MOVIE RECIPE
MOVIE RECIPEトップページはこちら。

- レシピ数:14
- 紹介映画:124
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『桁違いのアクション』
まずは息を吞むアクションシーンがある映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『リベリオン』
- 『マトリックス』
- 『ボーン・アイデンティティ』
- 『ジョン・ウィック』
- 『グリーン・デスティニー』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』
- 『酔拳2』
- 『ブレイド』

「ガン=カタ」という、二挺拳銃を用いる架空の戦闘術が登場する。圧倒的なアクションゆえに、これだけが印象に残る人も多いだろう。

当時ハリウッドで一般的でなかった哲学的要素や東洋的なワイヤーアクションやバレットタイムが導入された事で「驚異の映像革命」などと評された。アクションシーンは、日本の武道・アニメ映画の影響を受けており、日本や香港のアクション映画の殺陣やワイヤーアクションの技術が使用され、その後のハリウッドのアクション映画作品に影響を与えた。

複数の言語を操り、海図の判読やロープワークまでこなせたが、自らの名前を含めた過去を思い出すことだけはできなかった男、ジェイソン・ボーン。この映画も無駄のない圧倒的なアクションシーンが有名。

裏社会にその名を轟かせた凄腕の殺し屋ジョン・ウィック。日本のマーシャル・アーツ、殺陣、アニメ、香港映画のカンフー、マカロニ・ウェスタンらから影響を受けたアクションは、ガンとカンフーを組み合わせた“ガン・フー”という新たな銃術を表現している。映画キャラ最強の名前に、彼を挙げる人も多い。

王度廬の1942年の武俠小説『臥虎蔵龍』を原作とした武俠映画である。中国独特のワイヤーアクションが滑稽にも見えるが、アクションシーンが並外れているのでそれが問題視されない。あそこまで俊敏に動くことは容易ではない。

清朝末期に活躍した実在の武術家である黄飛鴻(ウォン・フェイホン)を主人公にしたアクション映画シリーズ。

これも同様に黄飛鴻(ウォン・フェイホン)をジャッキーチェンが演じる。ブルースリー、ジャッキーチェン、ドニー・イェン、ジェットリー等のアクション俳優は別次元の領域にいる。

マーベル・コミックの『ブレイド』の映画化。ウェズリー・スナイプの圧倒的なアクションが見もの。

その他、『トランスポーター』等のジェイソンステイサム作品は大体入ってくるし、アクションスターが勢ぞろいした『エクスペンダブルズ』は色々な意味で伝説級の映画となっています。また、『マン・オブ・スティール』では、はじめてファンである私に(ついにドラゴンボールのクリリンほどの実力は描けるようになったか・・)と納得させました。フィクションの実写では、スーパーマンの周りにいるキャラクターたちが最も強いでしょう。『アベンジャーズ』のサノスや『ウォッチメン』のDr.マンハッタンはちょっと違う次元ですからね。また、違う意味での『圧倒的なアクション』で有名なのはスティーブンセガールですね。彼の映画では彼が無敵であり、圧倒的かつ一方的に追い詰めるのがお決まりになっています。ロシア問題でいろいろある人ですが、剣道・柔道・空手道など複数の日本武道と中国武術を学び、合気道は七段ですから、実際に強い人物と言えます。
2.『ギリギリのスパイ』
緊迫と言えば、スパイの活動が思い浮かぶ。もしばれたら命の保証がないかもしれない。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ディパーテッド』
- 『スターリングラード』
- 『ワールド・オブ・ライズ』
- 『ソルト』
- 『マリアンヌ』
- 『Mr.&Mrs. スミス』
- 『ブリッジ・オブ・スパイ』

大ヒット香港映画『インファナル・アフェア』のリメイク作品。警察に潜入したアイルランド系ギャング組織への内通者の男とアイルランド系ギャング組織に潜入した警察官の数奇な運命を描いたサスペンス映画。この緊張感と卓越したシナリオは、この映画を『極上のエンタメ』に引き上げる要素として貢献している。

第二次世界大戦時にソビエト連邦の狙撃兵として活躍し、英雄となった実在の人物ヴァシリ・ザイツェフを主人公に、当時のスターリングラード(現ヴォルゴグラード)における激戦(スターリングラード攻防戦)を描いたフィクション。この映画でもあるスパイがカギになり、目を背けてはならない緊迫のシーンがある。

CIAの秘密工作員として世界で活躍するディカプリオ演じる主人公。彼のその極秘任務の中にはイスラム過激派の潜入調査もあった。だが、彼はそこで両者の間にある深い溝を思い知ることになる。

ある程度冒頭から情報は隠されているのであまり書けないが、それも含めて緊迫のスパイ活動が描かれる。

第2次世界大戦下に活躍した男女のスパイが主人公。彼らはやがて親密になるが、どうも『二重スパイ』のような、そういう怪しい情報が錯綜し始める。もしそうなら互いは一緒にいられなくなる。

結婚生活にマンネリが見られる夫婦がいる。だがその正体は互いに競合する組織の下で活動している暗殺のプロであり、仕事や用事と言いながら日々仕事をこなし、互いに素性を偽って生活していた。

U-2撃墜事件でソ連の捕虜となったフランシス・ゲイリー・パワーズの解放のために動く弁護士のジェームズ・ドノヴァンを中心に描かれる。

『エネミーライン』という映画を観ても分かりますが、敵地に入り込んでしまうということは死を意味するほどの緊張感が漂います。この映画の場合はスパイではありませんがNATOの一員として、NATOをよく思わない人たちのエリアに入ってしまい、命を狙われながらそこから逃げ出すという内容になっています。『ブリッジ・オブ・スパイ』でも常にそういう緊張感が漂うので、観ている側はハラハラしますね。現実の世界でも、捕虜にされた人がひどい目に遭うのを映像として発信されることがあります。実際にあるのですから、映画の世界ではもっとそういうことがあり得る可能性が高いわけですからね。
3.『鬼気迫る交渉』
『鬼気迫る交渉』としてまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『プルーフ・オブ・ライフ』
- 『エアフォース・ワン』
- 『ジョンQ -最後の決断-』
- 『サブウェイ123 激突』

南アメリカで反政府ゲリラに誘拐された男を取り戻す為に、元イギリス陸軍特殊部隊SASの男が交渉に挑む。主演の二人が現実でいろいろ問題を起こしたが、映画自体はいい内容だ。

