MOVIE RECIPE
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- レシピ数:15
- 紹介映画:82
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『リュック・ベッソンの殺し屋』
リュック・ベッソンが描く殺し屋映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ニキータ』
- 『レオン』
- 『マラヴィータ』
- 『LUCY/ルーシー』
- 『ANNA/アナ』
- 『トランスポーター』
- 『ダニー・ザ・ドッグ』
- 『コロンビアーナ』

ベッソン監督はDVDのインタビューで、「『ニキータ』は僕にとって、自分を壊して飛び出した作品。僕の作品は『ニキータ』以前と『ニキータ』以後で分けられる」と語っている。この作品のヒットによって、ベッソン監督は『レオン』をハリウッドで撮ることになった。

ニューヨークを舞台に、孤独な殺し屋と麻薬密売組織に家族を殺された少女の交流と復讐の戦いを描いている。リュックベッソンの最高傑作と名高い。

ごく普通のアメリカ人の一家のように見え、父はニューヨークの元マフィアで、家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用され、様々な偽名を名乗りながら世界各地の隠れ家を転々としている一家がいた。監督がリュックベッソンで、製作総指揮にスコセッシがいて、デニーロが主演。面白くないわけがない。

ごく普通の女性ルーシーは、訪れた台北のホテルでマフィアの闇取引に巻き込まれ、下腹部にCPH4という新種の麻薬が入った袋を埋め込まれてしまう。この麻薬は、通常10%までしか活用できない人間の脳の潜在能力を極限まで高めることができる恐ろしいものだった。

暗殺者という裏の顔を持つファッションモデルの女性の闘いを描いている。無駄がなく、計算されていて、まるで、一枚の絵を見ているかのような作品にも見える。だがそれは、監督のそれまでの実績を知らなければ気付けないだろう。

アウディやBMWを愛車とする運び屋(トランスポーター)が主人公。高額な報酬と引き換えに、どんな品物も時間厳守で目的地に運ぶことを生業としている。そして彼は自分の仕事に対して「契約厳守」「(依頼者の)名前は聞かない」「依頼品を開けない」の3つのルールを課し、同時に運び屋としての信用を得ている。また、彼は特殊部隊に5年いた経歴を持ち、その天才的な運転技術と共に各種格闘術にも長けている。

リュックベッソンは脚本となる。悪徳高利貸しのバートは、幼いダニーをどこからかさらってきた後、彼を殺人マシンとも呼ぶべき百戦錬磨の闘犬のような野獣人間に育て上げ、首輪を外すことを合図に、金を滞納するギャングや宝石店主などを次々と襲わせていた。果たして彼は、このままヒットマンとして利用され続けるだけの運命なのか。

ベッソンの女暗殺者シリーズ。個人的には、カトレア、彼女がその中で一番強いイメージがある。

この中では『ANNA/アナ』は2019年で一番新しいわけですが、やはりこの映画が一番洗練されている印象があります。『ニキータ』の時にはまだ荒々しい印象が伝わってきますし、『レオン』もどこか世界の片隅の映画という印象が少し漂っています。しかし、確実に実力をつけてステップアップしていき、この映画の頃には余計な脂肪がそぎ落とされた筋肉質な映画を観たような、そんな印象を覚えました。もちろん、だからといって多くの人に受け入れられるのは『レオン』となるのですが、それを感じましたね。
ちょうど漫画家の話で言うと、鳥山明などを例に話せます。彼は『ドラゴンボール』連載時にやめたくて仕方がなかったのですが、あまりの人気に辞められない状況でした。やる以上は全力でということもあり、『フリーザ編』の時には『あれが全盛期』と誰もが言うほどの盛り上がりを見せ、数々の漫画家もその描写方法に感激し、後に『銀魂』、『ナルト』、『ワンピース』といった伝説の漫画に繋がっていきます。
しかし彼は当時『背景を描くのが面倒』といって戦場を荒野にしたり、べた塗りが面倒だからということで髪の毛を白くしたりと、節々に『手抜き』とも言える心の表れが出ています。『Dr.スランプ』の時や、連載当初のブルマがメインヒロインだった時などは細部まで楽しく漫画を描いている感じなのですが、そういう自分のエゴと、大衆の需要は無関係であることを痛感させられるわけです。
あれから何十年も経ち、『銀河パトロールジャコ』という短編漫画を見たのですが、もう一種の芸術作品でしたね。背景の壁にいる虫の様子まで、楽しくイラストを描いているということが伝わってきました。私ももう2000枚以上漫画のシーンを模写を描いていますから分かりますが、細部までこだわることは楽しんでいなければできません。つまり、
『ANNA/アナ』=『銀河パトロールジャコ』
『レオン』=『ドラゴンボール』
のような気がしますね。洗練されているのは前者でも、需要があるのは後者である。同じクリエイティブの話として、こういうことが関係しているような気がします。多分。
2.『デヴィッド・フィンチャーとブラピ』
この二人がタッグを組んだ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『セブン』
- 『ファイト・クラブ』
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』

キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件と、その事件を追う刑事たちの姿を描いたサイコ・サスペンス。デヴィッドフィンチャーが監督で、ブラッドピットが主演。脇にモーガンフリーマンと役者がこれだけ揃っている。ケヴィンスペイシーも『カイザーソゼ』の影響もあるし、スキャンダルさえなければこの手のキャラクターで今もまだ最前線にいたトップ俳優だっただろう。

挙動不審な男が、謎の男と出会って人生を変えていく。

80歳の状態で生まれ、年を取るごとに若返る人生を与えられた男の一生を描く。デヴィッドフィンチャーの映画はすべて面白い。

前述したように、デヴィッドフィンチャーの映画はすべて面白い。私は監督で映画を観るということはやってこなかったのですが、面白いと思った映画を後で調べたら、(またデヴィッドフィンチャーだ)ということが実にたくさんあり、結局彼の映画すべてを面白いと評価することになりました。また別のランキングレシピの方で彼の映画のランキングもまとめていますので、併せてご確認ください。
3.『リチャード・ヒューコンビ』
『Mr.ビーン』等のリチャード・カーティスとヒュー・グラントがタッグを組んだ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『フォー・ウェディング』
- 『ノッティングヒルの恋人』
- 『ラブ・アクチュアリー』

この後、『ノッティングヒルの恋人』 などでヒットを飛ばす脚本家リチャード・カーティスとヒュー・グラントのコンビの第1作で、当初の予想に反して世界中でヒットした。友人の結婚式で偶然出会った女性に一目惚れした男性が、本当の愛を見つけるまでを描く。

その『ノッティングヒルの恋人』がこれ。

映画は、ロンドン・ヒースロー空港の雑踏に、デイヴィッド(演:ヒュー・グラント)によるナレーションがかぶせられる形で始まる。アメリカ同時多発テロ事件の犠牲者が最後に遺したのは、憎しみではなく愛のメッセージだったことが語られ、登場人物たちの恋物語が始まる。

監督と演者は、作品がヒットするとその後も共演する傾向があります。中にはヒットなどは度外視している場合もあるかもしれません。例えば黒澤明の映画には、三船敏郎や志村喬がよく出てきます。マーティンスコセッシとディカプリオ、その他このレシピにあるようなタッグもそうですね。ただ、必ずしもその采配が好転するとは限らず、中には『執着』や『癒着』に近いような『無意味な共演』に見えることがあります。
例えば『ゲド戦記』から『コクリコ坂から』で共演した宮崎吾郎と岡田准一ですが、岡田准一自体はいい俳優なのですが、彼にこだわる必要はないという印象を受けましたね。リベンジしてやるという気持ちがあったのかもしれないし、裏事情は知りませんが、必ずしもそのタッグでやる必要はないということがあります。また、神木隆之介はある種のカリスマ性がある声優で、彼が出演する映画はすべてヒットするジンクスがありますが、『メアリと魔女の花』の時には、シークレット声優として最後まで隠されていたのにも関わらず、作品力が弱いので彼も一緒に失敗した印象になってしまいました。
米林監督は、『魔女の宅急便』ではじめて黒字になったジブリの恩恵をあやかろうと魔女の話にし、『アリエッティ』でも共演した彼を頼るつもりでやったかもしれませんが、そういう裏事情や目論見が見えてしまうと冷めてしまうのが観客の本音。『サマーウォーズ』も『アリエッティ』も『君の名は。』も、結果的にヒットしたのであり、あまりそこにあやかりすぎると裏目に出るということがあるかもしれません。
4.『ジェイソン・ライトマンのちょっとこじれた世界』
ジェイソン・ライトマンという監督は才能がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『JUNO/ジュノ』
- 『マイレージ、マイライフ』
- 『ヤング≒アダルト』
- 『とらわれて夏』
- 『セッション』
- 『タリーと私の秘密の時間』

予期せぬ妊娠をしてしまった16歳の女子高生ジュノが主役になる。このテーマだけあって教訓性が高いから、多くの少女たちに推奨したい話だ。

詳細は書けないが、1年の大部分を出張に費やす男が主人公。ほとんど自宅に戻らず、旅を楽しみ、アメリカン航空史上7人目で最年少の1000万マイル達成者となることを目標にしている。

37歳の主人公の女性は、都会でヤングアダルト小説の作家として暮らしていた。そこからはあまり書けないが、ある一通のメールによって地元に帰ることにした彼女とその人間関係の間で、様々な問題が発生する。

1987年のレイバー・デーの週末。夫に去られた心の傷を抱えているシングルマザーのアデルは13歳の息子のヘンリーと共に買い物に出かけたところ、逃亡犯の男と出会い、匿うこととなる。

一流ジャズドラマーを目指す青年の物語で、主演のマイルズテラーが鬼教官によって流血するまでドラムを叩くシーンがあるのだが、あれは実際の彼の血だという。その狂気とガチの真剣さが画面から伝わってくる、至極の名作。

