MOVIE RECIPE
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- レシピ数:18
- 紹介映画:125
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『シェフ』
シェフや料理をテーマにした映画は探さない限りそう多くはないが、料理や食事が好きな人は嬉しい映画だ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『大統領の料理人』
- 『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』
- 『二つ星の料理人』
- 『5パーセントの奇跡 〜嘘から始まる素敵な人生〜』
- 『幸せのレシピ』

フランス大統領官邸(エリゼ宮殿)史上初の女性料理人として1980年代に2年間、フランソワ・ミッテラン仏大統領(当時)に仕えたダニエル・デルプシュをモデルとしている。

ロサンゼルスの一流レストランで総料理長を務めるシェフ。彼には思惑があったが、店の方針とそりが合わない。だが、評論家はその方針を酷評する。(なんだよやっぱり)として、彼はその店を出る。そして、彼にしかできない料理を模索し始める。
天才肌の料理人である主人公の男だが、過去にはトラブルばかりを起こしていた。現在は麻薬と酒を止めて、世界一のレストランを作るという夢を胸に抱いているが、過去も含めたいくつかの負の要素が、足を引っ張る。希望の光と夢を直視する強い意志が、彼をどこまで到達させるか。

サリヤ・カハヴァッテの自伝をもとに、先天性の病気で視力の95%を失った青年が、一流ホテルマンになる夢に挑むヒューマンドラマ。その中で、レストランを開く展開があり、目の問題と恋人との人間関係などを通して、ドラマがある。

2001年のドイツ映画『マーサの幸せレシピ』のリメイク作品。マンハッタンのレストランで料理長を務める主人公の女性は完璧主義者で、ファンが付くほど料理の腕が立つ。しかし他人とのコミュニケーションに難があり、オーナーの命令でセラピーにも通わされている。そんなある日、家族に不幸が。『ある遺産』を通して彼女の人生が変わり始める。

『ミュンヘン』というミュンヘンオリンピック事件のテロとその報復チームについて描いたが映画があるのですが、そこでチームが食事の時間で、料理を作るために華麗に食材を切るシーンがあります。ああいうシーンは他の映画でほとんど観ないので目立ちましたね。私も料理をするのですが、わざわざどこかで学んだりはしません。自由にやる主義ですし、それで十分できてますからね。個人でやる分にはそれで十分です。しかし、ああいうのを見ると(こっちの方がスムーズにいきそうだな)と思うのが事実です。私は見栄を張る人間になり下がることを強く拒絶していますから、『卵を片手で割ると格好いい』とかそういうことを聞くと、逆に両手で割ろうと決意するタイプです。しかし、そういうことを度外視しても、ああして綺麗に切れたらスムーズだろうなあ、と思うわけです。
2.『探偵』
探偵は何かと映画にしやすい。殺人事件等も多いし、非日常的な空間を提供する映画と相性がいいのだ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『名探偵コナン』
- 『シャーロック・ホームズ』
- 『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』
- 『オリエント急行殺人事件』
- 『ナイスガイズ!』
- 『探偵はBARにいる』
- 『ゴーン・ベイビー・ゴーン』
- 『マザーレス・ブルックリン』
- 『キスキス,バンバン』
- 『チャイナタウン』
- 『深夜の告白』
- 『8㎜』

日本の探偵を代表する作品。『まじっく快斗』『YAIBA』の次に生まれた探偵物語。シャーロックホームズが大好きな青年が闇の組織の薬によって少年の姿に変えられてしまうが、コナン・ドイルとエドガー・アラン・ポーの文字から取った『江戸川コナン』として生まれ変わり、復讐と復活を目指す。

そのコナンドイルが生み出したシャーロックホームズを、ロバートダウニーJr.が演じる。ワトソン役にジュードロウがいるし、全体的に華があってエンタメ性が高い。

謎の名探偵ブノワ・ブランが、匿名の人物からの依頼である事件の捜査にやってくる。コナンのように純粋にミステリーを楽しむ展開となっていて、キャストが豪華だから人物の行動を追っていくだけですぐに時間が経つ。

1934年にアガサ・クリスティが発表した小説『オリエント急行の殺人』を原作としている。日本でも三谷幸喜が豪華なキャストで作品化させているが、この作品でも、ペネロペ・クルス、ウィレム・デフォー、ジュディ・デンチ、ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー等の豪華キャストが出演する。

