MOVIE RECIPE
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当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『レッドクリフ』
『レッドクリフ』を最大限に楽しむために観るべき映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『レッドクリフ』
- 『さらば、わが愛/覇王別姫』
- 『始皇帝暗殺』
- 『項羽と劉邦 鴻門の会』

まずはこの映画。西暦208年、曹操率いる20~80万の魏軍に対抗するため、劉備の『蜀(しょく)』、孫権の『呉(ご)』が手を組むことになる。だが、それでも劉備・孫権の連合軍はわずかに5万という劣勢であった。周瑜や諸葛亮孔明といった天才軍師の力を借りながら、この大勝負を覆すことが出来るか。

レッドクリフで曹操の役を演じている役者が、この映画で主演にも等しい人物として出演している。要は、まずは有名な違う映画を観て、レッドクリフの役者に重み、奥行きを作るということだ。

ここで、同じその俳優が始皇帝を暗殺する役の荊軻(けいか)として出演している。どちらも極めて重要な役だということだ。トニーレオンや日本人俳優は知っているはずだが、更に『そういう男が、曹操を演じている』ということで、あの作品に奥行きが出る。

その考え方で、孫権を演じたチャン・チェンの奥行きも作る。彼はここで韓信を演じている。晩年の劉邦が楚漢戦争を回想しつつ韓信を粛清していく姿を描く。

私自身が、初めて『レッドクリフ』を観た時に曹操の俳優を(誰やねん)としていて、その無知を思い知った経験があります。のちに、前述したような名作を観て知っていったわけですね。(彼が曹操だったか)と気付いたわけです。私はそういう俳優や監督などの裏情報にはあまり興味がないのですが、その一方で、そういう裏情報を知ると映画の奥行きが深くなる事実も痛感しています。この中では最もエンタメ性が高い作品が『レッドクリフ』ですから、それを軸にしました。
2.『グラディエーター』
『グラディエーター』を最大限に楽しむために観るべき映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『グラディエーター』
- 『ポンペイ』
- 『スパルタカス』
- 『ベン・ハー』

帝政ローマ時代中期を舞台とし、あるローマ軍将軍が皇帝アウレリウスと皇太子コモドゥスの確執に巻き込まれていき、剣闘士(グラディエーター)として名を上げていく物語。

イタリア・ナポリ近郊、ヴェスヴィオ山のふもとにあった古代都市ポンペイ。西暦79年のヴェスヴィオの大噴火で発生した火砕流によって地中に埋もれたことで知られるが、映画ではそのシーンを切り取っている。ここで『剣闘士』が登場する。

紀元前70年頃にあった『スパルタクスの反乱』がメインテーマとなる。それは、共和政ローマ期にイタリア半島で起きたローマ軍と剣闘士・奴隷による戦争である。その革命的反乱を起こしたのがスパルタクス。ここでもキーワードは剣闘士である。

帝政ローマの時代に、国を失った民族であるユダヤに生まれた青年:ベン・ハーとイエス・キリストについて描かれる。ここでも戦車競争としてほぼ闘技場のような光景が展開されるが、これらの映画を通して『そういうことが当たり前だった』ということが見えてくる。

現代で『剣闘士』と言われてもピンと来ないのは、それが活躍していないからです。しかし『サッカー選手』と言われればピンときます。彼らが活躍しているからです。倫理的な問題もありますが、軸はこれだけの理由ですから、『グラディエーター』を最大限に楽しむためには、まず剣闘士がいるのは当然のことだ、という常識を頭に植え付ける必要があり、これらの映画を覗いてみたいわけですね。今回の場合はどれもが名作なので、想像上効果で一つ一つを最大化できるでしょう。ちなみに、イタリアの世界遺産で有名なコロッセオも、建設後、剣闘士競技や野獣狩りといった見世物を市民に提供するために長く使用され続けました。
3.『エリザベス』
『エリザベス』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
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- 『エリザベス』
- 『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』
- 『エリザベス:ゴールデン・エイジ』
- 『ブーリン家の姉妹』

