MOVIE RECIPE
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- レシピ数:18
- 紹介映画:107
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『自転車泥棒』
まずは自転車泥棒。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『自転車泥棒』

役所の広告貼りの仕事を得た失業労働者が、仕事に必要な自転車を盗まれてしまい、息子とローマの街を歩き回って自転車を探す物語。

犯罪に大小はありませんが、自転車泥棒レベルの話もあります。大したことないように見えても、彼は本気で悩みますからね。時代なども関係しているでしょう。戦後で言えば、例えば廃品回収などは無許可でできました。しかしその後、無責任な業者によって不法投棄されたりして問題化し、法人関係は『産業廃棄物』に、一般家庭から出るごみを『一般廃棄物』として分け、許可制になっていきました。
2.『空き巣』
空き巣系の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ドント・ブリーズ』
- 『ブリングリング』
- 『パニック・ルーム』
- 『ホーム・アローン』

カリフォルニアへの移住資金を稼ぐために、空き巣に入った若者たち。そこの家の主は目が見えないから楽に稼げるというのだ。だが、この家に入ったのが間違いだった・・。

パリス・ヒルトン等のハリウッドに住むセレブの豪邸に忍び込み、そこにある数々の高級品を奪い去っていくという、アメリカで実際に起きた空き巣・強盗事件をモデルにしている。

屋敷に侵入してきた強盗たちと緊急避難用の密室「パニック・ルーム」に立てこもった母娘を描くサスペンス映画。本来、人を助ける設備として用意されたその部屋が、場合によっては人を追い詰めることになるという点に焦点を当てた作品。しかも主人公は閉所恐怖症である。

このクリスマス王道映画も、空き巣に入ろうとするドジな二人組の強盗と戦う物語となっている。

2023年現在、日本では空き巣問題は笑えない話になっていますね。空き巣だけじゃなく、堂々と家に入り込んで強盗をする特殊詐欺事件の『次の犯罪』になりつつあります。詐欺事件もあれだけの被害があり、あれだけ大々的に取り締まりを行っておきながらも全く被害額は変わらないどころか、むしろ増えている現状さえありました。日本にはもうかつてのように銀山、金山等を筆頭とした潤沢な資源はありませんが、『都市鉱山』と言って、家電等に含まれる資源があります。同じように、彼ら犯罪組織が目をつけているのはそれぞれが貯金して『埋没』している貯金を『掘り起こしている』つもりでいるのでしょう。警察は自分たちが何をすればいいか、よく理解するべきです。『ある警察官』に対しての文句ではなく、『警察』という存在に対する話です。
3.『車泥棒』
車泥棒系の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アウトバーン』
- 『ワイルド・スピード』
- 『60セカンズ』
- 『スクランブル』

自動車泥棒の男がアメリカで指名手配されてドイツへ渡り、マフィアの手先となった。恋に落ち、足を洗う決心をするも彼女は難病に冒されていた。彼女の手術費用の為に、マフィアから、一度限りの大仕事を請け負う。

夏の映画館をにぎわせるこの大ヒットムービーも、軸は車泥棒の物語となる。

超高級車の窃盗のエキスパートが、弟の失敗をきっかけに足元を見られ、超高級車50台を時間内(4日後の午前8時まで)にすべて集めろと指示される。
高級クラシックカー専門の強盗団である兄弟はオークションで4100万ドルで落札された世界で2台しかない、ブガッティ・アトランティック タイプ57SCを盗み出すも、なんとその持ち主はマルセイユの大物ギャングだった。

車泥棒の物語は大体内容が似ていますね。やはり泥棒を正当化するわけにはいかないので、やむを得ず泥棒するしかなく、しかも地味な車だと絵にならないし、リアルすぎると泥棒の誘発になりますから、ハイクオリティの車を盗みださなければならない、というシナリオが軸になることが多いですね。『アウトバーン』になると、妙に意味深な車の走行シーンが多く、まるで車のPVを見ているかのように見えます。しかもたまたま盗んだ車が妙にレアで、新品で傷一つない。それがブーンと大道路を様々なカットで走り抜けるのが描かれるのですが、あれはもう完全に車の会社とのタイアップか何かですね。
4.『ジャック』
ハイジャック系の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『サブウェイ123 激突』
- 『エアフォース・ワン』
- 『クリムゾン・タイド』
- 『コン・エアー』

ニューヨーク地下鉄の普通列車「ペラム123号」が緊急停止し、先頭車両だけが切り離された。先頭車両のハイジャックを宣言した。車両の乗客19人を人質に、1時間で1,000万ドルを用意するよう要求する犯人。果たしてこの犯人を捕まえることはできるのか。

テロリストにハイジャックされたアメリカ合衆国大統領専用機「エアフォースワン」を取り戻すため、大統領がテロリストたちと攻防を繰り広げるアクション映画。ハリソン・フォードは友人でもあるビル・クリントン大統領(当時)の誕生パーティーで、「エアフォースワンを取材させてほしい」と直接交渉した。