2児の母で、第3子を妊娠中の女性が主人公。だが、どうも様子がおかしい。

彼の映画は、観る前は(うーむ)とあまり期待していなかったりするところがあるのですが、そういう状態の私を実力でねじ伏せる力を持っています。(おお、いい映画だった!)と納得した私が後で調べると、彼の映画だった、ということが何度もあり、(また彼か!)となるんですね。これは彼が実力があるとしかいいようがありません。
5.『ロバート・ゼメキスとトム・ハンクス』
この二人がタッグを組んだ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『フォレスト・ガンプ/一期一会』
- 『キャスト・アウェイ』
- 『ポーラー・エクスプレス』

人より知能指数は劣るが、純真な心と恵まれた身体、母への愛とある一人の女性への一途な思いを持ち、心ない人からは嘲りを受けつつも、それ以上に良き心を持つ周囲の人々の協力を受けて数々の成功を収め、同時に幸福を周囲にもたらしていく「うすのろフォレスト」の半生を、アメリカの1950 – 80年代の歴史を交えながら描いたヒューマンドラマ。

ひょんなことから無人島で暮らすことを強いられた男。『バレーボールの友人』などの描写から、人間の無力さを思い知ることができる。いつも見かける海辺の光景だからどうにでもなりそうなのに、どうにもならない。人間は大自然の前では無力である。

クリスマスイブの夜、サンタクロースを信じられなくなった少年のもとに大きな蒸気機関車が突如現れる。それは北極点へとむかう汽車だった。

ロバート・ゼメキスと言えば何と言っても『バックトゥザフューチャー』ですね。日本人から大人気で、すべての映画を押さえて人気No.1に輝き続ける至極の名作です。映画に欲しいエンタメ要素が盛りだくさんなんですよね。彼のすごいのは、そのほかにも『フォレストガンプ』や『キャストアウェイ』のような映画があるということ。ジェイソン・ライトマンは何となく映画の作風が似ていますが、『コンタクト』や『ベオウルフ』といった全く違う内容の映画があることです。
6.『ロバート・レッドフォードの着眼点』
伝説の俳優ロバート・レッドフォードは監督の才能もあった。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『普通の人々』
- 『リバーランズ・スルー・イット』
- 『クイズショウ』
- 『シビル・アクション』
- 『モーターサイクル・ダイアリーズ』
- 『大いなる陰謀』

タイトルからしても一見しても、この家庭は普通。だが、どう考えても普通じゃない。この『静かな異変』にスポットライトを当てたロバートレッドフォードの目に狂いはなく、これで監督賞を受賞したのもうなづける。

1910-1920年代のアメリカのとある家族がメインとなるのだが、舞台となったモンタナ州の雄大な自然(特に川)とフライ・フィッシングの美しい描写で、第65回アカデミー賞では撮影賞を受賞。自然を感じる映画である。

1950年代に実在したNBCの人気テレビ番組『21(トウェンティワン)』をめぐるスキャンダルを、ロバート・レッドフォードが監督して映画化した。ピューリッツァー賞、ハーバード大学、クイズ大会優勝者等、卓越した頭脳が集うこの集団の中で、トップを獲る者も、それを見破る者もみな、稀有な存在である。

1980年代にマサチューセッツ州ウーバンで起きた環境汚染に対する損害賠償訴訟に関わった弁護士ジャン・シュリクマンの活動をまとめたジョナサン・ハー原作のノンフィクションを映画化。

チェ・ゲバラの若き日の南米旅行記『チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記』をもとに作られている。先輩の「放浪科学者」こと生化学者のアルベルト・グラナードと共に1台のバイク(ポデローサ(怪力)号)にまたがり、12,000キロの南米大陸縦断旅行へ出かけるチェは、ここで何を見て、革命家になったのか。

注目すべきなのはこの映画が2007年に公開されているということである。上記作品同様、『イラク戦争の是非』について問う内容となっている。

レシピタイトルを『ロバートレッドフォードの着眼点』と思わずつけたくなるほど、彼はいい目をしています。いいところに目をつける。例えば、がっぽり儲けることを第一に考えたような、エンタメに特化した刺激的な作品も世の中にあるし、簡単に人が死んでいくホラー映画のようなものもあります。宮崎駿は、『この一本で世の中を変えようと思ってやんなきゃいけないんだから。変わりゃしないんだけど。変わらないけど、そう思ってやるのがね、映画を作るってことだから。』と言いました。とても深いですね。
彼の映画の共通点は『内向性』です。これに関しては私も8000の名言を内省している人間ですから、断言できます。アメリカ人には珍しい気がしますね。『密かに燃える人の気持ち』など、そういうところを表現するのがうまい。
7.『スティーブ・ジョブズ』
監督ではないが、スティーブジョブズ関連の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『トイ・ストーリー』
- 『スティーブ・ジョブズ』
- 『スティーブ・ジョブズ』
- 『バトル・オブ・シリコンバレー』

ピクサーのCEOであるスティーブ・ジョブズの資産がなければ、本作の制作は不可能に近かった。公開までの4年間の投資額は5000万ドルにも及び、ジョブズは「こんなに金がかかるなら投資しなかった」と語っている。しかし本作のヒットによりピクサーの株は高騰し、結果的にジョブズの資産は4億ドル増加する事となった。

