MOVIE RECIPE
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- レシピ数:20
- 紹介映画:211
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『Name』
タイトルに名前が含まれている映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
あ行
- 『アイリスへの手紙』
- 『アニー・イン・ザ・ターミナル』
- 『アルフィー』
- 『アメリ』
- 『アラトリステ』
- 『アラビアのロレンス』
- 『アリー/ スター誕生』
- 『アレキサンダー』
- 『アンナ・カレーニナ』
- 『アンナと王様』
- 『イヴ・サンローラン』
- 『イヴの総て』
- 『インディジョーンズ』
- 『ヴィンセントが教えてくれたこと』
- 『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』
- 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 – 永遠と自動手記人形 -』
- 『ウォルト・ディズニー(ドキュメンタリー映画)』
- 『エージェント:ライアン』
- 『エゴン・シーレ 死と乙女』
- 『エスコバル 楽園の掟』
- 『エジソンズ・ゲーム』
- 『エド・ウッド』
- 『エリザベスシリーズ』
- 『エリン・ブロコビッチ』
- 『エル・シド』
か行
- 『カポーティ』
- 『カリートの道』
- 『ガンジー』
- 『キャリー』
- 『キャロル』
- 『キュリー夫人』
- 『キング・アーサー』
- 『クリスティーナの好きなコト』
- 『クロムウェル』
- 『グロリア』
- 『健さん』
- 『恋におちたシェイクスピア』
- 『恋するリベラーチェ』
- 『孔子の教え』
さ行
- 『ザ・ヘラクレス』
- 『サンドラの週末』
- 『ジェーン・エア』
- 『シド・アンド・ナンシー』
- 『シャーロック・ホームズシリーズ』
- 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
- 『ジャンヌ・ダルク』
- 『ジョー・ブラックをよろしく』
- 『ジョン・ウィックシリーズ』
- 『死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実』
- 『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
- 『スティーブ・ジョブズ』
- 『スパルタカス』
- 『セルピコ』
- 『女王トミュリス 史上最強の戦士』
た行
- 『ダンガル きっと、つよくなる』
- 『チャーリー・バートレットの男子トイレ相談室』
- 『ドンファン』
な行
- 『ニーゼと光のアトリエ』
- 『ナタリー』
は行
- 『バスキア』
- 『バリー・シール/アメリカをはめた男』
- 『ハリー・ポッターシリーズ』
- 『バリー・リンドン』
- 『ヒトラー 〜最期の12日間〜』
- 『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』
- 『フロスト×ニクソン』
- 『ペギー・スーの結婚』
- 『ベティ・サイズモア』
- 『ボビー・フィッシャーを探して』
ま行
- 『マイケル・コリンズ』
- 『マグダラのマリア』
- 『マザー・テレサ』
- 『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』
- 『マニカルニカ ジャーンシーの女王』
- 『マリリン・モンロー 瞳の中の秘密』
- 『マルコヴィッチの穴』
- 『マリー・アントワネット』
- 『マリリンとアインシュタイン』
- 『マルクス・エンゲルス』
- 『マルコムX』
- 『ミス・ポター』
- 『メリー・ポピンズ リターンズ』
- 『メアリーの統べて』
や行
- 『容疑者、ホアキン・フェニックス』
ら行
- 『リプリー』
- 『リリーのすべて』
- 『リンカーン』
- 『レナードの朝』
- 『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』
- 『ローズの秘密の頁』
- 『ローマンという名の男 -信念の行方-』
- 『ロビン・フッド』
- 『ロレンツォのオイル/命の詩』
わ行
- 『ワイアット・アープ』
- 『わたしは、ダニエル・ブレイク』
英数字
- 『ALI アリ』
- 『ANNA/アナ』
- 『ANNIE/アニー』
- 『AVA/エヴァ』
- 『LUCY/ルーシー』
- 『Dearダニー 君へのうた』
- 『Mr.&Mrs. スミス』
- 『J・エドガー』
- 『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』
あ行

読み書きできない男が、夫を亡くした一人の女性と出会い、互いに『足りないもの』を埋め合っていく過程が描かれる。そして人間というものは本来、このような形で夫婦となるのではないかという発想が、頭をよぎることになる。

赤いコートを着た謎の女性がカギを握る。

1966年版はロンドンが舞台だが、こちらはニューヨークが舞台。両方とも観てもいいかもしれない。世界の独身プレイボーイを見られるからだ。「完璧な人生」を捜し求めていたアルフィーはジュリーという恋人がいるにもかかわらず、次から次に様々な女性と一夜限りの関係を楽しんでいた。

映画のポスターにもまさに『幸せになる』とあるように、独身女性が共感できるポイントがいくつもあるフランスの名作映画。フランスも世界規格の映画が作れるということを世に知らしめた歴史的な作品。最初は違う人用に脚本が書かれたが、オドレイ・トトゥの美貌があっての成功だと言える。

1622~1643年頃。『スペイン歩兵連隊最強の剣士』。日本で宮本武蔵が活躍する頃、アラトリステというスペイン歩兵連隊の最強の剣士がいた。フィクションではあるが、当時世界を席巻したスペイン帝国の盛衰を想像できる。

1914年、第一次世界大戦がはじまると、オスマン帝国はドイツ率いる『三国同盟』と同盟を組む。するとイギリスは、オスマン帝国を解体させようと画策するようになる。この主人公であるイギリス情報将校T・E・ロレンスというのは、第一次世界大戦中にアラブ人がオスマン帝国へ反乱を起こしたときに派遣された人物。

1937年公開の『スタア誕生』(A Star Is Born)の1954年版、1976年版につぐ3度目のリメイクで、クーパーの他にレディー・ガガ、サム・エリオット、アンドリュー・ダイス・クレイ、デイヴ・シャペルらが出演する。

紀元前4世紀のマケドニア王アレクサンドロス3世(アレクサンダー大王)の生涯を描く伝記映画。

1877年にレフ・トルストイが発表した『アンナ・カレーニナ』の映画化作品。『最期』が一つのキーワードとなる。

1860年頃。『アンナとシャム王』の元になったアナ・リオノウンズの手記『英国婦人家庭教師とシャム宮廷』を原作に映画化された作品。タイは以前、『シャム』と言った。だが、理不尽なしきたりはあった。ここに家庭教師に来たアンナは壮絶な経験をすることになる。

20世紀を代表するフランスのファッションデザイナー、イヴ・サン=ローランの生涯を、同性の恋人で後援者でもあるピエール・ベルジェとの関係を通して描いている。

実在の女優エリザベート・ベルクナーをモデルとした、メアリー・オアの1946年の短編小説 “The Wisdom of Eve” を原作としている。

冒険物のレジェンドと言えば『インディ・ジョーンズ』だ。当時、誰もが森や山を散策する機会があれば、このBGMを口ずさんだに違いない。

決して人に自慢などできない、自堕落な生活を送っている中年のヴィンセントが、隣人の少年との人間関係の中で妙な哀愁を見せてくれる映画である。

1937年。2020年現在の英国女王エリザベス2世の叔父にあたる存在、イギリス国王エドワード8世とアメリカ人既婚女性ウォリス・シンプソンとのロマンス、いわゆる「王冠をかけた恋」を題材にしている。歌手のマドンナが監督をしたということもあり、角度が芸術的である。

大戦中は陸軍の女子少年兵であり、単独で一個分隊に匹敵する戦闘力を持っていた主人公。「ライデンシャフトリヒの戦闘人形」の渾名で恐れられていたが大戦時の戦傷で両腕を失う。大戦後、後見人の一人となったクラウディアが経営するC.H郵便社にて、自動手記人形として代筆業をしている。
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ウォルト・ディズニーのドキュメンタリー映画。ビジネスの面から考えても、人生哲学の面から考えても、アメリカの歴史を考える際においても、非常に教訓高い資料である。

ジャック・ライアンの映画作品5作目。9.11のテロの直後に大量の米国債を売って、市場の暴落とアメリカ経済の崩壊を計画しているモスクワの企業があることをかぎつける。そこでCIAとしてそこに乗り込み、身分を偽り、そのテロ行為を阻止しようという極秘ミッションがスタートする。

20世紀初頭のウィーンで活躍し、28歳で病死した画家エゴン・シーレの後半生を描いている。

パブロ・エスコバル。それは、コロンビアの国会議員であり、慈善事業にも熱心な実業家、世界7位の大富豪。そして彼の本当の顔はは世界一の麻薬王。これは、『南米のゴッド・ファーザー』と言われ、コロンビア最大の麻薬組織を創設した麻薬王の姪と恋に落ちてしまった男の、危険すぎるひと時を切り取った映画である。

1880年代のアメリカで、電力の供給方法を巡って直流送電派のトーマス・エジソンと交流送電派のジョージ・ウェスティングハウスが繰り広げていた電流戦争の様子を描いている。エジソンは蓄音器、白熱電球等の多くの商品を生み出し、リュミエール兄弟と並んで「映画の父」とも言われている。

「史上最低の映画監督」と言われた映画監督エド・ウッドを題材にした1994年の白黒映画。監督はエド・ウッドのファンであるというティム・バートン。

1560年頃。女王としても世界一有名だが、女性としても世界一有名ではないだろうか。それがエリザベス女王その人である。だが、彼女が英国の女王となるまで、そしてなってからもそれは、平たんな道ではなかった。

アメリカ西海岸を拠点とする大手企業PG&Eから、環境汚染に対する史上最高額の和解金を勝ち取ったエリン・ブロコビッチの半生を描く。

1080年頃。11世紀後半のレコンキスタで活躍したカスティーリャ王国の貴族エル・シドことロドリーゴ・ディアス・デ・ビバールの生涯を描いた作品。
か行

『ティファニーで朝食を』で有名の作家のトルーマン・カポーティを描いたもので、彼が代表作『冷血』を取材し書き上げるまでを中心に描いた伝記映画でもある。幼馴染で『アラバマ物語』の女性作家ハーパー・リーも登場する。

元麻薬王のカリートをアルパチーノが、親友の弁護士デイヴをショーン・ペンが演じるのだが、このショーン・ペン演じる男が物語を引っ搔き回す。

イギリス領インド帝国を舞台に非暴力・非協力運動を展開したインド独立運動の指導者マハトマ・ガンディーの生涯を描いた伝記映画。インドの初代首相ジャワハルラール・ネルーの姿も描かれる。

スティーヴン・キングが1974年に発表した最初の長編小説。念動能力(テレキネシス)を持つ少女が、母親からの虐待と、クラスメイトのいじめによって精神不安定に陥り、その能力によって殺戮を起こし、町を破壊する物語。