示談屋のラッセル・クロウと私立探偵のライアン・ゴズリングが、不思議な凸凹コンビをみせる。特に後者は寡黙な男の印象が強いが、こういうキャラクターも案外面白い。

東直己の推理小説シリーズ『ススキノ探偵シリーズ』を原作としていて、続編に『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』、『探偵はBARにいる3』がある。大泉洋が主演を演じ、ワトソン的な立ち位置に松田龍平がいる。が、空手の達人なので相当心強い。

少女誘拐事件の謎に挑む男女の私立探偵コンビを描いたハードボイルド・ミステリ映画。後で振り返っても分かるがこの映画は奇跡的な映画。例えば、野球でもサッカーでも、ミラクルプレイのようなものが存在するだろう。毎回は出ない。たまにしか出ない。そういうヒット作がこの作品である。

孤児院で暮らしていた少年が、引き取られた男の下で育ち、私立探偵として活躍するようになっていた。時代設定が1950年代ということもあり、背景に移る光景からファッションに至るまで、すべて50年代のもので揃えられているこだわりがすごい。

ロバートダウニーJr.演じるニューヨークで活動する泥棒のハリーは、ある日逃走中の成り行きからハリウッド映画のオーディションに合格してしまう。探偵役を得た彼は役作りのために、ロサンゼルスで本物の探偵であるペリーと行動を共にすることになる。

1930年代後半のカリフォルニア州ロサンゼルスを舞台に、私立探偵が偶然にも関わってしまった殺人事件を通じ、誰にも変えられない運命の綾に踊らされる姿を描いたフィルム・ノワールである。

フィルム・ノワールの古典として現在でも高く評価される。不倫による生命保険金殺人を取り上げた倒叙型サスペンスの先駆であり、その後の多くの映画・テレビドラマに影響を与えた。1950年以前の映画で『面白い』と現代人に言わせる映画はそう多くはない。
死んだ富豪の金庫から、少女がマスク姿の大男に切り刻まれて殺害されるシーンを撮影したスナッフフィルムが発見された。確かな腕と評判の私立探偵トム・ウェルズは、富豪の未亡人からの依頼で、そのフィルムの真偽について調査を開始する。

『アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち』という映画はエドガー・アラン・ポーが1845年に発表した短編小説「タール博士とフェザー教授の療法」を原作としていますが、彼は世界初の推理小説と言われる「モルグ街の殺人」、暗号小説の草分け「黄金虫」など多数の短編作品を発表しています。「モルグ街の殺人」で作り出したC・オーギュスト・デュパンの人物像は以後の推理小説における探偵の原型となっており、彼は近代推理小説の開祖とみなされています。
また、科学的知見を取り入れた『アーサー・ゴードン・ピムの物語』などの冒険譚はジュール・ヴェルヌら後世のSF作家にも影響を与えていますが、このジュール・ヴェルヌという人物は世界初のSF映画と言われる『月世界旅行』の生みの親であり、『透明人間』『宇宙戦争』等で有名なハーバート・ジョージ・ウェルズと共に、SFの父、SFの巨人と言われています。そう考えると、エドガー・アラン・ポーという人物の重要性が分かり、『江戸川コナン』の名前の奥行きも変わってきますよね。
3.『世界企業の経営者』
世界で活躍する世界的企業はそう多くはない。例えばGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)(※Googleの親会社であるAlphabetは「G」、Meta(旧Facebook)は「F」と略される)だ。日本はガラパゴス化しやすい。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ソーシャル・ネットワーク』
- 『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
- 『スティーブ・ジョブズ』
- 『バトル・オブ・シリコンバレー』

ハーバード時代のマーク・ザッカーバーグがFacebookを創った時の流れが描かれる。

マクドナルド・コーポレーションの創業者レイ・クロックの半生を描く。一介のセールスマンだったクロックが、マクドナルド兄弟が営んでいたマクドナルドを世界最大のファーストフードチェーンに成長させ、兄弟の持つ経営権を手中に収めるまでを描いている。

スティーブジョブズの半生が描かれる。アシュトンカッチャーの方では全体的な彼を、マイケルファスベンダーの方では彼の知られざる一面を見ることができる。

スティーブジョブズと全く同時代を生きたマイクロソフトのビルゲイツが、ライバルとして切磋琢磨する様子が描かれる。よく考えたら、それが事実のはずなのに上記作品でそれが描かれないのが不自然である。