このアシュトンカッチャーの方は、ジョブズの人生の全体図が見れる。

1975年頃。ビルゲイツが世界最大のパソコン用ソフトウエア会社マイクロソフトを設立。1976年、スティーブジョブズがApple Computer Company(アップルコンピュータ・カンパニー)を創業。今、ほとんどの人の手元にあるパソコンはスマホの軸となっているのが、彼らの商品である。

彼が生まれた1955年というのは面白いんです。
こういう面々がいるんですよ。彼らは皆、この年に生まれました。天才クリエーターが集まってますよね。偶然かもしれませんが、そういう偶然が奇跡の力を生むことってありますからね。例えば、自分の名前が珍しいとか。そういうことだけでも人の一生を左右することになったりします。
8.『フランク・ダラボンとスティーブン・キング』
フランク・ダラボンという監督とスティーブンキングの相性もいいようだ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『グリーンマイル』
- 『ミスト』
- 『ショーシャンクの空に』

スティーヴン・キングが1996年に発表した、1932年の大恐慌時代の死刑囚が収容されている刑務所を舞台とするファンタジー小説。

スティーヴン・キングの1980年の中編小説『霧』を原作とした、2007年のアメリカ合衆国のSFホラー映画。深い霧に包まれた街で巻き起こる怪異と徐々に秩序を失う人々が描かれる。衝撃のラストに注目。

原作はスティーヴン・キングの中編小説『刑務所のリタ・ヘイワース』。冤罪によって投獄された有能な銀行員が、腐敗した刑務所の中でも希望を捨てず生き抜いていくヒューマン・ドラマ。

実際に相性がいいかは分かりませんが、少なくともこの3つの作品は私も大好きな映画です。ただまあスティーブンキングの作品はどの監督の映画でも素晴らしいので、監督がいいのかどうかは分かりません。ただ、彼の作品にはもう一つだけあって『マジェスティック』というジムキャリーの映画があるのですが、実はそれも好きなんですよね。ということは、彼の監督作品は全部好きということになります。また、脚本、制作に関わった作品に『GODZILLA ゴジラ』や『コラテラル』もあり、それも大好きです。
9.『マーク・ミラーとマシュー・ボーンの爽快な映画』
マーク・ミラーという原作者と、監督のマシュー・ボーンの爽快な映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『キック・アス』
- 『キングスマン』

『ヒットガール』という映画史上に残る子供のヒットマンのキャラクターが登場する。これを超えるのはなかなか難しいだろう。俳優のクロエ・グレース・モレッツ自身にも、それは言えることである。

イギリスの諜報機関キングスマンの一員が、スーツを着た英国紳士を装い、かつジェントルマンに華麗に与えられたミッションをこなしていく。

こうして並べてみると、マシューボーンは爽快な映画を作るのがうまいことがわかりますよね。ですからオーシャンズシリーズやワイスピシリーズなどと相性がいいかもしれません。キングスマンは全作担当していて、『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』なども手掛けています。
10.『マーティン・スコセッシとディカプリオ』
巨匠マーティンスコセッシとレオナルドディカプリオの名タッグ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ギャング・オブ・ニューヨーク』
- 『アビエイター』
- 『ディパーテッド』
- 『シャッターアイランド』
- 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

1863年のニューヨーク・マンハッタンの一角であるファイブ・ポインツを舞台に繰り広げられるギャングの抗争と人間ドラマを描いたもの。この時代のニューヨークでは、大飢饉に見舞われた故郷を離れ、アメリカン・ドリームを夢見たアイルランド人の移民達が毎日のように港から降り立っていた。

実在の大富豪、実業家であるハワード・ヒューズの波乱に富んだ半生を描いた。彼はアメリカの実業家・映画製作者・飛行家・発明家である。20世紀を代表する億万長者として知られ、「資本主義の権化」「地球上の富の半分を持つ男」として有名だった。

至高の名作の一つ。マフィアと警察に、それぞれ『ネズミ』がいる状態。お互いそれに気づいていないところから始まり、展開がスリリングで、衝撃的な見どころもたくさんある。

ある連邦捜査官の二人が謎の孤島にやってくる。そこはある種の精神病院だ。この島でレイチェル・ソランドという女性が、「4の法則。67番目は誰?」(The law of 4. Who is 67?)という謎のメッセージを残して行方不明となった。だが、どこかおかしい。上陸してすぐに、妙な違和感が全体を包む。

実際の元株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの波乱万丈の伝記映画。マフィアでも何でもないがかなりアウトローな作品で、パーティやドラッグに抵抗がある日本人には万人受けしないだろう。だが、世界規模で考えたらこれは至極のエンターテインメントである。ディカプリオの怪演がすごい。