キャロルとテレーズという女性が同性に好意を持ち、互いに惹かれ合う様子が描かれる。

放射線の研究で、1903年のノーベル物理学賞、1911年のノーベル化学賞を受賞し、パリ大学初の女性教授職に就任したマリ・キュリーの伝記映画。作品で見て分かるように、彼女の研究は極めて地道な作業で、先が見えないトンネルを何十年間も歩き続けなければならないような、無謀に等しいものだった。

452年。『アーサー王とサクソン人の戦い』。『アーサー王伝説』はあくまでも伝説の域に過ぎないが、この映画を観ると別に彼らのような人が存在していたと考えてもそうおかしくはないと感じる。400年代の『イギリスができる前』の西洋の様子が想像できるのも貴重。

28歳の結婚前の女性であるクリスティーナをキャメロンディアスがユニークに好演。バカバカしくて笑えるシーンがいくつもある。

1642年、ピューリタン革命を起こしたクロムウェルだが、この男がこの話の端緒となるかもしれない。アイルランドはクロムウェルの征服により、以後イングランドの植民地的性格が強い土地となる。

映画のWikipediaはなぜかたまに小ネタ系の情報が削除されたり変化するのだが、その情報が間違いでなければこの映画は『子連れ狼』がモデルになっているという。
高倉健の死後に作られたドキュメンタリー映画。『ブラックレイン』で共演したマイケルダグラスは、『カークダグラスのように自分を存在させ、フランクシナトラのように人生で2つの顔を持っていて、イーストウッドやマックイーンの佇まいと似ていて、ジャックニコルソンのように決して影の努力を言わない。』と彼を絶賛している。

同時代。『ロミオとジュリエット』の初演を背景とし、若かりし日のウィリアム・シェイクスピアと彼を信奉する上流階級の娘ヴァイオラとの恋愛を描く悲喜劇の恋愛映画。作中にはシェイクスピアを始め、エリザベス1世やクリストファー・マーロウなど、エリザベス朝を彩る歴史上の人物が多数登場する。

1950年代から1980年代にかけて世界的に人気を博したアメリカ人ピアニストのリベラーチェの最後の10年間を描いた伝記映画。彼もまたドラッグに溺れていた。

孔子の半生を描く。彼の周りにいた弟子の態度などから得られる人生の教訓がある。
さ行

全能の神ゼウスと人間との間に生まれた英雄ヘラクレス。強靭な肉体と無類の怪力を誇るヘラクレスは、各地に潜んでいた恐るべき魔物を倒したとされ、それらの伝説は「12の難業」と呼ばれ広く知られていた。しかし、それらの伝説は甥のイオラオスによって広められたもので、実際のヘラクレスは強い肉体と怪力こそは持っているものの、神の子などではない普通の人間であった。

体調を崩し、休職していたサンドラ。回復し、復職する予定であったが、ある金曜日、サンドラは上司から突然解雇を告げられる。 解雇を免れる方法は、同僚16人のうち過半数が自らのボーナスを放棄することに賛成すること。よって物語全体で、彼女が『色々な人に会って状況を理解してもらう』というかなりニッチな展開が行われる。

孤児として施設で育ち、教師となった女性が描かれるが、彼女は自由を求めていた。シャーロット・ブロンテ原作のこの物語で描かれる彼女は、男女平等意識という反骨精神があり、女性から告白することも厭わない。これらは当時の社会常識から大きく逸脱した行為で、財産や身分にとらわれず、自由恋愛して結婚するという点は、ヴィクトリア朝の文学において画期的だったという。

セックス・ピストルズのベーシストであったシド・ヴィシャスと彼の恋人であったナンシー・スパンゲンの短くも過激な愛を描きあげたラブストーリー。

コナン・ドイルが創造した同名のキャラクターを基にしている。シャーロックホームズが闘いを事前に頭の中でシミュレーションし実行する、『ホームズ・ビジョン』を駆使する天才ぶりを発揮する等して、異次元の頭脳を見せつける。

ケネディ大統領の妻であるジャクリーン・”ジャッキー”・ケネディ・オナシスが、ファーストレディを務めていた頃と1963年のテキサス州ダラスで夫のジョン・F・ケネディが暗殺された以降のジャクリーンが描かれる。

1400年頃。フランスの英雄として扱われてきたジャンヌ・ダルクを一人の少女という視点から描いた映画。フランス・ヴァロワ朝の第5代国王で『勝利王』と呼ばれたシャルル7世とのやり取りが描かれる。

実はこのブラッド・ピット演じる男の正体が、一癖ある。それはここでは書かないが、人はなぜこういう儚い恋に、焦がれてしまうのか。

裏社会にその名を轟かせた凄腕の殺し屋ジョン・ウィック。日本のマーシャル・アーツ、殺陣、アニメ、香港映画のカンフー、マカロニ・ウェスタンらから影響を受けたアクションは、ガンとカンフーを組み合わせた“ガン・フー”という新たな銃術を表現している。映画キャラ最強の名前に、彼を挙げる人も多い。

アルパチーノが演じたこのジャック・ケヴォーキアン(Jack Kevorkian, 1928年5月26日 – 2011年6月3日)という医師は末期病患者の積極的安楽死の肯定者で、自作の自殺装置を使った自殺幇助活動にちなんで「死の医師(ドクター・デス、Dr. Death)」と呼ばれた。アルメニア移民の子として生まれた。

スウィーニー・トッド(Sweeney Todd)は、19世紀中頃の様々なイギリスの怪奇小説に登場する架空の連続殺人者であり、ロンドンのフリート街に理髪店を構える悪役の理髪師である。

iPhoneを作ったスティーブ・ジョブズの伝記映画。アシュトン・カッチャーの作品は彼の生涯全般について描いていて、マイケルファスベンダーのものは『知られざる彼の一面』を描いている。

紀元前73年頃。『スパルタなんと最大で12万人もの部隊を引き連れるまでに成長した、元奴隷のスパルタクス。もちろんその中には女、子供、老人もいるだろうが、奴隷が当たり前の時代にそこから成り上がってここまで成長する人間は歴史上彼だけである。名作として完成されていると言われるが、私は現代版でリメイクしてほしい。

ニューヨーク市警に蔓延する汚職や腐敗に立ち向かう警察官の実話に基づいた作品。主人公であるフランク・セルピコをアル・パチーノが演じている

紀元前530年頃の人物で、中央アジアのカスピ海東岸に勢力を有していたマッサゲタイ族の女王、トミュリス。歴史的に極めて重要な人物で、あのペルシャ帝国のキュロス大王を討ち取ったのだからすごい。カザフスタンの映画だが、映画小国ならではの『謎の誇大演出』などもほとんどなく、映画としてのクオリティが高い。
た行

元アマチュアレスリング選手マハヴィル・シン・フォーガットと彼の娘であるフォーガット姉妹の半生を描いている。彼女たちのレスリングの様子を見れば、どれだけ真剣かがよく分かる。真剣というのは、斬れる。竹刀ではない。その真剣勝負を人生をかけて行う人間は皆、戦士である。

高校生のチャーリー・バートレットが、男子トイレで不良たち相手にカウンセリングをして金儲けをする。そのうちドラッグの売買にも手を染め始めるが、本人にその気がなくても、学校のような集合体では様々な角度から、様々なリスクが降りかかってくるものだ。

ある青年が、自分は1,502人の女を虜にした伝説の人物ドン・ファンであり、最愛の女に振られたために飛び降りようとしたと語る。バカげた話であり人格障害と判断されてしまうが、なぜか妙に説得力がある。
な行

精神病院が患者を人間扱いしていなかった時代に活躍した女性精神科医ニーゼの苦闘を描いたブラジル映画。

アメリのオドレイ・トトゥが演じるから、それと同系統の繊細さをこの映画から感じ取れる。この場合、大切な存在を亡くして閉鎖的になってしまったのだ。例えば一つの観点として、彼女の前に二人の異なった性質の男性が現れるのだが、彼女にふさわしい男性は、どちらなのだろうか。
は行

「セイモ(SAMO)」と名乗り、天才画家として活動していた27歳で亡くなったアーティスト、ジャン=ミシェル・バスキアの伝記映画。親交があったアンディ・ウォーホルなども登場する映画で、アートについて考えさせられる内容となっている。

大手航空会社でパイロットとして働いていたが、隙を見つけて密輸を始める。そのうちCIAを巻き込む大事件へと発展してく。『潜入者』にも登場するこの時代の麻薬界の重要人物だ。

説明不要のハリー・ポッターシリーズ。特に、3人が子供だった時代の作品は、素晴らしい。

18世紀のヨーロッパを舞台にしたキューブリックの本格歴史映画。七年戦争(1754年または1756年 – 1763年)についても描かれるアイルランドを舞台にした物語であり、黒澤明はこの映画の優れた時代考察について感動し、キューブリックにファンレターを出している。

1945年。当時、誰もがその名を聞いたら凍り付いた一人の男がいた。ナチスの総統、ヒトラーである。彼は一体何をしたかったのか。そして、どう死んだのか。

『エリザベス』の続編と言ってもいい。ちょうどあの映画が終わった後に何があったかを切り取った映画で、歴史映画に造詣が深い人にはたまらない作品だ。事実、批評家の評価も高いという。あのエリザベス女王がなぜメアリよりも有名になったのか。そこには、やはりこうしたいくつかのからくりが存在したのだ。そして、メアリ・スチュワートの息子ジェームズ1世はエリザベス女王の跡を継ぎ、その後のチャールズ1世の時に、クロムウェルが登場するのである。

1977年に放送されたイギリスの司会者デービッド・フロストによるリチャード・ニクソン元アメリカ合衆国大統領のインタビュー番組を描いた作品。大統領辞任後のニクソンと、有名番組の司会者であるフロストの緊張感ある対談。この人物は、FBI創始者のフーヴァーもお手上げした人物。すると、『ディープスロート<フーヴァー<ニクソン<フロスト』と言っても差し支えない話になってくる。

卒倒を切っ掛けに高校時代に帰り、己が人生を見つめ直してゆくさまを描くドラマ。彼女は離婚を覚悟していた。この経験で『忘れていた視点』を取り戻せるかどうかが問われる。

衝撃的な現場を目撃した主人公の女性。強いストレスによって現実乖離を起こし、自分をドラマ『愛のすべて』に登場する看護師だと考えるようになる。そしてその妄想がドラマを複雑にしていく。

孤児院で暮らす少年が、ある日楽器に触れて奇跡的な旋律を奏でるようになる。すると、その音楽の美しい音色がまるで見えない道を開拓していくように、生き別れになった親へとつながっていくことになる。
ま行

