フェニックス』
- 『グラディエーター』
- 『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』
- 『ザ・マスター』
- 『マグダラのマリア』
- 『ジョーカー』

近未来のロサンゼルスで、妻と別れて悲嘆にくれる男が、ある日、人工知能型OS・サマンサを手に入れ、彼女と恋に落ちる物語。『シモーヌ』があり、その5年後に初音ミクが出て、Vtuberがyoutube業界を席巻している今、そう遠くない未来にこうした現実も起こるかもしれない。

ラッパーに転向したというホアキン・フェニックスが、実際に2年間皆を騙し続けたモキュメンタリー。

アウレリウス帝の嫡男で、策謀に長けた傲慢な野心家、賢帝たる父に屈折した感情を持ち、情緒不安定な部分があるルキウス・アウレリウス・コモドゥスを演じる。

カントリー・ミュージシャンのジョニー・キャッシュの伝記映画で、特に彼の2人目の妻となった歌手のジューン・カーターとの関係を描いている。ホアキン・フェニックスとリース・ウィザースプーンは映画中の歌をすべて自分達で歌っており、リースはアカデミー主演女優賞を受賞した。ホアキンの薬に溺れた怪演もすごい。

トムクルーズで有名な宗教団体サイエントロジー『にそっくり』という団体の成長の姿が描かれる。

彼の妻であるルーニー・マーラがマグダラのマリアを、ホアキン・フェニックスがイエス・キリストを演じている。

映画界のNo.1知名度を誇るヴィラン『ジョーカー』の誕生秘話を演じる。

つまり彼は、OSと恋に落ちてしまう男、嫉妬と執念に蝕まれる男、薬に溺れる男や、イエス・キリスト、そしてジョーカーまで演じてしまう幅広い演技力を見せてくれています。挙句の果てには2年間も実際に人々を『俺はラッパーになったんだ』とだまし続けたのですから、図太い人間です。そういう鬼才的な人だったから『ジョーカー』の役が来たのかもしれません。そしてついにそこでアカデミー主演男優賞を受賞しましたから。面白い人生を生きていますね。
彼の兄は『スタンドバイミー』で有名なリヴァーフェニックス。イケメンアンケートでディカプリオと並んで常に上位に君臨する美男子の弟ということもあるし、大人気で、美男子の王道にいたような人の影にいた男性として生きてきて、思うところは多々あったでしょう。しかし何事もやり続けることが大事ですね。継続は力なりです。
14.『ヘレナとデップ』
ヘレナボナムカーターとジョニーデップのコンビがいくつもある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『チャーリーとチョコレート工場』
- 『ティム・バートンのコープスブライド』
- 『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
- 『アリス・イン・ワンダーランド』
- 『ダーク・シャドウ』
- 『ローン・レンジャー』

まずはこの作品で共演する。2005年だ。

そして同じ2005年にこの作品で声優として共演。

2007年のこの作品ではがっつりとタッグを組む。

2010年のこの映画では、特にこの二人がこの物語の世界観を盛り上げる。
ダーク・シャドウ
2012年。彼らとティムバートンは相性がいいらしい。
ローン・レンジャー
2013年のこの作品が今のところ最後の共演となっている。

『ローンレンジャー』は赤字にこそなっていませんが、『パイレーツ』同様にディズニー作品なのにトントンくらいの結果に終わりましたからね。そういうことがあるとやはりそれまでの良いジンクスが崩れて、(そろそろ変化の時期か)となるのでしょうか。『メアリと魔女の花』もそれ以降は長編アニメは作っていませんし、松本人志も『R100』以降作っていませんからね。また、『ザ・マミー』も興行的に失敗したとして、あのシリーズが打ち切りになりました。
そろそろこの二人の、『奇天烈キャラクターキャラ』がもう一度観たいところですが、もしかしたらもう退き際を迎えているのかもしれません。若いからこそ、ということもありますからね。例えばジムキャリーの『Mr.ダマー』は1作目は面白かったのですが、年を重ねてから続編が出て、もう一度若かったころと同じノリで笑わせにかかるのですが、正直ちょっと『痛い』印象がありました。
逆にジョニーデップは『グッバイリチャード』のような味わい深い作品が似合うようになりましたし、アンバーハードとの問題も解決した今、これからの彼の人生と役柄に注目です。ヘレナボナムカーターは『オーシャンズ8』等で相変わらず確実な仕事をしていますからね。今後も仕事がなくなることはないでしょう。
15.『デニーロ&ペシ』
ロバートデニーロとジョーペシが組むといつもいいコンビになる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『レイジング・ブル』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
- 『グッドフェローズ』
- 『カジノ』

