MOVIE RECIPE
MOVIE RECIPEトップページはこちら。

- レシピ数:42
- 紹介映画:122
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『二人のピエロ』
ピエロ作品はいくつもあるが、この2人のピエロに注目。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー』
- 『ジョーカー』

実在の医師パッチ・アダムスの伝記映画。この中で、彼が鼻に赤いまんまるをつけてピエロになり、患者等を励ますシーンがある。

映画界一有名なジョーカーが誕生した秘話。ここでも、彼が職業でもあるピエロとして人を励まそうとするが、うまくいかない。同僚から受け取っていた銃を小児病棟の慰問中に落としてしまい、騒ぎとなる。

他にもジョーカーは『ブレイブワン』、あるいは『キングオブコメディ』などの映画と一緒に観ることで、見えない部分が見えるようになってきます。これらのどの作品とも共通点があるのですが、彼はそのどれとも違う反応をする。例えば、わっと驚かすドッキリのようなイベントがありますよね。多くの人はそこで『わー!』と驚いて一歩下がって、というリアクションで共通するのですが、中には走って逃げだしたり、そこが道路であれば車にぶつかって事故を起こしたり、あるいは驚かした人を殴ってしまう人もいます。
このようにして、ある現象を受けた時、それにどう『反応』するかというのは人それぞれの個性や生きてきた環境等が関係し、変化します。ジョーカーは発作的に笑ってしまう症状(トゥレット症候群)を抱えていたり、独特の個性を持っています。いくつもの要素が重なり、色々なことが他の人のようにうまくいかない。そして、ついにそれは起きてしまうのです。
2.『レインメーカー』
『レインメーカー』というキーワードでまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『LOOPER/ルーパー』
- 『レインメーカー』
- 『パワー・オブ・ワン』
- 『ロックスター』

未来の犯罪組織との契約でタイムマシンで過去である今に送り込まれた標的を射殺して死体を処理する殺し屋、通称「ルーパー」。未来の犯罪王「レインメーカー」という人物が登場する。

マットデイモンが弁護士を演じる。タイトルの「レインメーカー」は、金を雨に例え、雨が降るように大金を稼ぐ弁護士を意味している。

アパルトヘイト体制下の南アフリカを舞台に、1人の少年がボクシングを通して人種の壁を越えて成長していく姿を描いたドラマ映画。ブライス・コートネイの自伝的小説を原作としている。ここでも救世主的な意味で『レインメーカー』というニックネームをつけられる展開がある。

無名のローカル・バンドからイギリスを代表するヘヴィメタル・バンド「ジューダス・プリースト」に加入したティム・オーウェンズのサクセス・ストーリー的な半自伝映画となる。主人公の青年の高校の時のバンド名が『レインメーカー』である。

これは面白い偶然ですよね。ここに気付いてまとめているのは私だけでしょう(多分)。一つの意味である『金を雨に例え、雨が降るように大金を稼ぐ弁護士』ということですが、世界四聖の一人、孔子に関する話と似ています。
実は、彼の教えである『儒教』というのは孔子がつけた名前ではありません。対立していた『墨子』が考えた名前です。儒教の『儒』の字は、この墨子が憎しみを込めてつけたといわれているんですね。本来『雨を祈る人』というこの字は、儒教が災難を祈る人のような、祭祀で金儲けをしようとする輩であるというような、そういう非難の意味が込められていたそうです。孔子自身は偉大な哲学者であったはずですが、彼の生徒全員がそうであるということにはなりませんからね。そういうことも関係しているかもしれません。
3.『或る夜の出来事』
『或る夜の出来事』としてまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『或る夜の出来事』
- 『バンディッツ』

第7回アカデミー賞では主要5部門でノミネートされ、5部門とも受賞した(作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞)名作。この映画の有名なシーンで、ベッドを挟んで病院にあるようなカーテンで仕切り、ひとつ屋根の下で男女が過ごすというものがある。

この映画は刑務所を脱獄した強盗犯の映画だが、ある女性と出会い、上記のような展開がある。

これを意識しているかどうかは分かりませんが、そっくりな状況がありましたね。アメリカ映画では頻繁に他の作品のオマージュ的な展開が出てきますから、いつどんな作品と繋がるか分からない面白さがあります。
4.『昔々・・』
ワンス・アポン・ア・タイムというのは、『昔々(あるところに)』というような意味である。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・メキシコ』

禁酒法時代にニューヨークのユダヤ人街ゲットーで育った二人のギャングの生涯を描いた、レオーネの遺作にして代表作。ハリー・グレイの自伝的小説に感銘を受けたセルジオ・レオーネが、小説を原作に自ら脚本を執筆した作品ということで、実話が関係しているので面白い。

清朝末期に活躍した実在の武術家である黄飛鴻(ウォン・フェイホン)を主人公にしたアクション映画シリーズ。ウォンは世界一作品化されている人物としてギネスブックにも登録されている。『酔拳』などが有名だ。

1969年にハリウッド女優シャロン・テートがカルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーに殺害された事件を背景に、ハリウッド映画界を描いた作品。ブラピとディカプリオが共演した話題作。

『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』はロバート・ロドリゲス監督の『マリアッチ』三部作の『エル・マリアッチ』(1992年)、『デスペラード』(1995年)に続く第3弾。(原題: Once Upon A Time In Mexico)。

この『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』がここに該当することに気付ける人はかなりの映画ファンですね。誰も語らないしそこで有名な作品ではありませんから。ただよく見るとテキストが同じ『ワンス・アポン・ア・タイム』であるということが分かるわけですね。ちなみにその映画の監督のロバートロドリゲスはタランティーノとも深い関係で、同じ映画で監督を交代したりすることもあります。
5.『様々なチョコレート』
チョコレート関係の映画をまとめる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『チョコレート』
- 『チョコレートドーナツ』
- 『ショコラ』
- 『チャーリーとチョコレート工場』
- 『マイ・ブルーベリー・ナイツ』

黒人女性と白人男性の交流と人種への偏見問題も孕んだ恋愛をシビアに描いたドラマである。原題の「Monster’s Ball」(怪物の舞踏会)は、死刑の執行前に看守達が行う宴会を指す。邦題の「チョコレート」は、年配の白人男性と付き合う若い黒人女性の隠語を意味する。

「1970年代のニューヨークのブルックリンでゲイの男性が育児放棄された障害児を育てた」という実話に着想を得て製作された映画である。もし面白そうじゃないと思った人も、まずは黙って最後まで観るべき作品だ。

宗教と人間関係の複雑な絡み合い、そして大人の事情に飲み込まれている子供たち、また、愛する人を遠く思い続ける大人たちの感情が秘められた映画である。表面は甘いラブロマンスの様相を見せるが、意外に深いテーマが関係している。

ロアルド・ダールの児童小説『チョコレート工場の秘密』が原作の、不思議な世界観が広がるミュージカル・ファンタジー映画である。

恋人の心変わりで失恋したエリザベス。慰めてくれたのはカフェのオーナー、ジェレミーが焼くブルーベリーパイだった。しかし、それでも別れた彼を忘れられないエリザベスは、旅に出る。