アイルランドの独立運動家であるマイケル・コリンズの生涯を描いている。

レオナルド・ダ・ヴィンチの名作『最後の晩餐』で、イエスの右隣にいる人物が女性っぽく見え、これがマグダラのマリアでないかと噂された。この人物は、591年にグレゴリウス1世が『娼婦』だったと主張し、以来長い間誤解され続けてきた。だが、2016年に最新の結論が出たのだ。

1950年~。彼女はマケドニアのクリスチャンだ。そして、彼女が身を捧げたのはヒンズー教徒とイスラム教徒が9割を占めるインドだ。当然、排斥され、差別された。では、なぜ彼女はガンジー、ネルー(インド初代首相)の次にインドで国葬されたのだろうか。すべてのクリスチャンが目を通すべき真実である。

米国のソプラノ歌手フローレンス・フォスター・ジェンキンス。彼女は自分を名高いソプラノ歌手フリーダ・ヘンペルやルイーザ・テトラツィーニに比肩しうると考え、自分の演奏中にしばしば聴衆が笑い出すのを、ライバルが職業的な競争心からやらせているのだと思い込んだ。『音痴』である彼女は滑稽にしか見えない。だが、本当にそうだろうか。

1858年頃。インド大反乱の女性指導者ラクシュミー・バーイーを描いている。この場合は上記作品と違って『謎の誇大演出』があるので、見づらい。歴史的にはかなり重要で、専門書にも名前が書いてあることが多い人物だけにもったいない。

ロサンゼルスで生まれ育ったマリリンモンローは、幼少期のほとんどを里親家庭や孤児院で過ごしたという。ネグレクトや性的虐待を受け、36歳という若さで謎の死を遂げた映画界の伝説は、わずか10年足らずの活動で、実に2000億円程度の興行収入を作り出した。

天井が低くて立つことのできない7階と8階の間=7と1/2階にある “LesterCorp” という会社で働くことになる展開がある。そしてある時、そのオフィスの壁に穴を発見する。その壁は、世にも奇妙な体験へ繋がる奇想天外な扉だった。

マリーアントワネットの映画はいくつもあるが、どれを観ても内容はほぼ同じである。この映画では、彼女を『朗読係』という側近からの目線で見てどう映るかという視点が描かれるが、そうしていくつもの視点から見ることが、真実に近づくために必要な要素である。

アインシュタイン、マリリン・モンロー、ジョー・ディマジオ、赤狩りのマッカーシー等とおぼしき人物たちがホテルの一室に集って繰り広げるドラマ。バカバカしいコメディに見えて、大体が実話ベースになっているため侮れない映画となっている。

1840年代。ドイツの思想家カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの若年期を描いている。ヨーロッパでは産業革命により資本家の元、労働者たちは過酷な生活を強いられていた。その現実を受け、彼らは『共産主義』という思想を提唱。これがのちの『冷戦』等に繋がる。結果、彼は現実世界に最も影響を与えた哲学者となった。

エキストラの生徒役で映画出演の経験をしている人物に、デンゼルワシントンの息子であるジョン・デヴィッド・ワシントンが出演している。Twitterでデンゼルファンの人が『息子役で出ている』とコメントしてきたので今調べたが、そうじゃなくて『エキストラの生徒』だった。

『ピーターラビット』で有名な児童文学作家であり画家でもあったビアトリクス・ポターの伝記映画。

これは、そのメリー・ポピンズの続編とも言える実写映画。『プーと大人になった僕』のような形だ。

『フランケンシュタイン』を18歳で生み出した19世紀初頭の女性作家メアリー・シェリーの波乱の人生を描いているが、バイロンやウィリアム・ゴドウィン等、重要な人物が数人出てくる。
や行

ラッパーに転向したというホアキン・フェニックスが、実際に2年間皆を騙し続けたモキュメンタリー。
ら行

これはネタバレになるのであまり書けないが、とにかく『船上の狂気』に注目だ。

1930年に世界初の性別適合手術を受けた人物・リリー・エルベを題材とした物語。今ではよく聞く話かもしれないが、当時の人々は驚いたことだろう。

1809年頃。エイブラハム・リンカーンが誕生。その後1861年に、リンカーンはアメリカ合衆国大統領に就任する。そして彼は『奴隷解放宣言』をし、人種差別と徹底的に戦う。だが、その戦いはあまりにも代償が大きかった。しかし、大きな代償を払いながらも、彼は最後まで戦い続けたのだ。人類の平和のために。

マウント・カーメル病院に入院していた嗜眠性脳炎の20名に、1960年代に開発されたパーキンソン病向けの新薬L-ドーパを投与した過程を描いた実話物語。記憶も意識もない植物状態のように見える患者の皆が、奇跡的にわずかな時間だけ意識を取り戻す。

ボードレール家の三人姉弟ヴァイオレット、クラウス、サニー。ある日3人で砂浜で遊んでいるところに、自宅が全焼し、両親が亡くなったとの知らせを受ける。財産を引き継ぐ為、銀行より法的な身元引受人のオラフ伯爵と引き合わされるが、オラフは遺産目当てに彼ら3人を暗殺しようと企てる。

精神病院に40年以上入院していたローズは赤ん坊を殺した容疑で告発されたが、彼女はそれをずっと否定し続けていた。精神病院が取り壊されることになったため、ローズの再鑑定を依頼されたグリーン医師は彼女を転院させるべきか否か決断できないでいた。

弁護士のローマンは人権派の弁護士として法の下に弱者を救う信念を持ち、仕事の合間を縫って司法取引改革のための集団訴訟の準備を続けていた。サヴァン症候群である彼には抜群の記憶力と弁護士として優れた才覚があったものの、真面目で融通が利かない性格のため法廷に立たず、裏方である法律アドバイザーとして働いていた。

時代は12世紀末。上記作品とほぼ同時代となる。十字軍の兵士としてフランスで戦っていたロビンフッド。

難病副腎白質ジストロフィーに悩むひとり息子ロレンツォを助けるため、解決策を必死に探すオドーネ夫妻の実話に基づく物語。ひとり息子であるロレンツォの難病を治すことの出来る医師がいないと知り、オドーネ夫妻は医学的知識がないにもかかわらず、自力で治療法を探すことを決意する。
わ行

1876年頃。西部開拓時代の保安官であるワイアット・アープを主人公とした伝記、西部劇映画で、製作も兼任したケビン・コスナーがアープを演じる。

ダニエルブレイクというおじさんが、『おせっかいおじさん』のような立ち回りで、身の回りのあれこれに口を出していく。周りの反応的にも、演出的にも、彼がそういうおじさんのように見えていく。だが、我々は最後、彼に対して違う感想を抱いている。
英数字

彼はマルコムXと非常に仲が良い人間だったから、彼の名を取って『カシアスX』として活動。このアメリカの重要な歴史を考えても、モハメド・アリという人物をピックアップすることは非常に価値のあることである。『ベトコンはオレを差別しないしオレがベトコンを殺しに行く理由は何もない』。そう言って彼は、ベトナム戦争渦中にあって、兵役を拒絶した。

ベッソンの女暗殺者シリーズ。カトレアが一番強いように見えるのは、ニキータは嫌々やっていて、アナもそこまで暗殺術に特化していないからだ。しかし、この映画はまるで一枚の絵を観ているようだった。

孤児として育つが、両親との再会を諦めていない赤毛のアニーが主人公。世界的にも有名で、ミュージカルなどでも頻繫に見ることができる作品だ。

女性暗殺者と彼女を陥れた組織の幹部との闘いを描く。

ごく普通の女性ルーシーは、訪れた台北のホテルでマフィアの闇取引に巻き込まれ、下腹部にCPH4という新種の麻薬が入った袋を埋め込まれてしまう。この麻薬は、通常10%までしか活用できない人間の脳の潜在能力を極限まで高めることができる恐ろしいものだった。

フォークソング歌手のスティーヴ・ティルストンに実際に起きたエピソードを基にシナリオが描かれている。

ブラピとアンジーが親密になった映画でもある。今ではそのために色々な目を向けてしまうが、初見当時この作品は最高に楽しいエンタメだった。

FBI長官のエドガー・フーヴァーの生涯に基づき、彼のキャリアに焦点を合わせ、さらにクローゼット・ホモセクシュアルであったと言われる彼の私生活にも触れられている。ニクソンとフーバー長官は親密な関係を築いた。

ミャンマーにおける非暴力民主化運動の指導者アウンサンスーチーの半生を描いたドラマ映画。これ自身が否定されたというよりは、彼女自身がミャンマー国軍のクーデターによって発足した現政府に犯罪者として扱われている。

名前だけで膨大な量がありますね。名前をタイトルにつけることで得られる印象は、『その人を掘り下げる』ということ。その人はどういう人だったのかということを考えるということですね。『エリン・ブロコビッチというすごいことをやった女性がいたんだ』とか、『リンカーンという男はね』とか、そういう風に人の記憶にも記録にもその名を焼き付かせるべきだという流れがあるように見えます。ですから、私などとは相性がいいですね。
私は映画をただの娯楽として見ていた時期もありますが、今ではもちろん娯楽要素もありつつ、人間の勉強として観ているところがありますから。だって、せっかく自分の有限の時間を割いて向き合うのに、ただの娯楽で終わったらもったいないですからね。しっかり自分の人生に繁栄させないと損です。とりわけ、私のようにたくさん映画を観るとなるとそうなりますからね。
2.『Named』
『Named』とは、『名付けられた』とか、『通称』というような意味。ここでは、通り名とか異名など、別名を持っている人の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
ビジネス・組織
- 『発明王』エジソンズ・ゲーム
- 『マクドナルドの「創業者」』ファウンダー
- 『マイクロソフト創業者』バトル・オブ・シリコンバレー
- 『Apple&ピクサー創業者』スティーブ・ジョブズ
- 『Facebook創業者』ソーシャル・ネットワーク
- 『FBI創始者』J・エドガー
- 『CIAの父』グッドシェパード
- 『資本主義の権化』アビエイター
皇帝・将軍
- 『征服王』征服王ウィリアム ソード・コンクエスト
- 『イワン雷帝』イワン雷帝
- 『カルタゴのハンニバル』ガーディアン ハンニバル戦記
- 『モンゴル帝国初代皇帝』モンゴル
- 『イスラムの英雄&癩王』キングダム・オブ・ヘブン
- 『エル・シド』エル・シド
- 『越後の龍&甲斐の虎』天と地と
- 『始皇帝』始皇帝暗殺
- 『ラストエンペラー』ラストエンペラー
革命家・解放者
- 『インド独立の父』ガンジー
- 『インドのジャンヌ・ダルク』マニカルニカ ジャーンシーの女王
- 『奴隷解放の父』リンカーン
- 『オルレアンの乙女』ジャンヌ・ダルク
- 『中国革命の父』1911
- 『アラビアのロレンス』アラビアのロレンス
- 『キング牧師』グローリー/明日への行進
- 『マルコムX』マルコムX
格闘家・武道家
- 『伝説の武道家』酔拳2
- 『ザ・ハリケーン』ザ・ハリケーン
- 『レイジング・ブル』レイジング・ブル
- 『シンデレラマン』シンデレラマン
- 『石の拳』ハンズ・オブ・ストーン
宗教・思想家
- 『キリスト教の礎』パッション
- 『仏教の創始者』手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ 美しく
- 『儒教の始祖』孔子の教え
- 『ユダヤ教の始祖』エクソダス:神と王
- 『イスラム教の開祖』ザ・メッセージ
- 『曹洞宗の開祖』禅 ZEN
- 『真言宗の開祖』空海
エンタメ・文化
- 『喜劇王』チャーリー
- 『脱出王』奇術師フーディーニ 〜妖しき幻想〜
- 『キング・オブ・ポップ』マイケル・ジャクソン THIS IS IT
- 『クールビューティ』グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札
- 『ポップアートの騎手』バスキア
- 『パンクの精神』シド・アンド・ナンシー
- 『インドの魔術師』奇蹟がくれた数式
- 『精神分析学の創始者&分析心理学の創始者』危険なメソッド
- 『キュリー夫人』キュリー夫人
アウトロー・美女
- 『スカーフェイス』アンタッチャブル
- 『コカインの帝王』エスコバル楽園の掟
- 『世界三大美女』クレオパトラ
- 『世界三大美女』空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎
ビジネス・組織