実在のプロボクサー、ジェイク・ラモッタをデニーロが演じる。ミドル級チャンピオンまで上り詰めた鍛え上げられた肉体と、引退後の肥満体型を表現するために体重を27kg増量。徹底した拘りから生まれた造語、「デ・ニーロ・アプローチ」の完成形とも言える役作りを敢行し、第53回アカデミー主演男優賞を初めアメリカ国内の映画賞を多数獲得した。

禁酒法時代にニューヨークのユダヤ人街ゲットーで育った二人のギャングの生涯を描いた作品。子供時代から物語は始まっていく。

1955年から1980年にかけてのニューヨーク・マフィア界で生きた、ヘンリー・ヒルという実在の男を題材とした作品。例えば、1968年に近傍のクイーンズ区・ジョン・F・ケネディ国際空港でエア・フランス現金強奪事件を成功させ、42万ドルを手に入れたり、1978年に同じくケネディ国際空港でルフトハンザ航空現金強奪事件を起こし、600万ドルを手に入れたりした。

ある天才賭博師を通じて、まだマフィアの支配下にあった1970年代から80年代のラスベガスを描いている。デニーロ、ジョーペシ、シャロンストーンといった実力派俳優が、圧巻の演技や怪演で我々を魅了する。

またここにはNetflix限定の『アイリッシュマン』も追加される予定です。私がまだ契約していないのですがいずれ必ず見ます。ジョーペシは1980年のその『レイジングブル』が映画初出演ということで、長い間彼とは友人関係にあるようです。『カジノ』等のアウトロー映画で見せた彼の狂気は凄まじいものがありましたからね。バットマンのペンギン役としてもヴィランを演じましたが、かなり味のある役者です。
また、『ムーンウォーカー』でマイケルジャクソンとも共演しているし、『ホームアローン』の泥棒のような役も演じています。近づきがたい狂人から、哀愁ある男、情けない男など様々な幅広い演技で映画界を盛り上げましたね。そんな彼も今80歳で、今調べたら『次回作』として『リーサルウェポン5』の表記がありましたよ。メルギブソンらも出演するそうで、これは期待できますね。
16.『カジノなデニーロ』
カジノ関連のロバートデニーロをまとめる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『カジノ』
- 『アメリカン・ハッスル』
- 『タイム・トゥ・ラン』

前述したように、ある天才賭博師を通じて、まだマフィアの支配下にあった1970年代から80年代のラスベガスを描いている。デニーロ、ジョーペシ、シャロンストーンといった実力派俳優が、圧巻の演技や怪演で我々を魅了する。

この映画で彼はメインキャストではないが、カジノの重鎮として裏側にいて、一緒の机を囲むシーンがある。

元マフィアの大物で巨大カジノのオーナー・ポープ(教皇)という役で出演する。

カジノの胴元というか、元締め、オーナーのような立場をやらせたら彼ですよね。ディカプリオなども似合いそうなのですが、まだ若い印象があります。そのうち似合いそうですね。その他、ジャック・ニコルソン等も似合うかもしれません。やはり、早くから主演を務め、強面としても王道メインとしても活躍した『猛者』的な立場にいた人物が似合う印象ですね。よって、ブラッドピットなどは実はダウンタウンと同じ年齢でもう60歳になるのですが、その役は似合いません。
彼は猛者というよりはまだまだ若く、王道イケメンキャラとして活躍しそうな印象があるからですね。
17.『龍一坂本』
坂本龍一の音楽が関与した映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ラストエンペラー』
- 『戦場のメリークリスマス』
- 『ブラック・レイン』
- 『リトル・ブッダ』
- 『愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』
- 『鉄道員(ぽっぽや)』
- 『バベル』
- 『シルク』
- 『一命』
- 『レヴェナント: 蘇えりし者』
- 『怒り』
- 『MINAMATA-ミナマタ-』