テロリストにハイジャックされたアメリカ合衆国大統領専用機「エアフォースワン」を取り戻すため、大統領がテロリストたちと攻防を繰り広げるアクション映画。ハリソン・フォードは友人でもあるビル・クリントン大統領(当時)の誕生パーティーで、「エアフォースワンを取材させてほしい」と直接交渉した。

息子が病気になり、手術費を払って治療しなければ命が危ない状況になる。だが、お金がない。アメリカはお金がすべてだから、事実、自己破産の原因の第一位は医療費の未払いである。では、父親はどうするべきか。このまま見殺しにすればいいか。彼が取った選択肢とは。

ニューヨーク地下鉄の普通列車「ペラム123号」が緊急停止し、先頭車両だけが切り離された。先頭車両のハイジャックを宣言した。車両の乗客19人を人質に、1時間で1,000万ドルを用意するよう要求する犯人。果たしてこの犯人を捕まえることはできるのか。

日本でも『踊る大捜査線』のスピンオフでネゴシエーターを主演にした『交渉人 真下正義』という作品がありました。彼の場合はキャラ的に飄々としているので緊迫したイメージは薄いのですが、人質を扱った作品には大体鬼気迫る交渉シーンがあるかもしれませんね。
4.『救出(奪還)せよ!』
緊迫の救出劇が展開される映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アルゴ』
- 『96時間』
- 『スリーデイズ』
- 『コマンドー』
- 『エネミー・ライン』
- 『ブリッジ・オブ・スパイ』
- 『コロニア』

1979年から1980年にかけて発生した在イランアメリカ大使館人質事件を題材とした映画。大使館が占拠される直前に6人のアメリカ人大使館員が大使館から脱出し、近くにあるカナダ大使公邸に匿われる。後は国を出るだけだが、それが容易ではない。そこで、CIA秘密工作本部作戦支援部の男が、6人をイランから救出するため、『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げて、6人をそのロケハンのスタッフに身分偽変させ秘密裏にテヘランから脱出させるという作戦をたてる。

「誘拐事件の被害者が無事でいられると考えられる猶予期間」からこのタイトルが来ている。2012年に続編『96時間/リベンジ』が、2014年には第3作目『96時間/レクイエム』が製作された。続編が出るのが納得するほど、刺激的な緊張感に包まれる映画となっている。

大学教授の主人公は愛する妻子とともに幸せな毎日を過ごしていたが、ある朝、警察が自宅に突入して妻が殺人容疑で逮捕されてしまう。絶望して獄中で自殺未遂を起こした妻を見て、男は決断する。「彼女の人生と家族の幸せを取り戻す」、それは命を懸けた決断だった。

かつて精鋭コマンドー部隊の指揮官として名を馳せた男が、とある事件に巻き込まれ大暴れする映画。これが放映されるとネットが祭り状態になるという傾向がある。

1992年から起きた旧ユーゴスラビアの民族紛争がシンシナティ協定により、ボスニアの停戦合意が実現する。NATOでもあるアメリカ空軍のパイロットは偵察として空撮に出るが、レーダー反応を探知。無許可で飛行ルートを外れてその非武装地帯に向かってしまう。だが、その行動が大問題に発展する。

前述したように、U-2撃墜事件でソ連の捕虜となったフランシス・ゲイリー・パワーズの解放のために動く弁護士のジェームズ・ドノヴァンを中心に描かれる。

チリ・クーデターの際の実話を基にした作品で、ピノチェト軍事独裁政権下でナチスの残党パウル・シェーファーと結びついた拷問施設「コロニア・ディグニダ」(尊厳のコロニー、後のビジャ・バビエラ)の実態を描いた。

これも先ほど同様、人質がいる場合はすべて緊迫の救出劇になります。誘拐・人質に関する映画は他のレシピにもまとめています。実話映画もいくつかありますから、緊張感のレベルが違いますよね。やはり、本物の人の命がかかっているかどうかということは大きな要素です。
5.『この緊迫感を体験せよ』
観る人が思わず固唾を飲んで見守る、圧巻の緊迫感を醸し出す映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『クワイエット・プレイス』
- 『一命』
- 『96時間』
- 『ワルキューレ』
- 『ホテル・ムンバイ』
- 『羊たちの沈黙』
- 『アルカトラズからの脱出』
- 『キャプテン・フィリップス』
- 『パトリオット・デイ』
- 『ハート・ロッカー』
- 『1917 命をかけた伝令』
- 『サンクタム』

聴覚が超鋭敏な『何か』に支配された世界で、『それ』に見つからないよう音をたてずに暮らさざるを得なくなった家族が描かれる。一体彼女たちは何からにべているのか。
一命
太平の世の江戸時代、庭先に押しかけ自ら切腹を迫り金銭を強請る「狂言切腹」が流行っていた。そんな時期、名門井伊家に切腹を願い出た侍、津雲半四郎が現れる。市川海老蔵が『騒動』の後に出した映画で注目度も高かった。この緊張感がすごい。

前述したように、続編が出るのが納得するほど、刺激的な緊張感に包まれる映画となっている。

トムクルーズが演技をするとこうも作品の輝き方が違ってくるのか、ということを思い知る。ヒトラー暗殺という重いテーマを彼が演じると、そこにある『エンタメ性の高いスリリングな要素』に確実にスポットライトを当て、見事に至高のエンターテインメントに作り上げる。

2008年に起きたムンバイ同時多発テロの際、タージマハル・ホテルに閉じ込められ、人質となった500人以上の宿泊客と、プロとしての誇りをかけて彼らを救おうとしたホテルマンたちの姿を描いている。

主役である精神科医で殺人鬼のレクターはホプキンスが演じ、アカデミー主演男優賞を受賞。もう一方の主役のFBI訓練生、クラリスを演じたジョディ・フォスターもアカデミー主演女優賞を受賞するという、俳優の演技力がずば抜けていることが分かる作品。しかも、続編で「同じ役は引き受けない」としてジョディが断っているのがまたこの作品を引き立てている。

脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所から脱獄したフランク・モリスの実話を基に制作された。この刑務所があるアルカトラズ島は、昔は灯台、軍事要塞、軍事監獄、そして1963年まで連邦刑務所として使用され、ザ・ロック、監獄島とも呼ばれていた。

2009年に発生したマースク・アラバマ号乗っ取り事件でソマリア海賊の人質となったリチャード・フィリップスを描く伝記映画。ソマリアというのは海賊行為がビジネスとして蔓延していた。

2013年に発生したボストンマラソン爆弾テロ事件の事件発生からわずか102時間で犯人逮捕に至った顛末を描く。『ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜』という実際の被害者を主人公にした映画もある。