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』の鍵となるブルーベリーパイだけ強引ですが、中にはホワイトチョコレートを使用するパイもありますから、あれがそうだったという風に決めつけてここに掲載します。その他にも探せばあるでしょうが、私はあくまでも自分が観て人に勧められる映画だけしかまとめませんので。つまりは、これらの映画は全部面白いということです。
6.『少年(少女)は見た』
目撃者、少年(少女)。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『SUPER8/スーパーエイト』
- 『刑事ジョン・ブック 目撃者』
- 『心が叫びたがってるんだ。』

制作にいるスピルバーグの名作『未知との遭遇』や『E.T.』といったSF映画に対するオマージュないしはトリビュート的な作品でもあることから、内容がこのようなテーマとなっている。少年たちが自主制作のゾンビ映画を作るため、スーパー8mmカメラを持って撮影していた。だが、ある日の撮影の際、事件は起こった。

タイトル通り殺人事件の「目撃者」となったアーミッシュの少年とその母親を守ろうとする刑事の格闘を描いたサスペンス映画である。その一方で、キリスト教の非主流派として非暴力で前近代的な生活を営むアーミッシュと刑事との文化的交流や恋愛模様を描いたヒューマンドラマとしての色合いが強いのも特徴的である。

父親がラブホテルから不倫相手と出てくるところを見てしまい、それを家庭で報告することによって家庭が崩壊してしまい、挙句の果てにはその親に責任転嫁された悲惨な運命を背負った少女の物語。彼女はそのショックで、声が出なくなってしまった。

その他、ネタバレ的な要素も含まれていますが『シックスセンス』もここに該当するかもしれません。また、『マーキュリーライジング』という映画では、サヴァン症候群の天才少年がNSAの『解読不可能な暗号』を解いてしまい命を狙われるという展開があります。更に、『未知との遭遇』で少年が連れ去られてしまうシーンを考えると、その時彼は『何かを見た』ということになります。
7.『小さな世界』
小さな小人が活躍する世界。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アントマン』
- 『アーサーとミニモイの不思議な国』
- 『借りぐらしのアリエッティ』
マーベルヒーロー映画で、アベンジャーズの一人でもある。ヒーローの中ではビジュアル的にも弱い印象だが、ちゃんと彼を主役にしたこの映画を観れば、彼に思い入れができる。
アーサーとミニモイの不思議な国
リュック・ベッソン監督・原作による三部作の第一作。実写と3Dアニメーションとで構成されたファンタジー映画である。屋敷の庭の地下に住んでいるという小さくて可愛らしいミニモイ族と、少年アーサーの物語。

メアリー・ノートンの著書『床下の小人たち』を原作として、翻案・脚色された作品であり、人間の屋敷で物を借りながら隠れ暮らす小人の一家や、小人の少女アリエッティと人間の少年翔の交流を描く。

ですから『ホビット』などはここに該当させません。この規模まで縮小した場合のみをまとめています。あと、『ミクロキッズ』という映画があったり、庭にある謎の洞穴のようなところに小さくなって潜っていく子供向けの映画もありましたね。『南くんの恋人』という日本ドラマもありました。
8.『テレビ局の大騒動』
テレビ局で大騒動が起きる映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『マネーモンスター』
- 『スキャンダル』
- 『22年目の告白-私が殺人犯です』
- 『俺たちニュースキャスター』

人気番組「マネーモンスター」で司会を務める男が、番組内でアイビス社の株を使った資産運用の方法を紹介する。数日後、アイビス社の株が暴落して膨大な損失が生じたことが報じられ、それが原因となって大騒動が巻き起こる。

FOXニュースの創立者で元CEOのロジャー・エイルズのセクシャル・ハラスメントに対する女性職員の告発を描いている。
『22年目の告白-私が殺人犯です』
2012年の韓国映画『殺人の告白』をリメイクしたスリラー映画。2010年以降の日本では殺人への公訴時効が撤廃されているため、そのこともストーリーの要素として組み込まれている。時効が過ぎれば殺人犯は無罪ですよね、ということで、テレビ局に犯人が登場する衝撃的な展開がある。

大爆笑必至のスーパーコメディ。私は別に映画で爆笑したいとは思っていないが、そんな私が笑ってしまうのだからすごい。

テレビというのは人の注目が集められる場所ですから、色々なことが起こります。例えばロシアのウクライナ侵攻の際にも、ニュースキャスターの後ろに生放送で映り込み、『NoWar!』と書いて反戦を訴えた女性が世界的に有名になりました。その他、似たような例では『タンクマン』として世界的に有名になっている天安門事件の際の、戦車の前に立ちはだかった謎の男も映像として残っています。彼は素性が知られていませんが、その名で偉人系の本にも掲載されているほど、世界にインパクトを与えました。
また、『ナイトクローラー』という狂人を描いた映画では、ジャーナリストに憧れた異常者が、事件をわざと仕立て上げてでも知名度を上げていく自己承認欲求に支配された展開があり、それも、背景にこうしたメディアが存在していることを考えると、『迷惑系youtuber』然り、人の承認欲求というのはある種の狂気と言えます。
9.『少年時代の思い出』
少年時代の思い出としてまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『スリーパーズ』
- 『ミスティック・リバー』
- 『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』

あるいたずらが原因で過失傷害を問われ、少年院に送られたロレンツォ(シェイクス)、マイケル、トミー、ジョンの4人の少年を待っていたのは、看守たちからの性的虐待だった。圧倒的な暴力を前になすすべもなく、少年たちは心に深い傷を負う。

これも多少似ている内容で、『少年と性的暴行』が関与する映画である。詳細は書かない方がいいだろう。

これは少年と少女が登場する映画で、『それ』に出遭ってしまい、狂気的な体験をする展開がある。批評家からは、演技、演出、撮影、音楽などが高く評価され、多くの人がスティーヴン・キングの映画化作品の中で最も優れた作品の一つであると評価されている。

これらの共通点は『複数の少年たちがいて、大人になって振りかえる』というところです。ですから、前述した『ワンアメ』も少し似ているかもしれませんが、ちょっと違ってきます。また、『スタンドバイミー』や『グーニーズ』、『マイフレンドフォーエバー』等は少年時代で完結しているので違います。『IT』の場合はこれというよりは、続編の『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』と含めてここに該当する作品となります。
10.『動物の相棒』
動物のパートナーがいる映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『野性の呼び声』
- 『TED』
- 『パディントン』

ジャック・ロンドン原作の「野性の呼び声」の通算6度目の映画化。アメリカのゴールドラッシュの時代に、飼い犬のバックが、さらわれてそり犬になり、様々な体験を通じて野性を目覚めさせ、自然に帰るまでを描く。

頭がおかしい熊のぬいぐるみとクレイジーなやり取りをする映画。私は好きだが、PTA等を代表とした健全主義の人からは反感を食らう。

マイケル・ボンドの児童文学作品『くまのパディントン』を元にしている。ペルーに探検にやってきたあるイギリス人探検家は、そこで知性のあるクマの夫婦に遭遇する。探検家はクマたちと意気投合し、「いつかロンドンを訪ねてきなさい」と約束を交わす。そして物語が始まる。

その他、『もののけ姫』等のアニメ作品を入れればたくさんありますが、今回はアニメをなるべく排除する考え方でまとめています。また、『南極物語』も相棒になりますが、それで言うとペットが登場する類の映画が全部該当してしまいますので、なるべく『相棒感』が強い映画をまとめていきます。
11.『ゲーム・オブ・デス』
『死亡遊戯』の原題は、(Game of Death)である。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『死亡遊戯』
- 『キル・ビル』