マーティン・スコセッシもすごい監督ですね。彼の映画もほとんどが面白いと思わせてくれるものばかりです。面白いと思ったものが結果的に彼の作品だった、ということが何個もありますから。黒澤明やキューブリックのラインに、スピルバーグやスコセッシが並んでいない理由は、『系統』じゃないでしょうか。雰囲気的に、前者の方が細部までこだわり抜く完璧主義者のような雰囲気があり、後者の方はエンタメ性を強化している印象があります。よって、後者の方が利益を稼いでいる。
例えば、宮崎駿も『風立ちぬ』のような方向で作ろうと思えばいくらでも作れる。しかし、あの作品は最も彼のファンタジーファンが幻滅した作品ですからね。『もう宮崎駿にファンタジー作品を求めるのはやめた』という意見も多くありました。稼ぐためには『ある範囲』を守ってエンタメをしなければなりませんが、彼ほどになると、『もう別に浮世離れしていていい』と言って、その範囲を超える境地にいますからね。
スコセッシやスピルバーグは、そのあたりをよく理解し、稼ぐところは稼いで、こだわるところはこだわって、ということが器用にできる人のような印象があります。ちなみにスコセッシは、黒澤明の映画を名画座に通い続け鑑賞し、実際にフィルムを手にし、カットの構成を研究し尽くしたといいます。『タクシードライバー』『レイジング・ブル』『キング・オブ・コメディ』『グッドフェローズ』『カジノ』。彼の作品には名作が揃っています。
11.『ティム・バートンとジョニー・デップ』
この二人の鬼才も相性がいい。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『シザーハンズ』
- 『エド・ウッド』
- 『スリーピー・ホロウ』
- 『チャーリーとチョコレート工場』
- 『ティム・バートンのコープスブライド』
- 『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
- 『アリス・イン・ワンダーランド』
- 『ダーク・シャドウ』

両手がハサミの人造人間であるエドワード。彼を生み出した発明家は急な発作で死去。つまり彼は、生まれたての赤ん坊と同じレベルで、この世に取り残された。町の人たちと触れあっていく中で、善いことも悪いことも経験していく。そして、彼が去った後、そこに残ったのは確かな哀愁だった。

「史上最低の映画監督」と言われた映画監督エド・ウッドを題材にした1994年の白黒映画。監督はエド・ウッドのファンであるというティム・バートン。賞を総なめにしている映画だが、人によっては大空振りする映画となるだろう。

スリーピー・ホロウ(Sleepy Hollow)とは、アメリカ合衆国北部のニューヨーク近郊で語り継がれている伝説。基本的な内容として、開拓時代のアメリカに渡って来た残虐なドイツ人騎士がいた。彼は殺されて首を斬られたが、やがて「首なし騎士」として復活し、光る眼を持つ馬に乗ってニューヨーク近郊の森の中で犠牲者を待っている、というものである。

不思議な世界と言えばこの作品だ。これは不思議すぎて、観る人によって解釈が全く違うという個性を持っている。要は、子供も単純にこの不思議な世界が好きだが、『不気味な世界』を別角度から楽しむような人もこの世界に入るのだ。一体どういう意味?さあ・・。

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』同様、ストップモーション・アニメーション撮影で製作されたロシアの民話を元にしたファンタジーアニメーション映画。主役の声優をジョニーデップが務めている。

スウィーニー・トッド(Sweeney Todd)は、19世紀中頃の様々なイギリスの怪奇小説に登場する架空の連続殺人者であり、ロンドンのフリート街に理髪店を構える悪役の理髪師である。

これもティム・バートン。『2』もある。『不思議の国のアリス』を原作に、その後日談的なストーリーとして再構成されていて、不思議の国での冒険から13年後の話だから、原作を知る人も楽しめる。
ダーク・シャドウ
ヴァンパイアにされて生き埋めにされた男を、ジョニー・デップが怪演する。ティムバートン監督作品。

この2人に加え、ヘレナボナムカーターも相性がいいですよね。ただ、コモディティ化(同じような作品が多くなって、どれも似たような価値に見える現象)している印象がありますけどね。『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』などはそうで、面白いと言えばそうですが、2回目を見たいかとなると、そうはならない感じがします。彼の場合ホラーテイストの才能があるので、『スリーピーホロウ』のような、世界の伝説的なバケモノや怪奇現象などを仕立て上げる方が面白そうですけどね。そうなれば、(次はどんな世界の伝説かな?)って彼の作品を待ち望む人が続出するでしょうし、ネタはたくさんありますからね。
『バットマン』を3部作手掛けていて、それに目を付けたのは素晴らしいのですが、ノーランの『ダークナイトトリロジー』にはかないませんでした。人には向き不向きがあり、素材の活かし方にもその人にしかできない個性がありますから、自分の個性たる武器を存分に生かして戦ってほしいと願う今日この頃です。ティムバートン作品は『ワンピース』の尾田栄一郎も大ファンで漫画に世界観を取り入れるほどですから、武器の威力は折り紙つきなのです。
11.『ジャウム・コレット&リーアム・ニーソン』
この二人のコンビも相性がいい。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アンノウン』
- 『フライト・ゲーム』
- 『ラン・オールナイト』
- 『トレイン・ミッション』