タイトルはアメリカ軍のスラングで「苦痛の極限地帯」、「棺桶」を意味するが、街中で簡単に爆弾テロが行われるイラク戦争において、『爆弾処理』という役割を命がけで果たす男たちが描かれる。

第一次世界大戦に投入された2人の若きイギリス兵で、彼は『伝令兵』であるからして、戦場を走り回って状況を報告するだけの仕事だが、それが命がけの伝令であることが伝わってくる。

ジェームズ・キャメロンの仕事仲間であるアンドリュー・ワイトの実体験に基づいたストーリー。パプアニューギニアの巨大な地下洞窟において、海へとつながる水路を見つけたい探検隊。そこに折り悪く台風が襲来し、洞窟は水没。探検家の親子を中心に脱出を試みるも、舞台は地下洞窟であり、増水した水が迫り来る。もしかしたらこの映画で何らかの恐怖症にかかってしまう人もいるだろう。

今回のメインレシピがここになるかもしれません。特に『一命』のような映画はどこかで紹介したいと考えていたのですが、すべてを通してここでしか掲載していません。映画館で観たこともよかったですね。極めてと言っていいほど緊張感が張り詰めていて、映画館が別空間になったのを覚えています。また、『96時間』に使用されているBGMは『ドライヴ』などでも挿入曲として使用されていますが、あれがまた雰囲気を出していていいんですよね。『Sound track』というレシピでまとめているのでぜひご覧ください。
6.『緊迫のテロ』
『緊迫のテロ』としてまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『パトリオット・デイ』
- 『ホテル・ムンバイ』
- 『パラダイス・ナウ』
- 『ゼロ・ダーク・サーティ』
- 『15時17分、パリ行き』

前述したように、2013年に発生したボストンマラソン爆弾テロ事件の事件発生からわずか102時間で犯人逮捕に至った顛末を描く。『ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜』という実際の被害者を主人公にした映画もある。

前述したように、2008年に起きたムンバイ同時多発テロの際、タージマハル・ホテルに閉じ込められ、人質となった500人以上の宿泊客と、プロとしての誇りをかけて彼らを救おうとしたホテルマンたちの姿を描いている。

自爆テロに向かう二人のパレスチナ人青年を中心にパレスチナ人から見たパレスチナ問題を描く。彼らは本当に望んで自爆しているのか。ラストシーンで我々の背筋は凍り付くことになる。

2011年5月2日。ウサーマ・ビン・ラーディンの殺害に至る経緯と、作戦に挑む特殊部隊を描いた。テロリストにとどまるこの人物だが、アメリカを筆頭にした世界に与えた影響は大きい。

2015年8月21日に高速鉄道タリス内で発生したタリス銃乱射事件と事件に立ち向かった3人の若者を描く。主演の3人は、実際にタリス銃乱射事件に巻き込まれた3人を本人役として起用している。

テロリストの映画というものは意外とたくさんあるのですが、よく目を凝らさなければ分からず、思い出せない現象が起こります。シュワちゃんの『トゥルーライズ』などもそうなのですが、なぜあれらの映画を『テロ映画』として思い出せないかというと、味方陣営のインパクトの方が大きいからです。『テロと戦う側』の方が完全に味方であり、正義であり、ヒーローとして描かれるので、あまりそういう印象がないのです。
ある時、『イスラム国』と呼ばれたISILの過激集団は、自分たちの配下を増やす為にまるで映画のように仕立て上げたPVを作り、それを宣伝し、人々を洗脳させたといいます。恐らく、テロリズムをメインとした作品を創ってしまうと、こういう方向に傾くのです。映画に憧れてテロリストになってしまう人が出ないように、考えられているのではないでしょうか。そういうことも一つはあるでしょう。
『ミュンヘン』等もテロの映画ですが、それと戦う者たちが9割以上メインで映りますからね。また、『ダークナイト』シリーズなんかもジョーカーや敵対するキャラクターたちがテロ行為をしますが、バットマンの印象が強すぎて、テロ映画という印象がありません。まあ、ジョーカーほどになると、大量に奪い取ったお金をすべて燃やしてしまうような男ですから、テロリストの枠すらも超えてしまっているんですけどね。
7.『核の脅威』
アインシュタインは言った。『第三次世界大戦がどのように行われるかは私にはわからないが、第四次世界大戦で何が使われるかはお教えできる。石だ!』
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ピース・メーカー』
- 『トータル・フィアーズ』
- 『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』
- 『13デイズ』
- 『クリムゾン・タイド』

ロシアにおいて解体されるはずの核兵器がテロリストにより奪われ、それを取り返す米軍人と原子力科学者の活躍を描いた作品。スティーヴン・スピルバーグ監督らが設立した映画会社ドリームワークスの第1回作品。

ジャック・ライアンシリーズのひとつである。ロシアで前大統領が急死しチェチェン紛争に関して強硬姿勢も辞さない新大統領ネメロフが就任し、米ロ両国の緊迫した関係を改善するため米国はCIAの長官キャボットとその補佐のジャック・ライアンをロシアに派遣する。

1964年のイギリス・アメリカ合作のブラックコメディ映画。冷戦時代のソ連とアメリカの核戦争を風刺している。この映画は、これまでに作られた最高のコメディ映画の一つであると同時に、史上最高の映画の一つであると考えられている。

1962年のキューバ危機を題材にしたサスペンス映画である。同じケネディ大統領を扱った映画『JFK』でも主演を務めたケビン・コスナーを大統領特別補佐官役として迎えた。

キューバ・ミサイル危機中に現実に起こった、ソ連潜水艦副長ヴァシリー・アルヒーポフのエピソードをモチーフとしている。ヴァシーリイ・アルヒーポフは、ソ連海軍の軍人。キューバ危機の際、アメリカ海軍への核魚雷の発射を防いだ。当時、核魚雷の発射には乗艦する三人の士官の承認が必要だったが、小艦隊司令および副艦長であったアルヒーポフだけがその承認を拒否した。この事実は、2002年に初めて公になった。