キューバ・ミサイル危機中に現実に起こった、ソ連潜水艦副長ヴァシリー・アルヒーポフのエピソードをモチーフとしている。ヴァシーリイ・アルヒーポフは、ソ連海軍の軍人。キューバ危機の際、アメリカ海軍への核魚雷の発射を防いだ。当時、核魚雷の発射には乗艦する三人の士官の承認が必要だったが、小艦隊司令および副艦長であったアルヒーポフだけがその承認を拒否した。この事実は、2002年に初めて公になった。

詳細は書けないが、「コン・エアー」は、実在するアメリカ連邦保安官局の空輸隊JPATSの通称で、出廷、医療緊急事態、囚人輸送などを行っている。本作では、凶悪犯を護送する情況をリアルに再現している。

また、リーアムニーソンの『フライト・ゲーム』では、「指定の口座に1億5000万ドル送金しなければ、20分ごとに機内の誰かを殺害する。」と飛行機に搭乗している際にメールを入れられます。『パニック・フライト』では、詳細は書けませんが同じように飛行機に乗っている間に問題が。また、『フライトプラン』では、航空機内で娘が行方不明になる役をジョディフォスターが演じます。少しニュアンスを変えればたくさん映画が出てきますね。
5.『人質』
人質系の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ホステージ』
- 『セルラー』
- 『ゲットバック』
- 『ベル・カント とらわれのアリア』
- 『ブレイクアウト』
- 『96時間』
- 『ファイヤーウォール』
- 『狼たちの午後』
- 『マッド・シティ』
- 『インサイド・マン』
- 『ホテル・ムンバイ』
- 『ダークナイト』

ホステージというのはまさに『人質』という意味だ。1年前の人質事件で失敗を犯し心に深い傷を負った男が、やむを得ずこの人質事件に直面してしまった。
セルラー
機械に強い一人の女性が殺人・誘拐事件に遭遇してしまう。個性を生かして粉々になった電話器の部品を組み直し、何とか何者かに電話を繋げることに成功する。

全米最強の銀行強盗がダイヤモンド取引所に侵入し、現金1,000万ドルを奪い去る。逮捕される彼には、8年経って出所したあと、波乱に満ちた展開が待っていた。

1996年にペルーで起きた日本大使公邸占拠事件に着想を得たアン・パチェット原作のベストセラー小説『ベル・カント』を映画化。

裕福だが仕事優先の夫で、冷え切ってしまった家庭に強盗が入る。この家だけで成立する内容だし高い評価は得ていないが、個人的には十分楽しめる展開だった。『ホステージ』にも似ている。

「誘拐事件の被害者が無事でいられると考えられる猶予期間」からこのタイトルが来ている。2012年に続編『96時間/リベンジ』が、2014年には第3作目『96時間/レクイエム』が製作された。続編が出るのが納得するほど、刺激的な緊張感に包まれる映画となっている。

銀行に勤めるセキュリティエンジニアが、強盗に家族を人質に取られて、自ら構築したセキュリティを破るよう命令されるクライム・サスペンス。1億ドルを狙った強盗団が彼を利用して一攫千金を狙う。

1972年8月22日にニューヨークのブルックリン区で発生した銀行強盗事件を題材にしている。本作品の殆どのシーンは役者たちのアドリブによって撮影されている。

フィクションではあるものの、1993年に宗教団体ブランチ・ダビディアンが起こした事件などを背景としている。

4人の銀行強盗グループが、白昼のマンハッタン信託銀行を急襲、従業員と客を人質に取り立てこもる。各立場に重要な人物が出てきて、誰が何を企んでいるのか分からない状況が続く。

2008年に起きたムンバイ同時多発テロの際、タージマハル・ホテルに閉じ込められ、人質となった500人以上の宿泊客と、プロとしての誇りをかけて彼らを救おうとしたホテルマンたちの姿を描いている。

この映画でも、ジョーカーがバットマンに対して2人の人質を取り、『どちらを助けるか』という究極の選択肢を突きつける。

人質というのは本当に重い話ですね。ですから、今実際の事件を思い浮かんでいるのですがさすがにそれを書くことはできません。命が関係する話ですからね。実際にその事件は、バットマンが突き付けられた選択肢と同じように究極の選択肢を被害者側に突きつけました。大きな団体だったのでその後の威厳も考えて身代金を払わない選択肢を取ったのですが、悲惨な結末を迎えてしまいました。
6.『誘拐』
誘拐事件系の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『15ミニッツ』
- 『マイ・ボディガード』
- 『プルーフ・オブ・ライフ』
- 『96時間』
- 『誘拐の掟』
- 『天国と地獄』
- 『プリズナーズ』
- 『八日目の蟬』
- 『バッファロー’66』
- 『パーフェクト・ワールド』
- 『ハイネケン誘拐の代償』
- 『ブリグズビー・ベア』

タイトルの由来は、アンディ・ウォーホルの言葉「15分で誰でも有名人になれるだろう(In 15 minutes everybody will be famous.)」からだが、軸は異常犯罪者を追い詰める警察の話となる。デニーロ演じる男が重大な状況に陥るという、彼のキャリアから考えると斬新な展開がある。