国際学会に出席するために妻とともにベルリンを訪れるた一人の医師。だが、気が付いたら記憶喪失となっていた。その流れや理由については、映画で確認したい。
フライト・ゲーム
「指定の口座に1億5000万ドル送金しなければ、20分ごとに機内の誰かを殺害する。」という恐ろしい内容のメールが航空保安官の主人公の男に届く。自分もその飛行機の中にいる。一体どうすれば。

マフィアで圧倒的な強さを誇ったヒットマンとその息子の物語。確執がある理由はやはり父親のその仕事のせいだが、ある時、その息子を守らなければならないシーンがやってきた。
トレイン・ミッション
これは『アンノウン』『フライト・ゲーム』『ラン・オールナイト』に続く4度目のタッグ。キャッチコピーは「この謎(ミッション)が、解けるか?」。

彼は『エスター』の監督でもありますが、この4作品はすべてヒットしたと言っていいでしょう。エスターの頃には35歳という年齢で、50歳になる前にこれだけの作品を残しましたから、今後も楽しみですね。ミステリー方向に強い印象があるのでそういう個性がある映画を楽しみにしています。
12.『ジョン・ウーのヒット作』
ジョン・ウーのヒット作を見てみる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『レッドクリフ』
- 『ミッション:インポッシブル2』
- 『フェイス/オフ』

中国映画過去最高額の投資と言われた、中国映画の頂点にふさわしい映画。中国には例えば始皇帝のようなアイコンがいるが、『始皇帝暗殺』ではこの域に達していない。その他のワイヤーアクションも一歩間違えればコメディだ。カンフーはすごいが、知性や教訓といった意味でこの映画に比肩する映画はない。

1996年の『ミッション:インポッシブル』の続編であり、「ミッション:インポッシブル」シリーズの第2作目にあたる。全世界で5億4,600万ドル以上の興行収入を記録し、2000年の最高興行収入作品となった。

1997年に制作され、アメリカに進出したジョン・ウーの出世作。彼が手がけたものの中で『レッドクリフ』や『ミッション:インポッシブル2』に次いで成功した作品といえる。

ジョン・ウーは高倉健を憧れの映画スターの一人に挙げていて、チョウユンファ、ジョントラボルタ、ニコラスケイジ、トニーレオンそして、トム・クルーズを指導する時に、高倉健を想像しながらするのだといいます。マイケル・ダグラスも、『カークダグラスのように自分を存在させ、フランクシナトラのように人生で2つの顔を持っていて、イーストウッドやマックイーンの佇まいと似ていて、ジャックニコルソンのように決して影の努力を言わない。』として高倉健を絶賛しました。
13.『キューブリックの目』
鬼才スタンリー・キューブリックの目には何が映っていたか。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ロリータ』
- 『スパルタカス』
- 『ワーテルロー』
- 『A.I.』
- 『バリー・リンドン』
- 『シンドラーのリスト』
- 『パフューム ある人殺しの物語』
- 『ブギーナイツ』
- 『パルプ・フィクション』
- 『市民ケーン』

未婚の男女が同じ平面上で横たわらない、といったハリウッドの自主規制コードやカトリック団体からの抗議により、小説の主題を明確に描けず、「主人公たちの関係のエロティックな面を強調できなかった」とキューブリックは不満を言った。

キューブリックはあくまで監督として「雇われた」だけだと言い張り、死ぬまでこの映画を自分の作品とは認めず、「あの映画には失望した」とまで言っていた。これは製作者カーク・ダグラスが大物俳優であったことにより、キューブリックの思惑どおりになかなかことが進まなかったことが理由とされている。

キューブリックが最もこだわっていた企画が『ナポレオン』で、『2001年宇宙の旅』の次回作として製作も決定し、脚本も完成し撮影を残すのみとなっていた。ところが先に公開された『ワーテルロー』が興行的に失敗し、『ナポレオン』の出資者が引き揚げたために製作中止に追い込まれた。

『アイズ ワイド シャット』と同時期から企画を温めていた『A.I.』は、2001年にスティーヴン・スピルバーグがその原案を基に脚本を完成させ、製作・公開された。スピルバーグとは特に親交が深く、『A.I.』についての打ち合わせのためにスピルバーグが自家用機で向かい、キューブリック邸のキッチンで話しあったことがあり、それ以外は電話かファクシミリでやりとりをしていた。

黒澤明は『バリー・リンドン』における正確な時代考証を高く評価しており、晩年にはキューブリック宛にファンレターを送っている。キューブリックは返信の内容に悩んでいたが、いざ返信を出す前に黒澤は他界、その6ヶ月後にキューブリックも急逝した。

ホロコーストをテーマにした『アーリアン・ペーパーズ』(原作は『五十年間の嘘』)という企画も、脚本の執筆中にスピルバーグの『シンドラーのリスト』が公開されたため、キューブリックの前作『フルメタル・ジャケット』が『プラトーン』と何かと比較され大ヒットとオスカー受賞のチャンスを逸した経験から、製作中止を決めた。