ただ、電話でビルゲイツに喧嘩を売るシーンなどはあります。やはり、あれだけの人物が映画化されていない方が不自然ですから、ビルゲイツはお金の力で何か圧力をかけてるんですかね。なんでも映画化するアメリカで、そこが不自然です。『バトル・オブ・シリコンバレー』はテレビ映画ですから、本格的な映画ではないわけです。いずれ映画化されることを期待したいですね。世界的成功を収めたソフトを映画化させるということは、ソフトパワーの相乗効果という意味でも、価値はありそうです。
また、『インターンシップ』という映画ではGoogleのインターンシップに挑戦する中年男性たちの物語がコメディチックに描かれますが、Googleも映画化してほしいですよね。その他、テスラなんかも、もうここまでくれば映画そのもの。Twitterや宇宙プロジェクトなんかを入れた彼の波乱万丈な人生を映画化することは、意味がありそうです。
4.『レスキュー』
日本語にすると『救命』という意味で、危機的な状況下におかれている者の命を救う事を指す。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『カリフォルニア・ダウン』
- 『バック・ドラフト』
- 『オンリー・ザ・ブレイブ』
- 『守護神』
- 『ワールド・トレード・センター』
- 『オーロラの彼方へ』

ヘリコプターを駆使して救助活動を繰り広げているロサンゼルス消防局の腕利きレスキュー隊員が主人公。カリフォルニアを巨大地震が襲い、人を救出しながら、崩壊しかけていたある家族が、生きる意志を固め直す様子が描かれる。

消防士の兄弟を主役に、火災現場での活躍と葛藤、謎の放火犯の正体を追うスリラー。

2013年にアメリカのアリゾナ州で発生した巨大山火事「ヤーネルヒル火災」に立ち向かった精鋭消防部隊、グラナイト・マウンテン・ホットショッツの実話を基に描く。

アメリカ沿岸警備隊の話で、過去に問題を抱えるベテランと、能力のある新米の、才能同士の衝突が見られる。二人はある共通点を持っていて、信念の高さゆえに目線が一致し、衝突していても、心では意気投合する。彼らが真剣だったのは、命がかかっているから。そして過去があるから。我々は最後、ケビンコスナー演じるこの男の行動に、魂を揺り動かされる。

アメリカ同時多発テロ事件で崩壊したワールドトレードセンターを舞台にし、実話を元に製作されたノンフィクション映画。

30年の時を越えた「声のタイムトラベル」で結ばれる親子の絆を描いたSFファンタジー・サスペンス。ニューヨーク市の消防士が父親であり、彼がある事件に巻き込まれるところから始まる。

また、シュワちゃんの映画である『コラテラル・ダメージ』も、主人公の男がロサンゼルスの消防士という設定です。あの場合は、タイトルにあるように事件に巻き込まれる形で始まり、その復讐のために立ち上がる男の様子が描かれるので、レスキュー活動がほとんど描かれません。ただ、途中で火が燃えているエリアでの対決シーンなどがあり、そこでは消防士ならではの知識で敵を倒そうとする様子が描かれます。
レスキューも、警察も、医者も、戦場カメラマンも、『無い方がいい職業』です。本当はそんな職業が活躍しない世界が理想。しかし、ある。ある以上は、いざというその時のために、日々の鍛錬に尽力しなければなりません。スポーツでは、『調子が悪かった』とか、『ちょっと昨日飲みすぎて』などという言い訳がまかり通ることもあるかもしれませんが、この手の世界では、それは一切通用しない。とてもシビアな世界ですね。
5.『モデル』
モデルだけで映画を作るのは難しいように見えるが、そういう映画もちゃんとある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ズーランダー』
- 『ジーア/悲劇のスーパーモデル』
- 『ネオン・デーモン』
- 『ファントム・スレッド』
- 『ココ・アヴァン・シャネル』
- 『イヴ・サンローラン』
- 『ラリー・フリント』

「3%の体脂肪率。1%の知能。」が公開時のコピー。男性ファッションモデル界のトップスター、デレク・ズーランダー。彼はキメ顔「ブルー・スティール」を武器に、長い間男性モデルの第一人者として君臨していた。

テレビ映画で劇場未公開の作品ではあるものの、アンジェリーナ・ジョリーの名前を一躍世間に知らしめたとして、ファンからは根強い人気を誇る。麻薬に溺れた実在のスーパーモデル、ジア・キャランジの人生を描いている。

ロサンゼルスを舞台とし、美貌と若さを兼ね備えた少女が嫉妬が渦巻くファッションモデル業界に飲まれる模様が描かれる。だが、その『嫉妬』の次元が一線を越えているため、子供が見ることはできない映画となっている。