この中で最も緊張感があったのは『13デイズ』の時期でしょうね。『キューバ危機』のあの時、実は日本の沖縄基地からもミサイルがいつでも発射できるように準備していたといいいます。昨今のロシアによる『ウクライナ侵攻』や北朝鮮が連発させるミサイルの発射もそうですが、特にこの時期は、いつでもそういうことが起こる可能性があるとして、本当に生きた心地がしなかったでしょう。また、水面下にあった『クリムゾン・タイド』のような事実も、驚きですね。
8.『現実世界に影響を与えた問題作』
現実世界に過激な影響、あるいは多大な影響を与えた作品がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『遠い夜明け』
- 『セブン・イヤーズ・イン・チベット』
- 『ジョーカー』
- 『JFK』
- 『パッション』
- 『イワン雷帝』
- 『時計じかけのオレンジ』
- 『天国と地獄』
- 『アメリカン・ギャングスター』
- 『ダークナイト・ライジング』
- 『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』
- 『ロスト・イン・トランスレーション』
- 『コンテイジョン』
- 『ゴッドファーザー』
- 『バトル・ロワイヤル』

1970年代のアパルトヘイト下の南アフリカ共和国における実話に基づいた作品で、撮影は隣国のジンバブエで行われた。南アフリカ共和国でも公開されたが、攻撃的な白人右翼勢力によって上映劇場が爆破される事件が多発した。

公開後、中華人民共和国政府は、映画の中で中国人民解放軍の士官が意図的に無礼で傲慢な人物として描かれている、また中国人民解放軍兵士がチベット人に対し虐殺したかのような演出がされたとして強く非難した。このため『セブン・イヤーズ・イン・チベット』は中国で上映禁止となった(言論統制)。また、映画の監督および主演者のブラッド・ピット及びデヴィッド・シューリスは中華人民共和国支配地域への立ち入りを無期限で禁止された。

映画界の伝説ヴィラン『ジョーカー』誕生秘話を描く。東京都調布市内を走行していた京王線の車内で乗客の男女17人が刃物で刺されるなどして重軽傷を負った事件が発生。

主として、リー・ハーヴェイ・オズワルド、CIA、マフィアや大物政治家がケネディ暗殺の犯人あるいは黒幕らしいとして語られるが、この映画は独自の説に基づいて展開されている。この独自の説の材料となるバッジ・マン説は1980年代に発表されていたものの、この映画により一躍知名度を高めた。

世界一信者が多いイエスの生涯を描いているので様々な問題が起きたが、特にイエスへの拷問場面は凄惨であり、アメリカではこの映画を鑑賞していた女性が心臓発作を起こして死亡する事故が起きている。

“イワン雷帝”ことイヴァン4世の生涯を描いた作品。全3部構成で制作される予定であったが、第1部は時の権力者ヨシフ・スターリンから高く評価されたものの、第2部はスターリンを暗に批判した内容であったため上映禁止となり、第3部は完成されなかった。

イギリスの16歳の少年が浮浪者の老人を殺害。弁護士は彼が友人からこの映画のことを聞かされた後で犯行に及んだ事実を示し、「過激な作品、特に『時計じかけのオレンジ』は疑いようもなく、この事件に関係がある」と弁護した。キューブリックのもとには多数の脅迫状が寄せられ、自身と家族の安全を危惧したキューブリックの要請により1973年全ての上映が禁止された。

映画は興行的には成功を収めたものの、公開された3月以降、吉展ちゃん誘拐殺人事件など都内を中心に誘拐事件が多発した。映画の公開は中止されなかったが、国会でも問題として取り上げられ、1964年の刑法一部改正(「身代金目的の略取(無期または3年以上の懲役)」を追加)のきっかけになった。

この映画を観て影響され、『サクセスアウトロー』になろうとした日本人が、深い闇の世界に足を突っ込み、凄惨な事件を起こした。ニュースにもならない闇の話なので詳細は伏せるが、その筋をまとめた動画などで確認することができる。特殊詐欺やその分け前などの話が絡んでいる。

北米公開日の2012年7月20日にコロラド州オーロラで行われたプレミア上映会で銃撃事件が発生した。12人が死亡、負傷者は58人を数えた。犯人は合法的な方法で武器を手に入れて犯行を行い、『ダークナイト』の悪役だった「ジョーカー」を名乗っていた。 この影響を受け日本他各国での関連イベントが中止になった。
ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス
内容は湾岸戦争後のアメリカの覇権を意識したものであるが、カルト教団が予言に従って自作自演のテロを行うというストーリーが、結果的にオウム真理教事件と同時進行する形となって一部で話題になった。本作はそうした空気の中で制作と公開が行われ、後年発売されたビデオグラム『ルパン三世 Master File』では、この状況について「阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件といった、現実の出来事と奇妙なシンクロを見せる結果になった」と評している。

東京を舞台に、倦怠期のハリウッド・スターと、孤独な若いアメリカ人妻の淡い出会いと別れを描く。この映画によって渋谷スクランブル交差点が世界中に知れ渡り、その後の外国人観光客の来訪も大幅に増えている。

2019年末から始まった新型コロナウイルス感染症”COVID-19″の世界的な感染拡大に伴い、デマと陰謀論の拡散、医療従事者の感染および伝染、無症状のまま感染を広げる可能性、買い占めや都市封鎖といった本作で描かれた事象の数々が現実に発生しており、本作のために行われた考証や予測の適確さが再評価された。

五大ファミリーの一つであるコロンボ・ファミリーのボス、ジョゼフ・コロンボが率いる「イタリア系アメリカ人公民権同盟」は、製作の噂を聞きつけると、この映画の公開によってイタリア系アメリカ人が不当な利益を被るとして、製作に反対の意思を表明。脅迫、銃撃、妨害等の様々な嫌がらせを受けた。

中学生同士が殺し合いをするという原作の内容から、青少年への悪影響を危惧され、また上映開始年となった2000年は西鉄バスジャック事件を初めとする少年犯罪が社会的注目を集めている時期でもあったことから、当時の衆議院議員の石井紘基が中心となりこの映画の規制を求める運動が行われ、石井は2000年11月17日、国会(第150回国会文教委員会)で大島理森文部大臣にこの映画に対する政府の見解を求める質疑を行った。

