MOVIE RECIPE
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当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『収容所・刑務所』
刑務所ものの作品はアウトローものを覗けばたくさんあるが、その中でも自然と集まった映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『グアンタナモ、僕達が見た真実』
- 『HUNGER/ハンガー』
- 『シンドラーのリスト』
- 『マンデラの名もなき看守』
- 『ザ・ハリケーン』
- 『サウルの息子』
- 『ヒトラーと戦った22日間』
- 『ナチスの墓標 レニングラード捕虜収容所』
- 『ライフ・イズ・ビューティフル』
- 『ブラッド・スローン』
- 『シャトーブリアンからの手紙』
- 『パワー・オブ・ワン』
- 『ショーシャンクの空に』
- 『大脱走』
- 『アメリカン・ヒストリー』
- 『マルコムX』
- 『グリーン・マイル』
- 『スリーパーズ』
- 『キックオーバー』
- 『パピヨン』
- 『プリズン・ブレイク』

2001年、アルカーイダのメンバーと間違われ、キューバにあるグァンタナモ米軍基地に送られたパキスタン系イギリス人の青年達に起こった出来事を、本人達へのインタビューを基にしてマイケル・ウィンターボトムが映画化したノンフィクション。

1981年に発生した北アイルランドの刑務所でのハンガー・ストライキを中心に、刑務所内での囚人に対する暴力と囚人たちの人としての尊厳のための抗議運動を、ほぼ台詞なしで描いている。

第二次世界大戦時にドイツによるユダヤ人の組織的大量虐殺(ホロコースト)が東欧のドイツ占領地で進む中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが1100人以上ものポーランド系ユダヤ人を匿う実話物語。この場合、アウシュビッツ強制収容所等を含めた収容所が背景にある。

1968年から1990年にかけての南アフリカ。マンデラは実に27年もの間理不尽な収監生活を余儀なくされていた。ジェームズ・グレゴリーは南アフリカの刑務官だった。コサ語を理解できるということで、終身刑を受けたネルソン・マンデラを監視するという任務に就き、1968年に刑務所のあるロベン島に赴任することとなる。

1960年代のアメリカ。黒人として生まれたハリケーンは、アメリカの根幹にあるその根深い黒人差別に苦しめられる。1966年6月17日、ニュージャージー州で3人の白人を銃で撃ち殺したとして逮捕された。これが『ルービン・カーター事件』である。だが、凶器もない。証言者も妙だ。しかし陪審員は全員が白人であり、時代の波も手伝ってカーターは有罪とされ、終身刑に服する事となった。

第二次世界大戦中のアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を舞台に描かれる。背景でボケて映っている光景ほど悲惨な光景はこの世にない。この映像は『背景でボケて映す』ことが限界なのだ。

第二次世界大戦中、ナチスのソビボル強制収容所で、ソ連軍の軍人アレクサンドル・ペチェルスキーが収容されてから22日後に起こした脱出劇を、実話を基に描いた作品。

ナチスが支配したユダヤ人に対するホロコーストの話や、ソ連人のユダヤ人が捕まった話はある。だがこの場合、捕まっているのはナチスだ。ドイツ人がソ連人に捕まっている。つまり時代は1946年、第二次世界大戦が終わり、ドイツや日本といった帝国主義国家の敗北が決定した後の出来事である。

第二次世界大戦下のユダヤ人迫害(ホロコースト)を、ユダヤ系イタリア人の親子の視点から描いた作品である。その他の同じ系統の作品とは一線を画し、収支コメディ要素が盛り込まれる。だが、我々は暗に伝えられているのだ。『この世の闇に、人の光は、勝利するのか』ということを。

愛する家族に恵まれエリート人生を歩んできた主人公だが、飲酒運転による交通事故をきっかけに16ヶ月の刑に服すことになる。思えば彼の人生はそこで終わっていたのかもしれない。『生きるため』に特化した彼はそこから修羅の道を生きる。