1950年代のロンドン、オートクチュールの仕立て屋を、ダニエル・デイ=ルイスが演じる。彼が参考にしたブランドはバレンシアガ。内容的に、作ったドレスを着るモデルが登場するシーンがある。

ここまで来たらもうそう簡単には崩れない、伝説のブランド『シャネル』の生みの親の伝記映画。この映画では彼女の恋愛面に軸を置いて描かれるが、上記作品同様、彼女の作った洋服を着るモデルたちが登場するシーンがある。

20世紀を代表するフランスのファッションデザイナー、イヴ・サン=ローランの生涯を、同性の恋人で後援者でもあるピエール・ベルジェとの関係を通して描いている。これも前述同様である。

『ハスラー』の生みの親であるラリー・フリントの伝記映画。フリントのケンタッキー州での貧しい生い立ちから、合衆国最高裁判所のハスラー・マガジン対ファルウェル事件に基づく、ジェリー・ファルエル牧師との法廷闘争までを網羅している。この場合、ポルノ系のモデルが登場する。

モデルは浅薄なイメージがあります。なぜなら、『表面しか見られない』からですね。内面など度外視されます。ゆえに、痩せるべきときには有無を言わさず瘦せなければいけないし、それはそれで簡単なものではありません。しかし、オフの日になると『表面しか見ない浅薄な人』に目を付けられるし、自らも『武器』である表面を使ってそうした輩に近寄り、浅薄なカップルが誕生したりしてしまう、という負の連鎖が行われがちなのです。
もちろんそうじゃない人もいます。それは断言しておかなければなりません。しかし、誰だって表面しか見られない世界で生きていれば、そこばかり磨いて、内面をおろそかにしてしまうのではないでしょうか。スポーツ選手が、自分のスポーツに必要な訓練に夢中になるのと同じですよね。ただそんな中、ブルースリーは大学で哲学を専攻していたこともあり、西洋および東洋思想に精通していたばかりか、ナポレオン・ヒルからジッドゥ・クリシュナムルティのインド哲学まで幅広く研究しました。『表面しか見られない世界でも、内面がにじみ出る』事実に辿り着いた人は、稀有な存在感を発揮していますね。
6.『マジック』
手品、マジシャンをメインにした映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『グランド・イリュージョン』
- 『プレステージ』
- 『奇術師フーディーニ 〜妖しき幻想〜』
- 『マジック』
- 『俺たちスーパーマジシャン』

4人の才能あるマジシャンが、ある資産家をパトロンにつけ、ラスベガスのマジックショーで暴挙に出る。だが、例えばとある映画は、最後にネタ明かしのようなものがあり、まるで一つのマジックを観たかのような展開になっていることを考えると、このような映画を通し、不思議な感覚を得る。

過去の因縁によって互いに競い合う2人のマジシャンを描くサスペンス映画。エジソン自体は出ないが、デヴィッド・ボウイが時の人ニコラ・テスラを演じる。上記作品の説明の後に考えると意味が出る映画となる。

「アメリカで最も有名な奇術師」と言われたハンガリーの奇術師ハリー・フーディーニを描いた作品。彼と出会う女性と娘も、インチキ降霊術師としてイカサマショーをやっていて、そのショーから物語が始まる。

腹話術を使って人気を獲得した手品師。だが彼は徐々に、腹話術として語り掛けるその相棒たる人形に対し、特別な感情を持つようになっていった。いや、そうではない。これは、そういうことではない。この人形は喋る?いや、そんなはずがないのだ。

年時の友情で結ばれていたが現在は不和なラスベガスのマジシャン・コンビを、ジム・キャリーがライバルとなる不気味な「スーパー・マジシャン」を演じている。

手品を見る人は『驚きたい』と純粋に思っているものです。よって、タネがどうなっているかということを細かく追及する人はほとんどいません。映画もそれに似ていて、エンタメである映画を鑑賞する時、ほとんどの場合で『楽しみたい』と思っている。よって、エンタメ性の高い映画が興行収入が多い結果と結びついています。しかしその場合でも『分かりやすさ』が大きく関係してきて、『プレステージ』の監督のクリストファーノーランは、このほかにも『インターステラー』『メメント』『ダンケルク』『ダークナイトシリーズ』『インセプション』『テネット』等の映画を作っていますが、この中で人気なのは、やはり分かりやすさと、『その少し上を行く作品』となっています。
つまり、『テネット』ほど行くと難解すぎるし、『プレステージ』は時代的に共感ポイントが少ない。また、『ダンケルク』は戦争映画としてシリアスなため、エンタメ性は下がってしまいます。『インセプション』『インターステラー』ぐらいが最も分かりやすい内容と言えるでしょう。
7.『世界のデザイナー』
世界的な知名度があるデザイナーを描いた映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ココ・アヴァン・シャネル』
- 『イヴ・サンローラン』
- 『シングルマン』
- 『ズーランダー』
- 『フォードvsフェラーリ』
- 『ファントム・スレッド』

