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『Abnormal family』(MOVIE RECIPE)

『Abnormal family』
Abnormal(アブノーマル)とは『異常な・正常ではない・基準から外れた』等の意味があります。ここでは、秘密を抱えた家族や、複雑な家庭環境にある人々を描いた映画をピックアップしています。
MEMO
運営者の映画経験と共にレシピ内の情報が変更されます。主に『追加』ですが、一度ご購入された方はそのまま追加された情報も含めて、このページの情報を永久にご覧になれます。

 

目次

MOVIE RECIPE

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このレシピの詳細

  • レシピ数:4
  • 紹介映画:59

 

当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

 

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1.『普通じゃない家族』

『五体満足』とは『五体不満足ではない』人のことを指すが、それで言うとこの家族は『家族不満足』か。あるいは、ただちょっと普通じゃない人たちか。

今回配合するレシピはこちらです!

 

  1. 『ボルベール〈帰郷〉』
  2. 『ファング一家の奇想天外な秘密』
  3. 『プレシャス』
  4. 『パラサイト 半地下の家族』
  5. 『ゲットアウト』
  6. 『はじまりへの旅』
  7. 『ブーリン家の姉妹』
  8. 『アメリカン・ギャングスター』
  9. 『リトルニキータ』
  10. 『イノセント・ガーデン』
  11. 『おおかみこどもの雨と雪』
  12. 『マラヴィータ』
  13. 『アメリカン・ビューティー』
  14. 『ファミリー・シークレット』
  15. 『カラーパープル』
  16. 『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』
  17. 『プラクティカル・マジック』
  18. 『ダークシャドウ』
  19. 『アダムス・ファミリー』
  20. 『ヴィレッジ』

 

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ティムバートンがメガホンを取っているだけあり、もうこの時点で普通じゃない。その2。

 

 

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ここには詳しく書けないが、なぜこれがここに来るかということを踏まえて映画を確認したい。

 

 

運営者
運営者のIQから一言。

『人生を楽しむ秘訣は普通にこだわらないこと。普通と言われる人生を送る人間なんて、一人としていやしない。いたらお目にかかりたいものだ 。』アインシュタインのこの言葉で考えるなら、もはや普通も普通じゃないもありません。しかしここに挙げた映画に登場する家族は、『だとしても』というレベルのファミリーばかり。だからこそ映画になりますね。

 

 

 

2.『複雑な家庭』

上記レシピとほぼ同じだが、微妙にニュアンスが違う。『複雑な家庭』としていくつかの映画をまとめる。

今回配合するレシピはこちらです!

 

  1. 『フェンス』
  2. 『普通の人々』
  3. 『ゴーン・ベイビー・ゴーン』
  4. 『それでもやっぱりパパが好き』
  5. 『旅立ちの時』
  6. 『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
  7. 『ビューティフル・ボーイ』
  8. 『グッドナイト・ムーン』
  9. 『サバイビング・ピカソ』
  10. 『サムサッカー』
  11. 『ワイルド・ライフ』
  12. 『アバウト・レイ 16歳の決断』
  13. 『バッファロー66’』
  14. 『それでも、生きていく』
  15. 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
  16. 『リトル・ミス・サンシャイン』

 

 

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タイトルからしても一見しても、この家庭は普通。だが、どう考えても普通じゃない。この『静かな異変』にスポットライトを当てたロバートレッドフォードの目に狂いはなく、これで監督賞を受賞したのもうなづける。

 

 

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この映画が非常に教訓深いのは、この家族の状況が複雑だからである。我々は最後、この選択肢が本当に正しかったのかという問いを突きつけられる。

 

 

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『それでも、生きていく』

 

父、夫が鬱病になった。彼は死も考えた。自殺だってしようとした。追い込まれるだけ追い込まれた彼は窮地で何とか『命綱』を掴んだが、そのいびつな命綱は、周囲の理解を得られなかった。果たしてこの家族の行く末はいかに。

 

 

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運営者
運営者のIQから一言。

私も複雑な家庭で育ったのでここにその詳細を書こうと思ったら数行で済みません。よって、ここでやめておきます。普通に本一冊分くらいになるので。。

 

3.『訳アリ両親』

ここでは、訳あり両親というくくりでまとめる。

今回配合するレシピはこちらです!

 

  1. ヴィレッジ』
  2. 旅立ちの時』
  3. リトル・ニキータ』

 

 

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ここには詳しく書けないが、こういう両親の下に生まれた場合、どうすればいいか考えたことがあるだろうか。私は少し似た環境にあったので、心に響いた作品となった。

 

 

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前述したように、両親が反戦活動家のテロリストとして指名手配されている。

 

 

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前述したように、ソ連のスパイの疑いがかけられている両親がいる。両方ともリヴァーフェニックス主演だ。

 

 

運営者
運営者のIQから一言。

複雑な家庭はすべて訳あり両親ということになるかもしれませんが、粒立ててピックアップすると、『子供は普通で、表向きも普通だが、両親が少し特別な事情を持っている』という状況になります。ですから『普通の人々』は該当しません。あれは両親、とくに母親に問題がある家庭ですが、息子の方も結構心にきてしまっている。例えば芸能界でも決して親のことを話さない人がいるのですが、調べてみるとかなり訳ありの親がいたりするケースがあります。その人は普通なんですけどね。

 

4.『確執』

親子に限らず、家族間で確執を抱えている家庭の話をピックアップ。

今回配合するレシピはこちらです!