これは世界中で1500万部を売り上げているパトリック・ジュースキントの1985年の小説に基づいている。報道によると、ジュースキントはスタンリー・キューブリックとミロス・フォアマンのみが正しく映画化できると考えており、他の者による製作を拒否。キューブリック自身もこの作品に目をつけていた。

『マグノリア』などで知られる、アメリカの映画監督のポール・トーマス・アンダーソンはキューブリックが彼の代表作『ブギーナイツ』を気に入っていたことや、晩年はウディ・アレンの『夫たち、妻たち』や、デヴィッド・マメットの『スリル・オブ・ゲーム』を好んでいたことを明らかにした。

キューブリックの関係者にこの作品を推薦していたことがある。

彼が選ぶ映画ベスト10の中に、これがある。これに関してはマーティン・スコセッシなども該当させている。

同じ完璧主義者のクリエーターとして、黒澤明とは認め合う関係だったといいます。また、写真雑誌の見習いカメラマン時代に数多くの映画を観て過ごし、ソ連の映画監督セルゲイ・エイゼンシュテイン、チャールズ・チャップリンから影響を受けますが、「どちらかを選ばなければならないとしたら、チャップリンだ」とコメントしています。チャップリンは映画の歴史の源流にいるということもあり、実に多くの映画人が彼に影響を受けていますね。
ただ、時代ということもあるでしょう。マーゴット・ロビーなどは、『市民ケーン』を見てないことでディカプリオに驚かれたと言いました。『それでよくこの業界でやってるな』と。ブラッドピットも『俺も見てないからもうこのままいく』と発言。ただ、これはその前に発言している『サウンド・オブ・ミュージック』や『風と共に去りぬ』のことだったかもしれません。
14.『映画界のシェイクスピア、黒澤明』
スピルバーグは黒澤を「現代の映画界におけるシェイクスピア」と評した。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ゴッド・ファーザー』
- 『荒野の七人』
- 『荒野の用心棒』
- 『マグニフィセント・セブン』
- 『バリー・リンドン』
- 『スター・ウォーズ』

コッポラの監督作『ゴッドファーザー』の冒頭の結婚式のシーンは、『悪い奴ほどよく眠る』の影響を受けている。コッポラは「私たち(ルーカスとコッポラ)は黒澤監督の”芸術的な息子”といっていい存在」と語り、黒澤をノーベル文学賞に推薦しようとしたことがある。

『荒野の七人』が『七人の侍』、マーティン・リット監督の『暴行』(1964年)が『羅生門』を公式にリメイクし、それぞれ舞台を西部劇に移し替えている。

上記は公式だが、非公式のリメイクもあった。巨匠セルジオ・レオーネ監督のマカロニ・ウエスタン『荒野の用心棒』(1964年)は、『用心棒』を非公式でリメイクした作品で、黒澤は東宝とともに著作権侵害で告訴し、和解に応じた製作者側から日本などの配給権と世界興行収入の15%を受け取っている。

1954年の日本の映画『七人の侍』を基にした、1960年の映画『荒野の七人』のリメイクである。

前述したように、黒澤明は『バリー・リンドン』における正確な時代考証を高く評価しており、晩年にはキューブリック宛にファンレターを送っている。キューブリックは返信の内容に悩んでいたが、いざ返信を出す前に黒澤は他界、その6ヶ月後にキューブリックも急逝した。

スター・ウォーズシリーズは黒澤作品から部分的な影響を受けている。ルーカスによるシリーズ1作目『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年)のストーリーのアイデアは『隠し砦の三悪人』を元にしており、黒澤作品で特徴的なワイプによる場面転換も採用している。シリーズ7作目の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年)では、J・J・エイブラムス監督がシーンの構図とキャラクターの立ち位置を『天国と地獄』を参考にしたことを明らかにし、シリーズ8作目の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017年)では、ライアン・ジョンソン監督が脚本に『羅生門』などの影響を受けたことを明らかにしている。

また、2020年発売のPlayStation 4用ゲームソフト『Ghost of Tsushima』は、黒澤の時代劇映画から強い影響を受けており、敬意を込めてゲーム画面をモノクロで表示し、1950年代の黒澤作品の質感を再現した「Kurosawa Mode(黒澤モード)」という機能を搭載しています。映画界の巨匠たちにこれだけ支持されるのは、彼が本物のクリエーターである証拠ですよね。コッポラ、ルーカス、スピルバーグ、スコセッシ、彼を尊敬する大監督が大勢いるのです。キューブリックも認めていましたからね。
では私はどうかというと、こういうことがありました。『七人の侍』は、音がモノラルだか訛りで聞き取りずらいかで、正直よくわかりませんでした。そうして素直に判断していく中で、ある時『蜘蛛巣城』を見ていた時のことです。私は映画を一日に4本以上観ることもあるので、正直言ってあまり面白くない映画の時もあり、だれないために『ながら観』をすることがあります。しかし、この映画のあるシーンで急に気配が変わり、思わず私は画面にくぎ付けになりました。それは『本物の矢を射るシーン』とは、別のシーンでした。
こういうことがあるのが、彼の映画なのです。
15.『伝説の始まり』
私が実際に観て、面白いと思った名監督たちの最初の映画などを観てみよう。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『その男、凶暴につき』
- 『レザボア・ドッグス』
- 『ピースメーカー』
- 『続・激突!/カージャック』
- 『恐怖のメロディ』
- 『エイリアン3』
- 『ターミネーター』