ナチスがこの世界を恐怖に陥れた時代、ナチス占領下のフランス。1人のドイツ人将校暗殺の代償としてアドルフ・ヒトラーが150人のフランス人捕虜に銃殺を命じた。あの時、収容所で悲惨な目に遭ったのはアウシュビッツの人々だけではなかった。

実話ベースで、アパルトヘイト体制下の南アフリカを舞台に、1人の少年がボクシングを通して人種の壁を越えて成長していく姿を描いたドラマ映画。といっても全体の印象はボクシングではなく『この時代を生きた一人の人間』に焦点が当てられている。

冒頭でまず、主人公は妻とその愛人を射殺した罪に問われる。無実を訴えるも終身刑の判決が下り、劣悪なショーシャンク刑務所への服役が決まる。ここで『無実を訴えるも』とwikiで説明されているところがポイントでもある。まるで、有罪の可能性もまだある言い回しに聞こえる。実際はどうか。

1943年3月にチュニジア戦線で乗っていたスピットファイア機がドイツのメッサーシュミット機の機銃掃射を受け、パラシュートで脱出した後にドイツ軍の捕虜となったポール・ブリックヒルが、送られた捕虜収容所で体験した脱走計画が軸になっている。脚色はあるが、このような大脱走は昔ならあり得るので、歴史的な話でもある。

白人至上主義の兄弟がいた。兄は三年前に黒人の車泥棒を殺した罪で服役していて、この度出所が決まった。それを喜ぶ弟。だが、出所した兄の様子がどうもおかしい。刑務所で何があったのか。

白人のように縮れ毛を薬品でまっすぐに伸ばし、白人のような服装に身を包んでいたマルコムX。黒人の彼は、一体なぜそのようなことをしていたのか。『白人と関係を持った』というだけで懲役10年に処される。そういう事実とも、何か関係があるだろうか。この映画は、すべての『宗教を信じる者』が直視すべき作品である。

実はこの映画に主人公は二人いる。一人は観てすぐに分かる看守のトム・ハンクスである。だがもう一人は『双子の少女を強姦殺人した大男』である。どう考えてもそのような罪を犯した人間は主人公にはなれないはずだ。

いたずらが原因で過失傷害を問われ、少年院に送られる少年たちの物語。彼らは映画の中で大人になり、作品では6分の4ほどが大人編という内容になっている。だが全体の内容は終始、少年時代のことが描かれる。この映画を通してケビンベーコンを知ったなら、確実に彼が嫌いになるというほど見事な怪演をしている。その他、ブラピ、デニーロ、ダスティンホフマンなど、豪華キャストが勢ぞろいの名作だ。

後述するが、マフィアから大金を盗み出しメキシコへ逃亡しようとした男が、世界最悪の刑務所として名高い「エル・プエブリート」に収監されてしまう。

主人公パピヨンは仲間の裏切りに遭い、幾つもの罪を着せられた末に終身刑の判決を受けてしまう。この刑を受けた人間は、祖国フランスを追放される上に南米ギアナのデビルズ島で過酷な強制労働が科せられるのだった。あまりにも劣悪なその環境で生きていくことは不可能にも見えた。ではどうするか。パピヨンは脱獄を決意した。
プリズン・ブレイク
『大脱走』、『パピヨン』、『ショーシャンクの空に』のような脱獄ものをドラマでやりたいと希望されたことから始まっている。映画ではなく連続ドラマだが、脱獄系の作品で、スリリングで先の読めない展開が面白い。