ブルースリーの遺作。ブルース・リーが1972年秋にクライマックスのアクション・シーンのみを撮影後中断、急逝により未完となった。

主事脳ブライドが着用する黄色いトラックスーツはブルース・リー(『死亡遊戯で着用』)へのオマージュである。

『死亡遊戯』は、日本ではゲーム化もされているし有名な映画ですが、世界ではヒットしなかったようです。ジャッキーチェンもそうですけどね。しかしアジアでは大ヒットですから。インド映画の不思議なダンスは違和感があると思う人が多いかもしれませんが、ブルースリーやジャッキーチェンの圧倒的な演技は芸術的ですからね。今ではドニー・イェン、ジェットリー、『グリーンデスティニー』のミシェル・ヨーなど、様々なアクション俳優がいますが、彼らも同じように世界に通用する飛び抜けた能力を持っています。
12.『肉体の再構成』
肉体を再構成させることができる人など存在しない。だが、ある一線を越えるとそれができるようになる。かもしれない。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『LUCY/ルーシー』
- 『ウォッチメン』

ごく普通の女性ルーシーは、訪れた台北のホテルでマフィアの闇取引に巻き込まれ、下腹部にCPH4という新種の麻薬が入った袋を埋め込まれてしまう。この麻薬は、通常10%までしか活用できない人間の脳の潜在能力を極限まで高めることができる恐ろしいものだった。

この物語でDr.マンハッタンというチートキャラがいるのだが、アベンジャーズのサノスをも瞬殺できそうな彼は、実験によってそういう超人的な能力を手に入れた。彼にかかれば肉体の再構成などは簡単なことだった。

『LUCY』でもそういうシーンがあるわけですが、例えば怪我をしてそれが自然治癒していきますよね。ですから最近の考え方では、ちょっとした傷なら消毒もせずバンドエイドもせず、するなら自然治癒を促すタイプのバンドエイドにした方が早く治るという結論が出たりしています。また、プラシーボ効果とは思い込みによる効果のことですが、ある人に拷問をした後、目隠しをする前に熱く煮えたぎった鉄の棒を見せ、目隠しをした後に『何でもない棒』を皮膚に当てると、『ぎゃあ!』と泣き叫び、実際に皮膚が火傷してしまった事例があります。
このようなことを考えると、人間の能力はまだまだ未知数で、しかもコントロール次第で思っている以上の事象を作り上げることができる。もし自分の脳を100%使えるような状況までもっていくことができるなら、このような『肉体の再構成』もできるのではないか、ということを想像させるシーンがある映画となっています。
13.『監禁とその後』
監禁されてしまった人のその後を考える映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ルーム』
- 『ブリグズビー・ベア』

2008年に発覚した、24年間に渡って自宅の地下室に閉じ込められ、父から壮絶な扱いを受けていた事件、フリッツル事件を基に描かれる。彼女は『その部屋』に、子供と一緒に住んでいた。彼女は無事にここを出られるのか。そして、出たとしてこの部屋が世界のすべてだと思っている子供の運命は、どうなってしまうのか。

初っ端から衝撃の展開があるからあまり書けないが、共通する内容となっている。

例えば以前、外の世界は危ないという理由で、母親が子供たちを長年の間、軟禁していた事件がありました。確かに気持ちは分かります。アメリカなどの銃社会になると余計に、凄惨な事件が頻発しますからね。学校やスーパーで銃を乱射でもされたら、もういつどこで何が起きてもおかしくないし、子供の命を考えたらそうしたくなる気持ちも分かります。その件は結局『事件』として扱われて悪人扱いされましたが、当の子供たちは『お母さんを憎んだりはしていない』とのこと。
彼らにとっては『その世界』がすべてでしたが、その世界で母親は、ちゃんと母親としての最低限のことをしていて、そのことや、その一連の内容の中にある『一筋の愛』を子供ながらに察知し、それだけでは、ということで、恨んで憎むようなことにはならなかったようです。彼らは学校にも行っていなかったので、読み書きはできない状況でした。
14.『身代わり』
身代わりがテーマになる映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『私は王である』
- 『影武者』
- 『プレステージ』
- 『仮面の男』

時代は1418年の李氏朝鮮(1392-1897年)。この時の王は世宋といった。偉大な王と言われた彼は、なぜそう呼ばれるようになったのか。もしかしたらこんなストーリーがあったのかもしれない。

黒澤作品では唯一の実在の戦国武将(武田信玄)にまつわるエピソードを取り上げ、戦国時代後期に影武者として生きる運命を背負わされた小泥棒の姿を描く。

マジックショーのシーンがあり、そこでこういうテーマの展開がある。

これもあまり詳細は書けないが、ここに該当する作品となる。

また『アルカトラズからの脱出』は実話が基になっていますが、脱獄する際に自分のベッドに適当な人形を置き、身代わりとする展開があります。あの場合、看守にとって見晴らしのいい牢屋のシステムを逆に利用したわけですね。(うむ。この部屋も、今日も問題はなし、と。)ということで、何年も同じような光景が続けば、ほんの少し枕元の光景が変わっているだけでは気付けないわけです。それでも点呼や作業がありますから稼げる時間は限られていますが、規則正しく生活するルールも逆に利用すれば計画も立てやすい。あとは見てのお楽しみです。
15.『光海君のその後』
後に人間史に力強く名を遺す偉人たちも、人生を賭けた冒険をしていた。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン』
- 『私は王である』

時の国王は14代国王宣祖(ソンジョ、せんそ、1552年12月26日 – 1608年3月17日)である。この時、ちょうど豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄の役=壬辰倭乱)が朝鮮を混乱させていた。その時代を描いた映画は少ないので、貴重な歴史映画である。宣祖は、息子である光海君(クァンヘグン)を世子(王位継承者)に指名して逃げてしまう。

上記の時の光海君はまだ王になるかならないかという状態で、『小僧』のような状態。だからこその純粋さがこの物語を演出していく。だが、彼が王として慣れてきた頃、もう一つの顔を持つようになってしまう。よって、10代王の燕山君(ヨンサングン)同様に暴君として廃位された王であるため、廟号・諡号・陵名(太宗等)はないのが特徴だ。

つまり両方で光海君(クァンヘグン)を描いているのですが、彼は二つの顔を持っていて、上記作品では純粋な少年、しかし下記作品では暴君の気配が漂う悪い一面が浮き彫りになっています。
16.『ベン・ハーの男』
ベン・ハーの男を追う。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ベン・ハー』
- 『エル・シド』

帝政ローマの時代に、国を失った民族であるユダヤに生まれた青年:ベン・ハーが苛酷な運命に巻き込まれ、ある時は復讐に燃え、ある時は絶望に陥りながらも、神が為す業により再生される迄の軌跡と、その遍歴において姿を顕して道を照す救世主:イエス・キリストを絡めて描く。

上記主演のチャールトン・ヘストンがここでも主演を演じる。11世紀後半のレコンキスタで活躍したカスティーリャ王国の貴族エル・シドの生涯を描いた作品。

要は、この役柄の二者は二人ともクリスチャンということで一致するわけです。同じ歴史映画ということありますから、キリスト教徒として奮闘し、戦った男の共通点があるので、ベン・ハーが生まれ変わってエル・シドになったという、面白い観方をすることもできます。
17.『60ミニッツ』
後に人間史に力強く名を遺す偉人たちも、人生を賭けた冒険をしていた。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『インサイダー』
- 『ニュースの真相』