政情の不安定なメキシコでは、誘拐はビジネスとしして成立していた。元CIA工作員の主人公がボディガードに雇われるが、ある事件に遭遇してしまう。

反政府ゲリラと人質の解放交渉するため、元イギリス陸軍特殊部隊SASの男が派遣される。ラッセルクロウとメグライアンの人間関係など、色々と問題になった映画だ。

前述したこの映画でも、娘や妻が誘拐される展開がある。

過去を悔いながら生きる元警官で無免許の私立探偵が、連続誘拐殺人事件の犯人2人組を巧みな交渉術で追い詰めるさまを描いたサスペンス映画。

黒澤明がエド・マクベインの小説『キングの身代金』に触発され、映画化した作品である。映画化の動機は2点あり、「徹底的に細部にこだわった推理映画を作ってみよう」ということと「当時の誘拐罪に対する刑の軽さ」(未成年者略取誘拐罪で3ヶ月以上5年以下の懲役〈刑法第224条〉、営利略取誘拐罪で1年以上10年以下の懲役〈刑法第225条〉)に対する憤り」だという。

詳細は書けないが、これもこのレシピに該当する。

「母性」をテーマに、不倫相手の女児を誘拐した女性の逃亡劇と誘拐された少女の成長後を描く。

「フィアンセを連れて帰る」と親に嘘をついてしまった刑務所上がりの男が、つじつまを合わせる為に目の前にいた女性を誘拐し、連れていくという暴挙に出る。最初はもちろんトラブル続きだが、徐々に様子が変わってくる。

8歳の少年を人質にとって逃避行を続ける脱獄囚を描いたロードムービーである。

1983年11月に発生した、世界的なビール製造会社「ハイネケン」の経営者でオランダ屈指の大富豪フレディ・ハイネケンが誘拐された事件(英語版)を題材としており、誘拐した者と誘拐された者の両者の視点から実話の真実に迫る内容となっている。

詳細は書けないが、これもこのレシピに該当する。

たった今中国の誘拐事件のニュースを見たのですが、笑えないですね。拉致問題と等しいこの内容は、壮絶すぎてここに書けないような内容です。しかし実際にそれがまかり通っているのだからひどい。つまり、ここには『シンドラーのリスト』も挙げられるわけです。『夜と霧』というホロコーストで悲惨な体験をした人の本には、ナチスの強制収容所の想像を絶する経験について書かれています。時代が時代なら、あの場所を本格的に『地獄』だと人々は口をそろえて言うでしょう。ある夜、霧にまみれてその者たちはやってきて、彼らを連れ去ったのです。
7.『銀行強盗』
銀行強盗をテーマにした映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『バンク・ジョブ』
- 『ミニミニ大作戦』
- 『インサイド・マン』
- 『狼たちの午後』
- 『さらば愛しきアウトロー』
- 『明日に向って撃て!』
- 『俺たちに明日はない』
- 『華麗なる賭け』
- 『ゲッタウェイ』
- 『バンディッツ』
- 『パブリック・エネミーズ』
- 『11ミリオン・ジョブ』
- 『ザ・タウン』
- 『サンダーボルト』
- 『ファースター 怒りの銃弾』
- 『ダークナイト』
- 『ジェシー・ジェームズの暗殺』
バンク・ジョブ
1971年にロンドンで実際に起こった銀行強盗事件「ベイカーストリート強盗事件(Baker Street robbery)」(「ウォーキートーキー強盗」ともいう)をモデルにしている。
ミニミニ大作戦
1969年製作の同名の映画のリメイクであり、窃盗団の一団が、自分たちを裏切った元同僚から金塊を盗み出そうと企むというストーリーが共通しているが、それ以外のプロットやキャラクターは原作とは異なっており、監督のグレイはこの映画を「原作へのオマージュ」と表現している。

前述したように、4人の銀行強盗グループが、白昼のマンハッタン信託銀行を急襲、従業員と客を人質に取り立てこもる。各立場に重要な人物が出てきて、誰が何を企んでいるのか分からない状況が続く。

前述したように、1972年8月22日にニューヨークのブルックリン区で発生した銀行強盗事件を題材にしている。本作品の殆どのシーンは役者たちのアドリブによって撮影されている。

誰ひとり傷つけることなく大胆不敵な犯罪を繰り返した実在の伝説的紳士強盗フォレスト・タッカーを描いている。ロバートレッドフォードの引退作。

そのロバートレッドフォードの代表作。実在の銀行強盗ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの逃避行を題材にした西部劇。

世界恐慌時代の実在の銀行強盗であるボニーとクライドの、出会いと逃走を描いた犯罪映画。最も有名なのはこの作品となる。

スティーブ・マックイーン大富豪かつ泥棒の天才を演じる。1968年の映画にしては映像の展開、演出が斬新で、きっと当時ならかなりお洒落に見えただろう。

刑務所を裏取引で出所した男が、それと引き換えに取引相手の要求で妻と共に銀行強盗に手を染める。夫婦を演じたマックイーンとマッグローは、この作品の共演をきっかけに結婚した。

刑務所を脱獄した二人の男が銀行を含めた様々な強盗事件をして切り抜ける。彼らは命を危険にさらさない手口である種の人気を得るが、冒頭からいきなり最大のピンチを迎える。