ヘンリー8世がカトリックを捨て、新教である国教会を打ち立てたことで国内外に新旧の宗教抗争がくすぶる16世紀のイングランドで、エリザベス1世の前半生の人生を描く。

スコットランドの女王メアリー・スチュアートと、エリザベス1世の物語。時期としては1561年。並び順で時系列が進んでいく。

『エリザベス』のその後のエリザベス1世を、同じスタッフとキャストで描く。カトリックだった異母姉メアリー女王のあとに、プロテスタントのイングランド女王として即位したエリザベス女王のその後が描かれる。有名なスペインとの『アルマダの海戦』は1588年となる。

16世紀のイギリスを舞台に、エリザベス女王の母であるアン・ブーリンと、その妹メアリー・ブーリンの姉妹を巡る歴史劇である。よって、まず最初にこれを観て彼女の母の歴史を知っておくことで、これらの映画の奥行きが一気に広がる。

まずは『ブーリン家の姉妹』で、エリザベスの母の歴史を見ます。その後は『エリザベス』から前述した順番で観ていくことで映画を何倍にも楽しむことができますね。特にこの『エリザベス』というのは『世界一有名な女性の名前』といっても過言ではない名前ですから、歴史的に極めて重要で、勉強の意味でも見ごたえがあるワンシーンになりますね。ちなみに、『映画は史実と違う』というのは大前提で考えることです。我々は鑑賞であくまでも概要を掴むだけ。それさえ知っていればこれらの映画は『教科書の贅沢な付録』となる。ちなみに、エリザベスの最後のシーンでさも『こうして白塗りの有名な女王が誕生したのだ』と言わんばかりの厳かなシーンがありますが、実際にはあの白塗りの化粧は『鉛入りのおしろい』であり、そのせいで顔は荒れるし頭ははげるしで、踏んだり蹴ったりだったという裏話があります。でも、そこにケチをつけるのは野暮ですね。
4.『TENET/テネット』
『TENET/テネット』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『TENET/テネット』
- 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
- 『風の谷のナウシカ』

これは謎を楽しむ映画でもあるので詳しくは書けないが、第三次世界大戦を阻止する為の謎の存在”TENET”、というのが一つの鍵となる。私はこれすらも知らない状態で観たのでこれ一つ知っておくだけで結構分かりやすくなるだろう。

不思議な時間感覚が展開される映画なので、『テネット』の前に観ておくといいストレッチになる。

80歳の状態で生まれ、年を取るごとに若返る人生を与えられた男の一生を描く。これも時間感覚をストレッチするために有効な作品となる。

「火の七日間」という最終戦争によって、巨大産業文明が崩壊してから千年後の地球。荒廃し砂漠化した大地は錆とセラミック片に覆われ、「腐海」という有毒の瘴気を発する菌類の森が徐々に拡大していた。瘴気と腐海に棲む昆虫に似た巨大な蟲達に脅かされ、わずかに生き延びた人類は衰退の一途を辿っていた。

ナウシカで考えるのは『環境破壊によって絶滅に追い込まれる人間』で、それ以外が『時間感覚』です。『テネット』では『微塵もそのシーンが描かれない』のですが、会話を聞いていると舞台背景が見えてきます。未来では、人間がエコよりもエゴを優先させる現在の態度を改められず、ついには環境破壊によって地球に住めなくなってしまいます。そしてノーランが以前作った『インターステラー』のように惑星移住の画策をするのではなく、今度は時間を逆行させるシステムを開発する人間が登場するわけです。そして映画では、その『逆行世界』と『順行世界』の世界大戦が起ころうとするし、それを止める人たちが活躍したりします。要するに、この話の根幹にあるのは『地球の環境を大事にしよう。取り返しのつかないことになる前に』というメッセージなのです。
5.『大いなる遺産』
『大いなる遺産』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『大いなる遺産』
- 『奇跡の人』
- 『愛と喝采の日々』
- 『アンナ・カレーニナ』

イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの長編小説。孤児である主人公ピップがその少年時代から青春時代を回想のうちに語るといった半自叙伝的な形式を用いており、これはまたディケンズがその経験を元にして書いた半自叙伝的な小説である。

『大いなる遺産』では、イーサンホークが主人公、グウィネスパルトローがヒロイン、デニーロが引っ搔き回すアウトローとしてある種分かりやすい配役を演じているが、『大富豪の老婦人』の立場にあるアン・バンクロフト演じる女性の様子が、上一つではどうも理解しづらい。

だが、『奇跡の人』やこの映画を観ることで、彼女に『一筋縄ではいかない頑固な女性』あるいはかつてライバルと『アンナ・カレーニナ』の主演を巡って戦ったこともあるバレエダンサーというイメージが湧いてくる。

その『アンナ・カレーニナ』がこれ。

ディケンズの名作として名高い『大いなる遺産』で、イーサンホークは主役ですが、印象的にはシナリオに飲み込まれていく青年にとどまります。グウィネスパルトローはミステリアスな女性、そして最も注目すべき人物は、ロバートデニーロとなります。彼がこの映画を面白くしていると言っていい。そして、知識がない時にこの映画を観たら意味不明な存在としてスルーしてしまいがちなあの老婦人にも、こういう奥行きがあると知ったら、更にこの映画が楽しくなります。私は彼女について知らなかったので、(誰やねんこのおばさん)程度にしか思えませんでしたが、ただ私に知識がなかっただけだったのです。
6.『ジェミニマン』
『ジェミニマン』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ジェミニマン』
- 『マン・ダウン 戦士の約束』
- 『7月4日に生まれて』

伝説のスナイパーとその若いクローンとの戦いを描いている。この映画だけを観れば、『そこまでヒットしなかったそのあたりにあるSF映画』と同じラインに並んでしまう。

ここからはネタバレが含まれるので注意したい。この映画では、戦争によって心に大きな傷を負った青年が描かれる。映画前半で描かれるのは『彼の幻覚世界』で、実は彼は戦争によって心を病んでしまったのである。

これは実話であり、ベトナム戦争によって車椅子の人生を余儀なくされた男の伝記映画となる。

『ジェミニマン』では、極秘特殊部隊「ジェミニ」としてクローンを使った兵士たちの姿が描かれます。そして『マディソン郡の橋』が作品全体で不倫を否定はする、という体をとったように、この映画でも全体的にはクローンに対する倫理的な問題に眉をひそめる感じで、物語が進んでいきます。しかし、敵が言うこの一言には、とても重みがあります。「感情のない最強のクローン軍団さえいれば、普通の兵士は死なず誰も悲しまない」これは、この前述した映画を観た後に考えると、とても深い言葉となるのです。その他にも、『アメリカンスナイパー』等、戦争のPTSDで苦しむ人たちの映画は別のレシピにまとめています。戦争自体が存在NG。しかし、それでも戦争は、ある。
7.『死亡遊戯』
『死亡遊戯』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『死亡遊戯』
- 『ドラゴンへの道』
- 『ドラゴン怒りの鉄拳』
- 『キル・ビル』

有能なスポーツ選手や俳優などを終身契約にし暴利をあげている組織が、世界的なアクション映画スター、ビリー・ロー(ブルース・リー)らに終身契約を迫る。
ドラゴンへの道
ビリーは『ドラゴンへの道』撮影中に天井から照明が落下してくるなどの脅しを受けるが、かたくなに契約を拒否する。