フィリップモリスで有名な大きなたばこ会社が、『ニコチンに依存性がある』という事実を知った上で、ビジネスを展開していたという『大企業の陰謀』的な不正行為に挑むジャーナリストだが、あまりにも相手が大きかった。

メアリー・メイプスが2005年に上梓した回顧録『大統領の疑惑』を原作としている。CBSの人気番組『60 Minutes II』のプロデューサを務めるメアリー・メイプスは部下たちと共に、ジョージ・W・ブッシュ大統領が従軍中に有利な扱いを受けていたという疑惑を追っていた。

この二つの告発的な映画は、両者とも『60 Minutes』という人気番組が関係しています。両方とも好きな映画なので、それだけを切り取るとこの番組にもっと頑張ってほしいと応援したくさえなりますよね。
18.『3時頃の電車』
3時、つまり15時の電車には気をつけろ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『15時17分、パリ行き』
- 『3時10分、決断のとき』

2015年8月21日に高速鉄道タリス内で発生したタリス銃乱射事件と事件に立ち向かった3人の若者を描く。主演の3人は、実際にタリス銃乱射事件に巻き込まれた3人を本人役として起用している。

西部の悪名高い無法者と、彼を刑務所行きの汽車まで護送しようとする牧場主の物語。西部劇としては近年稀に見るヒット作となった。強盗団の頭目として西部に悪名を轟かせる無法者をラッセル・クロウ、彼をユマの刑務所行きの汽車まで護送する牧場主をクリスチャン・ベールがそれぞれ演じている。

つまり、『15時17分、パリ行き』と『15時10分、ユマ行き』の電車のお話ということになります。皆さんも15時付近の電車には気を付けましょう。もしかしたら強盗やテロなどに遭遇するかもしれませんよ。いや、それは物騒な話かもしれませんが、用心するにこしたことはありませんからね。日本人の親切心を利用した犯罪は実際にありますから。道で困った人を装って裏路地に連れていき、そこで銃をつきつけて金を盗むという事件があります。
19.『中国人と西部開拓』
西部開拓時代、中国人はその仕事を手伝っていた。よって、アメリカに中国人がいるというシーンがいくつかの映画で見られる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『3時10分、決断のとき』
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』

前述したこの映画でも、開拓の仕事に携わる形で中国人が登場している。

この有名な映画でも、この作品で過去に戻るわけだが、そこに中国人の姿がある。

これが唯一中国人目線の映画となり、やはりそこには一種の被害者意識を持った印象が伝わってくる。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ 天地風雲』では、西部開拓時代のアメリカを訪れた黄飛鴻と荒くれガンマンとの対決が観られる。

鉄道建設をはじめとする西部開拓において、大量の労働力を必要としたアメリカを目指し、大勢の中国人がアメリカに向かいました。この移民問題はアメリカで問題視されたようですが、両者の目線からそれぞれ微妙に意見が異なるようです。日本企業も『中国人を安く雇ってコストの最適化をする』という発想をしているところが多いですが、そのようにして強引な言い方をすると『奴隷化』するような風潮もあったのかもしれません。本人たちが、望んで仕事を取りにいき、望んでその給料で働いている実際もあるはずですが、俯瞰的に観ると違った意見が出てくるかもしれませんね。
20.『8と2/1』
名作『8と2/1』には続きがある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『8と2/1』
- 『NINE』
8と2/1
まずはこの作品。玄人から熱烈な支持がある名作となる。

『8 1/2』をミュージカル化し、トニー賞を受賞した同名ブロードウェイ・ミュージカル(en)を映画化した作品である。

ただ、実のところ私はこの『8 1/2』の良さが分かりませんので、やはり『NINE』の方も価値はあまりわかりませんでしたね。玄人からすごい支持を得ているので、キャストは極めて豪華と言えるものなのですが、これが映画素人と玄人の違いでしょうね。私はたくさん映画を観ている映画マニアに見えて、ただの素人ですから。撮影方法がどうとか、そういうことは一切無知なのでして。『市民ケーン』とかね。
21.『結核女と才能男子』
『結核女と才能男子』というテーマでまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『風立ちぬ』
- 『ムーラン・ルージュ』

宮崎駿の引退作、となるはずだったこの映画では、ヒロインが結核になり、その恋人である男が飛行機づくりの才能があるという設定がある。

この映画でも、同じような状況がある。

こういう風に、わずかなことなのですが、2つでも揃ってしまうとついメモしてしまうんですよね。そしてこうした『Movie pack』のような小ネタ系のまとめレシピが完成したわけです。
21.『プルトニウムの使い方』
プルトニウムとは放射性元素の一つで、天然には存在しない人工の放射性元素。核物質の中でも毒性が強い。原子力発電の燃料であるウランが燃焼した際に生成されるのがプルトニウムである。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『トータル・フィアーズ』
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
- 『TENET/テネット』

核爆発のシーンがあり、アメリカの原子力発電所で製造されたプルトニウムが悪用される展開がある。

冒頭で、デロリアンと呼ばれるタイムマシンの肝である次元転移装置の燃料であるプルトニウムを調達するためにドクが騙したリビアの過激派の襲撃に遭い、凶弾に倒れてしまうシーンがある。

「プルトニウム241」というキーワードがたびたび登場する。このプルトニウムの正体は未来人が作り出した時間を逆行させる装置「アルゴリズム」の1つで、9つに分解され未来から過去に保管された残りのアルゴリズムの存在を知ることになる。

どちらにせよプルトニウムというのは、エネルギーとして使えばデロリアンとか原子力発電のようなものすごいエネルギー装置のようなものにもなるし、悪用すれば核爆弾のようなものすごい悪い存在にもなる物質ということですね。天然には存在しない人工の放射性元素というところがポイントですね。人間が作り上げてしまったもので人間が自滅するような未来が来てしまえば、人間は絶滅に値する愚かな生き物だったと、未来の生物にまとめられるのかもしれません。
ちなみに『ゴジラ』は「核の落とし子」「人間が生み出した恐怖の象徴」として描かれました。核兵器という人間が生み出したものによって現れた怪獣が、人間の手で葬られるという人間の身勝手さを表現した作品となり、世界中の人々をあらゆる意味で震撼させました。
22.『家族の汚点を探せ』
とある家族を調べる流れがある映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』
- 『ドラゴンタトゥーの女』

裕福な犯罪小説家ハーラン・スロンビーがマサチューセッツ州の邸宅での85歳の誕生パーティーに家族を招待する。翌朝、ハーランの家政婦フランがハーランが喉を切られて死んでいるのを発見する。警察はハーランの死因を自殺と認定するが、正体不明の者が私立探偵ブノワ・ブランを雇い捜査を依頼する。

記者ミカエルは大物実業家の武器密売をスクープし、名誉毀損で訴えられ裁判で敗訴し全財産を失う。失意のミカエルに、別の大物実業家から電話がかかってくる。一族の謎を解明して欲しいとの依頼で、見返りに裁判判決を逆転させるような証拠を渡すという。謎とは、40年前に行方不明になった16歳の少女のことであり、一族の誰かに殺されたという。