『時計じかけのオレンジ』が公開された1972年、アメリカ人のアーサー・ブレマーという男は5月15日に民主党から大統領選挙出馬を狙っていたアラバマ州知事ジョージ・ウォレスの暗殺を謀り、逮捕されました。ブレマーは自らの日記に「『時計じかけのオレンジ』を見てずっとウォレスを殺すことを考えていた」と書いていたようです。ブレマーの日記は後に出版され、日記を読んだ一人にポール・シュレイダーがいました。シュレイダーはブレマーの日記をモチーフに映画『タクシードライバー』(マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演)の脚本を書いたんですね。
そしてそれがさらにレーガン大統領暗殺未遂事件を生み出してしまうのですから、これは負の連鎖と言っていいのでしょうか。影響があったことは確実ですね。また、『デスノート』関連の話もあります。2007年9月に起発見された被害者の遺体の一部の脇に、ローマ字で「Watashi Wa Kira Dess(わたしはキラです)」と書かれた日本語のメモが見つかったんですね。
また、ダウンタウンの松本人志もある異常殺人者に『影響を受けた』と言われていますが、彼はワイドナショーで『色々な人に影響を与えるようにやっていたんで、中にはそういう人もいるでしょうね』というような内容を発言。これは別に犯罪者を擁護する発言でもなんでもなく、単に『同じ時代を生きればそういうことはあるだろう』という話をしているだけです。クリエーターは決して犯罪者を誘発するためにジョーカーなどのヴィランを生み出しているわけではありませんが、それを受けてどう解釈するかは鑑賞者全員の手に委ねられているということですね。
私も、私の文章を読んだ人の中に、『さすがに中二病がすぎる』とコメントした人と『先生、いつも勉強になります』と言う人がいましたよ。
9.『内容事実を否定された映画』
あまりにも核心を突くことを言うと人は自己防衛のために事実を隠蔽したり、否定する。そういうケースの話もあるし、影響力を考えてのケースもあるし、様々な理由で内容を否定された映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『THE PROMISE/君への誓い』
- 『エクソダス:神と王』
- 『パッション』
- 『スリーパーズ』
- 『パール・ハーバー』
- 『ミュンヘン』
- 『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』
- 『不屈の男 アンブロークン』

20世紀初頭に起きたオスマン帝国(現・トルコ)によるアルメニア人虐殺を題材とした映画。アルメニア人虐殺はいまなおトルコが国家として正式に事件の存在を認めていないこともあり、トルコで撮影することは出来ず、主にスペインで撮影された。

いくつかの団体及び人物が、白人ではないモーセやヨシュアを白人の俳優が演じること、古代オリエントの神々や王を演じている全員が白人の俳優で、盗賊や奴隷のような低い身分のエジプト人を演じている全員が黒人の俳優なのはおかしいと抗議された。また、「ピラミッドやスフィンクスの建設はユダヤ教の祖とされるアブラハムが現れる時代よりも500年以上前であるのに、それらをユダヤ人奴隷が建設したことになっている」「ユダヤ人がエジプトを脱出する際に海が真っ二つに割れるのが、モーゼの奇跡ではなく地震によるものとされている」といった点が歴史的に誤っているとして、エジプトとモロッコでは本作の公開が禁止となった。

メル・ギブソンは「福音書に忠実な描写」としているが、「ユダヤ人が悪魔に挑発されてイエスの処刑を求めた」シーン等は福音書に基づくものではなく、ドイツ人修道女のアンナ・カタリナ・エンメリックの著書『キリストの御受難を幻に見て』にしかないものであるとして、ドイツ司教団などから「反ユダヤ主義に基づくもの」として批判されている。

原作(および映画)は当時、ノンフィクションと謳われ、著者のロレンツォ・カルカテラが少年院で体験した仕打ちと復讐を綴った小説とされ、ベストセラーになった。だが、実際には本にあるような看守殺害の裁判の記録は一切なく、マンハッタン地方検事局、彼の通った聖心キリスト教会、学校は事実無根であると声明を出した。ニューヨーク弁護士会も調査に乗り出し、ロレンツォが学校を長期欠席、または退学した事実はなく、少年院へ行っていないことが判明した。
パール・ハーバー
本作の偏見的な描写はアメリカ国内でも注目され、アメリカの有名な映画評論家であるロジャー・イーバートは「この作品は真珠湾攻撃を知らないか、第二次世界大戦さえも知らない観客を対象に作ったのだろう」と批評した。

この映画に登場する、アヴナー率いる暗殺チームは実在した集団であるとされ、一部創作しているが、この映画の大体の様に「黒い九月」の幹部達を次々と殺害したと言う(なお、アヴナーら当事者は全て仮名である)。現在アヴナーは名前を変えてアメリカで暮らしている。しかし、モサッドの元高官らはアヴナーの証言を否定している。

ミャンマーにおける非暴力民主化運動の指導者アウンサンスーチーの半生を描いたドラマ映画。これ自身が否定されたというよりは、彼女自身がミャンマー国軍のクーデターによって発足した現政府に犯罪者として扱われている。

日本軍によって「何千人もの捕虜が、死ぬまで叩くか焼くか刺すか棍棒で殴るかされたり、撃ち殺されたり、斬首されたり、医学実験の過程で殺されたり、儀式的 (ritual) なカニバリズム行為で生きたまま食べられたりした」という、映画には登場しない部分が問題視され、世界中で論争の的になった。

歴史の専門家からすると、歴史映画の大体に文句があるのではないでしょうかね。アウンサンスーチーの神格化問題で考えてみましょう。別に神格化はしていませんが、前述したテロリスト主体の映画の影響ということで考えた時、彼女を主役にしていいかどうかという意見が割れるわけです。また、『エリザベス』では、最後に『こうして有名なあの白塗りの女王が誕生したのだ』と、半ば神格化した表現がありますが、あの白塗りの正体は、『鉛入りのおしろい』で、あのせいで肌が荒れに荒れて、それを誤魔化す様に更におしろいを塗り、厚化粧になる、という滑稽的な一面なわけです。
また、『ジャンヌダルク』や『ブレイブハート』は名作として断言できますが、史実に忠実かどうかということは別の話になります。最近では『クンドゥン』の主役であるダライ・ラマ14世が、少年に性的虐待のように見える行為を強要した動画が出回り、著しくその価値と評価を落としてしまった事件がありましたが、『そのような人や事実を映画化するな』という声が上がるのも無理はないかもしれません。
ただ一方で、それ以外の一面で確実に世に大きな影響を与えたことも事実。『イミテーション・ゲーム』のアランチューリングは同性愛者として逮捕されているし、『エジソンズゲーム』のエジソンや『ファウンダー』のレイクロックも、シビアすぎるほどのビジネスマンでした。彼らのことをよく思わない人も大勢いるでしょう。ミュージシャンの映画で主役になる人は大体ドラッグをやっていますからね。しかし、世界に良い影響を与えた事実の方が大きいと映画化されるのかもしれません。
10.『アメリカよ目を反らすな』
アメリカと日本が目をすらすべきではない作品を順に紹介する。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ジェロニモ』
- 『ラストサムライ』
- 『西部開拓史』
- 『遥かなる大地へ』
- 『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
- 『華氏911』
- 『グアンタナモ、僕達が見た真実』
- 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
- 『プラトーン』
- 『ロード・オブ・ウォー』