北野武の映画初監督作。本当に殴っていれば大問題なのだが、本当に殴っているように見えるからこの作品の狂気性が増して価値が出るという、不思議な作品。また、北野武が常々考えている『死は突然やってくる』という考え方が不気味に反映されていて、節々で見て取れる残酷な現実が、見る者を釘付けにする。

クエンティン・タランティーノ初監督作品。タランティーノが、監督・脚本・出演の三役を務めた。

ロシアにおいて解体されるはずの核兵器がテロリストにより奪われ、それを取り返す米軍人と原子力科学者の活躍を描いた作品。スティーヴン・スピルバーグ監督らが設立した映画会社ドリームワークスの第1回作品。

スティーヴン・スピルバーグの初の劇場作品であり、実話に基づいた作品である。窃盗の罪で収監されていたルー・ジーン・ポプリンは出所後、同じく軽犯罪でテキサス州立刑務所に収監されている夫クロヴィスに面会し、脱走をもちかけた。

クリント・イーストウッド初監督作品。ある男は有名なラジオDJだったが、プレイボーイでもあった。ある時、酒場でとある女性をナンパし、関係を持つ。だが、その女性には手を出してはいけなかった。
エイリアン3
デヴィッド・フィンチャーの映画初監督作品。今作ではシガニー・ウィーバーは坊主頭にするなど、強い印象を残した。

この前に短編映画と『殺人魚フライングキラー』がある。だがそれは低予算で製作されたいわゆるB級映画。また、それの撮影中は様々なトラブルを抱え、途中解雇の憂き目にも遭っていることから、キャメロン自身はデビュー作と見なされることに不満を抱いている。

短編映画やB級映画などの作品があったりするので一概には言えませんが、そんな中、タランティーノやデヴィッドフィンチャーは一作目から最後に至るまで厳選された感じがしますね。タランティーノはかねてより、長編映画を十作撮って映画監督を引退すると公言していて、2018年の情報では、監督第十作目は映画『スタートレック』になる見込みでした。しかし最近情報が加わり、2023年秋より撮影開始の『The Movie Critic』(原題)が10作めで引退作となる見込みとなっています。彼は2023年現在60歳で、スコセッシなどは80歳ですからまだまだこれからが期待できそうなのですが、自分のルールがあるのでしょう。
この二人も偶然似ていて、同じ1962年生まれで初めての映画が29歳、つまり1992年に公開されています。映画本数も厳選された10本程度と似ているので、何だか思うところがありますよね。しかし、キューブリックも
- 『突撃』(1957年)
- 『スパルタカス』(1960年)
- 『ロリータ』(1962年)
- 『博士の異常な愛情』(1964年)
- 『2001年宇宙の旅』(1968年)
- 『時計じかけのオレンジ』(1971年)
- 『バリー・リンドン』(1975年)
- 『シャイニング』(1980年)
- 『フルメタル・ジャケット』(1987年)
- 『アイズ ワイド シャット』(1999年)
と有名どころは最後の10本ですから、これくらいできれば十分なのかもしれません。『フルメタルジャケット』で共演したR・リー・アーメイはキューブリックとは友人でしたが、キューブリックは死の直前に彼との会話で自身の遺作『アイズ ワイド シャットは駄作だった』と告白していたと言います。その年に70歳で亡くなった彼ですから、そうなるとその前の『フルメタルジャケット』が58歳。大体今のタランティーノたちと同年齢となります。
つまり、『映画は60歳くらいまでに10本くらいヒット作を出せればもうそれ以上は出ない』というような、そんな気配も漂いますよね。実は、宮崎駿も2001年に60歳なのですが、その年に出たのが『千と千尋の神隠し』。それ以降は、ハウル、ぽにょ、風立ちぬなどがあるわけです。そのあたりは少し賛否が分かれるのが現実。
私は以前『アニメージュとジブリ展』に行ってグッズを見ていたのですが、近くの女性ファンがぽにょのバッジか何かを見て、『ぽにょか・・』とがっかりしていたのを見ました。また、ハウルに関しては「一番トゲのように心に残っている作品」「ゲームの世界なんです。ゲームではなく、ドラマにしようとした結果、本当に格闘しましたな。スタートからきっと間違っていたんだろうな」と発言しています。そうしたことも考えつつ数えると『カリオストロの城』なども入れて、彼の名作はやはり大体が10本くらいになるんですよね。やはり何かこのあたりの事情が関係しているのでしょうか。
ただ、マーティンスコセッシなどになると60歳以降の映画に『ディパーテッド』『シャッター アイランド』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『沈黙 -サイレンス-『アイリッシュマン』といった名作がずらりとありますから、一概には言えませんね。
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