両方ともミステリー要素を楽しむところがあるので詳細は書けませんが、『家族を調べてくれ』という状況はあまりないので珍しいですよね。ただ、やはり富豪とか資産家、皇族等の問題になってくると、そういうことも出てくる機会が多くなります。いくら家族であっても、お金が原因でその絆は簡単に切れますからね。ですから法的には家族に対しては『扶養』の義務はあっても、『借金の肩代わり』をする義務はありません。
23.『逃亡と追跡』
知らない人もいるかもしれないからまとめておく。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『逃亡者』
- 『追跡者』

ハリソンフォードの有名なこの作品。これ自体、もう古くなっているが今見ても通用する面白さがある。

これはその映画のスピンオフ作品である。上記で彼を追跡していたジェラード連邦保安官上級代理(本作では昇進した)と、その部下の活躍を描く。

私は知りませんでしたね。金曜ロードショーか何かで『逃亡者』を見て、『2』という話を聞いたことがないのでこれで完結していると思っていました。しかし、スピンオフ作品があったんですね。しかもこっちもこっちで見ごたえがあります。ロバートダウニーJr.も出ていて、彼も重要な立場を演じます。
24.『羽を生やした男』
とある『バットマン』には長い歴史がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『バットマン(1989年の映画)』
- 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
- 『スパイダーマン: ホームカミング』

80年代後半から90年代後半にかけて製作されたバットマンの実写映画シリーズの第1作。ティム・バートンが監督、ジョン・ピーターズとピーター・グーバーが製作を務め、ブルース・ウェイン/バットマン役でマイケル・キートン、ジョーカー役でジャック・ニコルソンが出演した。

この映画でマイケル・キートンがかつては『バードマン』という3本のブロックバスター映画でスーパーヒーローのバードマンを演じスターの座を掴んだが、以降はヒット作に恵まれぬまま20年以上が経過して60代となり、世間からは「かつてバードマンを演じた俳優」の烙印を押される始末になっていた。
スパイダーマン: ホームカミング
この映画でマイケルキートンが、アベンジャーズの後始末的な仕事をしていたのにトニースタークに邪魔され、羽を生やしたヴィランとなってスパイダーマンと敵対する。

また、まだ観ていないのですが『ザ・フラッシュ』という映画では、ベンアフレックのバットマンと、このマイケルキートンのバットマンとが両方出てくる展開があるようです。彼はケヴィンコスナーのように、中年以降になってからかなりいい味を出す役者になっている印象があるので、これからまだまだ重要な役としてスクリーンをにぎわせてくれそうな気配がしています。『バードマン』は、このあたりの映画やマーベル映画などを一通り見た後に観ると、色々なところが意味ありげのように見えてくる奥の深い映画となっています。ロバートダウニーJr.の名前も出てきますからね。
25.『イケメン2トップと地球』
ハリウッドスターのイケメンアンケートなどをすると、必ず上位に食い込むのがこの二人。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『THE 11 hour』
- 『ボヤージュ・オブ・タイム』

レオナルドディカプリオが制作したドキュメンタリー映画で、あまりにも教訓性が高い。私の書いた感想文で最も濃密な内容になった作品である。

ブラッドピットが制作に携わり、ナレーターも務める。これも同様にかなり教訓性の高いドキュメンタリー映画となっている。表層は、地球を描いた自然ドキュメンタリー作品だ。

またディカプリオは第20回ハリウッド映画賞ドキュメンタリー映画賞受賞作品である『地球が壊れる前に』というものも2016年に制作しています。これにはマーティンスコセッシも関与しているので、いずれ見てみたいですね。しかしこの二つは相当な作品です。詳しくは感想文に書いたので気になる人はチェックしてみてください。ただ、あまりにもガチなのでドン引きする人もいるでしょうね。
26.『シャロンテート殺人事件』
1969年にハリウッド女優シャロン・テートがカルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーに殺害された。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
- 『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』

1969年にハリウッド女優シャロン・テートがカルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーに殺害された事件を背景に、ハリウッド映画界を描いた作品。クエンティン・タランティーノの監督第9作目であり、レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピットの初共演作品。

その事件の犯人の目線で描いた映画がこれ。

『ワンハリ』でのこの一味の描写は上手でしたね。私は一切知らなかった話なのですが、ブラッドピットが彼らのアジトについたシーンあたりから急に空気が重くなり、確実に違和感を醸し出し始めました。そして、意味ありげに中に突入していくのですが、まるでホラー映画のような緊張感がありましたね。後で色々と知ってパズルを組み合わせていき実態が浮き彫りになった時には、衝撃でした。
後者作品ですが、感想文に書いたように、この時代には特有の要素がたくさんあったようです。ヒッピー文化もそれを生み出したベトナム戦争もそうですね。また、人類が初めて月面着陸するということで、そこにはある種の恐怖もあったようです。踏み出してはいけない一歩を踏み出す恐怖が、宗教団体も含めたあらゆる人間に様々な影響を与えたことは事実のようです。
27.『白鯨』
世界の十大小説の一つとも称されるアメリカの小説家・ハーマン・メルヴィルの長編小説『白鯨』。これに関する映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『白鯨との闘い』
- 『バケモノの子』

実話ベースの映画。衝撃の体験をするメルヴィル。1年後にメルヴィルは、取材した実話ではなく、そこから膨らませたフィクションの『白鯨』を出版した。

この映画で『白鯨』が前面に出るわけではないが、図書館でこの本に触れるシーンがあり、その後に渋谷一体に鯨が出現するシーンがある。

『白鯨』は、実際に捕鯨船に乗船して捕鯨に従事したメルヴィルの体験をもとに創作され、1851年に発表された沈没した悲運の捕鯨船でただ一人だけ生き残った乗組員が書き残した、白いマッコウクジラ「モビィ・ディック」を巡る、数奇な体験手記の形式をとっています。このモビディックというつながりで、違うレシピでは『ワンピース』も該当させています。ちなみに、『ピノキオ』に出てくるあの鯨も、マッコウクジラがモデルの可能性が高いとされます。
28.『エニグマ』
エニグマ (Enigma) とは、第二次世界大戦でナチス・ドイツが用いた『解読不可能』さえ言われたローター式暗号機である。名称はギリシア語に由来し、「謎」を意味する。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『U-571』
- 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』

第二次世界大戦中、暗号解読機(エニグマ)を奪取するためにドイツ海軍のUボートへ潜入した米海軍兵たちの敵地脱出作戦を描いている。

映画は第二次世界大戦中にエニグマ暗号の解読に取り組んだイギリスの暗号解読者アラン・チューリングを描く。大戦中の1939年に、イギリスはアラン・チューリングらによってエニグマの解読に成功したが、その事実は徹底して極秘事項とされ、ドイツ軍は終戦までエニグマを使用し続けた。
[エニグマ:出典Wikipedia]

このアランチューリングという人物は、これだけの偉業を成し遂げたわけですから、少し変人じみたところがありました。しかし、常識を守った延長線上に勝利がないことも事実であり、彼のような非常識な人間だからこそ、これが出来たと考えられます。ゆえに、彼のこの技術は後にパソコンの基礎となり、パソコン業界のトップに君臨することになったスティーブジョブズは、彼を尊敬する人物の一人として挙げています。
29.『有名税』
有名税とは、有名人であるために、好奇の目で見られて苦痛を受けたり、出費がかさんだりすることを、税金にたとえていう言葉である。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『J・エドガー』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・ハリウッド』
- 『チャップリンからの贈り物』
- 『ブリング・リング』
- 『タクシードライバー』