前述したように、ココシャネルの伝記映画となる。『シャネル』という彼女のドキュメンタリー映画もあり、そっちの方が盛衰を見ることができる。

前述したように、イヴサンローランの伝記映画となる。ここまで来ると、どうしてもアーティストと同性愛やドラッグという要素が、気になってしまう。

同性愛者の葛藤が描かれる。デザイナーは関係ないが、世界的なファッションデザイナーとして知られるトム・フォードの監督デビュー作としてピックアップ。

前述したように、モデルを主演にしたコメディ映画だが、多くの俳優・有名人が実名でカメオ出演している。そのトム・フォードやトミー・ヒルフィガーも出演している。

1960年代のスポーツカー耐久レースの世界で繰り広げられたフォード対フェラーリの覇権争いの実話を脚色した作品。マットデイモンが、1950年代後半に活躍したアメリカ人レーサーで、心臓病で引退後、カーデザイナーとなり、シェルビー・アメリカンを設立した人物を、クリスチャンベールが、破天荒なイギリス人レーサーを演じている。

前述したように、1950年代のロンドン、オートクチュールの仕立て屋を、ダニエル・デイ=ルイスが演じる。彼が参考にしたブランドがバレンシアガということで、ここに挙げられる。

デザインの世界は複雑で面白いですよね。例えば日本では鳥山明は『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』の作者であり漫画家として有名ですが、デザイナーとしての肩書も持っています。『ドラゴンクエスト』は彼がキャラデザインしている有名なゲームですが、色々な法則の力も働いていますが、このゲームは『人気RPGランキング』でいまだに1位を獲り続ける異様な人気を誇っています。これとファイナルファンタジーがトップ10のほとんどを占めているのは、前述したように『カテゴリーの法則』など様々な法則の力の効果もありますが、マジックの説明で前述した『分かりやすさ』、つまりシンプルイズベストの典型例のような、洗練されたクリエイティブです。
『銀河パトロール ジャコ』という短編漫画があるのですが、ドラゴンボール時代に背景を描くのが嫌いだったとか、そういうことを考えると、この漫画は背景の壁にとまっている虫にまで気を配って描かれている、一種の芸術的な領域に達している漫画です。締め切りに追われて漫画が描くのが嫌になった時代もある彼ですが、この漫画は楽しんで描いているのが伝わってきます。
描かれている内容はアラレちゃんと悟空少年時代を彷彿とさせる中身の薄いギャグ調なのですが、その内容も、キャラデザインも、背景もすべてが『シンプルな形に洗練されている』印象を受けます。私も模写をするのである程度わかりますが、あれを1コマ1コマ描こうと思ったら容易ではありません。デザインの世界もそうしてシンプルさが求められ、かつ『本当にシンプルなだけじゃ通用しない』という奥深さがあるように見えますね。
8.『演劇・舞踏』
演劇や舞踏をテーマにした映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ブラック・スワン』
- 『さらば、わが愛/覇王別姫』
- 『恋におちたシェイクスピア』
- 『アンナと王様』
- 『愛と喝采の日々』
- 『シンデレラ』
- 『アマデウス』
- 『ネバーランド』
- 『グレーテスト・ショーマン』

バレエ『白鳥の湖』の主演に抜擢され、潔白な白鳥と官能的な黒鳥の二つを演じることになったバレリーナが、プレッシャーにより徐々に精神が崩壊していく様を描いたサスペンス映画である。

日中戦争や文化大革命などを背景として時代に翻弄される京劇役者の小楼や蝶衣の目を通して近代中国の50年を描く。

『ロミオとジュリエット』の初演を背景とし、若かりし日のウィリアム・シェイクスピアと彼を信奉する上流階級の娘ヴァイオラとの恋愛を描く悲喜劇の恋愛映画。

マーガレット・ランドンが発表した伝記小説『アンナとシャム王』の元になったアナ・リオノウンズの手記『英国婦人家庭教師とシャム宮廷』を原作に映画化された作品である。『シャルウィダンス』が流れて踊るシーンがあるが、これがあっての『Shall we ダンス?』『Shall We Dance?』の2つの映画がある。