『発明王』と言われたトーマス・エジソン。1880年代のアメリカで、電力の供給方法を巡って直流送電派のトーマス・エジソンと交流送電派のジョージ・ウェスティングハウスが繰り広げていた電流戦争の様子を描いている。ニコラ・テスラといった陰の実力者も登場。

一介のセールスマンだったレイ・クロックが、マクドナルド兄弟が営んでいたマクドナルドを世界最大のファーストフードチェーンに成長させ、兄弟の持つ経営権を手中に収めるまでを描いている。

スティーブジョブズと全く同時代を生きたマイクロソフトのビル・ゲイツが、ライバルとして切磋琢磨する様子が描かれる。よく考えたら、それが事実のはずなのに上記作品でそれが描かれないのが不自然である。

スティーブ・ジョブズの半生が描かれる。アシュトンカッチャーの方では全体的な彼を、マイケルファスベンダーの方では彼の知られざる一面を見ることができる。

2009年に出版されたベン・メズリックの著書『facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男』を映画化したもので、創業者のマーク・ザッカーバーグがソーシャル・ネットワーキング・サイト「Facebook」を設立させる様子、更にそれに伴う訴訟を描いている。

1920年頃。FBIの創始者とも言える、長官のエドガー・フーヴァーの生涯がクリントイーストウッド監督と、レオナルドディカプリオの主演で描かれる。

1960年代。「アメリカ情報活動の父」と呼ばれたウィリアム・ドノバンをデニーロが演じる。この人物は『後のCIA』となる『OSS(戦略情報局:Office of Strategic Services)』が続投して解散まで一貫して務め、その後に曲折を経て現在の中央情報局(CIA)の前身となった。

実在の大富豪、実業家であるハワード・ヒューズの波乱に富んだ半生を描いた。20世紀を代表する億万長者として知られ、「資本主義の権化」「地球上の富の半分を持つ男」と評された。
皇帝・将軍

1660年頃。『ルイ13世亡き後の三銃士』。時は『太陽王』と言われたルイ14世の知性のフランス。ルイ13世に仕えた三銃士は年を取るも、国への忠誠心を失ってはいなかった。乱れたルイ14世、謎の鉄仮面の男。果たして、物語はどう展開するか。

16世紀の“イワン雷帝”ことイヴァン4世の生涯を描いた作品。全3部構成で制作される予定であったが、第1部は時の権力者ヨシフ・スターリンから高く評価されたものの、第2部はスターリンを暗に批判した内容であったため上映禁止となり、第3部は完成されなかった。

紀元前218年頃。歴史映画の中でも史実に忠実であり、映像も綺麗で新しい。ドキュメンタリー映画のようで、戦闘のクオリティなども高く、ハンニバルとスキピオの戦いを描いた貴重な映像作品である。カルタゴのハンニバルはローマを滅ぼす力を持っていた。

1162年頃。チンギス・ハンはモンゴル帝国を作る。それは大英帝国に並びこの世界で最も領土を大きくした帝国だった。彼目線の映画はとても貴重である。

1200年頃。1000年以上続くパレスチナ問題の最盛期とも言える、十字軍の英雄で『癩王(らいおう)』と言われたボードゥワン4世と、イスラムの英雄サラディンがいた時代。『あなたにとってエルサレムとは何ですか?』という問いに対し、『無だ。だが、すべてだ。』というセリフは、あまりにも重い。

1080年頃。11世紀後半のレコンキスタで活躍したカスティーリャ王国の貴族エル・シドことロドリーゴ・ディアス・デ・ビバールの生涯を描いた作品。

戦国時代、天才的な軍略の才で越後国を統一し、甲斐の虎、武田信玄と名勝負を繰り広げた越後の龍、上杉謙信を描く。宿敵・武田信玄との最大の戦いである川中島の戦い(第四次)に至るまでを扱っている。

紀元前3世紀・戦国時代の中国。残虐な暴君として描かれがちだった始皇帝を、一人の悩める人間として描いた作品であり、彼を取り巻く人物の人間模様と後に史記で語られることになる虐殺と粛清の背景が物語の中心となっている。

清朝最後の皇帝で後に満洲国皇帝となった愛新覚羅溥儀(ふぎ)の生涯を描いた歴史映画である。彼は結果的に中国の『ラストエンペラー』となった。彼を語るには3時間ではもちろん短いが、映画としてそれだけの時間は十分長い。最後には哀愁を覚える。そういう映画である。
革命家・解放者

1930年頃。イギリス領インド帝国を舞台に非暴力・非協力運動を展開したインド独立運動の指導者マハトマ・ガンディーの生涯を描いた伝記映画。彼の思想は後にキング牧師やアウンサンスーチーなど、様々な人々に強い影響を与える。

インド大反乱の女性指導者ラクシュミー・バーイーを描いている。この場合は上記作品と違って『謎の誇大演出』があるので、見づらい。歴史的にはかなり重要で、専門書にも名前が書いてあることが多い人物だけにもったいない。

1809年頃。エイブラハム・リンカーンが誕生。その後1861年に、リンカーンはアメリカ合衆国大統領に就任する。そして彼は『奴隷解放宣言』をし、人種差別と徹底的に戦う。だが、その戦いはあまりにも代償が大きかった。しかし、大きな代償を払いながらも、彼は最後まで戦い続けたのだ。人類の平和のために。

1400年頃のイングランドとの百年戦争で重要な戦いに参戦して勝利を収め、のちのフランス王シャルル7世の戴冠に貢献したジャンヌ・ダルク。この映画では、彼女がそうして立ち上がった『動機』の、更にその向こう側の『心底』の部分にスポットライトを当てているので、極めて見ごたえがある作品と言っていい。

1911年。初代中華民国臨時大総統となった孫文。『中国革命の父』と言われた彼は、どのようにして中華民国を作ったのか。ジャッキー・チェンの記念すべき100作品目という名目を使うほど重視された映画である。

1914年、第一次世界大戦がはじまると、オスマン帝国はドイツ率いる『三国同盟』と同盟を組む。するとイギリスは、オスマン帝国を解体させようと画策するようになる。この主人公であるイギリス情報将校T・E・ロレンスというのは、第一次世界大戦中にアラブ人がオスマン帝国へ反乱を起こしたときに派遣された人物。

※下記作品に続く キング牧師と呼ばれ、ガンジーの非暴力的抵抗の教えに共感し、アフリカ系アメリカ人公民権運動の穏健派の指導者として非暴力差別抵抗活動した「I Have a Dream(私には夢がある)」の一節で知られる有名な演説を行った人物。1964年にノーベル平和賞を受賞。

※上記作品から アメリカ国内における第二次世界大戦後も続いた人種差別(特にアフリカ系アメリカ人に対する差別)とその克服への闘いの歴史を語る上で、逆に非暴力運動を批判した急進派マルコムXとともに特に重要な人物の一人である。つまり、マルコムXとキング牧師は黒人差別問題の重要人物となる。
格闘家・武道家

ブルースリー等を差し置いて『伝説の武道家』としてこのウォン・フェイ・フォンを選んだのは、同一題材で製作された映画の数として世界最多でギネスブックに掲載されているからである。彼を主人公にした作品で日本でも著名なもののほかには『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズなどがある。

少年院を脱走し軍隊に入隊、ボクシングを始めて二度に渡りヨーロッパのライトウェルター級チャンピオンとなり、しかし黒人差別による冤罪で終身刑に服す、という波乱に満ちた人生を生きたルービン・カーターの物語。彼がどうなってしまったのかということを、この映画で観てみたい。

実在のプロボクサー、ジェイク・ラモッタの自伝映画。彼は元世界ミドル級王者で、「ブロンクス・ブル」や「レイジング・ブル」のニックネームを持つが、KO率は28%とそれほど高くなく、映画でも『最強ボクサー』としての演出はない。だが見ごたえがあるのは、やはり『デニーロアプローチ』と言われるデニーロの徹底した役作りなどのこだわりが、反映しているだろう。

実在のプロボクサー、ジェームス・J・ブラドックの伝記映画。この場合、確かにボクサーの映画だが、1920~1930年代というこの時代のアメリカは『世界恐慌』の真っ只中であり、銀行強盗が英雄視されたほどの混迷の時代だった。ゆえに、映画はボクシング以外の様々な要素にライトを当てる。

WBA世界ライト級チャンピオンのパナマのボクサー、ロベルト・デュランの伝記映画。「石の拳(こぶし)」と形容されたワイルドな強打で、後のWBC世界王者ガッツ石松らにも勝利した人物である。この場合も映画になるくらいだからボクシング以外の要素も波乱に満ちていて、そこが見どころとなる。
宗教・思想家

紀元後1年~33年頃。キリスト教の礎であるイエス・キリストを描く。キリスト教徒は2020年頃で世界の31%となっていて、およそ25億人が存在していることになる。

紀元前500年頃。前述したように、ブッダ(悟りを開いた者)として有名なゴータマ・シッダールタを手塚治虫が描く。『釈迦』というのは彼が釈迦一族の王子だったからついているあだ名のようなものである。仏教を開いた釈迦だが、彼自身は『自分の心が確かなら、宗教も信仰も必要ない』と説いた。