FBI創始者のフーヴァーの自伝映画でもあるが、様々な時代の中心となった彼だから、1932年のリンドバーグ愛児誘拐事件についても描写がある。初の大西洋単独無着陸飛行に成功したことで有名な飛行士チャールズ・リンドバーグの長男(当時1歳8ヶ月)が誘拐され、悲劇の末路をたどった悲惨な事件だった。

この映画でブルースリーが様々な役者たちから腕試しとして対決を挑まれる描写があるが、実際に彼はそういう体験をたくさんしたらしい。

チャールズ・チャップリンの死後、金銭目的で遺体を誘拐した2人の犯行の実話をもとにしている。

パリス・ヒルトン等のハリウッドに住むセレブの豪邸に忍び込み、そこにある数々の高級品を奪い去っていくという、アメリカで実際に起きた空き巣・強盗事件をモデルにしている。

この映画は同時に多方面に影響を与え、当時13歳だったジョディフォスターの熱狂的なファンを自称するジョン・ヒンクリーが事件を発生させる。彼女は彼によってストーキングされ、同映画のストーリーに影響を受けながら1981年にレーガン大統領暗殺未遂事件が発生。

どれも笑えないシリアスな内容ばかりですね。チャップリンだけはもしかしたら天国で笑っているかもしれませんけどね。『僕は死体になっても話題がつきないね』とかなんとか言っているかもしれません。ちなみに、『燃えよドラゴン』でブルースリーと共演したジョン・サクソンは、一時は誰に会ってもブルース・リーのことばかり訊かれるため、ノイローゼになったそうです。路上で追い剝ぎに遭った時も、強盗は銃をサクソンに突きつけて、「さあ言え、ブルース・リーさんと共演してどんな気分だった?」と訊ねたといいます。
30.『イギリスの次の時代』
『イギリスの次の時代』を描く映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『トゥモロー・ワールド』
- 『Vフォー・ヴェンデッタ』

人類が繁殖能力を失った近未来のイギリスを舞台に、奇跡的に妊娠を果たした若い女性を守ることになった男を描いている。

第三次世界大戦後。かつてのアメリカ合衆国が事実上崩壊し、独裁者アダム・サトラーによって全体主義国家と化したイングランドが舞台となる。

近未来のイギリスですね。次のイギリスはこうなるという形で展開される映画となります。ただ、前者などは『なぜイギリスにそんなに人が集まるのか』というところで偏ったシナリオが観られるため、違和感を持ってしまうことになります。映画製作者の自国を舞台にするときは、偏りをなくすことが絶対条件と言えます。ですから、ロシアやトルコなどのまだ映画の興行的には途上国のような場所で作られる映画は、自身のエリアや文化を神格化したものなどがあったりして、観るに堪えない作品が見られます。
ですから、『ラストエンペラー』や『モンゴル』といった映画で、溥儀やチンギスハンのような重要な人物を描く映画を作るときは、必ず一つの国ではなく、様々な国と協力して作っているのが見受けられます。そっちの方が正確性に信憑性が出ますよね。そうなれば、映画だってヒットするし、伝えたい要素も盛り込むことができるわけですから、そこは考えて作らなければなりません。
私は大日本帝国の時代の映画を観るのは億劫でしたが、『日本海大戦』や『連合艦隊』等の明らかに重苦しそうな映画は、特に偏りがなく事実だけを描写している印象でしたね。もっと『万歳!万歳!』のような偏りがあると思っていたのですが、歴史を知るためにはいい映画でしょう。もし、ひどい抗日映画のように、『あの野郎!あんなクソ野郎殺せ!』とか、そういう描写があったら問題ですが、そういうことはありませんからね。
ただ、『ラストエンペラー』のように『人体実験』や『死体遺棄』の実写映像が『出てこない』というところでは、隠蔽していると見られても仕方ないかもしれません。そういう意味でも、世界各国で協力して作る映画の方が、より信憑性が高いと言えます。
31.『チューリップバブルの教訓』
チューリップ・バブルは、オランダ黄金時代のネーデルラント連邦共和国において、当時オスマン帝国からもたらされたばかりであったチューリップ球根の価格が異常に高騰し、突然に下降した期間を指す。このチューリップ・バブルは、記録に残された最初の投機バブルであると考えられている。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』
- 『ウォール・ストリート』

17世紀のチューリップ・バブル時代のアムステルダムを舞台に、既婚女性と恋に落ちる画家の物語を描く。その歴史やオランダ黄金期の時代を背景にしている貴重な映画。
ウォール・ストリート
この映画で、ちらっとこのチューリップバブルについて触れるシーンがある。

ゲッコーが家に主役を招いてあれこれ説明するシーンで、壁に飾ってあるのがこのチューリップバブルの教訓の内容でした。よって、その話が出ている時点で識者であれば『バブルは長続きしない。膨張は、弾けるのが相場であり、それはこの時代から考えても、もう400年は続く決定的な事実なのだ』ということが分かるわけです。しかし、そのことについて知らない人が圧倒的に多く、目の前の利益に目が眩み、(自分だけは大丈夫)という根拠のない過信・妄信とともに人は私利私欲に蝕まれて盲目になり、崖から転落するのです。
32.『ミイラ再生』
1932年公開の『ミイラ再生』に関する映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』
- 『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』

1959年に英国ハマー・フィルム・プロダクションが制作した『ミイラの幽霊』(テレンス・フィッシャー監督)に続き、1932年公開の『ミイラ再生』(カール・フロイント監督)の二度目のリメイク作品である。

この作品も同様に、1932年公開の『ミイラ再生』(カール・フロイント監督)のリメイク作品となる。

この映画が面白いということは、ここまでリメイクされるということを考えても分かります。前者は『インディジョーンズ』の次の時代を担う勢いさえ感じるアドベンチャームービーですし、後者はトムクルーズが出演するほど力を入れていますからね。後者は興行的に失敗してしまいましたが、私は映画館で観て、時間が止まった感覚を覚えました。そういう感覚になるのはそう多くはないので、私からすると名作の一つです。
33.『超有名シーン』
映画の有名シーンはたくさんあるが『超有名シーン』となると限られてくる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『卒業』
- 『タイタニック』
- 『ターミネーター』

本作を象徴する「花嫁を結婚式の最中に、花婿から奪うシーン」は、公開から半世紀以上経つ現在まで数多くのパロディが制作されている。

この作品で描かれる、二人が船の上で手を広げて後ろから抱きつくシーンは、あまりにも有名。

警察署窓口を去る際にT-800が口にする「I’ll be back.(また戻ってくる)」は、本作以降シュワルツェネッガーのトレードマークとなり、続編を含む以降の出演作で同じ台詞を言うシチュエーションが多用されている。