 

  1. 『バッファロー’66』
  2. 『普通の人々』
  3. 『フェンス』
  4. 『それでも愛してる』
  5. 『ビッグ・フィッシュ』
  6. 『チャーリーとチョコレート工場』
  7. 『ラストミッション』
  8. 『ビューティフル・ボーイ』
  9. 『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』
  10. 『スーパーノヴァ 孤独な少女』
  11. 『王の運命 -歴史を変えた八日間-』
  12. 『ワイルドガン』
  13. 『ジャッジ 裁かれる判事』
  14. 『サイダーハウス・ルール』
  15. 『乱』
  16. 『ウォーリアー』
  17. 『しあわせの帰る場所』
  18. 『ラストゲーム』
  19. 『ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密』
  20. 『目撃』

 

 

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前述したように、不器用な男が描かれるが、両親とは長年の溝がある状態。この家庭状態を見ると、何だか彼への見方が変わってくる。

 

 

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前述したように、普通の家庭を描いている。だが、よくニュースを見ていれば分かるように、案外怖い事件を起こしてしまうのは、若い時代に不良と呼ばれた人よりも、普通の人が多い。不良の事件はいちいちとりあげない事情もあるが、とにかく言いたいのは、普通の家庭にも十分異常な光景はあるということだ。

 

 

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『ビッグ・フィッシュ』

 

前年に父を亡くし、子供を授かったティム・バートンの自身の物語とも取れる作品。次作の『チャーリーとチョコレート工場』と同様に、父と子の和解というテーマが根底にあり、この作品で新境地を開いた。

 

 

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たった今前述したようにこれもティムバートンの作品で、ジョニー・デップ演じるウォンカは、虫歯の原因となるチョコを全否定する父親に反発して家出し、お菓子工場を建設したという経歴を持っている。

 

 

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孤児として生まれ、孤児院でこの人に育てられる。だが、『鳥かごの中の鳥』でいることに窮屈を覚えた彼は、父親代わりのその人を信用できなくなる。そして家を飛び出してしまう。外に出て新鮮な毎日を送る彼だが、それは本当に『新鮮』なのか。その言葉は、人生に何もかも黒い曇りがない状況でなければ虚しい。

 

 

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物語はシェイクスピアの悲劇『リア王』と毛利元就の「三子教訓状」を元にしており、架空の戦国武将・一文字秀虎の家督譲渡に端を発する3人の息子との確執、兄弟同士の骨肉の争いと破滅を描く。

 

 

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17年振りに帰郷し、親族たちと久しぶりに再会する男。幼い頃から厳格だった父に対しては今も反発心を抱いていた。母が鍵だった。だがその母が不幸にあう。溝は深くなる一方だ。だが、この映画はわずか100分程度の作品の中で、十分観る者にメッセージを与えてくれている。

 

 

ラストゲーム

 

バスケットボールの熱狂的なファンである少年が、断絶した父と子の絆の修復を絡めつつ、将来を嘱望された有望な選手達を取り巻く環境や問題をストレートに赤裸々かつ鋭く突いた映画。父親は刑務所にいる状態で、息子はバスケの才能で道を切り拓こうという状況。大学か、NBAか。その2つの選択肢をめぐって、様々な人間が画策する。

 

 

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ある日彼女はタイム誌の取材で、過去に母親から暴力を振るわれたと誤解を招くような発言をしてしまい、母親であるヴィヴィから激しい怒りを買ってしまう。それが引き金となり大喧嘩に発展した二人は、ついに全縁状態となってしまう。

 

 

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やり手の泥棒であるイーストウッド演じる主人公。だが、ある日彼は現場で見てはならないものを目撃してしまった。その件について命を狙われ、確執がある娘に会いにいくことにした。

 

 

運営者
運営者のIQから一言。

私も両親と確執がありました。問題はかなり複雑です。宗教ですからね。少年時代はあまりにも難しすぎるその問題を考えることを放棄し、その代償に刹那的な人生を送って悔いの残る結果をたくさん起こしました。それから時が過ぎ、人生を前に進めようと思った時、どうしても『宗教、両親』という問題と向き合わなければならない現実に気付きます。たくさん葛藤し、悩み、勉強し、ついには親よりも宗教問題に詳しくなり、真正面から彼女たちと向き合った。その時にはもう父親はいませんでしたが、私は母親とのその命懸けの衝突で、はじめて人生を『前に進める』ことができたのです。今では、今までの人生で最も母親と心の距離が近づいたと思っています。

 

 

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