ここではまず単純に、『悪いことをするとこういう目に遭う』というメッセージも受け取り、かつ『こうして身動きが取れなくなったら、人はどうするべきか、何をするべきか』と問いかけを得ることもできます。例えば釈迦が『ブッダ(悟りを開いた者)』になったのは、6年間の苦行が直接の原因ではなく、その後の『一週間ほどの内観』によるものでした。木の下で座禅を組み、瞑想して自分の心と向き合う。答えは外にはなく、『内』にあることに気付いたのです。そういうことを考えた時、『マルコムX』のような展開が際立つようになります。さて、どういうことでしょうか。
2.『実際の劣悪刑務所』
前述した作品も含め、実際に存在した刑務所や収容所を舞台にした話がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『網走番外地』
- 『パピヨン』
- 『アルカトラズからの脱出』
- 『キックオーバー』
網走番外地
収容分類級B(再犯者・暴力団構成員で執行刑期10年以下)の受刑者の短期収容を目的とする刑事施設。日本最北端の刑務所。日本は『対ロシア』を想定して防衛を固める必要があった。よって、北海道を開拓したり、『八甲田山』のようなトレーニングを検討したわけだ。囚人は開拓の労働力に使われたが、とにかくこのエリアは極寒で、相当厳しい環境があった。

この時代、終身刑を課せられた者は祖国フランスを追放される上に南米ギアナのギアナ流刑地、そして1852年の設置以来収容された囚人はたった数十人というデビルズ島で過酷な強制労働が科せられた。パピヨンはその数十人のうちの一人だ。マラリア、ワニ、熱帯雨林、それらに付随する危険な昆虫の数々、足枷、水死体、ギロチン。これらのキーワードを聞いただけでそこにあるのが地獄に近い場所だということは想像にたやすい。

脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所から脱獄したフランク・モリスの実話を基に制作された。この刑務所があるアルカトラズ島は、昔は灯台、軍事要塞、軍事監獄、そして1963年まで連邦刑務所として使用され、ザ・ロック、監獄島とも呼ばれていた。

舞台となるこの刑務所「エル・プエブリート」のモデルは1956年にメキシコ・ティファナに建設された刑務所で、本当にあったものだという。そこは金さえあればドラッグから女まで何でも手に入り、日常的に殺人が行われている恐ろしい場所だった。しかも、そこでは所長や看守までもが買収されており、もはや犯罪者の楽園となっていた。

収監されて一番大変なのは医療・衛生面ですね。どの国のどの刑務所に入れられるかということでだいぶ違いますが、基本的に日本の場合は食事は栄養が考えられていて美味しい特徴があります。ハンバーガーや焼き肉にビールのようなドーパミンが放出されるような刺激物は一切ありませんが、生きていくだけの最低限の栄養は押さえられています。しかし感染病でもない限り医療薬品による治療は最低限のものしか期待できません。虫歯もそのままの可能性があります。ですから『ケープフィア―』のように汗だくでトレーニングをする光景は日本ではありません。行動も規制されるし、お風呂も制限されるからですね。
3.『脱獄』
その中でも脱獄をすることがカギになる映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『パピヨン』
- 『大脱走』
- 『アルカトラズからの脱出』
- 『ショーシャンクの空に』
- 『大脱出』
- 『パーフェクト・ワールド』
- 『スリーデイズ』
- 『俺たちは天使じゃない』
- 『オーブラザー!』
- 『続・激突!/カージャック』

前述したように南米ギアナのギアナ流刑地やデビルズ島の話だが、まあこれが地獄に等しい場所だ。『網走番外地』が極寒なら、この場所は酷暑。それだけでも大変だというのに、それに付随したありとあらゆる問題が二次的、三次的に受刑者を襲う。そもそも、脱走不可能のこの場所からどうやって脱走するのか。

前述したように、機銃掃射を受け、パラシュートで脱出した後にドイツ軍の捕虜となったポール・ブリックヒルが、送られた捕虜収容所で体験した脱走計画が軸になっている。脚色はあるが、このような大脱走は昔ならあり得るので、歴史的な話でもある。

前述したように、脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所から脱獄したフランク・モリスの実話を基に制作された。この刑務所があるアルカトラズ島は、昔は灯台、軍事要塞、軍事監獄、そして1963年まで連邦刑務所として使用され、ザ・ロック、監獄島とも呼ばれていた。