実在の犯罪者ジョン・デリンジャーを主人公とした実話映画。彼も同じように、弱者からは奪わないという姿勢で、犯罪者でありながら大スターのようにもてはやされていた。

1982年に実際に起きた、当時のアメリカ犯罪史上最高額の1100万ドル強奪事件を基にした犯罪映画。

広大なアメリカのどこよりも強盗が多発する街、ボストンのとあるこの街では、強盗を親から子へと家業のように引き継がれてゆくという異常状態が続いていた。負の連鎖である。それゆえ、終始銀行強盗が軸になる話だが、とある男女のやり取りに、注目すべきポイントがある。

銀行の金庫を20ミリ機関砲で破壊するという変わった手口で名を馳せたサンダーボルト(クリント・イーストウッド)は、奪った50万ドルの分配を巡って軍隊仲間で粗暴な性格の男ら昔のギャング仲間に狙われていた。

10年前の銀行強盗が一つの鍵になる復讐の物語。

この映画でも最初にジョーカーたちが銀行強盗をする流れがある。監督のノーランはマイケル・マン監督作『ヒート』を参考にしたと語っていて、『ヒート』で重要な役を演じたウィリアム・フィクナーがこの銀行でカメオ出演している。

アメリカ西部開拓時代のガンマンであるジェシー・ジェイムズ。1866年2月13日に、アメリカで彼が世界初の銀行強盗に成功したことから、2月13日は「銀行強盗の日」となっている。敬虔なキリスト教徒、甘いマスクの美男子、フロンティアの郷愁を漂わせる名前。極悪非道の重罪人にもかかわらず、その悲劇的最後は人々の同情を集め、強者に立ち向かうロビン・フッドのイメージに重ね合わせる者もおり、伝説化した人物である。

銀行強盗の世界初はこのジェシージェームズということになります。彼ら西部のカリスマもそうですが、少したってからの大恐慌時代のボニーとクライドや、前述したジョンデリンジャーといった強盗犯がなぜ人気者なのかということは、当時のアメリカ国民の背負っていた運命や、漂っていた気配などが関係しています。例えば、ベトナム戦争では政治家等の要人の家族たちは戦争にいかないように仕組まれていて、それに対して国民が反発し、歌までできたほどでした。そして、それに抗うように映画の世界では『アメリカンニューシネマ』という流れができ、『カッコーの巣の上で』や、上記のような映画が人気を得ます。
つまり、これらの流行は巨大な権力に逆らい、アメリカ本来の『自由な生き方』を主張する国民たちの叫び声なわけです。確かにアウトロー的な要素がありますが、『では、法律さえ守っていればそれでいいのか』ということで、『その裏で行われている忖度は、許されるのか』という、深い主張がここに潜んでいるのです。銀行強盗で人を殺せば忌み嫌われますが、そうはせずに自由に生きるくらいなら、『大勢の若者を無意味な戦争に送り込んで殺している』政府の人間よりもはるかにマシだということですね。
8.『武器商人』
武器商人をテーマにした映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ウォー・ドッグス』
- 『ロード・オブ・ウォー』
- 『アイアンマン』

実際に起きた米国政府に対する詐欺事件についてまとめた、武器商人で後に作家に転向したエフレム・ディベロリの回想録とローリング・ストーン誌に掲載されたガイ・ローソンの記事が原作となっている。
ロード・オブ・ウォー
複数の武器商人への取材を元に作られた、ノンフィクションに基づくフィクション映画である。副題は「史上最強の武器商人と呼ばれた男」。
アイアンマン
物語は、トニー・スタークが巨大軍需産業“スターク・インダストリーズ”の社長として、自身が開発したクラスターミサイル“ジェリコ”のプレゼンテーションの為に、アフガニスタンにいる親友のジェームズ・“ローディ”・ローズ率いるアメリカ空軍を訪問するところから始まる。

ディカプリオの映画『アビエイター』のモデルであるハワード・ヒューズは、20世紀を代表する億万長者として知られ、「資本主義の権化」「地球上の富の半分を持つ男」と言われた男ですが、この「アイアンマン」 の主人公トニー・スタークのモデルになっている人物です。よって、彼の父親の名前が『ハワード・スターク』となっているんですね。上の二つも実話ベースですし、何だか全部実話絡みの怖い話です。
実は、武器の売買というのはこの世界にとって極めて大きな話の一つです。まず、日本では坂本龍馬と友人でもあった三菱グループの創始者、岩崎弥太郎が、最初、『武器の売買』という形でお金を作りました。武器商人として幕末の日本で活躍したグラバーは、長崎県に住んでいる人なら誰もが知っているところですね。ですから龍馬などの亀山社中などもそうなのですが、普通に考えて、『人殺しの道具である武器を売買する』なんて、おかしいですよね。
しかし、アメリカも大恐慌から抜け出す為に必要だったのは『ニューディール政策』ではなく、戦争における武器の売買だったのです。『それがなければ今の繁栄はない』という、この現実をどう受け入れるかですね。
9.『凍てつく衝撃』
『凍てつく衝撃』というテーマでまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『フローズン・グラウンド』
- 『THE ICEMAN 氷の処刑人』
- 『ウインド・リバー』
- 『レヴェナント: 蘇えりし者』