その他、何か気になるシーンとして『イングリッシュペイシェント』で綱を引いて景色を見せるシーンや、『マイブルーベリーナイツ』のラストシーンなど、細かい話をしたらきりがないほど出てくるし、人によって好きなシーンは全く違うでしょう。ただ、万人が知る『超有名シーン』となると、このあたりが挙げられます。『BTTF』の『腰抜け』、『もしもし』シーンなどもいいのですが、ちょっとこのあたりは次元が違いますよね。
もしかしたらこれには、記載したように『複合的要素』が関係しているかもしれません。例えば、『鬼滅の刃』が爆発的ヒットをして日本映画の興行収入ランキングでNo.1を獲りましたが、そこには『アニメ作品のヒット』や『主題歌のヒット』、『動画配信サービス』での無料視聴や、様々な複合的要素の力があったとされています。
これらのシーンは『いじられる』ことも多いので、映画ファン以外の層にも幅広く浸透して、そうした複合的要素によって押し上げられ、この次元まで到達している可能性がありますよね。特にこの花嫁の話ですが、私も身に覚えがあるくらい近くまで浸透してしまっていますからね。そうなることをどこかで期待する女性が続出してしまっていて、『白馬の王子』ぐらい根付いている伝説のシーンと言えます。
34.『イタリアとチャリ』
イタリアと自転車という謎の組み合わせでまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ライフ・イズ・ビューティフル』
- 『ニュー・シネマ・パラダイス』
- 『自転車泥棒』
- 『イル・ポスティーノ』

イタリアのホロコーストを描いた映画だが、主人公の男が自転車に乗って街を駆け巡るシーンがある。恋人とも二人乗りしたりして、幸せな時間を描く際に多用されている。

映画好きの少年と、映画館のおじいさんの心温まる思い出物語になるのだが、彼らも二人乗りしておしゃべりしているシーンがある。

戦後すぐに作られたイタリア映画で、役所の広告貼りの仕事を得た失業労働者が、仕事に必要な自転車を盗まれてしまい、息子とローマの街を歩き回って自転車を探す物語。

1950年代の一時期、祖国チリを追われた実在の詩人パブロ・ネルーダが、ナポリ湾のカプリ島に身を寄せた史実にもとづき、架空の漁村を舞台に物語は展開する。主役の青年マリオは郵便配達員で、彼が自転車を乗ってこの人物の家に届けるところから物語が始まる。

海外で自転車に乗っているシーンがある映画を見かけることはあまりないので、印象深い作品となります。しかもその大体がこうしてイタリアを舞台にしているんですね。ただ、オランダなどは現代でも自転車が当たり前のようにたくさん浸透していて、たしかレンタル自転車などもそこら辺にあったはずです。また、中国に行った際には、やはりその人と自転車の量はすごいものがありましたね。日本では『耳をすませば』が有名でしょうか。
35.『ゲットアウト』
「get out」には「外へ出す」や「取り出す」、あるいは『出ていけ!』等の意味がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ゲット・アウト』
- 『招かれざる客』

黒人男性と白人女性の物語で、女性が男に『実家に来てほしい』として、本格的に付き合いが始まりそうな気配から物語が始まる。だが、男はその家で違和感を感じ始めた。

黒人青年と白人女性の結婚を巡る双方の家族の葛藤を描いている。異人種間結婚は歴史的に米国の多くの州で違法であったため、この映画は当時、異人種間結婚を前向きに描いた数少ない映画の1つとされている。

後者の映画が公開される半年前の1967年6月12日まで17の州でまだ違法であり、最高裁判所がラヴィング対ヴァージニア州裁判で異人種間結婚を禁じる法律を無効にする直前に撮影されました。ですから、まだこの時期はかなり不安定な時代となります。よって、全体的にタイトル通り『あなた・・なんで黒人なのにこんなところにいるの?』という雰囲気が漂い、黒人もその扱いが当たり前かのような態度を取ります。シドニーポワチエの毅然とした態度が印象的ですね。
よって、この二作品には妙な共通点があります。両者とも、『招かれざる客』としてまとめられるかもしれません。
36.『ジャンゴ』
『ジャンゴ』としてまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『続・荒野の用心棒』
- 『ジャンゴ 繋がれざる者』

セルジオ・レオーネが黒澤明の『用心棒』に感銘を受けて作った『荒野の用心棒』とは関係ないこの作品の原題は、『Django』である。

この作品はのインスピレーションのひとつは、上記作品から得ており、上記主演のフランコ・ネロが本作にカメオ出演している。

『続・荒野の用心棒』は、酒場での喧嘩のシーンが非常に臨場感があって、まるで本当に喧嘩をしているかのように見えて見ごたえがあります。吹っ飛んだり物が飛んだりしているところなんかみると、本当にやっているんじゃないでしょうかね。
・・と思って今もう一度確認したら、様々なカットとカメラワーク、BGMを上手く組み合わせて臨場感を出していただけで、アクションシーンはすべて安全にやっていましたね。しかし、恐らく一度観ただけではその迫力に押され、そのことに気付けない人が多いでしょう。
37.『ティファニーダイヤモンド』
『ティファニーダイヤモンド』というテーマでまとめられる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ティファニーで朝食を』
- 『アリー/スター誕生』
- 『ナイル殺人事件』

まずは代表的にこの映画が挙げられる。ただ、この映画ではそこまでティファニーの宝石やアクセサリーが登場するシーンはない。ただし下記を見るべきである。

この映画でレディー・ガガが、主題歌賞で初オスカーを手にし、 授賞式では華麗な「ティファニー ダイヤモンド」を身につけた。 このティファニー ダイヤモンドのネックレスを最後に着用したのは、『ティファニーで朝食を』の宣伝写真を撮影したときのオードリー・ヘップバーンである。
ナイル殺人事件
そしてこの作品でガル・ガドットがこのイエローダイヤモンドをつけ、映画の宣伝をした。

このティファニーのダイヤモンドは、ティファニーでの最高水準の技術と職人技のシンボルであり、めったに金庫を出て登場することがないそうです。このイエローダイヤモンドは、1877年に南アフリカのキンバリー鉱山から287.42カラットの原石として発掘され、1878年にパリで128.54カラットのクッション型にカットされました。そして、ヘップバーン、レディガガ、ガルガドットの3人の有名人が、この宝石をつけたということになりますね。
ちなみに、『めったに金庫を出て登場することがない』宝石を盗む話として、『オーシャンズ8』という映画があります。これも面白い映画ですね。
38.『赤と青のコード』
これを聞いて『爆弾につけられているコード』を想像する人が多いだろうが、違う。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ア・フュー・グッドメン』
- 『評決』

グアンタナモ基地での事件を裁判する話で、被告2人は軍隊内の落ちこぼれに対する通称「コードR」(CODE RED規律を乱す者への暴力的制裁)の遂行を命じられていた。

劇中で「コード・ブルー」という用語が登場する。これは病院で患者の急変などを示す暗号である。

日本でも『コードブルー』というドラマが有名ですね。コード・ブルーとは、病院内で心肺停止の類の事例が発生したとき、病院職員に対し全館放送で発する緊急コールです。 青は医療現場では循環不良(チアノーゼ)を意味するとされることからきているようです。しかし、『爆弾につけられているコード』もここに載せたいんですけどね。実はあんまりないんです。コナンの映画かなんかにはありましたが、もっと多いのかと思いきや、意外とないんですね。
39.『親がいないとこうなる』
親がいないとこうなります。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ホーム・アローン』
- 『卒業白書』

言わずと知れたクリスマス映画の王道。普段邪魔がられることも多い大家族の家庭だから、彼らがいなくなればなったで解放感がすごい。少年はやりたい放題の大騒ぎ。私でもそうするだろう。