紀元前550年頃。孔子の伝記映画。儒教の始祖であり、論語をまとめた哲学者である。実際には、『儒教』というのは敵対していた墨子がつけ、『論語』という名称は誰がつけたかわからない。韓国では儒教の教えが国教に近い形で根付いている。

紀元前1300年頃。モーセの伝記映画。彼が実在した確証はないが、ユダヤ教の始祖としてこの世界に多大なる影響を与えている。ユダヤ教の教えを守る人々のことを、ユダヤ人という。

600年頃。イスラム教の開祖ムハンマドを描く。イスラム教徒は2020年頃で世界の25%となっていて、およそ20億人が存在していることになる。

この映画で道元の母が言う『世間では、阿弥陀様にお願いをすれば死んで浄土に行けるという教えが流行っているようですが、本当にそうでしょうか。浄土とは今ここ。生きているこの世こそが浄土でなければならないのです。』という言葉は、真理である。

800年頃。空海と最澄は共に唐に向かって本場の仏教を学ぶのだが、より深く多く学んだのは空海だった。ゆえに、最澄は空海に教えを乞うほどであった。800年頃にあった富士山の噴火などのシーンや、仏教ならではの曼荼羅など、独特で非日常的な現実に、しっかりとした真理を説く空海の姿が際立つ。
エンタメ・文化

1920年頃。『喜劇王』と呼ばれたチャーリー・チャップリンの生涯を描いた伝記映画。彼に憧れたエンターテイナーは数知れず。ウォルト・ディズニーは1920年代に、チャップリンに憧れて映画を作りたいと言い、キューブリックも「どちらかを選ばなければならないとしたらチャップリンだ」と言って彼に非常に強く影響を受けたと言っている。

モデルとなったハリー・フーディーニは、「脱出王」の異名を取った、ハンガリーのブダペスト市出身のユダヤ人で、アメリカ合衆国で名を馳せた奇術師。「不可能を可能にする男」という評価を得て、現在でも「アメリカで最も有名な奇術師」と呼ばれるほど認知度は高く、奇術師の代名詞ともなっている。

『キング・オブ・ポップ』と言われたマイケル・ジャクソンのドキュメンタリー映画である。2009年6月25日のマイケル急死を受けて、7月から公演を予定していたロンドン公演のリハーサル映像を基に制作された。

ハリウッド・スターからモナコ公妃となった『クールビューティ』ことグレース・ケリーが、存亡の危機に立たされた公国を救うために見せた「一世一代の大芝居」を描いている。この意味で、彼女の人生は『重要な選択肢』の連続だった。

「セイモ(SAMO)」と名乗り、天才画家として活動していた27歳で亡くなったアーティスト、ジャン=ミシェル・バスキアの伝記映画。親交があった『ポップアートの騎手』アンディ・ウォーホルなども登場する映画で、アートについて考えさせられる内容となっている。

セックス・ピストルズのベーシストであった『パンクの精神』ことシド・ヴィシャスと彼の恋人であったナンシー・スパンゲンの短くも過激な愛を描きあげたラブストーリー。21歳の頃、ヘロインの過剰摂取で死亡している。

1914年頃のシュリニヴァーサ・ラマヌジャン。彼は、インドの天才数学者で『インドの魔術師』と言われた。数学を知る人ならだれもが知る人物である。あの核廃絶に対する共通の想いから親交のあったあのアインシュタインと「ラッセル=アインシュタイン宣言」を打ち出したバートランド・ラッセルも登場する、貴重な作品だ。

マイケル・ファスベンダー、ヴィゴ・モーテンセン、キーラ・ナイトレイ出演という豪華共演、また、実在した偉人であり『精神分析学の創始者』のフロイトや、『分析心理学の創始者』ユングが登場する映画というだけで、私は別に内容がどうであれ歴史的価値があるとして価値を高く評価したい。

放射線の研究で、1903年のノーベル物理学賞、1911年のノーベル化学賞を受賞し、パリ大学初の女性教授職に就任した『キュリー夫人』ことマリ・キュリーの伝記映画。作品で見て分かるように、彼女の研究は極めて地道な作業で、先が見えないトンネルを何十年間も歩き続けなければならないような、無謀に等しいものだった。
アウトロー・美女

禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネ(通称:スカーフェイス)を逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画。彼をモデルにした『スカーフェイス』という映画もある。

『麻薬テロリスト』、『コカインの帝王』などと呼ばれ、様々な顔を持った男、パブロ・エスコバル関連の映画。『南米のゴッド・ファーザー』と言われたパブロ・エスコバル。それは、コロンビアの国会議員であり、慈善事業にも熱心な実業家、世界7位の大富豪。そして彼の本当の顔はは世界一の麻薬王。

紀元前48年頃。世界三大美女であるクレオパトラは、一体どういう人物だったのか。女性の武器を利用する浅薄かつ狡猾な野心家だったのか。それとも。

教訓性は『空海』の方が高いが、ここでは世界三大美女である楊貴妃が登場する。

通称というのは『尊称』にも近いもので、例えば『経営の神』の名にふさわしいのは日本では松下幸之助と言えます。そして、それをもし継ぐ人がいるなら、KDDI創始者の稲盛和夫と言えます。彼は先日亡くなりましたが、彼の後、その名にふさわしい人は出てくるでしょうか。ユニクロの柳井正、ソフトバンクの孫正義は彼よりも一桁資産が多いですが、『経営の神』の名にはふさわしくありません。日経『PRESIDENT』等で経営者たちにアンケートを取っても、稲盛和夫が彼らに頭一つ差をつけて信頼されていることが分かりました。ただ、経営者としては確実に世界レベルにある人たちですね。多くのビジネスパーソンは、真似、盗み、後に続くべきです。
『ブッダ』とは、『悟りを開いた者』という意味で、彼(釈迦)の前にもブッダはいました。そしてもちろん、彼の後にもいた。しかし、ブッダ自身が『私はブッダだ。すべてを悟ったのだ』と発言することはないので、この世のブッダは密かにブッダとして生きていることになります。それを公言した途端、うさん臭さが漂いますからね。ブッダとなった人は、それにきちんと気が付きます。ゆえに、密かに悟りの境地を生きることになります。(釈迦だけがブッダだ。それで全然いい)と思えるような人が、ブッダにふさわしいとも言えますね。
自分がこの人生でどれだけ命を使い切れるか。彼ら、彼女らのような人生を観て、想いたいですね。
3.『ボビー・フィッシャー』
ボビー・フィッシャーチェスは世界チャンピオン。冷戦下にソビエト連邦の選手を下し、アメリカ合衆国歴史上、初となる公式世界チャンピオンになったことで、英雄としてもてはやされた。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ボビーフィッシャー』
- 『ボビーフィッシャーを探して』
- 『完全なるチェックメイト』

天才チェス・プレイシャーのボビーフィッシャー。彼はロシアのチャンピオンであるボリス・スパスキーと戦わなければならなかった。だが彼の場合、これだけではない。彼の『その後の人生』にまで目を向けると、彼のこの映画での立ち居振る舞いに意味が見えてくる。

実在のチェスプレイヤーであるジョシュ・ウェイツキンの少年時代を描いている。

1972年、米ソ両大国の威信を懸けたチェスの世界王者決定戦におけるボビー・フィッシャーの伝説的戦いを描いている。そのため、この試合は東西冷戦における代理戦争とみなされた。

『もてはやされた』という言葉には棘がありますが、彼は奇行も目立ちました。反ユダヤ的な過激な発言をしたり、失踪したりと、世間を騒がせます。彼のIQは187だったと言いますが、やはり高い知能指数を持つと『範囲外』に出てしまう可能性が高い。この延長線上には『LUCY』という映画のような事実があるかもしれません。
要は、子供時代、家族の小さなコミュニティがすべてだと思い込んでいて、世界が温かく、優しいものだと決めつけていた。しかし、徐々に大人になるにつれ、それだけがこの世界の全容ではないと知っていく。『範囲外』にも世界が広がっていると気が付く。そうして少しずつ人間は認知や知覚の幅が広がっていき、見識も鋭くなっていく。そういう風に、知能を使いこなすレベルが上がっていけばいくほど、『見える世界』が変わっていくイメージが頭に浮かびます。
そうして考えていくと、今この話を私がここに書いたことが何となく見えてきます。彼は天才でもあり、非常識でもあった。しかし無法者とは『法律の外(アウトロー)』として、言い方を変えれば『法律や常識という既成概念に囚われない人間』とも言えるわけで、なかなかどうして彼の人生は、興味深いものです。
4.『アーネスト・ヘミングウェイ』
アーネスト・ヘミングウェイはアメリカの作家。代表作は『日はまた昇る』、『武器よさらば』、『誰がために鐘は鳴る』『老人と海』などがある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ラブ・アンド・ウォー』
- 『潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ』
- 『誰がために鐘は鳴る』
- 『ロング, ロングバケーション』

『ラブ・アンド・ウォー 第一次大戦のヘミングウェイ』を原作とし、第一次世界大戦に従軍して大怪我を負ったヘミングウェイと、ヘミングウェイの代表作の1つ『武器よさらば』のヒロイン「キャサリン・バークレイ」のモデルとされる7歳年上の従軍看護師アグネス・フォン・クロウスキーとの結ばれなかった恋を描いている。

若い頃にヘミングウェイとレスリングをしたことが自慢の元船乗りフランクら、ある老人たちの物語。

ヘミングウェイの1940年の小説『誰がために鐘は鳴る』の映画化作品。

50年以上連れ添った夫婦。夫のジョンはアルツハイマー病で記憶を失いつつあり、妻のエラは末期癌に冒されていた。自分たちに残された時間は少ないことを悟った2人は、オンボロの愛車を修理して旅に出ることにした。目的地はジョンが愛好していた作家、アーネスト・ヘミングウェイの自宅があるフロリダキーズに決まった。長い旅の途中、2人は一緒に歩んできた人生を追想していく。