ついにしびれを切らした組織はビリーを暗殺するように命じ、『ドラゴン怒りの鉄拳』のラストシーンの撮影中にビリーは顔を撃たれる。

色々なオマージュが多いこの作品だが、ユマサーマン演じるブライドが着用する黄色いトラックスーツはブルース・リー(『死亡遊戯で着用』)へのオマージュである。

死亡遊戯は『ドラゴンへの道』と『ドラゴン怒りの鉄拳』のシーンがありますから、それらの映画を観ているとより楽しめるということになります。『キルビル』は、死亡遊戯を見ていると面白い感じですね。しかしこの死亡遊戯ですが、シナリオがそのまま彼の暗殺論に酷似しています。香港映画を牛耳るマフィアに嫌気がさしていたブルースリーはそれに逆らう態度を取りましたが、『俺たちに逆らうとブルースリーであろうと殺す』として、マフィアが彼を暗殺したというのです。彼の死因には様々な説がありますが、一体真相はどうなのでしょうか。この映画はブルース・リーが1972年秋にクライマックスのアクション・シーンのみを撮影後中断、急逝により未完となりました。
8.『ワールド・オブ・ライズ』
『ワールド・オブ・ライズ』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ワールド・オブ・ライズ』
- 『グアンタナモ、僕達が見た真実』
- 『グリーン・ゾーン』
- 『キングダム・オブ・ヘブン』
- 『パラダイス・ナウ』

世界中を飛び回り、死と隣り合わせの危険な任務に身を削るCIAの工作員ロジャー。彼は『会議室』で淡々と指令を出す上司とそりが合わず、仕事に違和感を覚えるが、最前線の仕事をする以上やり遂げる責任感は感じていた。だが、あまりにも危険な任務がゆえ、一歩でも間違えれば大惨事に。今回の場合は国際的テロ組織リーダーが相手だ。

ロジャーはイスラム過激派と接触することになるのだが、その中で『グアンタナモ』という言葉を発する人間がいる。それがどういう意味を持つのか、この映画を観ておけば見えてくる。
グリーン・ゾーン
映画では『グリーンゾーン』という言葉も出てくる。それがどういう意味を持つのか、この映画を観ておけば見えてくる。

この映画ではパレスチナをめぐってイスラムと十字軍が衝突する『パレスチナ問題』が最も混乱を極めた時代を描く。アメリカは9割がクリスチャンだ。そのアメリカとイスラムの人々が対立する背景に何があるかの理由の一つを観ることができる。

イスラム過激派が、自爆テロでメッセージを伝える。彼らが命を懸けてまで何をこの世に伝えたいのか。そして、本当に彼らは命を投げ出すことに恐怖はないのか。この映画の主人公は、『ワールドオブライズ』の中でも、一つのカギを握る要人として登場する。

簡単に言うと、『キリスト教VSイスラム教』ということになります。同じユダヤ教から派生したこの二つの宗教は、その信者が圧倒的な数を誇るため『世界宗教』として数えられています。そのうち、イスラム教には『聖戦』という戦いに関する教えがあるのですが、これを曲解する人が多いため、彼らは攻撃的な行動を取ります。そのため、更に彼らの考え方の根幹を理解するために『ザ・メッセージ』という映画を観ておくといいでしょう。これはイスラム教の開祖ムハンマドの映画であり、教えを守って彼の姿は終始描かれませんが、どのようにしてイスラム教が生まれたのか、そしてイスラム教とは本当に攻撃的な教えなのか、ということが見えてきます。
9.『ジョーカー』
『ジョーカー』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ジョーカー』
- 『キング・オブ・コメディ』
- 『ブレイブワン』

「バットマン」シリーズに登場するヴィランであるジョーカーをベースとしたサイコスリラー映画。ホアキン・フェニックスが主演男優賞を受賞した。ジョーカーを演じるにあたってフェニックスは撮影開始3ヶ月前には80kg以上あった体重を「1日をりんご1個と少量の野菜のみで過ごす」過酷な食量制限によって58kgまで減量した。