親が旅行で長い間留守にするのをいいことに、はしゃぎ放題で羽目を外す青年が描かれる。トム・クルーズの出世作となった。彼がワイシャツにブリーフ姿で踊るシーンは有名。

その他、『ウィンターズボーン』や『アウトサイダー』等の荒れた家庭を描く映画などもありますね。親がいないから不良になってしまったり、やさぐれてしまったりという展開があります。『バットマン』等も、親が亡くなった後に、その莫大な資産を利用して作ったダークヒーローで、穿った視点から見れば、『遺産で道楽に走った息子』という言い方もできます。私はそうしませんけどね。また、『普通の人々』や『プレシャス』、『ゴーンベイビーゴーン』等の作品は、親はいるのですが、『それで親がいると言えるのか?』という疑問が浮かぶ作品となっています。
更に、『ブライトバーン』と『マンオブスティール』を比べてみると、後者は立派な両親に育てられたからいいのですが、前者は違いました。ゆえに、前者はその超人能力を悪用する方向に逸れてしまいます。
40.『時代を感じる映画』
色々と時代を感じる映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『招かれざる客』
- 『噂の二人』
- 『風と共に去りぬ』
- 『ユー・ガット・メール』
- 『ザ・インターネット』
- 『フォーン・ブース』

前述したように、ああいう時代だったからか、シドニーポワチエの態度が逆に不自然である。それだけ黒人差別が当然のように根付いていたのだと伺える。

この映画でも、同性愛についてかなりショッキングな内容として扱っている。監督は『前にこの映画を作った当時、世間はまだ受け入れる準備ができていなかったので、我々が望んだような形にするのは不可能だった。』と言っている。

原作には人種差別問題や奴隷制の描写について問題になると思われる部分が多々あったため、映画化に際してそのような箇所は大きく省かれ、登場人物についても何人かの黒人奴隷が省略されている。だが、白人至上主義とも見えるドナルドトランプがこの映画に太鼓判を押したこともあり、少々いわくつきの映画となる。

電子メールから始まる恋を描くのだが、『ユーガットメール(メールが届きました)』というアナウンスは過去のものとなっていて、時代を感じさせる映画となっている。

これも同様に、インターネット黎明期の時代の映画だから、『インターネットの世界はこういう怖いこともある』というこれからのリスクを予感させる映画となっている。
フォーン・ブース
今ではもう見かけることもなく、インスタにすらあげるレベルの『化石』に近づいている公衆電話が軸になる。

その他、FAXが最新だった時代の映画や、ワーゲンのバスや車が走るシーン、『ルパン』なんかのクラシックカーが登場する映画や、『トトロ』のあの古い電話なんかも、そうであると言えますね。時代劇なんかはもう当然のようにそうなのですが、こういう最近の話の方が意外と目立つんですよね。特に『招かれざる客』の雰囲気は終始違和感があります。
日本ではテレホンカードなんかがそういう題材として挙げられますが、アメリカの場合は『ブラックベリー』という2007年にiPhoneが発売される前から存在しており、スマートフォンの元祖ともいえる携帯電話が登場する映画がいくつもありますが、これも彼らからすると『懐かしい過去』になるでしょうね。2020年2月に、Blackberry端末の製造・販売が2020年8月31日をもって終了すると通知がありました。
41.『ミラクルヒット』
様々な意味でミラクルヒットした作品をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
- 『12モンキーズ』
- 『バタフライ・エフェクト』
- 『インターステラー』
- 『ゴーン・ベイビー・ゴーン』
- 『チェンジング・レーン』
- 『リベリオン』

まずはこの作品。世界的に大きな成功を収めた。現在では1980年代の最高傑作の一つ、SF映画の最高傑作の一つ、そして史上最高の映画の一つとされている。また、日本で『ベスト映画No.1』と映画好きにアンケートをとっても、これが必ず1位を獲る。

テリーギリアムの映画が『他に変な映画しかない』という意味や、ブラピの怪演という今では見られない見ごたえのある演技が該当する理由である。

このシリーズは3まであるのだが、どれもこの作品を越えることはできていない。その意味で『ドラゴンタトゥーの女』なども該当する。

ここから先はあまりにも深い話になるのでここでは割愛するが、この映画でノーランは、『この世界で最も威厳があり、重要なもの』を描き出すことに成功している。それが意図してのことなのかどうか、定かではない。

ベン・アフレックの監督作品には『ザ・タウン』やアカデミー賞の『アルゴ』があり、それもいいのだが、この作品は奇跡的なテーマを突いている。こういうテイストの映画は他にあまりない。

この映画は90分程度で、『分かりやすい』展開となっている。だが、根幹に潜むものが『とてつもないもの』であり、恐らくこれは無意識に作られている。

これは、ガン・カタというベールの派手なアクションに目がいく人が9割以上となる。だが、この世界の設定が、教訓に満ちている。

下記の方で紹介した映画についてもし気になる方がいれば、『IQの挑戦状』という映画をご覧ください。ただ、あまりにも難しいテーマなので、人生の階層を今よりももっと深くし、より濃密なものにしたいと考える人だけが楽しめる内容となっています。それがここで説明しない理由です。
42.『ハーフ』
『ハーフ』に関連する映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ハーフネルソン』
- 『8 1/2』
- 『マルコヴィッチの穴』
- 『50/50』

ライアンゴズリング演じる中学教師が麻薬中毒という状態にある。
8 1/2
『8 1/2』は、1963年製作・公開のイタリア・フランス合作映画である。本作のタイトルは、本作がフェリーニ「単独」による8作目の作品であり、さらにフェリーニの処女作「寄席の脚光」でアルベルト・ラットゥアーダが共同監督をしたのでそれを「半分(1/2)」として加えると「8 1/2本目」の作品となることにちなんでつけられたものであり、それ以上の特別な意味はない。

人形師のクレイグと、ペットショップ店員の妻ロッテは倦怠期の夫婦。クレイグは定職に就こうと、天井が低くて立つことのできない7階と8階の間=7と1/2階にある “LesterCorp” に事務員として就職する。

ラジオ局に務める27歳の青年は、ある日腰の痛みを感じ病院で検査したところ、5年生存率50%の脊髄癌(悪性神経鞘腫)であることを宣告される。その病気をきっかけに人間関係が再構築されて、新しい人生を切り拓いていく。

ここにはさらに、混血の意味でのハーフなどの人物の映画が該当しそうですね。例えばラテンアメリカで問題になったのはこういう血の問題です。
- ペニンスラール(宗主国生まれの白人)
- クリオーニョ(植民地生まれの白人)
- メスティーソ(白人とインディアン、インディオとの混血)
- ムラート(黒人と白人との混血)
- サンボ(黒人とインディアン、インディオとの混血)
- インディオ(先住民)
- 黒人(アフリカから連れ去れらた奴隷)
中南米は、これらの人種が入り乱れ、混血が進んでいました。しかし、やはり奴隷の血は軽く扱われ、白人が一番尊重されました。この上記のとおりのピラミッドとなったのです。しかし、徐々にこうした『肌の色』や『血統』で身分が区別される社会のありかたは次第に効力を失っていきます。そして、17世紀になって宗主国生まれの白人(ペニンスラール)と、クリオーリョと呼ばれる植民地生まれの白人との対立が生まれていきました。
MOVIE RECIPEトップページはこちら。