ヘミングウェイの言葉で好きなものがあります。『勇気とは、窮しても品位を失わないことだ。』往々にして、土壇場で本性は出ます。私は幼少時代からそれを強く意識する人生でした。私の父が、子供たちの前で見栄に支配されて、私を投げ飛ばしたんですね。ただ強い男を演じたいというだけの理由で私はそうされ、文句を言うと力づくでねじ伏せられました。実は、それ以外には2、3個くらいしかそういう例は思い出せず、後は良い人だった気がするのですが、子供の頃に受けた理不尽はいつまでも忘れないものです。
以来、(状況によって態度が変わる人は信頼できない)と思うようになりました。そういう流れがあり、長い月日が経ち、様々な経験をして、このような言葉に出逢います。いくつものこうした言葉や真理に触れていると、映画で出会う名シーンが、より最高のシーンになりますよ。(彼は、『勇気』を知っている本物だ)とか、そういう風に、例えばこのヘミングウェイの言葉なんかが脳裏をよぎりますからね。
5.『ウィンストン・チャーチル』
ウィンストン・チャーチルはイギリスの政治家。第61・63代首相である。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
- 『オリバー・ストーン オン プーチン』
- 『博士と狂人』

1940年頃。首相に就任したばかりのウィンストン・チャーチルを主人公に、第二次世界大戦中の激動の時代を描いた。

このドキュメンタリー映画でプーチンがチャーチルを褒めるシーンがある。

世界最大の英語辞典「オックスフォード英語辞典」誕生に隠された真実の物語を描く。この有名な辞書の作成には二人の鬼才が関わったのだが、この二人のやり取りがまた、並のそれではなかった。ここでもチャーチルが登場する重要なシーンがある。

何が言いたいかというと、このチャーチルという人物の話をこうして色々な場面で観ることがあるのですが、そのほとんどにおいて『チャーチルという偉大な指導者がいた』という高い評価を得ているんですよね。まあ私がもっと積極的に調べていけば彼の汚点も見つかるのでしょうが、あくまでも自然にしていて入ってくる情報が、やけに高い評価ばかりなんです。よって、いつも気になっていたので、こうしてまとめました。その後プーチンはウクライナ侵攻していますからね。何とも言えません。チャーチルが偉大な指導者だったことは事実なのでしょうが。
6.『ジョージ・パットン』
ジョージ・パットンはアメリカの陸軍大将で、第一次世界大戦、第二次世界大戦等で活躍した。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『パットン大戦車軍団』
- 『遠すぎた橋』

第二次世界大戦中のアメリカ軍のジョージ・パットン将軍を描いた映画。

第二次世界大戦後期に行われた連合軍の空挺作戦であるマーケット・ガーデン作戦を題材にしている。この映画の裏にいるイギリスのバーナード・モントゴメリー元帥と、上記作品のパットン将軍というのは、ライバルのような関係でもある。二人とも飛び抜けた存在だったということだ。

『遠すぎた橋』のあらすじはこうなります。
ノルマンディー上陸作戦から3ヶ月後の1944年9月、潰走するドイツ軍を追撃していた連合国軍の補給線は、600キロにも伸びきってしまった。連合国軍は戦力を二分し、ジョージ・S・パットン中将率いるアメリカ第3軍は南方ルートで、バーナード・モントゴメリー元帥率いるイギリス第21軍は北方ルートで進軍していたため、どちらの補給を優先するかの問題も浮上していた。シチリア上陸作戦以来、パットンに強いライバル心を抱いていたモントゴメリーは、後の歴史家に彼最大の汚点と言われた「マーケット・ガーデン作戦」を立案、連合国軍最高司令官アイゼンハワー大将を説得する。彼は政治的配慮から、結局この無謀な作戦を承認する事となる。
彼らはライバル関係にあったということですね。モントゴメリーとソビエト連邦のゲオルギー・ジューコフは、第二次大戦中最も成功した「守備的な将軍」だったと言われています。戦争時代の猛者たちということですね。
7.『ロビン・フッド』
伝説の英雄ロビン・フッド関連の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ロビン・フッド(1991年の映画)』
- 『ロビン・フッド(2010年の映画)』
- 『フッド・ザ・ビギニング』

ケビンコスナーの作品では、彼を探りながら描いたようなイメージだ。

ラッセルクロウの作品は、上記のような全体イメージを軸にしながら、映画としてのエンタメ性を引き上げたイメージ。

そしてタロン・エガートンの作品は、更にそのエンタメ性に特化した形。3D映画ということも関係している。

ロビン・フッドは、中世イングランドの伝説上の人物です。1241年に死没した、とかいうそれっぽい記録もありますが、実在した確証はほとんどありません。実際には、『インディ・ジョーンズ』のように数人の人物をモデルにしてMIXされた人格という説が信憑性が高いかもしれません。しかし人は『義賊』が好きですからね。『怪傑ゾロ』だとか、『バットマン』などもそうです。『ルパン三世』にも少しそういうところがあるので、彼のことを単なる泥棒だと見下す人は少ない印象です。ロビン・フッドの場合もそうで、タロン・エガートンの作品になるとその義賊的な様子がより強調されています。
8.『チャーリー・チャップリン』
『喜劇王』として前述したチャップリン関連の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『チャップリンからの贈りもの』
- 『チャーリー』

チャップリンの死後、金銭目的で遺体を誘拐した2人の犯行の実話をもとに作られた映画。

1920年頃。チャーリー・チャップリンの生涯を描いた伝記映画。彼に憧れたエンターテイナーは数知れず。ウォルト・ディズニーは1920年代に、チャップリンに憧れて映画を作りたいと言い、キューブリックも「どちらかを選ばなければならないとしたらチャップリンだ」と言って彼に非常に強く影響を受けたと言っている。

彼が偉大であるということはキューブリック等の話でもうしてあるので違うところを書きますが、彼は『ロリコン』ということがこの映画で分かります。実際にはどうだったのかは分かりませんが、彼の4人の妻は平均して20歳年下。最後の妻ウーナ・オニールに関しては36歳も年下でした。まあ、小中学生に興味を持つような強めのロリコンではなかったからまだマシですが、こういう力のある人の性の話は隠蔽されがちですからね。
例えば最近でもジャニー喜多川の『やっぱり』という話が、『スポットライト世紀のスクープ』の記者たちによって世界に発信されました。この話も数十年以上隠蔽されてきた事実ですね。また、マリリンモンローがアナデアルマスの映画『ブロンド』で、ケネディ大統領からかなり性的虐待じみたことをされていたという新しい切り口も見えてきました。スティーブ・ジョブズが尊敬するパソコンの基礎を作った男、『イミテーション・ゲーム』の主役であるアラン・チューリングも同性愛で逮捕されています。
また、『ボヘミアンラプソディー』や『ロケットマン』のモデルとなったアーティストたちもドラッグや同性愛、そしてエイズというお決まりのコースを歩く。また、『女王陛下のお気に入り』では、アン女王が最後にエマストーン演じる女性を、自分の股のところに持っていきます。多様性が強く叫ばれている時代ですから時代的には問題視されませんが、こういう『映画になるような人が変わった性癖を持っている』という事実は、私なんかは気になるポイントですね。もうすぐ『わたしはノーマルだ』という言葉も、死語になるのでしょうか。
9.『アンナ・カレーニナに憧れて』
『アンナ・カレーニナ』は、帝政ロシアの作家レフ・トルストイの長編小説。『戦争と平和』と並ぶ作者の代表作であり、現代に至るまで極めて高い評価を受けている。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『大いなる遺産』
- 『愛と喝采の日々』
- 『アンナ・カレーニナ』

イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの長編小説。孤児である主人公ピップがその少年時代から青春時代を回想のうちに語るといった半自叙伝的な形式を用いており、これはまたディケンズがその経験を元にして書いた半自叙伝的な小説である。

だが、『奇跡の人』やこの映画を観ることで、彼女に『一筋縄ではいかない頑固な女性』あるいはかつてライバルと『アンナ・カレーニナ』の主演を巡って戦ったこともあるバレエダンサーというイメージが湧いてくる。

その『アンナ・カレーニナ』がこれ。

アンナ・カレーニナも含めたロシアの作品が『暗い』という話を聞いていたのですが、実際にその通りでしたね。『戦争と平和』もそうでした。ただし、それはあくまでも一面性です。暗い要素も持っているということ。しかし、日本人は受け入れやすいかもしれません。明るくエンタメ力が強いアメリカとは違った毛色の感覚を持っていて、日本人作家の作品にも同じような雰囲気のものがあるイメージです。私はあまり観ないのですが。ただ、例えば大正初期の華族の純愛を描いた三島由紀夫原作の『春の雪(2005年)』なんかも、全体的にそういうイメージですね。
『暗い』というのは表層です。例えばトンネルや深海は暗いですよね。しかし、だからこそその向こう側にある『出口』や『真珠の光』なんかが際立って見えてくるわけです。美しさというのはそういう描き方もある。アメリカはもっとシンプルに、分かりやすく明るい映画を持ってきますから、ロシア人なんかは『いかにもアメリカ人らしい』とたまに揶揄しています。もちろんそれはアメリカ人にとっても同じことですけどね。『ロシア人は暗いんだよ』と。
ちなみに、北野武の『Dolls』という映画は、ロシアにいくといまだに高い支持を得ているそうです。確かにあの映画も似たような雰囲気ですからね。しかしその中に美しさや美学が潜んでいる。
10.『オズワルドとベックウィズ』
リー・ハーヴェイ・オズワルドは、アメリカ合衆国ケネディ大統領暗殺事件の実行犯とされている人物。バイロン・デ・ラ・ベックウィズは、1963年に起きたアフリカ系アメリカ人の公民権運動家メドガー・エヴァーズを暗殺した犯人である。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『JFK』
- 『ゴースト・オブ・ミシシッピー』

ケネディ大統領暗殺事件の捜査に執念を燃やす地方検事ジム・ギャリソンを中心に描いた現代史ミステリー。大統領暗殺をめぐる唯一の訴訟であるクレイ・ショー裁判にいたる捜査を題材として描いている。

1963年に起きたアフリカ系アメリカ人の公民権運動家メドガー・エヴァーズ射殺事件を追い続け、その犯人である白人至上主義者ベックウィズを30年後に有罪に持ち込んだ地方検事とメドガーの妻の闘いを描いた映画。タイトルの意味は、主人公の娘クレアの部屋に出るという幽霊と、アメリカ合衆国南部に根強く残る“人種偏見”を亡霊に喩えたもの。