詳しくは書けないが、脱走が一つの鍵になる。
大脱出
『エクスペンダブルズ』でのシュワルツェネッガーのカメオ出演によるスクリーンでの初共演に始まり、『エクスペンダブルズ2での本格共演を経て、企画から30年の歳月を経てようやく実現したスタローンとシュワルツェネッガーによる初のW主演作品。シュワルツェネッガーにとっては初の脱獄映画でもある。

刑務所から脱獄した男が、少年を人質にして逃走するロードムービー。極悪にしか思えないこの男。だが、我々は最後、彼に違う印象を抱いている。

詳しくは書けないが、この映画もこのレシピに該当する。

カナダの国境付近にある刑務所を脱獄する二人。国境を越えられれば無罪となる、ある種の『危険な賭け』を実行するが、直前の町で二人が体験した出来事が、彼らの人生に影響していく。

大恐慌に喘ぐ1930年代のアメリカ南部。ミシシッピ州で服役する詐欺師のエヴェレットは、共に鎖でつながれた囚人ピートとデルマーと共に脱獄を図る。

スティーヴン・スピルバーグの初の劇場作品であり、実話に基づいた作品である。脱走は冒頭すぐに行われ、そのあっけなさに笑う人もいるだろう。

脱獄すると自由と思われがちですが、国境を越えでもしない限り、むしろ自由が奪われることになります。一時的な解放はありますが、捕まったらその分罪が重くなりますからね。いつ捕まるかと怯えて居心地も悪いですし、早く解放されたければきちんと収容所での生活と向き合うことです。また国境を越えたとしても『永遠にそこには戻れない』という大きなハンデを背負うことになりますし、生き心地はよくありません。ただ、もし冤罪で捕まったのならまた印象も違ってきます。それでも、マンデラのような人もいますけどね。27年間ですよ。
4.『脱出不可能(出られない!)』
刑務所にかかわらず、『脱出不可能』とされる場所だったり、(出られない!)という状況をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アルカトラズからの脱出』
- 『パピヨン』
- 『大脱出』
- 『パニック・ルーム』
- 『コロニア』
- 『キャビン』
- 『戦場からの脱出』
- 『ウェイバック -脱出6500km-』
- 『オールド・ボーイ』
- 『奇術師フーディーニ 〜妖しき幻想〜』
- 『ミッドナイト・サン 〜タイヨウのうた〜』
- 『塔の上のラプンツェル』
- 『ヴィレッジ』
- 『127時間』
- 『ナインイレヴン 運命を分けた日』
- 『キャストアウェイ』

前述した映画の中から特に挙げられる刑務所を描いた映画をピックアップ。脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所から脱獄したフランク・モリスの実話を基に制作された。

前述したように、南米ギアナのギアナ流刑地、そして1852年の設置以来収容された囚人はたった数十人というデビルズ島の過酷な環境が描かれる。ここから脱走するのは困難を極める。
大脱出
前述したように、スタローンとシュワちゃんの映画。スタローン演じる主人公が自ら収監された上で、刑務所の盲点を付いて脱獄する有名なセキュリティ・コンサルタントである。今回の依頼は、連邦政府が極秘支援している絶対に脱出不可能とされる非合法の監獄であり、報酬も2倍出すという。

屋敷に侵入してきた強盗たちと緊急避難用の密室「パニック・ルーム」に立てこもった母娘を描くサスペンス映画。本来、人を助ける設備として用意されたその部屋が、場合によっては人を追い詰めることになるという点に焦点を当てた作品。しかも主人公は閉所恐怖症である。

ピノチェト軍事独裁政権下でナチスの残党パウル・シェーファーと結びついた拷問施設「コロニア・ディグニダ」の実態を描いた。監督のフローリアン・ガレンベルガーは、9歳のときに学校で「コロニア・ディグニダ」のことを習い、そこで起きていたことに怒りを覚えたことが映画化を決意した理由であると語っている。

ホテルでもモーテルでもない、山奥の『小屋』というレベルの宿泊場所で休憩することになる若者たち。流れ的に映画として何が起きてもおかしくはないという状況が揃うが、まさかこんなことが起こるなんて、誰一人として予想できないだろう。誰一人としてだ。