シリアルキラーであるロバート・ハンセンが1980年代のアラスカ州で実際に起こした事件を題材にしている。

家族の前では良き夫、良き父親である一方で、逮捕されるまでに100人以上を手にかけた冷酷な殺し屋としての顔を持つリチャード・ククリンスキーが描かれる。

MMIW(先住民女性や少女の失踪・殺人事件を認知させるための運動)を背景に、ウインド・リバーにおける問題への意識を高めるために作られた。

アメリカの西部開拓時代を生きた実在の罠猟師ヒュー・グラスの半生と、彼が体験した過酷なサバイバルの旅を描いている。

基本的には犯罪や衝撃的な事件などについてまとめましたが、『ザ・ハント ナチスに狙われた男』や『八甲田山』という実話映画も非常に衝撃的な内容です。前者はナチスから逃げる為に、ノルウェー兵がナチス占領下のノルウェーから、中立国のスウェーデンへと国境を超えるために、極寒の山を越えなければならないという状況がありました。後者は、ロシアとの日露戦争を控えた日本が、富国強兵のため、『寒さ対策』として鍛える為に雪山をトレッキングする内容ですが、どちらも命の危険が常に隣り合わせという非常に過酷な状況がそこにあるので、見ごたえがあります。
10.『悪ガキのその後』
『悪ガキのその後』としてまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ラストベガス』
- 『スリーパーズ』
- 『ミスティック・リバー』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』

幼い頃からの大親友4人が、ラスベガスで派手なバチェラー・パーティーを行うため、久しぶりの再会を果たす。長く生きてきた4人だから過去に色々な問題を抱えていて、それが一つの軸になって物語が展開していく。

いたずらが原因で過失傷害を問われ、少年院に送られる少年たちの物語。彼らは映画の中で大人になり、作品では6分の4ほどが大人編という内容になっている。だが全体の内容は終始、少年時代のことが描かれる。

子供時代によく遊んだ地元の友達がいる。だが、そのうちの一人が少年時代に変態に連れ去られ、ひどい目に遭ってしまった経験を持っている。時は流れ、ある事件が勃発。容疑者に浮上したのは、そのうちの一人だった。

禁酒法時代にニューヨークのユダヤ人街ゲットーで育った二人のギャングの生涯を描いた作品。子供時代から物語は始まっていく。

例えば『スタンドバイミー』も悪ガキとしてまとめられますが、『その後』ではないのでここには該当しません。『IT』シリーズはその後がありますが、そこまで悪ガキの集団ではなく、かつ『彼らのその後』というよりは『あれのその後』という形なので外しています。また、これもスティーブンキングですが、『ドクタースリープ』という『シャイニング』の40年後の映画がありますが、これもテーマ的にここには該当しません。
ただ、『15時17分、パリ行き』という映画は近いかもしれませんね。実話ですが、この映画では少年時代の『あまり良くなかった時代』から描いて、大人になってテロに遭遇するまでの時間を描きます。ただ、確かに彼らは『薬を飲まないと日常生活ができない』と言われましたが、それは要するにドラッグとかそういうことではなく、病的な意味での、メンタル面に関するハンデ的な話で、教師にそう揶揄されていたということ。だとすると、あまり『悪ガキ』というまとめ方はできないかもしれません。
彼自身敬虔なクリスチャンで、(神様、私を平和の道具にしてください)と祈った過去がありますからね。このような不遇の時代があって、そうした祈りがあり、心の成長があっての、あのテロ事件ということでストーリーが盛り上がりますから、ここからは外しておきました。
11.『乱暴ジジイ』
乱暴なジジイが活躍する映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『龍三と七人の子分たち』
- 『ラストベガス』
- 『RED/レッド』
- 『ダーティ・グランパ』

引退した元ヤクザの龍三親分がオレオレ詐欺に引っかかったことから、昔の仲間 “七人の子分たち” を呼び寄せ、若者たちを成敗しようと世直しに立ち上がる姿を描いたアクションコメディ映画。

前述したように、彼らは元々悪ガキだったということもあり、常にやんちゃな雰囲気が漂う。

「RED」とは、「引退した超危険人物(Retired Extremely Dangerous)」を意味する。元CIAの腕利きエージェント等のやり手の男女が、再び集結する。

奇天烈な祖父を演じたデニーロと、それに振り回される孫を演じたザックエフロン。途中、羽目を外しすぎて素っ裸で踊り狂うシーンがあるのだが、爆笑必至。

『ニューシネマパラダイス』のアルフレードも、最初は乱暴なじいさんかと思ったのですが、すぐにそうじゃないと分かりましたからね。あの怒って説教するシーンが、後になって効いてくるんですよね。また、北野映画のヤクザたちは『おっさん』というレベルで、『アウトレイジ』などにはジジイレベルの年齢の人たちも出てきますが、アウトロー系は外すようにしています。そうなると、『ヴィンセントが教えてくれたこと』などもここに入ってくるかもしれません。
12.『世界のアウトロー』
世界のアウトローをピックアップしてまとめる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アンタッチャブル』
- 『ゴッド・ファーザー』
- 『山口組三代目』
- 『インファナル・アフェア』
- 『シティ・オブ・ゴッド』
- 『マッドマックス』

禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネを逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画。捜査チームの主任捜査官だったエリオット・ネスの自伝を基にしている。

後で知ったことだが、この世界にマフィアがどうやってできたのかという話が根幹にあり、かつアメリカで暗躍する実在のマフィアたちの歴史なども混じっていることから、この映画は芸術性も高く、歴史的にも重要な映画である。

当時の東映社長である岡田茂は『ゴッドファーザー』を見て気に入り、「日本で当てはめるなら山口組だ。これをやるのは自分しかない」と思い立ったという。そして直接山口組の田岡一雄組長と交渉し、映画化の約束を取りつけて製作したのが本作品である。つまりこれは、『日本版ゴッドファーザー』なのである。
インファナル・アフェア
潜入捜査官としてマフィアに入り込むヤン(トニー・レオン)と、そのマフィアから警察に潜入するラウ(アンディ・ラウ)の物語。警官として苦悩するヤンと、組織を裏切り善人になろうとするラウが対照的に描かれている。

1960年代から1980年代にかけてのリオデジャネイロ、中でも貧困にあえぐファヴェーラと呼ばれるスラム地域を舞台にした、強盗、麻薬ディーラーなどをして金を稼ぐモレーキ(ストリートチルドレン)たちの抗争が、実話を基にして描かれている。

暴走族による凶悪事件が多発する社会となった近未来の荒廃したオーストラリアの路上が舞台になる。

アメリカ、日本、イタリア、香港、ブラジル、オーストラリアがここに挙げられました。やはり映画はアメリカが9割なので、他の国の様子はそこまで伝わってきませんね。デニーロの『15ミニッツ』という映画では、チェコ人とロシア人の狂暴な二人組が登場したり、アウトローまがいの軍人ということならその他の映画にもたくさん出てきますけどね。まあ、ナチスのヒトラーやフランスのナポレオンがやったことは、極悪行為そのものでしたが。
13.『第二次世界大戦後最悪の紛争』
『第二次世界大戦後最悪の紛争』というキーワードが出てくる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『おやすみなさいを言いたくて』
- 『ホテル・ルワンダ』
- 『ハンティング・パーティ』

報道写真家として活躍した経験を持つノルウェーの映画監督E・ポッペが、自らの実体験をもとに製作した映画。彼女が戦場カメラマンとして取材する対象も、それくらいの規模のものだった。

1994年、ルワンダで勃発したルワンダ虐殺によりフツ族過激派が同族の穏健派やツチ族を120万人以上虐殺するという状況の中、1200名以上の難民を自分が働いていたホテルに匿ったホテルマン、ポール・ルセサバギナの実話を基にした物語である。

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の戦争犯罪人を追うアメリカ人ジャーナリストをコミカルに描いたサスペンス・アクション。およそ3年半以上にわたり全土で戦闘が繰り広げられた結果、死者20万、難民・避難民200万が発生したほか、ボシュニャク人女性に対するレイプや強制出産などが行われ、第二次世界大戦後のヨーロッパで最悪の紛争となった。

人数で惨劇を語るべきではありませんが、東日本大震災の際には2万人以上の人々が亡くなり、広島の核爆弾では一発で20万人ほどの人々が亡くなりました。これらは日本のことなので我々はひどく痛みが伝わってくるのですが、それと同じ規模のことが第二次世界大戦以降に行われていたわけです。また、ルワンダの件に関しては『120万人』です。『キリングフィールド』という映画と共通するところがあるのですが、あまりにもひどい光景に、そこに本当に同じ人間が生きているのか疑ってしまうほど。あの映画はエンディングの歌詞までが作品となっています。
14.『アル・カポネ』
アル・カポネはアメリカのマフィア。禁酒法時代のシカゴで、高級ホテルを根城に酒の密造・販売・売春業・賭博業の犯罪組織を運営し、機関銃を使った機銃掃射まがいの抗争で多くの死者を出したことでも知られている。頬に傷跡があったことで「スカーフェイス」という通り名があった。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アンタッチャブル』
- 『スカーフェイス』
- 『暗黒街の顔役』
- 『ギャング・オブ・ニューヨーク』
- 『お熱いのがお好き』

禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネ(通称:スカーフェイス)を逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画。彼をモデルにした『スカーフェイス』という映画もある。

前述した『アイアンマン』のモデルのハワード・ヒューズはアル・カポネをモデルにしたギャング映画の製作を思い立ち、1932年のギャング映画『暗黒街の顔役』(原題はScarface)が上映される。これはそれを脚色したリメイク的な作品で、アルパチーノの代表作の一つ。アルカポネは、頬に傷跡があったことで「スカーフェイス」という通り名があった。
『暗黒街の顔役』
これがその『暗黒街の顔役』(原題はScarface)。

ニューヨークのマフィア組織「五大ファミリー」の一つ、ガンビーノ一家のボス、ジョン・ゴッティの生涯を描いた実録クライム映画。彼は『第二のアル・カポネ』と言われた。

禁酒法時代のシカゴ。聖バレンタインデーの虐殺を目撃したため、マフィアに追われるサックス奏者のジョーとベース奏者のジェリーは、シカゴから逃げ出すために仕事を探す。この事件の犯行はサウスサイド・ギャングのボスであるアル・カポネが指揮していたと言われている。