脚本は「タクシードライバー」「キング・オブ・コメディ」などマーティン・スコセッシ監督・ロバート・デ・ニーロ主演の作品群に影響を受けているが、特にこの映画と類似性が見られ、ロバート・デ・ニーロが本作との関連を示唆している。

この映画の主人公の女性と、ジョーカーには共通点がある。それが何なのかを想像しながら観るのも楽しい。

『キングオブコメディ』との関連性は有名ですが、『ブレイブワン』との関連は映画を深く観ていないと気づけません。彼も、彼女も、最初はフラットでした。赤ん坊の頃から殺人鬼はいませんからね。つまり、『ブライトバーン』と『スーパーマン』のように、彼らは似ているのです。似たような環境を強いられる。その作品が『同じ超能力を持った子供だが、家庭環境が違った』とういことであれば、今回の場合は『同じような環境を強いられたが、取った行動が違った』ということになります。
10.『グラン・トリノ』
『グラン・トリノ』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『グラン・トリノ』
- 『ランボー』
- 『カジュアリティーズ』
- 『プラトーン』
- 『ブラザーフッド』

名車グラン・トリノを一つの軸にしながら物語が展開される。頑固な老人の主人公の隣家にモン族の一家が入居したことから、ドラマが始まる。

このモン族はベトナム系であるため、ベトナム戦争を描く映画を観ておくと、その凄惨な現場を想像しやすい。ランボーでは戦場は描かれないが、『ベトナム戦争で心に傷を負った兵士ランボー』が主演となる。シリーズを通して終始、ベトナム戦争を引きずる様子が見られる。

ベトナム戦争中に起きたアメリカ陸軍兵士による戦争犯罪を題材にしている。1966年の「兵士による少女強姦」という実際に起きた事件(192高地虐殺事件)を、戦場に於ける犯罪を告発した退役兵士の回想として描いた作品。カジュアリティーズとは死傷者を意味する。

『ディア・ハンター』『地獄の黙示録』もあるが、ベトナム戦争を描いた戦争映画をこのあたりまで挙げておく。

これは、朝鮮戦争を描いた映画となる。

彼の隣人となったモン族は、彼が朝鮮戦争で殺してしまった人々に姿が似ています。大きいくくりにするとベトナム人ということで、ベトナム戦争についても見ておく必要があります。ベトナム戦争と朝鮮戦争の二つを見て、その戦争の理不尽さを理解するわけです。実際には映像では100万分の1しか悲惨さは理解できませんが、イメージの助けにはなります。彼が最後に使ったあのジッポには、第1騎兵師団のマークがありますが、それはアメリカ陸軍第3軍団の隷下でもっとも大規模な師団。第二次世界大戦以降アメリカの関わった全ての紛争に参加しているので、『朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争』等がそれに該当します。そう考えると、色々と奥が深い話になってきますね。
11.『ジャンヌ・ダルク』
『ジャンヌ・ダルク』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ジャンヌ・ダルク』
- 『ブラック・スワン』
- 『エクスポーズ 暗闇の迷宮』

まずはこの映画。フランスの英雄として扱われることになるジャンヌ・ダルクが、どのようにして活躍したかをリュックベッソンが独自の見解によって描いている。

バレエ『白鳥の湖』の主演に抜擢され、潔白な白鳥と官能的な黒鳥の二つを演じることになったバレリーナが、プレッシャーにより徐々に精神が崩壊していく様を描いたサスペンス映画。共通する項目は『追い込まれた人』。

その『追い込まれた人』がどういうことなのかということが、この映画を観ればわかる。彼女もとある凄惨な事件が原因で『封じ込む』あるいは『思い込む』ことによって何事もなかったかのように人生を生きていた。