清朝最後の皇帝で後に満洲国皇帝となった愛新覚羅溥儀(ふぎ)の生涯を描いた歴史映画である。彼を語るには3時間ではもちろん短いが、映画としてそれだけの時間は十分長い。最後には哀愁を覚える。そういう映画である。

1942年頃。日本統治下にあるジャワ島レバクセンバタの日本軍俘虜収容所。原作者、ローレンス・ヴァン・デル・ポスト自身の体験を描いたものである。私も大好きな最高の音楽が生み出された映画でもある。

大阪の街を舞台に日米の刑事たちが協力してヤクザと戦う物語が描かれる。劇場映画作品としては松田優作の遺作となった。

チベットから亡命し、ブータン王国の寺院で仏教の教えを説く高僧ノルブの元に一通の電報が届いた。それは晩年を海外での布教に捧げ、9年前にアメリカで亡くなったノルブの師である高僧ドルジェの生まれ変わりの可能性がある少年が見つかったというものであった。

画家フランシス・ベイコンの生涯を、モデルであり恋人でもあったジョージ・ダイアーとの関係を通して描く。同性愛もアーティストとよく関係があるが、彼らもまた麻薬漬けになっていた。音楽はフランシス・ベイコンのファンであった坂本龍一が担当。

仕事一筋の男は、不器用だった。不器用ということは、一途ということだ。責任感もあって、おろそかにできない誠実さがある。だがそれゆえに手の届かないところも出てくる。そんな彼は深い闇にも似た過去を背負うが、そこへ一人の明るい少女が現れる。

バベルは『旧約聖書』創世記第11章にある町の名。町の人々は天まで届くバベルの塔を建てようとしたが神はそれを快く思わず、人々に別々の言葉を話させるようにした。その結果人々は統制がとれずばらばらになり、全世界に散っていった。この故事を背景に、「言葉が通じない」「心が通じない」世界における人間を描く。
日本・カナダ・フランス・イタリア・イギリスのドラマ映画。フランスのとある男が、生きていくための経済活動として「極東の国・日本へ行って蚕の卵を買い付けてくる」という流れの中、信濃国の某所・原十兵衛なる謎の人物が支配する村に入り、日本文化に触れる。キーラ・ナイトレイという大物がいるが、役所広司らとの絡みはない。
一命
太平の世の江戸時代、庭先に押しかけ自ら切腹を迫り金銭を強請る「狂言切腹」が流行っていた。そんな時期、名門井伊家に切腹を願い出た侍、津雲半四郎が現れる。市川海老蔵が『騒動』の後に出した映画で注目度も高かった。この緊張感がすごい。

アメリカの西部開拓時代を生きた実在の罠猟師ヒュー・グラスの半生と、彼が体験した過酷なサバイバルの旅を描いている。

若い夫婦が自宅で惨殺され、犯人は逃走。怪しい人物がたくさん出てくるが、誰が犯人かは最後まで分からない。
MINAMATA-ミナマタ-
水銀中毒(水俣病)が熊本県水俣市の市民に及ぼす影響を記録した写真家のユージン・スミスを、製作を兼務するジョニー・デップが演じる。