この二人の特徴は、『同じ時代にスナイパーライフルで暗殺した』ということです。ケネディは1963年11月22日、メドガーエヴァースは1963年6月12日に暗殺されています。また、ほぼ同時代にキング牧師とマルコムXも暗殺され、ケネディの弟も暗殺されています。この時代のアメリカは、ベトナム戦争も同時進行していましたし、荒れに荒れていたと言えるでしょう。このような高名な要人が次々と殺害されていくんですからね。国民の心理状況は、コロナ禍のそれ以上のものがあったことでしょう。
しかもケネディ暗殺犯はすぐに暗殺されて事件は闇の中。また、ベックウィズも長い間『無罪』として扱われ、堂々と生活していました。一線を越えた者は暗殺するという、なんとも恐ろしいアメリカの闇が垣間見える歴史のワンシーンでした。『私はあなたのニグロではない』というドキュメンタリー映画を観るとメドガーエヴァースの演説や言葉などが観られますが、37歳で亡くなった彼の言葉は、若いのに真理を突いていましたよ。聡明な人物でした。
11.『ミッキー・コーエン』
ミッキー・コーエンは1940年代から1950年代にかけてのロサンゼルスのギャング。前述したケネディ大統領暗殺容疑で逮捕されたリー・ハーヴェイ・オズワルドをダラス警察署の地下で射殺したジャック・ルビーとも友人関係にあった。
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- 『L.A.コンフィデンシャル』
- 『L.A.ギャングストーリー』

1950年代のロス市警。マフィアのボス逮捕による暗黒街の混乱、酔った警官がメキシコ系移民の容疑者に暴行した「血のクリスマス」事件など、騒然としたロスの世相を背景に、カフェで元刑事を含む6人が惨殺された「ナイトアウルの虐殺」事件を捜査するロス市警の3人の警官が、捜査を進めるうちに警察内部の腐敗に直面する人間模様を描いている。

1940年代から1950年代のロサンゼルスで起きた実話を基に、ロス市警とギャングの戦いを描く。

ボクシングの経験もある彼ですから、後者の方ではショーン・ペンがそれを駆使して警察と格闘するシーンなども観られます。また、アル・カポネとも会ったことがあり、彼を尊敬していたようですね。先ほどのケネディ暗殺との話ともつながっていますし、闇を探ればもっと色々な真実にたどり着けるかもしれませんね。もっとも、国のトップである人物が暗殺されるくらいですから。事情を知る闇の人間ならもっと生き延びることは難しいでしょうが。
12.『ピーターパン』
ピーター・パンはイギリス・スコットランドの作家ジェームス・マシュー・バリーの作品。空を飛ぶことができる少年ピーター・パンが架空の国ネバーランドで冒険する物語である。
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- 『ピーター・パン (1953年の映画)』
- 『PAN 〜ネバーランド、夢のはじまり〜』
- 『ネバーランド』
ピーター・パン
まずはこのディズニーアニメ作品。これでこの話を知っているという人が圧倒的に多いだろう。
PAN 〜ネバーランド、夢のはじまり〜
ジェームス・マシュー・バリーによる戯曲『ピーター・パン』の物語を基に、主人公ピーター・パンの生い立ちから、彼がネバーランドを訪れ、永遠の少年となるまでを描いている。

劇作家ジェームス・マシュー・バリーが、ピーター・パンのモデルとなった少年と出会い、その物語を完成させるまでを描いた実話を基にした、ヒューマンドラマ。

『ネバーランド』を観れば分かりますが、ピーターパンのモデルといってもそこまで彼を連想させるような特別な子供ではありませんでした。アニメとなって自由度が高くなり、スーパーヒーロー的な超能力を持つと『ハロー効果』がつきます。それは、『なんかすごい人だな・・』と人間にイメージさせる効果のことです。例えば高級車に乗っていると(きっとすごい人だな・・)と思い込んでしまうときに働いているのも、ハロー効果です。
ピーターパンは、あくまでもジェームズバリーというクリエーターの目を通して『普通の子供』を観て、その子の中にある『夢のような世界』をファンタジーに膨らませて作品化したものと言えますね。つまり、彼がどこかに旅に出てモデルをやっとこさ探し当てたのではなく、自分の生活するエリアの範囲内に偶然いた、ごくごく普通の子供だったのです。
『道端のがれきの中から黄金を拾い出すというよりも、むしろがれきそのものが黄金の仮装であったことを見破る者は詩人である。』-高村幸太郎
13.『ロミオとジュリエット』
『ロミオとジュリエット』とは、イングランドの劇作家ウィリアム・シェイクスピアによる戯曲。
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- 『ロミオとジュリエット(1954年の映画)』
- 『ロミオ+ジュリエット』
- 『ウエストサイド物語』

シェイクスピアの同名戯曲の映画化であり、レナート・カステラーニが脚色・監督、ローレンス・ハーヴェイと新人のスーザン・シェントールが主演した。『ロミオとジュリエット』の映画化としては初のカラー作品であった。

シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』が原作で、台詞もそのままであるが、時代設定を現代に変えて、両家の争いをマフィア同士の抗争に置き換えられている。物語の舞台はヴェローナ・ビーチ(架空の都市)。そのため、服はアロハシャツを着、城は高層ビル、剣による決闘ではなく街を巻き込む銃撃戦となる。しかし銃のブランド名は”Sword”である。

原作はシェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』を元にした、1957年にブロードウェイで上演された同名のミュージカルである。本作は、その映像権を映画プロデューサーのウォルター・ミリッシュが獲得し、映画化した作品である。

「ああ、ロミオ。あなたはどうしてロミオなの?」というセリフが非常に有名なこの作品。この二人は『家柄の問題』で簡単にはくっつけない複雑な事情を持っていました。犬猿の仲みたいな、敵同士みたいな。よって、『なぜあなたはモンタギュー家の人なの?』という、心の声がこのセリフなわけですね。好きになってはいけない人を、好きになってしまったという話です。ただ、人間の恋愛というのは障壁があるから燃えるところがありますからね。むしろ、障壁がなくなると冷めてしまうかもしれません。案外そういうあっけないものです。『恋に恋する』というやつですね。しかしこの手の話はロマンティックな恋物語として、若い世代を中心にこれからも未来永劫愛され続けるでしょう。
14.『ジャック・ライアン』
ジャック・ライアン(Jack Ryan)は、トム・クランシー小説の主人公で、架空の人物である。行動力、決断力があり、家族を愛する理想的な人物として描かれている。
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- 『レッドオクトーバーを追え!』
- 『パトリオット・ゲーム』
- 『今そこにある危機』
- 『トータル・フィアーズ』
- 『エージェント:ライアン』

1984年11月、冷戦時代の米ソが題材となる。ショーンコネリー演じるソ連潜水艦『レッドオクトーバー』の艦長が、目に見えない敵の魚雷を圧倒的な経験値によって、直感で避けるシーンがある。だがもちろんこの直感とは『偶然を狙った賭け』の類ではなく、魚雷の機能や海中での物理的な動きなど、様々な要素を計算してひねり出したものだった。

CIAとして活躍するジャック・ライアンシリーズがトム・クランシー作品で有名だが、この作品でもIRAの分派である過激派グループがテロリズムを行うところから物語が始まる。

『パトリオット・ゲーム』に続き、ハリソン・フォードが主人公のジャック・ライアンを演じる2作目である。ライアンがFBI長官のコロンビア秘密訪問に随行する展開がある。

ジャック・ライアンシリーズのひとつである。ロシアで前大統領が急死しチェチェン紛争に関して強硬姿勢も辞さない新大統領ネメロフが就任し、米ロ両国の緊迫した関係を改善するため米国はCIAの長官キャボットとその補佐のジャック・ライアンをロシアに派遣する。

ジャック・ライアンの映画作品5作目。9.11のテロの直後に大量の米国債を売って、市場の暴落とアメリカ経済の崩壊を計画しているモスクワの企業があることをかぎつける。そこでCIAとしてそこに乗り込み、身分を偽り、そのテロ行為を阻止しようという極秘ミッションがスタートする。

その他、2021年に『ウィズアウト・リモース』というAmazonプライム・ビデオの独占配信作品があります。ジャック・ライアンシリーズに登場する架空の特殊部隊「レインボー」の設立に携わったジョン・クラークのオリジンストーリーで、ジョン・ケリーがジョン・クラークになるまでの前日譚を描きます。ジョーダンは、ジョン・クラークを主人公とするもう1作「レインボー・シックス」の映画化にも主演することが決まっているようです。
この『レインボー・シックス』というのはゲームで有名な『レインボー・シックス・シージ』というFPSゲームの世界観となります。FPSは『COD』や『BATTLEFIELD』、『PUBG』あるいはこの作品といった本格派ゲームがけん引していました。しかし、『フォートナイト』あたりからカジュアル化しはじめ、『APEX』、『ヴァロラント』などの特殊な世界観のFPSゲームが幅広く浸透しました。
これを先ほどの話と重ね合わせると、ロシアが本格派であり、アメリカがカジュアル派ですね。世界に受け入れられやすいのは『シンプルで分かりやすいもの』ですから、本格的に熟考したり、研究しなければならない『噛めば噛むほど味が出るもの』というものは煙たがられます。その煙たい中、せき込んでいきながらさらに奥に進むようなスペシャリストはあまり数が少ないんですね。
PFSのシステム自体が『様々な能力を持ったオペレーター』や『ランキングシステム』等が存在することから、それだけで奥が深いものです。それに加えて世界観まで本格的だと、マニアックな扱われ方をされがちということですね。ただ、私はどちらかというと本格派ですから。シージの映画は楽しみです。ただ、FPS自体はマナーが悪いプレイヤーばかりなのでやめましたけどね。
15.『アラビアのロレンス』
トーマス・エドワード・ロレンスは、イギリスの軍人、考古学者。オスマン帝国に対するアラブ人の反乱(アラブ反乱)を支援した人物で、映画『アラビアのロレンス』の主人公のモデルとして知られる。
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- 『アラビアのロレンス』
- 『アラビアの女王』

1914年、第一次世界大戦がはじまると、オスマン帝国はドイツ率いる『三国同盟』と同盟を組む。するとイギリスは、オスマン帝国を解体させようと画策するようになる。この主人公であるイギリス情報将校T・E・ロレンスというのは、第一次世界大戦中にアラブ人がオスマン帝国へ反乱を起こしたときに派遣された人物。

20世紀初頭、イラクとヨルダン両国の国境線を引いてイラク建国の立役者となり、“砂漠の女王”と呼ばれたイギリス人女性ガートルード・ベルの生涯を描いている。上記作品の『アラビアのロレンス』も登場する。

この流れで言うと、『アラビアのロレンス』も決して明るい映画ではありませんね。全体的に『巻き添えになった男』あるいは『引っ掻き回された男』として描かれますから、映画全体でこの時代の息苦しさのようなものを伝えている作品になります。更に詳しく彼の事情を知りたい方は、下記の記事をご覧下さい。
16.『カルタゴのハンニバル』
ハンニバル・バルカは、カルタゴの名将。第二次ポエニ戦争を開始した人物とされており、連戦連勝を重ねた戦歴から、カルタゴが滅びた後もローマ史上最強の敵として後世まで語り伝えられてきた。カンナエの戦いにおける包囲殲滅は戦史上の金字塔として名高い。2000年以上経た現在でも、その戦術は研究対象として各国の軍隊組織から参考にされるなど、戦術家としての評価は非常に高い。
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- 『ガーディアン ハンニバル戦記』
- 『パットン大戦車軍団』