1880年頃。アメリカ人は、先住民のインディアンを殺したり追いやったりして、アメリカ大陸に新天地を築いた。つまり彼らの多くはイギリス人で、真のアメリカ人というのはインディアンなのだ。ジェロニモは、そのインディアンの伝説的存在だった。ラストシーンで我々は考えさせられることになる。彼らの宿命と正義について。

この映画のポイントは、まずアメリカが南北戦争をしていて、罪のない無抵抗のインディアンを殺して、『神』を見失う男が描かれるというところ。ここを見落としてはならない。

まずこの映画で、アメリカが西部を開拓していった事実を淡々と理解する。

19世紀のアメリカ・オクラホマ州で実際に起こったランドラッシュをベースに、アイルランドから夢をもってアメリカにやって来てランドレースに参加した青年の生き方を描く物語。上記作品同様、まるで『開拓して当然』のように描くが、そこには『ラストサムライ』や『ジェロニモ』等の問題が潜んでいる。

1863年頃。『狼と踊る男の決断』『狼と踊る男』。なんだか不思議でよく分からないニックネームだ。だが、それが非常に重要なキーワードとなる。彼にそんな名前をつけた人間は誰か。そして彼らはアメリカ人にとってどういう存在なのか。

2001年頃。アメリカ同時多発テロ事件へのジョージ・W・ブッシュ政権の対応を批判する内容を含むドキュメンタリー映画。途中で出てくる中東の人々の悲痛の叫びが脳裏に焼き付いて離れない。

2001年、アルカーイダのメンバーと間違われ、キューバにあるグァンタナモ米軍基地に送られたパキスタン系イギリス人の青年達に起こった出来事を、本人達へのインタビューを基にしてマイケル・ウィンターボトムが映画化したノンフィクション。

ベトナム戦争を分析・記録したアメリカ国防総省の最高機密文書=通称「ペンタゴン・ペーパーズ」の内容を暴露したワシントン・ポストの2人のジャーナリストの実話を映画化した社会派ドラマ。

「プラトーン」は、軍隊の編成単位の一つで、30名から60名程度で構成される小隊の意味。無抵抗のベトナム民間人に対する虐待・放火、虐殺や強姦が行われたり、米兵たちの間で麻薬汚染が広まったり。あるいは仲間内での殺人、同士討ち、敵兵に対する死体損壊など『常軌を逸した行動』に出る現実が描かれる。誤爆などのトラブルも。
ロード・オブ・ウォー
複数の武器商人への取材を元に作られた、ノンフィクションに基づくフィクション映画である。

『ロード・オブ・ウォー』を考える前に、こういう基礎情報が必要です。1932年の大統領選挙で『ニューディール(新規まき直し)』を掲げた民主党のフランクリン・ルーズベルトが当選し、『ニューディール政策』を進めます。しかし、この政策自体いまだにその効果があったかどうかについて議論がされているといいます。一番有力なアメリカの景気回復の決め手となる話は、1939年の『第二次世界大戦』で武器生産体制が強化されたからということ。つまり、アメリカは戦争ビジネスに乗っかって莫大な利益を得て、大不況を乗り越えた可能性があるのです。
本来、戦争の道具になる武器を作ったり売ったりしてはいけません。アメリカは9割がキリスト教徒で構成されている国ですが、マザー・テレサやヨハネ・パウロ2世、マーガレット・サッチャーなど著名な宗教家や政治家が演説の中で引用や朗誦を行い、公共の場で聴衆と共に唱和するなどして有名な『フランシスコの平和の祈り』の中に、「私を平和の道具としてください」というものがあります。
『戦争の道具』は『平和の道具』ではありません。
11.『日本よ目を反らすな』
アメリカや他国だけ批判する日本人に大した人間はいない。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ラストエンペラー』
- 『戦場のメリークリスマス』
- 『レイルウェイ 運命の旅路』
- 『東京裁判』
- 『父親たちの星条旗』
- 『不屈の男 アンブロークン』

この映画で日本が日中戦争等において、『細菌兵器』や『生き埋め』等の非道行為をした実際の映像が数秒間だけ流れる。あのような映像は日本国内で見たことがないので、戦争の被害国である事実だけをテレビで流すのはやめた方がいい。

まずはこの映画を観る。

そして続けてこの映画を観る。すると、上記だけでは見えてこなかった一つの事実が見えてくる。両方とも実話なので見ごたえがある。

1946年頃。大日本帝国は、『坂の上の雲』に存在した禍々しい実態で汚れた、人間の黒歴史である。東条英機というのは世界でも有名なファシスト(帝国主義者)だ。では、彼らは一体どういう最期を迎えたのか。この日本において天皇すらも正当に評価する、真実を描写した重要な資料である。

『硫黄島2部作』の1作目。太平洋戦争最大の戦闘とされる硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた「硫黄島プロジェクト」のアメリカ側視点の作品である。『硫黄島からの手紙』を見て自分たちの国に肩入れするのは当然だとして、しかしその後に必ずこっちの映画も観なければならない。

前述したこの問題作だが、問題になったことはさておき、『あった事実』から目を逸らすことは隠蔽行為である。

特に、この日本にいると中々『日本が悪』という話は入ってきませんからね。もっと世界から見て平等で公明正大な意見を持ちたいですよね。ですから、『抗日』とかして偏っているところも同様にダメです。どちらか一方ではだめ。そうではなく、『モンゴル』や『ラストエンペラー』のように、様々な国が集まって合同で作ったような映画であればより公明正大な観点から真実を見ることができます。例えば日本は韓国、北朝鮮、中国、ロシアと、隣国のほとんどと何かしらの問題を抱えていますが、こうした話もどちらか一方だけの話を聞いてるだけでは永遠に解決しませんからね。
12.『Mel Gibson’s world』
メル・ギブソンの映画は緊張感が漂う見ごたえがある映画が多い。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ハクソー・リッジ』
- 『アポカリプト』
- 『パッション』
- 『ブレイブハート』
- 『パトリオット』

第二次世界大戦の沖縄戦で衛生兵として従軍したデズモンド・T・ドスの実体験を描いた戦争映画。「ハクソー・リッジ」とは、沖縄戦において、浦添城址の南東にある「前田高地」と呼ばれた日本軍陣地。北側が急峻な崖地となっており、日本と連合国両軍の激戦地となったことから、アメリカ軍がこの崖につけた呼称(Hacksaw=弓鋸)である。