ちょうどこのレシピを作っている2023年3月28日に死去してしまった坂本龍一さんですが、世界中から認められていたクリエーターだったことが分かりますね。ただやはり、『戦場のメリークリスマス』が最もインパクトのある音楽となりました。一度聴いたら忘れない、多くの人の耳に残る哀愁あるあの音楽は、異彩を放っています。その後、それを超える音楽が『出ていない』というと彼に失礼なのはわかっているのですが、しかし、それが現実です。
リュックベッソンの『レオン』もそうだし、ジェームズキャメロンの『タイタニック』もそうですが、クリエイティブの中にはそういう奇跡的な作品というものがあるような気がします。例えば最近では「Get Wildの日」というものがありました。
TM NETWORKを代表する楽曲の一つであり、アニメ「シティーハンター」のエンディング・テーマ起用により国民的ヒットソングとなった「Get Wild」のオリジナル発売日1987年4月8日にちなみ、2023年より4月8日を「Get Wildの日」とすることが一般社団法人 日本記念日協会によって正式に認定されました。楽曲名が記念日となるのは邦楽としては初の快挙となるわけですが、これも40年近く『この作品を超えるインパクトのものが出ていない』ということを裏打ちしています。
一発でもホームランを打てない人がほとんどのこの世の中で、自分の好きな仕事でそれをやってのけるのは偉業ですが、しかし同時にその難しさと、奇跡のような要素の組み合わせが存在するのだということを考え込みます。
18.『マリリン・モンローセット』
映画界のマドンナ、マリリンモンローにちなんだ作品をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『マリリンとアインシュタイン』
- 『アインシュタイン:天才脳の行方と秘密』
- 『マリリン7日間の恋』
- 『七年目の浮気』

アインシュタイン、マリリン・モンロー、ジョー・ディマジオ、赤狩りのマッカーシー等とおぼしき人物たちがホテルの一室に集って繰り広げるドラマ。バカバカしいコメディに見えて、大体が実話ベースになっているため侮れない映画となっている。

1955年頃。アインシュタインが死亡後に『脳が盗まれた』という珍事件が発生。その話を軸にしながら、彼の一生を描く。

マリリンモンローはドキュメンタリー映画もあるが、そうじゃない映画となるとこれになる。

マリリンモンローの、あまりにも有名なシーンがある映画としてこれをピックアップ。

アメリカの女優マリリン・モンローの生涯を、アナ・デ・アルマス主演で描いた『ブロンド』というNetflixの映画もありますが、ゴールデンラズベリー賞の最低作品賞、最低監督賞、最低脚本賞、最低前日譚・リメイク・盗作・続編賞といったあらゆる最低賞にノミネートされ、実際にいくつかを受賞してしまいました。いずれ観る予定ですが、かなりセンシティブな内容になっていて、彼女が女性として虐待的な扱われ方をしていた事実が描かれています。
実話であったらいいのですが、もし違うなら確かに『最低脚本賞』ですね。しかし実話なら私は問題ないと判断します。むしろなぜかそこがオブラートに包まれているのが意味不明ですから、明らかにしていい。制作にブラッドピットがいますが、一体どのような形でそう描くことになり、そしてどれだけ真実なのかが知りたいですね。
18.『人を超えたヨハンソン』
スカーレット・ヨハンソンが人を越えた役に多く挑戦している。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ブラック・ウィドウ』
- 『LUCY/ルーシー』
- 『her/世界でひとつの彼女』
- 『ゴースト・イン・ザ・シェル』
- 『アイランド』

ブラック・ウィドウ、またはナタリア・アリアノヴナ・”ナターシャ”・ロマノヴァ、ナターシャ・ロマノフは、マーベルコミックスが出版するコミック作品に登場する架空のスーパーヒロインである。

ごく普通の女性ルーシーは、訪れた台北のホテルでマフィアの闇取引に巻き込まれ、下腹部にCPH4という新種の麻薬が入った袋を埋め込まれてしまう。この麻薬は、通常10%までしか活用できない人間の脳の潜在能力を極限まで高めることができる恐ろしいものだった。

前述したように、近未来のロサンゼルスで、妻と別れて悲嘆にくれる男が、ある日、人工知能型OS・サマンサを手に入れ、彼女と恋に落ちる物語。彼女がこのサマンサを演じている。