紀元前218年頃。歴史映画の中でも史実に忠実であり、映像も綺麗で新しい。ドキュメンタリー映画のようで、戦闘のクオリティなども高く、ハンニバルとスキピオの戦いを描いた貴重な映像作品である。カルタゴのハンニバルはローマを滅ぼす力を持っていた。

この映画でパットンがハンニバルの名を出すシーンがある。

当時のローマにはスキピオ、カルタゴ(北アフリカ)にはハンニバルがいました。
当時ローマは着々と自国の領土を広げていました。そして地中海の覇権をめぐってフェニキア人の都市国家『カルタゴ』と衝突し『ポエニ戦争』という3回の大きな戦争をすることになります。しかし、後に世界史上最高の名将と呼ばれるハンニバルは想像以上に手ごわく、奇をてらった戦略によってローマはカルタゴをなかなか崩せませんでした。
しかし、『大スキピオ』と呼ばれたローマの名将、スキピオが敵の本拠地であるアフリカに上陸し、ハンニバルに負けじと攻撃に挑みます。たまらず帰国するしかなくなったハンニバルは、スキピオの活躍によって振り回され、1万5千人のカルタゴ軍は壊滅し、戦争は終結しました。これによってローマはすべてのポエニ戦争に勝利した形となり、ローマは地中海の覇者となり、『ローマ帝国』への道を確実に開いていきます。
17.『キング・アーサー』
アーサー王は、5世紀後半から6世紀初めのブリトン人の君主。中世の歴史書や騎士道物語では、アーサー王は6世紀初めにローマン・ケルトのブリトン人を率いてサクソン人の侵攻を撃退した人物とされる。一般にアーサー王物語として知られるものはそのほとんどが民間伝承や創作によるものであり、アーサー王が実在したかについては2017年時点でも歴史家が議論を続けている。
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- 『キング・アーサー』
- 『エクスカリバー』
- 『トゥルーナイト』

452年。『アーサー王とサクソン人の戦い』。『アーサー王伝説』はあくまでも伝説の域に過ぎないが、この映画を観ると別に彼らのような人が存在していたと考えてもそうおかしくはないと感じる。400年代の『イギリスができる前』の西洋の様子が想像できるのも貴重。
エクスカリバー
アーサー王伝説をモチーフとしたアクション映画。『エクスカリバー』とはキングアーサーの持っていた剣として有名である。『ファイナルファンタジー』シリーズでも有名。

アーサー王の配下の“円卓の騎士”の長ランスロットとアーサー王妃グィネヴィアとの恋を中心に描く。

『イングランド』の語源となったのはアングロサクソン。アングロサクソン人がイングランドの基盤を作りました。375年にゲルマン人の大移動によってヨーロッパを支配していたローマ帝国は崩れていきます。
395年にローマ帝国が東西に分裂。409年にローマ帝国がブリタニアを放棄した後、現在のデンマーク、北部ドイツ周辺にいたゲルマン人が、現在のイギリスがあるグレートブリテン島に渡ってきました。彼らは先住のケルト系ブリトン人を支配し、ケルト文化を駆逐。これが英国における最初のアングロ・サクソン人であり、彼らの言葉が英語の基礎となりました。
476年にゲルマン人のオドアケルによって西ローマ帝国が滅びる。西洋史では、ここが古代と中世の転換点となります。『キング・アーサー』はちょうどそのあたりの時代を舞台にしていて、当時の時代背景を考えるにはいい映画です。
18.『ハンニバル・レクター』
ハンニバル・レクターは、『羊たちの沈黙』等、作家トマス・ハリスの複数の作品に登場する架空の人物。冷酷で残忍な猟奇殺人犯でありながら、著名な精神科医でもあり、紳士的、貴族的な雰囲気も併せ持つ。殺害した人間の臓器を食べる異常な行為から「人食いハンニバル」と呼ばれる。
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- 『レッド・ドラゴン』
- 『羊たちの沈黙』
- 『ハンニバル』
- 『ハンニバル・ライジング』

『羊たちの沈黙』で登場するFBI捜査官クラリス・スターリングに出会う直前までを映像化している。彼女と出会う前のハンニバルは、一人のFBI捜査官とある種のタッグを組み、犯罪を追うことがあった。その作品もそうだったし、今回でも同類系統にいるサイコパス思想の読み合いといった、頭脳戦が繰り広げられる。

主役である精神科医で殺人鬼のレクターはホプキンスが演じ、アカデミー主演男優賞を受賞。もう一方の主役のFBI訓練生、クラリスを演じたジョディ・フォスターもアカデミー主演女優賞を受賞するという、俳優の演技力がずば抜けていることが分かる作品。しかも、続編で「同じ役は引き受けない」としてジョディが断っているのがまたこの作品を引き立てている。

『羊たちの沈黙』の続編にあたるが、監督はリドリー・スコットということもありレベルは高い。前作ではFBI特別捜査官のクラリスが主人公だったが、今回はハンニバル・レクターにスポットライトを当てるため猟奇的なシーンが多く、ホラーレベルも上がっている。

ハンニバル・レクターの叔父の妻が「紫夫人」(Lady Murasaki)という名の日本人であり、伊達政宗の子孫という設定。彼女を通して様々な日本に関連するエピソードなどが登場する。特に原爆で家族を失った紫婦人の強烈なパーソナリティと宮本武蔵の水墨画が、レクターの精神世界の構成に大きく影響を与えるという。また、彼が最初に『行動』したときに使った武器が、日本刀だった(たしか)。

とにかく『羊たちの沈黙』がハンニバルの奥行きや伸びしろ、得体の知れなさや、底知れぬ恐怖感を漂わせていて、演出に神がかったものがありました。そうして作り出された緊張感のおかげで、クラリスが家に侵入する暗闇のシーンなどの描写が際立ちました。また、『ライジング』では彼の根幹にあるものが日本要素であるということを知り、色々と考えさせられましたね。
19.『アル・カポネ』
アル・カポネはアメリカのマフィア。禁酒法時代のシカゴで、高級ホテルを根城に酒の密造・販売・売春業・賭博業の犯罪組織を運営し、機関銃を使った機銃掃射まがいの抗争で多くの死者を出したことでも知られている。頬に傷跡があったことで「スカーフェイス」という通り名があった。
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- 『アンタッチャブル』
- 『スカーフェイス』
- 『暗黒街の顔役』
- 『ギャング・オブ・ニューヨーク』
- 『お熱いのがお好き』

禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネ(通称:スカーフェイス)を逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画。彼をモデルにした『スカーフェイス』という映画もある。

前述した『アイアンマン』のモデルのハワード・ヒューズはアル・カポネをモデルにしたギャング映画の製作を思い立ち、1932年のギャング映画『暗黒街の顔役』(原題はScarface)が上映される。これはそれを脚色したリメイク的な作品で、アルパチーノの代表作の一つ。アルカポネは、頬に傷跡があったことで「スカーフェイス」という通り名があった。
暗黒街の顔役
これがその『暗黒街の顔役』(原題はScarface)。

ニューヨークのマフィア組織「五大ファミリー」の一つ、ガンビーノ一家のボス、ジョン・ゴッティの生涯を描いた実録クライム映画。彼は『第二のアル・カポネ』と言われた。

禁酒法時代のシカゴ。聖バレンタインデーの虐殺を目撃したため、マフィアに追われるサックス奏者のジョーとベース奏者のジェリーは、シカゴから逃げ出すために仕事を探す。この事件の犯行はサウスサイド・ギャングのボスであるアル・カポネが指揮していたと言われている。

アル・カポネは日本の大人気漫画『ワンピース』にも、カポネ・ベッジというキャラクターで登場します。彼の人生を存分に見るには、やはり『アンタッチャブル』が一番ですね。ロバートデニーロの熱演や、『ニューシネマパラダイス』の音楽等も担当したエンニオ・モリコーネの印象的なBGMが、怪しくこの映画を盛り上げます。
20.『パブロ・エスコバル』
『南米のゴッド・ファーザー』と言われたパブロ・エスコバル。それは、コロンビアの国会議員であり、慈善事業にも熱心な実業家、世界7位の大富豪。そして彼の本当の顔はは世界一の麻薬王。
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- 『潜入者』
- 『バリー・シール/アメリカをはめた男』
- 『ブロウ』
- 『エスコバル楽園の掟』

南米コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバル率いる世界最大の麻薬カルテル、メデジン・カルテルに潜入する、アメリカ税関の潜入捜査官ロバート・メイザーがモデルになっている。

大手航空会社でパイロットとして働いていたが、隙を見つけて密輸を始める。そのうちCIAを巻き込む大事件へと発展してく。『潜入者』にも登場するこの時代の麻薬界の重要人物だ。

前述したように、パブロ・エスコバル関連のドラッグの売人をジョニー・デップが演じる。

エスコバルの親族に恋をしてしまった青年の物語。

エスコバルは「コカインの帝王」とも呼ばれ、1980年代から1990年代初頭にかけて、アメリカ合衆国において自身の組織した麻薬カルテルによるコカインの取引を独占し、その過程で、死ぬまでに推定300億ドル(2021年の時点で640億ドルに相当)もの純資産を蓄えた、史上最も裕福な犯罪者とみなされています。ですから彼は前述したアル・カポネよりもお金を稼いだわけですね。カポネもそれ以上の額を稼ぎ出したのですが、それは『一味の稼ぎ』ということで、個人になると彼が世界一となります。
ただ、44歳で死没していますけどね。太く短い一生というのか、孔子や野口英世などは『40歳からが人生だ』と言いますから、シビアに見れば『膨張はこうして弾けるのが相場だ』ということになります。日本にもかなり有名なアウトローがいるのですが、面白いことに彼らもこのあたりの年齢で死没したり、逃亡生活を余儀なくされたり、長期間の懲役刑を受けたりしています。しかし、スケールが違いますね。少なくとも東京の不良に名を轟かせたその人たちは、多くても20億円。しかも、個人で自由に使えたお金がどれだけあるか分かりませんし、すべて没収されましたから。
これからも、人間に欲望があるかぎりこうした一生を送る人は後を絶たないでしょう。エスコバルは、そうした人々の典型的な例であり、その頂点の事例を見せた貴重な『資料』のような生き方をしたかもしれません。
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