ベトナム戦争下で捕虜となった米軍パイロット、ディーター・デングラーの実話を基にした作品。挙げたような刑務所と比べるとそこまで難易度は高くないように見えるが、ベトナムの密林の中に設置されたその場所をたとえ脱走できたとしても、その後どこに向かい、どうやって生き延びればいいか全く見当がつかない。

第二次世界大戦中にシベリアのグラグ(強制労働収容所)から逃れる一行を描く。一人の男が、前にいたシベリアの収容所での過酷な環境で囚人が次々と死んでいくのを目にしていて、ここも脱獄するしか生きる道はないと仲間を探す。

酒が原因で父親としても、夫としても、ビジネスマンとしても冴えない主人公。 クビのかかった大事な商談も台無しとなり、自棄になり溺れるほど酒を飲んで、意識を失う。 目が覚めた場所はとある安ホテルの一室。扉は鍵がかけられ、窓もない。助けを呼ぶが誰も応えず、ただ定期的に同じ中華料理と酒が小窓から差し出され、部屋の片隅にある隠しカメラが、監視を続けるだけ。一体何が起こっているのか。

モデルとなったハリー・フーディーニは、「脱出王」の異名を取った、ハンガリーのブダペスト市出身のユダヤ人で、アメリカ合衆国で名を馳せた奇術師。「不可能を可能にする男」という評価を得て、現在でも「アメリカで最も有名な奇術師」と呼ばれるほど認知度は高く、奇術師の代名詞ともなっている

主人公の少女が色素性乾皮症を患っており、太陽の紫外線を浴びてしまうと生きていけない稀有な状況にある。よって、彼女は家から出ることができない。ただ、夜になれば外に出られるので、ある夜、一人の少年と出逢い、恋をする。
塔の上のラプンツェル
主人公の少女ラプンツェルは、悪い老婆に「外の世界は恐ろしく、髪の力を利用する悪者がいる」と言われて塔から出ることを禁じられていた。その年数、実に18年である。

ラプンツェルの後に載せると『ある意味』を持ってしまうこの作品。謎解きを楽しむためにも詳細は書けないが、あまり謎解きばかりに目がいくと、この映画の本当のメッセージに気付けない。

これが実話なのだからすごい。自分だったらどうするだろうか。彼と同じことができるだろうか。

9.11のテロの影響で止まってしまったエレベーターの内部を描いた物語。実話かどうかがわからないので何とも言えないが、テロがあったことは事実なので、色々と考えさせられる。

事故のせいで無人島で暮らすことになってしまった男。目の前には見慣れた光景である『砂浜や海』があるのに、場所次第でこうも残酷な状況になるということを思い知らされる映画である。

特に、閉所恐怖症の人が閉所に閉じ込められたらたまりませんよね。ダウンタウンの松本人志さんも、『ガキ使』メンバーを脅かす為に『土の中に長時間潜み、時間が経ったらゾンビのように出てくる』という番組で仕掛けたネタのせいで、閉所恐怖症になってしまったといいます。私も現在は違いますが、確かにそういう閉塞感に襲われることがあるので、あまり長時間いてあれこれ考えると、パニックになる可能性がありますね。
5.『そのエリアを出るな!(制限される人)』
『出られない』とは微妙にニュアンスが違い、そう制限されている人々を描いた映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ヴィレッジ』
- 『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』
- 『オブリビオン』
- 『アルゴ』
- 『スノーピアサー』
- 『リベリオン』

まずはこの映画。確かに『出られない』状況があるのだが、全体的に『出ようと思えば出られる』という雰囲気もある。かなり奥が深い話で、人々のこの映画の感想は常に的を外れている。

日本が舞台となったアメリカの3Dストップモーション・アニメーションを用いたファンタジー・アクション冒険映画。この映画でもある制限をされる少年が主人公となる。例えば、日暮れ前に必ず母のもとへ帰らなければならない。