スペイン人侵略直前のユカタン半島を舞台に、生贄にされそうになった捕虜の脱走と生き残りを掛けた逃走を描く。全編通じて、マヤ語を使った映画となっている。

前述したように、イエス・キリストの伝記映画。

スコットランドの独立のために戦った実在の人物ウィリアム・ウォレスの生涯を描いた歴史映画である。

アメリカがイギリスから独立して『アメリカ合衆国』になる時代を切り取った映画だから、それだけで見ごたえは十分だ。主役のメルギブソンはその戦争のメインキャラクターではなく、あくまでも個人的な戦いとして戦争に参加するところもいい。そっちの戦争も十分見ごたえがある。

色々と問題視されることも多い彼ですが、見ごたえがある映画を作ることは事実なので、次はどんな映画を作るのか楽しみですね。『アポカリプト』みたいに、予想していなかったところを突いてほしいですね。『ハクソー・リッジ』の戦争の臨場感はえぐいものがありました。『パッション』では前述したように、心臓発作でショック死してる人がいますからね。『ブレイブハート』のあの哀愁あるBGMは、心に刻まれます。キューブリックもそうでしたが、とにかく人に深く突き刺さる映画を作れる人は、名監督として名を刻むことになるでしょう。
13.『追い詰められた人』
追い詰められた人を描いた映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ブラック・スワン』
- 『HUNGER/ハンガー』
- 『無言歌』
- 『ガンジー』
- 『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』
- 『マンデラの名もなき看守』
- 『ザ・ハリケーン』
- 『メメント』
- 『マシニスト』
- 『ブレイブワン』
- 『ジョーカー』
- 『思い出のマーニー』
- 『サムサッカー』
- 『それでも、生きていく』
- 『戦場からの脱出』
- 『シンドラーのリスト』
- 『戦場のピアニスト』
- 『心が叫びたがってるんだ』
- 『普通の人々』
- 『フィッシャーキング』

恐らく、『白鳥の湖』をここまで意味深に聴くことになるのは、これが最初で最後だろう。絶世の美女としてよく名前が挙がるナタリーポートマンだが、『それだけ』にとどまらないことを思い知らせてくれる、彼女にとっての代表作と言える。

1981年に発生した北アイルランドの刑務所でのハンガー・ストライキを中心に、刑務所内での囚人に対する暴力と囚人たちの人としての尊厳のための抗議運動を、ほぼ台詞なしで描いている。

1960年『反右派闘争の結末』。1960年、中華人民共和国の反右派闘争(1957年に毛沢東共産党主席が発動した反体制狩り)によって、多数の人間が甘粛省の砂漠にある政治犯収容所に送られ、強制労働についていた。地獄のような環境で暮らす人々の姿が印象的。

ハンストということで言えば、ガンジーもまたそれを自ら行った。追い詰められたというよりも『自ら追い込んだ』に近いかもしれないが、環境が平和であれば彼もそんなことはしなかった事実がある。

前述したように、アウンサンスーチーの映画だが、彼女もガンジーらのようにハンストを行ったり、軟禁生活に追い込まれている現状がある。

1968年から1990年にかけての南アフリカ。マンデラは実に27年もの間理不尽な収監生活を余儀なくされていた。

1960年代のアメリカ。黒人として生まれたハリケーンは、アメリカの根幹にあるその根深い黒人差別に苦しめられる。1966年6月17日、ニュージャージー州で3人の白人を銃で撃ち殺したとして逮捕された。これが『ルービン・カーター事件』である。だが、凶器もない。証言者も妙だ。しかし陪審員は全員が白人であり、時代の波も手伝ってカーターは有罪とされ、終身刑に服する事となった。

気づいたら過去の記憶がない。だが、体には無数のタトゥーが彫ってある。異常な数のタトゥーだ。そしてよく見たらこれは『メッセージ』だった。過去の自分が記憶を失う未来の自分に残したメッセージなのだ。ただ、なぜこういう状況になっているのか分からない。一体何があったのか。

重度の不眠症で痩せ衰えた男が周囲で起きた奇妙な事件を何者かの陰謀と疑うようになっていく姿を描いている。彼は実に、一年もの間、睡眠をとっていないというのだ。冷蔵庫に増えていく謎のメモも妙だ。幻覚のようなものも見る。彼の身にいったい何が起きているのか。

もし自分が彼女と同じ目に遭ったら、どうするだろうか。ある人にこれを勧めたら『でも暴力はいけない』と言った。だが私が『じゃああなたは戦場で、隣で仲間が死んでいく中で、同じセリフが言えるか』と言ったら、『確かに・・』と口をつぐんだ。これは、そんなにすぐに口に出して結論を言える話ではないのだ。

前述したように、ジョーカーの誕生秘話を描く。だが、この映画と『ブレイブワン』が並んでいることには意味がある。

主人公の杏奈は12歳で、色々な問題を自力で解決するには早すぎる年齢。彼女は『何か』を探している。それが何なのかということもこの年齢では具体化することは難しい。そうしたこの世代独特の漠然とした不安が、この物語にミステリー要素を与えている。

指をしゃぶる癖が治らない少年。病院で治療薬を貰ったりして対応するが、そのような対症療法では表層を一時的に整えるだけに過ぎない。泥があふれる場所を掃除するようなものだ。問題の解決をしたいなら、『泥があふれてしまう原因』を突き止める必要がある。
『それでも、生きていく』
父、夫が鬱病になった。彼は死も考えた。自殺だってしようとした。追い込まれるだけ追い込まれた彼は窮地で何とか『命綱』を掴んだが、そのいびつな命綱は、周囲の理解を得られなかった。果たしてこの家族の行く末はいかに。

ベトナム戦争下で捕虜となった米軍パイロット、ディーター・デングラーの実話を基にした作品。挙げたような刑務所と比べるとそこまで難易度は高くないように見えるが、ベトナムの密林の中に設置されたその場所をたとえ脱走できたとしても、その後どこに向かい、どうやって生き延びればいいか全く見当がつかない。

第二次世界大戦時にドイツによるユダヤ人の組織的大量虐殺(ホロコースト)が東欧のドイツ占領地で進む中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが1100人以上ものポーランド系ユダヤ人を匿う実話物語。この場合、アウシュビッツ強制収容所等を含めた収容所が背景にある。