これは心理的な話です。要素にあるフィクション性とオカルト的なものは何一つ考慮していません。『人は不快な記憶を忘れることによって防衛する。』まず、フロイトが言うこういう言葉を熟考します。私も子供の頃、自動車事故で血だらけになってゾンビのように徘徊する大人を見たのですが、不思議なことにその記憶が断片的で、長い間夢と現実との境目をうろつくおぼろげなものになっていました。きっと恐ろしくて受け入れられなかったのでしょう。この映画で描かれるジャンヌ・ダルクは、最後、牢の中で『とある言葉』をかけられます。その言葉にすべてが込められています。これは、この世を生きて宗教を信じるすべての人が見るべきシーンですが、そのほとんどの人が、このシーンを曲解して、隠蔽するでしょう。
12.『エルム街の悪夢』
『エルム街の悪夢』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
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- 『エルム街の悪夢』
- 『キリング・フィールド』
- 『ニクソン』
- 『プラトーン』

史上最高のホラー映画のひとつと考えられており、6つの続編、テレビシリーズ、「13日の金曜日」とのクロスオーバー、その他さまざまな商品からなるフランチャイズを生み出した。

この映画は私が見た歴史映画の中でもかなり衝撃的なものだった。実は、このカンボジアで起きた大量虐殺の犯人である『クメールルージュ』という団体は、ベトナム戦争時における『アメリカのカンボジア爆撃』に対する反発で誕生した。

エルム街の悪夢は、このクメール・ルージュによる大虐殺からアメリカに逃れてきたクメール人難民が、眠れないほどの悪夢に悩まされていた、という事実が元になっていたのだ。

つまり、アメリカがクメールルージュを生み、クメールルージュがエルム街の悪夢を生んだ。何という皮肉な話だ。アイゼンハワー、ケネディ、ニクソンらがいなければもしかしたらこの映画は存在しない。そしてそのベトナム戦争の代表的な映画としてこれをピックアップする。

ベトナム戦争時で『アメリカのカンボジア爆撃』が起きる→『クメールルージュ』という反米組織が誕生→クメールルージュが攻撃するのはアメリカ人だけではなかった→『キリングフィールド』で描かれる地獄のような光景が広がる→クメール人難民がアメリカに逃げる→彼らは眠れないほどの悪夢に悩まされる。
このような事実を基にして、『エルム街の悪夢』は作られているんですね。つまり、クメールルージュに悩まされる難民がいなければ、いや、クメールルージュがいなければ、いや、アメリカ人がベトナム戦争を起こさなければ、いや、ニクソンを含めた為政者が戦争を展開させなければ、この映画は作られていないのです。
13.『ブレイブワン』
『ブレイブワン』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ブレイブワン』
- 『ジョーカー』
- 『シークレット・アイズ』
- 『アメリカン・ギャングスター』
- 『ゴーン・ベイビー・ゴーン』
- 『ヴィレッジ』

今にも結婚しようかというカップルが、とある公園で遭遇した悲劇的な事件によって人生を狂わされる映画。私の規範意識をこれ以上に揺るがした映画はない。

前述したようにこの映画と上記作品には類似性がある。『彼のような行動』に出る選択肢もあった。

ごみ置き場から身元不明の女性の死体が見つかった。その女性は、レイプされた後に殺害され、漂白剤をかけられていた。

フランク・ルーカスは人を廃人にさせる麻薬を売って地位をつかみ取ったマフィアだが、彼は物心ついたときにはもう、兄弟の口に警察がショットガンを突っ込む光景を目にしていた。

詳細は書けないが、最後のシーンで我々は『では、どういう選択肢を取るべきだったのか』という問題を突きつけられる。

『シークレット・アイズ』との関連性があり、そこに気付けた人はセリフをよく見ている人である。そして、それがこの村の存在理由に繋がっている。

ニーチェはこう言っています。『論理は完全な虚構の見本である。現実の中には論理などは存在せず、現実はまったく別の複雑極まりないものである。我々は実際の出来事を思考においていわば簡略化装置で濾過するように、この虚構を図式化することによって記号化し、論理的プロセスとして伝達および認識可能なものとする。』さて、どういう意味でしょうか。
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