その他、『LAギャングストーリー』に出てくるミッキーコーエンは、彼に会っているという逸話があります。「彼は大物だが、人を見下すことはなく、親切だった」と語っていて、彼の家で食事に呼ばれたり、アル・カポネのことを慕っていました。その後、アル・カポネの弟マッティー・カポネと組んで、トランプ賭博やその他の違法なギャンブルの胴元となったことを考えると、この映画もここに該当するかもしれません。ちなみに、日本の大人気漫画『ワンピース』にも、カポネ・ベッジというキャラクターが登場します。
15.『ミッキー・コーエン』
ミッキー・コーエンは1940年代から1950年代にかけてのロサンゼルスのギャング。前述したケネディ大統領暗殺容疑で逮捕されたリー・ハーヴェイ・オズワルドをダラス警察署の地下で射殺したジャック・ルビーとも友人関係にあった。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『L.A.コンフィデンシャル』
- 『L.A.ギャングストーリー』

1950年代のロス市警。マフィアのボス逮捕による暗黒街の混乱、酔った警官がメキシコ系移民の容疑者に暴行した「血のクリスマス」事件など、騒然としたロスの世相を背景に、カフェで元刑事を含む6人が惨殺された「ナイトアウルの虐殺」事件を捜査するロス市警の3人の警官が、捜査を進めるうちに警察内部の腐敗に直面する人間模様を描いている。

1940年代から1950年代のロサンゼルスで起きた実話を基に、ロス市警とギャングの戦いを描く。

ボクシングの経験もある彼ですから、後者の方ではショーン・ペンがそれを駆使して警察と格闘するシーンなども観られます。また、アル・カポネとも会ったことがあり、彼を尊敬していたようですね。先ほどのケネディ暗殺との話ともつながっていますし、闇を探ればもっと色々な真実にたどり着けるかもしれませんね。もっとも、国のトップである人物が暗殺されるくらいですから。事情を知る闇の人間ならもっと生き延びることは難しいでしょうが。
16.『パブロ・エスコバル』
『南米のゴッド・ファーザー』と言われたパブロ・エスコバル。それは、コロンビアの国会議員であり、慈善事業にも熱心な実業家、世界7位の大富豪。そして彼の本当の顔はは世界一の麻薬王。
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- 『潜入者』
- 『バリー・シール/アメリカをはめた男』
- 『ブロウ』
- 『エスコバル楽園の掟』

南米コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバル率いる世界最大の麻薬カルテル、メデジン・カルテルに潜入する、アメリカ税関の潜入捜査官ロバート・メイザーがモデルになっている。

大手航空会社でパイロットとして働いていたが、隙を見つけて密輸を始める。そのうちCIAを巻き込む大事件へと発展してく。『潜入者』にも登場するこの時代の麻薬界の重要人物だ。

前述したように、パブロ・エスコバル関連のドラッグの売人をジョニー・デップが演じる。

エスコバルの親族に恋をしてしまった青年の物語。

エスコバルは「コカインの帝王」とも呼ばれ、1980年代から1990年代初頭にかけて、アメリカ合衆国において自身の組織した麻薬カルテルによるコカインの取引を独占し、その過程で、死ぬまでに推定300億ドル(2021年の時点で640億ドルに相当)もの純資産を蓄えた、史上最も裕福な犯罪者とみなされています。ですから彼は前述したアル・カポネよりもお金を稼いだわけですね。カポネもそれ以上の額を稼ぎ出したのですが、それは『一味の稼ぎ』ということで、個人になると彼が世界一となります。
ただ、44歳で死没していますけどね。太く短い一生というのか、孔子や野口英世などは『40歳からが人生だ』と言いますから、シビアに見れば『膨張はこうして弾けるのが相場だ』ということになります。日本にもかなり有名なアウトローがいるのですが、面白いことに彼らもこのあたりの年齢で死没したり、逃亡生活を余儀なくされたり、長期間の懲役刑を受けたりしています。しかし、スケールが違いますね。少なくとも東京の不良に名を轟かせたその人たちは、多くても20億円。しかも、個人で自由に使えたお金がどれだけあるか分かりませんし、すべて没収されましたから。
これからも、人間に欲望があるかぎりこうした一生を送る人は後を絶たないでしょう。エスコバルは、そうした人々の典型的な例であり、その頂点の事例を見せた貴重な『資料』のような生き方をしたかもしれません。
17.『アウトローのつながり』
アウトロー映画の登場人物やモデルがどれだけつながりがあるか見てみよう。
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- 『ゴッドファーザー』
- 『L.A.ギャングストーリー』
- 『L.A.コンフィデンシャル』
- 『アイアンマン』
- 『アビエイター』
- 『ニクソン』
- 『スカーフェイス』
- 『J・エドガー』

マーロン・ブランドは、ドン・ヴィト・コルレオーネの役作りのためにキーフォーヴァー公聴会のコステロの音声テープを聞き、フランク・コステロのしゃがれ声を真似したと言われている。