1930年代後半。戦場で、一人の男がピアノを弾いている。だが、音色が聴こえない。一体どういうことなのか。いや違う。『弾いてはいない』。そう。弾くとまずいのだ。その音で存在がばれれば、まるでゴミでも扱うように、命を踏みにじられる。これは、ユダヤ系ポーランド人のピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの体験記を脚色して映像化した映画だ。

平凡な中年男性が、些細なきっかけと偶然の積み重ねの不幸からストレスを爆発させ暴走する様を描く。真夏の太陽にさらされた灼熱のハイウェイで、道路工事による大渋滞が発生。これに巻き込まれた中年男性は、エアコンや窓の故障、車内に入り込み飛び回る蝿に苛立ちを募らせる。

普通の人々がいる。どこにでもある普通の家庭だ。例えば、ドナルドサザーランド演じる父親も、極めて普通である。だが、『どうかんがえてもおかしい』。この家族の闇と問題性、そしてその解決策について、あなたは答えられるだろうか。

過激で挑発的なトークで人気を博しているラジオDJ・ジャック。ある日、相談コーナーに常連の若者が電話を掛けてくる。ジャックはいつもの調子で彼をたき付けたが、その晩、若者はバーに乗り込んでショットガンを乱射、何人もの人が命を落とした。ニュースでそれを知ったジャックは呆然とする。

『フォーリング・ダウン』の心境はよくわかりますね。映画で観ると、ただのイカれた中年男性の暴走というインパクトが強くなりますが、こうしてテキストにしてみると見えない些細な部分が見えてくるものですね。
『真夏の太陽にさらされた灼熱のハイウェイで、道路工事による大渋滞が発生。これに巻き込まれた中年男性は、エアコンや窓の故障、車内に入り込み飛び回る蝿に苛立ちを募らせる』
私も10代の頃、エアコンが効かない真夏の8月に、服装の着崩れが許されない場所で過ごさなければならず、耳には虫の羽音、抱えている家庭問題等の様々な総合要素で頭がおかしくなりそうな時がありました。そういう時、人はいくつかの選択肢が目の前に現れます。彼のような選択肢も私の前にぶら下がっていました。私の場合は『ノートに自分の今の心境を書きなぐる』という行為によって、そこから『脱出』できました。それは後に『内省』という行為だと知ります。
『反省』が後始末的に気持ちを整理するのに対し、『内省』とは前始末。この時の経験が私の人生を大きく変えました。今では人一倍自律心が強い人間になりましたよ。しかし、この映画の彼と当時の私がいた環境が酷似していることを今、テキストを見て再確認しましたね。
ちなみに、そんな経験があってメンタルに自信がある私が(これは・・)と真似できるかどうか心で即答できなかった映画が『パピヨン』です。これもこのレシピに該当する映画ですね。この映画は私の中で『ダークナイト』を超え、『孤高編』の1位に選ばざるを得ないほどの、衝撃的な映画でした。
14.『潜入捜査』
おとり捜査、潜入捜査官を描いた映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ディパーテッド』
- 『フェイス/オフ』
- 『土竜の唄』
- 『フェイク』
- 『レザボア・ドッグス』
- 『潜入者』
- 『THE INFORMER/三秒間の死角』
- 『キング・オブ・ハーレー』
- 『ゴリラ』
- 『スキャナー・ダークリー』
- 『デンジャラス・ビューティー』

前述したように、至高の名作の一つ。マフィアと警察に、それぞれ『ネズミ』がいる状態。お互いそれに気づいていないところから始まり、展開がスリリングで、衝撃的な見どころもたくさんある。

前述したように、顔が入れ替わってしまう奇天烈な展開で、ジョン・ウーの大ヒット作の一つだが、それに違和感を覚える人は低評価をつけるだろう。

前述したように、有名漫画の映画化。モグラというのがまさに『潜入捜査官』を意味する隠語である。

マフィアのボナンノ一家に“ドニー・ブラスコ”の変名で6年間潜入し、彼らの大量摘発に貢献した連邦捜査局(FBI)の特別捜査官、ジョー・ピストーネの実録手記に基づく。アルパチーノとジョニー・デップの共演だけでも見ものだし、実話なのだからすごい。

これは詳しくここに書けないが、何らかの形でこれが関係してくる。

南米コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバル率いる世界最大の麻薬カルテル、メデジン・カルテルに挑む、アメアメリカ税関の潜入捜査官ロバート・メイザーの回顧録を原作としている。エスコバルと言ったら大悪党の親玉で世界的マフィア。一歩間違えたら射殺されるほど凶悪な集団である。

妻を守るために人を殺してしまった元特殊部隊の兵士は、模範囚かつその経歴を買われて、FBIから本来は12年の服役のところを早期の出所と引き替えに捜査への協力を求められ、FBI捜査官の監視の下で、ニューヨークのポーランド系マフィアに潜入していた。だが、そこである事件に巻き込まれる。

ハーレーを乗ったバイク集団である暴走族に潜入捜査した警察の、実話ベースの物語。

FBI内にマフィアとの内通者が存在するという理由で、秘密裏に操作することになる。同じ1986年に『コブラ』というスタローンのハードボイルドな映画があるから間違えやすい。

近未来のアメリカを舞台に、麻薬常習者たちと彼らを取り巻く監視社会を描いている。〈物質D〉とよばれる強力な麻薬の蔓延が社会問題化したアメリカで、キアヌリーヴスが潜入捜査官を演じるが、彼自らも〈D〉に溺れてしまう。アニメのような不思議な映画で、唯一無二の作品だ。

ミス・アメリカ・コンテストの主催者宛てに「シチズン」と呼ばれる連続爆弾魔から爆破予告が届く。それを受けた特捜チームは囮捜査のためコンテストに女性捜査官を潜入させることを決定する。『2』と共に観たい。コメディ調が多いので多くの人が見やすく、楽しい映画になっている。

潜入捜査は、最初から分かっていてハラハラするパターンと、こちらも分からない状態で楽しむパターンとあります。後者の場合はネタバレになるので紹介することができませんが、どちらもスリリングで楽しいですよね。特に麻薬捜査官になると、途中で麻薬をやらないといけないシーンもありますし、マフィアのふりをして豪傑に振る舞ったり、女性やお金、様々な誘惑がありますから、遂行するのは相当な覚悟と、不撓不屈の強い意志が必要になります。その意味で、『潜入者』は見ごたえがありましたね。地味なおじさんに見えて、やっていることは簡単にまねできない。
MOVIE RECIPEトップページはこちら。