士郎正宗の漫画『攻殻機動隊』を原作とした作品。サイボーグ化した女性の役(ミラ・キリアン少佐 / 草薙素子 )を彼女が演じる。

ミステリー要素があるので詳しくは書けないが、これもここに該当する。

確かに彼女からは常人離れした何かを感じます。私は結構そういう人が好きなので、彼女が魅力的に映ります。共演した北野武に自らカンペを見せて一緒に盛り上げるなどの謙虚な姿勢も持っていますし、美しいですね。実際に相性がいいかどうかはさておき、美しいと思う女性の一人ですね。半ば神格化されたマリリンモンローを演じるのは、アナデアルマスか彼女か、そのどちらでも文句がありません。オードリーヘップバーンは、ナタリーポートマンがよさそうですね。
19.『ダイアン・キートンと大物』
ダイアン・キートンはかなり大物俳優とタッグを組んでいる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ゴッド・ファーザー』
- 『アニー・ホール』
- 『恋愛適齢期』
- 『恋とニュースの作り方』
- 『ニューヨーク眺めのいい部屋』
- 『最高の人生のつくり方』

まずこの映画でマーロン・ブロンドやアル・パチーノらと共演する。

そしてこれではウディ・アレン。
この映画ではジャック・ニコルソン。

ハリソン・フォード。

モーガン・フリーマン。

そして、マイケル・ダグラスである。

ゴッドファーザー以外はどれも大体テイストが同じ感じです。何か特別な大事件が起きるわけではないのですが、日常で確かに気になることが起こる。そういう、安心感のある、しかし共感ポイントが多いような、女性にも人気がありそうな作品に多く出演しています。実際にアル・パチーノと交際していた時期もあるようですね。
20.『作家なジュード・ロウ』
ジュード・ロウが作家的な立場を演じることが多い。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『グランド・ブダペスト・ホテル』
- 『オール・ザ・キングスメン』
- 『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』
- 『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』

富豪のマダムがいて、彼女の遺産である不動産(彼女が所有していたグランドブダペストホテルそのものを含む)、証券、美術品などの財産を狙ってひと悶着がある。彼はこの作品の鍵となる『作家』として出演する。

クロニクル紙記者ジャック・バーデンという役を演じる。作家ではないが、情報を集めて書き留める役として共通する。

F・スコット・フィッツジェラルドやアーネスト・ヘミングウェイ、トーマス・ウルフなどの作家を見出して文壇へ送り込んだマックス・パーキンズ編集長を軸にした物語。そのトーマス・ウルフとして演じている。

この映画で彼は語り手であり、主役ではないが主役のような位置でもある。レモニー・スニケットというのは彼の名前である。

彼はかなり美形ですからイケメン役がはまり役ですね。彼のことを調べていたら『シャーロックホームズ3』という表記がありましたよ。現在制作中ということです。彼は北野武の大ファンでアプローチしたようなのですが、あまり相性は良くなかったようです。ギャラとかそういうことでしょうかね。前述した最新作『首』の制作費も15億円と、海外の規模と比べたら一桁少ないもの。会見でも、『大したギャラが出ないのにこれだけの役者が集まってくれた』と言っていました。海外の俳優はそういうところは妥協しませんからね。そこで折り合いがつかなかった可能性も十分あります。個人的には彼らの共演は観たかったですね。
21.『愉快なロビン』
ロビンウィリアムズの愉快な姿が見られる映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『グッドモーニング, ベトナム』
- 『パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー』
- 『ミセス・ダウト』

一人のラジオDJが、兵士達を笑いとロックで癒し、ベトナム人と触れ、戦争の冷酷さに翻弄される5ヶ月を描いたベトナム戦争映画。彼の軽快なトークが光る映画がいくつかあり、そのうちの一つがこれだ。