西暦2077年。60年前に起きた異星人からの侵略を食い止めたものの、核兵器によって荒廃してしまった地球。人類の大半は、土星の衛星であるタイタンへの移住を余儀なくされていた。トムクルーズ演じる主人公の男が職務として地上を監視する役目を担う。だが、ある日彼は『この世界』に違和感を覚える。

1979年から1980年にかけて発生した在イランアメリカ大使館人質事件を題材とした映画。大使館が占拠される直前に6人のアメリカ人大使館員が大使館から脱出し、近くにあるカナダ大使公邸に匿われる。後は国を出るだけだが、それが容易ではない。そこで、CIA秘密工作本部作戦支援部の男が、6人をイランから救出するため、『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げて、6人をそのロケハンのスタッフに身分偽変させ秘密裏にテヘランから脱出させるという作戦をたてる。

2031年。世界は地球温暖化を食い止めるべく散布された化学薬品CW-7によってすべての陸地が雪と氷に覆われ、極寒に耐えられない生物は死に絶えてしまった。生き残ったわずかな人類は永久機関によって動き続ける列車「スノーピアサー」の内部にて暮らしていたが、そこでは前方車両に住む富裕層がすべてを支配し、最後尾に住む貧困層は赤子すら共食いの対象にせざるを得ないという悲惨な扱いを受けていた。つまり、『外にも出られないし、列車内では格差社会が広がっている』のである。

第三次世界大戦後に出現した全体主義体制の都市国家。そこは、独裁政党が君臨し、二度と戦争が起らないように感情を持つことを禁じられた社会だった。とりわけ『どこに行ってはならない』ということではないが、音楽や文学書籍、絵画や映像など、心を揺り動かす「感情的なコンテンツ」は全て禁止され、感情抑制薬の服用を義務付けられていた。党の方針に逆らい、薬の服用を拒んだ違反者は、戦闘術を極めた特殊捜査官「グラマトン・クラリック」が摘発・処刑していた。

『リベリオン』を違う言い回しで表現すれば『本心を出すことが許されない』状況があるわけです。実は、これは深い話で、孔子や韓非子の話まで考えた人なら見えてくるのです。孔子は『人々がしっかりしていれば為政者はいらない』と言いましたが、韓非子は『人間はそんなに崇高な存在ではない。法律や罰則で支配するしかない』と言いました。数千年後、第一次世界大戦、第二次世界大戦が起きます。そしてここでは第三次世界大戦。すでに核爆弾という禁断の領域に足を踏み入れた人間が『圧倒的な規制』を受けるのは、ある種筋が通っている。では、一体そうなるとどうなってしまうのか。これは面白い映画です。
6.『降ろしてくれ!』
同じく『出られない』状況に近いが、微妙にニュアンスが違う映画がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『サブウェイ123 激突』
- 『スピード』
- 『コラテラル』

ニューヨーク地下鉄の普通列車「ペラム123号」が緊急停止し、先頭車両だけが切り離された。先頭車両のハイジャックを宣言した。車両の乗客19人を人質に、1時間で1,000万ドルを用意するよう要求する犯人。果たしてこの犯人を捕まえることはできるのか。
スピード
爆弾魔とSWATによる、手に汗握る攻防を描いたノンストップ・アクションで、速度が50マイル毎時(約80km/h)以下になるとバスが爆発するという設定と、次から次へと起こる危機を頭脳的かつゲーム感覚で解決していく展開が繰り広げられる。

ごく普通のタクシー運転手が、トムクルーズ演じる極悪人を乗せてしまったことで身動きが取れなくなってしまう様子が描かれる。この映画はあのクラブシーンとその音楽の演出によって、『極上のエンターテインメント』に該当する作品である。

その他、『エアフォースワン』や『コンエアー』等のハイジャック系の作品も該当するかもしれませんが、今回のように、人質や被害者が『極めて一般人寄りである』という状況の方が、よりこのレシピを感じさせるものになります。警察や専門家などがいれば、『出られない』と願うだけにとどまらず、問題解決のために動きますからね。
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