前述したこの映画にはミッキー・コーエンが出ているが、彼はそのフランク・コステロを尊敬していた。

舞台は、1950年代のロサンゼルス。マフィアの幹部ミッキー・コーエンの逮捕をきっかけに、血みどろの抗争が繰り広げられていた。
アイアンマン
前述した『アイアンマン』のモデルとなったハワード・ヒューズ。

ハワード・ヒューズの自伝映画がこれ。

ハワード・ヒューズは、地元のカリフォルニア州選出の上院議員で、後に大統領となったリチャード・ニクソンとの親密な関係である。ヒューズはニクソンの選挙に莫大な献金をしていたとされ、1971年にはヒューズからニクソンに選挙と全く関係のない資金が流れたという疑惑がある。

そのハワード・ヒューズは、アル・カポネをモデルにした『暗黒街の顔役』という映画を作り、それが『スカーフェイス』となる。

FBI創始者のJ・エドガー・フーヴァーの自伝映画。彼はフランク・コステロと親交があったし、リチャード・ニクソンとも親密な関係にあった。

そして、アル・カポネについては先ほどまとめましたね。ミッキー・コーエンはフランク・コステロも尊敬していましたし、アル・カポネも尊敬していました。また、『ゴッドファーザー』はそうした実在のマフィアたちの様々な事件をモデルにしているので、裏事情を知ればかなり見ごたえがある作品となっています。実は、マフィアというのは1860年以降に生まれた、まだ150年ほどしか歴史がない新しい集団です。
イタリアのシチリア島を起源とする組織犯罪集団マフィアの起源は、農地管理人。彼らは農地を守るため武装し、また農民を搾取しつつ大地主ら政治的支配者と密接な関係を結んでいきました。これは、日本の『武士、侍』の起源と少し似ているんですね。武士も、最初は『農地を守るために武装した、自警団』としてこの世に誕生しました。ですから、ヤクザの中には任侠(男の面目を立てとおし、信義を重んじること。 義のためには命も惜しまないといった男らしい気性に富むこと。)を重んじる人もいます。きっと、武士の流れを汲んでいるのでしょう。
マフィアもヤクザも、武力行使をするところは乱暴ですが、任侠を守って義のために命を惜しまず死んでいくというなら、『男らしい』というイメージが浮かんでしまいますね。ただ、武器、麻薬、人身売買といった類の利己的なビジネスに手を染め、私利私欲と見栄と虚勢に支配された末端の集団は、単なる悪党と言えます。
18.『異常犯の理由』
この異常犯罪者の動機は何だ。
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- 『ゾディアック』
- 『セブン』
- 『ボーン・コレクター』
- 『羊たちの沈黙』
- 『パフューム ある人殺しの物語』
- 『殺人の追憶』
- 『フロム・ヘル』
- 『ハングマン』
- 『コレクター』
- 『コブラ』

アメリカで実際に起き、今も未解決事件として語り継がれている連続殺人事件(ゾディアック事件)を追う男たちを描いている。

キリスト教の『7つの大罪』に関係する連続殺人を追う刑事と、その犯人のやり取りが展開される。

脊椎不随となった科学捜査官が安楽椅子探偵として相棒のNY市警(NYPD)の巡査とぶつかりながら事件を解決していく。

ハンニバル・レクターという異常者の助言を聞きながら、別の異常犯罪の解決に挑む捜査官の物語。このハンニバル自身を主役にした作品がいくつもある。

超人的な嗅覚を持つ香水調合師が究極の香水を生み出すために犯したタブーを描いている。この男の個性がかなり強く、しかし香水作りのために手段を択ばないその執念深さと狂気が、ある種の芸術性を生み出していて、あのキューブリックも目をつけていた作品である。

軍事政権下で比較的治安のよかった1980年代後半に発生し、10人の犠牲者を出した華城連続殺人事件を巡る刑事たちを描く。

19世紀末に起きた「切り裂きジャック」事件を題材としており、事件の核心を除けば内容は史実に基づいている。映画版は完成した映画は原作と大きく異なり、事件を追う刑事が軸となる。

連続殺人事件の現場にある謎のメモを頼りに事件の真相に迫る。奇しくも、『マシニスト』で見たような内容のメモである。

犯罪心理学の博士号を持つ警官が、姪のナオミが誘拐事件に巻き込まれた事を知り、現地へ向かう。その誘拐事件では既に8人の女性が誘拐され2人が殺されていた。
ポーラ・ゴズリングの小説『逃げるアヒル』を原作にしており、連続殺人事件を追う型破りな刑事の活躍を描く。

ここに挙げられている異常犯罪者は共通して『連続殺人』的に、事件をいくつも起こしています。突発的に人を殺したりしてしまう人ももちろん正常ではありませんが、もっと異常なのは多発させることですよね。自分の心底から湧き出てくる『何か』の衝動に衝き動かされているのか。その意味で、『テッドバンディ』と『チェンジリング』という映画はこっからあえて外しました。この犯人の場合、異常の『さらに外』にいるような人物ですから。ちなみにテッドバンディは、『シリアルキラー』の語源になった人物です。
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