実在の医師パッチ・アダムスの伝記映画。真の医者とはどういう存在かを教えてくれる。『治す』のが医者だと思っているのは一流ではない。

失業した声優の男は家族を愛していて、子供たちからも愛されていた。だが収入のない父親、無責任な夫に嫌気がさしていた妻は離婚を決意。男はユニークな方法でこの家族を取り戻そうと奮闘する。

ロビンウィリアムズの晩年はあえてここでは触れませんが、確実に映画界の逸材でしたね。しばしば歴代最高のコメディアンの一人とみなされることが多いようですが、これらの映画を観ればそれもうなづけるというものです。ジムキャリーもそうですが、世界に通用するコメディアンというのはそう多くはありませんからね。しかし、『MR.ビーン』のローワン・アトキンソンなど様々な人がいる中で、チャーリー・チャップリンを越えられる人が出ない印象があるのは不思議です。
ただこれは実際には『カテゴリーの法則』というものが働いているからなんですけどね。最初にやった人、最初に強く功績を残した人や貢献した人、爪痕を残した人のことは長い間人の記憶に刷り込まれる、という現象があるのです。
22.『伝説たちの遺作』
伝説の映画人たちの遺作を観る。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ブラックレイン』
- 『ダークナイト』
- 『理由なき反抗』
- 『あなたへ』
- 『死亡遊戯』
- 『アイズワイドシャット』
- 『ワイルド・スピード SKY MISSION』
- 『かぐや姫の物語』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
- 『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』

前述したように、松田優作の遺作となった。この作品制作中の評判で、松田の次回作にロバート・デ・ニーロ出演、ショーン・コネリー監督作品のオファーが来ていた。

ヒースレジャーの遺作となった。彼はプライベートで相当思い詰めていたようだが、このジョーカーの役に飲まれて死んでしまった、というような見方をする人もいる。

ジェームズディーンの遺作となった。本作公開の約1ヶ月前に交通事故により死去した。

高倉健の遺作となった。個人的に、彼の映画を映画館で観たのはこれが最初で最後となった。

ブルース・リーの遺作となった。彼の死の真相は明らかにされているが、『裏情報』がまかり通っているのが不思議である。そこでは、当時香港映画を牛耳っていたマフィアに逆らったことで、マフィアが彼の知名度を利用して逆に『ブルースリーでも俺たちは殺す』として、暗殺したと言う話があるという。

スタンリーキューブリックの遺作となった。ただし彼は『フルメタルジャケット』で共演したR・リー・アーメイはキューブリックとは友人だったが、キューブリックは死の直前に彼との会話で自身の遺作『アイズ ワイド シャットは駄作だった』と告白していたと言う。

ポールウォーカーの遺作となった。この映画は彼の主演で始まったので、エンディングで道が分かれるシーンでは、しばらく動けなかったのを覚えている。

高畑勲の遺作となった。この制作に7年もかけたというから、まさに魂を削って作り上げた至極の一作である。

セルジオ・レオーネの遺作となった。禁酒法時代にニューヨークのユダヤ人街ゲットーで育った二人のギャングの生涯を描いた、レオーネの遺作にして代表作。
ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密
ロビンウィリアムズの遺作となった。『ナイト ミュージアムシリーズ』の第三作目。

ただし、ポールウォーカーは『フルスロットル』、ヒースレジャーは『アイム・ノット・ゼア』や『Dr.パルナサスの鏡』、ロビンウィリアムズは『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』、『余命90分の男』、『シークレット・ロード』等、遺作を唄う作品はいくつか出てしまうという現象もあります。そういう話をキャッチ―な宣伝文句として利用するわけですね。しかし、10代の頃ならまだしも、ビジネスに携わって長くなると、こういうことも当然だと思うようになります。
事実、映画というものは宣伝をするためだけに『国を越える』という行動を取るくらいのことをしますからね。『引退宣言』もそうだし、とにかくどんなことでも宣伝をして制作費を取り戻し、スタッフとキャスト全員に相応のギャラを払い、利益を生んで、その利益でまた新しい映画を作っていかなければならないし、自分の取り分も取らなければなりません。
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