家庭に入ったディーディと、仕事一筋に生きるエマ。バレエ界を舞台に、対照的な2人の女性の生き方と、母娘の情愛を描く。

シンデレラが落としたガラスの靴を履いてもらうための舞踏会が開かれるシーンがある。

メインとはならないが、モーツァルトが遊ぶ娯楽的な施設で仮面舞踏会が開かれるシーンがある。

劇作家ジェームス・マシュー・バリーが、ピーター・パンのモデルとなった少年と出会い、その物語を完成させるまでを描いた実話を基にした、ヒューマンドラマとなっている。

19世紀に活躍した興行師、P・T・バーナムの成功を描くミュージカル映画。

舞踏というのは広義ではダンスという意味ですが、ダンスに関するレシピは他でまとめたので、併せてご確認ください。また、日本映画の『何者』という作品でも演劇で活躍する青年が描かれますし、『グッバイガール』では、マンハッタンを舞台に、貧乏役者と子連れのダンサーが結ばれるまでをコメディ・タッチで描いています。この映画の主演のリチャード・ドレイファスはこの作品でアカデミー主演男優賞とゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞しています。彼は『未知との遭遇』等でも有名な役者ですね。また、オードリー・ヘプバーンが最後に出演した映画でもある『オールウェイズ』でも主演を務めています。
9.『ドイツが誇るアーティスト』
ドイツ人に限定してもいくつかの作品をピックアップできる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『不滅の恋/ベートーヴェン』
- 『アマデウス』
- 『ゲーテの恋 〜君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」〜』
- 『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』

作曲家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの生涯を題材としている。彼の生まれた1770年は、ドイツがまだ『神聖ローマ帝国』だった時代である。

作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの物語を描く。彼の生まれた1756年も同様に、神聖ローマ帝国である。

ドイツの文豪ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテが自らの経験をもとに描いた小説『若きウェルテルの悩み』の誕生にまつわる恋愛を描いた青春恋愛映画である。彼が生まれたのは1749年。このあたりの時代のドイツには、これだけの天才アーティストたちが揃っていた。

19世紀前半のイタリアの伝説的天才ヴァイオリニストであるニコロ・パガニーニの波瀾万丈の半生を、「現代のパガニーニ」とも言われる人気ヴァイオリニストでモデルのデイヴィッド・ギャレットの主演および製作総指揮で映画化した音楽伝記映画である。

ビザンツ帝国というのは『東ローマ帝国』のほうでビザンティウム(コンスタンティノープル)を都にしたためにつけられた通称。あくまでも通称ですが、西の『神聖ローマ帝国』、東の『ビザンツ帝国』として覚えられることが多いですね。西ローマ帝国が『神聖ローマ帝国』と呼ばれるまで『帝国』とか『ローマ帝国』と呼ばれていたので、それと区別するためにこう呼ばれたのかもしれません。『西ローマ帝国内の、東フランク(ドイツ)』の成立から、1806年まで続く国のことを『神聖ローマ帝国』と言います。
『神聖ローマ帝国』の起因は、800年のカール大帝戴冠以降、962年のオットー1世戴冠以降の2つで意見が分かれているようです。更に厳密には『神聖ローマ帝国』という名称自体は、1254年から使うようです。1254年、ローマ王ヴィルヘルム・フォン・ホラントによって『神聖ローマ帝国』の国号が初めて正式に用いられます。しかし『神聖ローマ帝国の始まり』となると、その800年、962年が用いられます。しかし、『神聖ローマ帝国の初代皇帝』という肩書を持っているのは、カール大帝とオットー1世の両者ということになります。
『正式には1254年からだが、あの時からこの帝国の基礎は作られていた。』という感じでしょう。東フランク王国が『神聖ローマ帝国』になり、そこから1861年にイタリアが独立し『ドイツ』になりました。更に細かく言おうと思えばもっとあり、色々と複雑な構図ですが、一つ言えるのは、476年にのオドアケル(ゲルマン人)を筆頭に、
- ゲルマン人
- ノルマン人
- スラヴ人
がローマに流入したことが、イタリア、フランス、イギリス、ドイツ、ロシアといった現在のヨーロッパにおける様々な国を作った起因だったということになります。
10.『ファッション』
ファッション関係の仕事をテーマにした映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ファントム・スレッド』
- 『イヴ・サンローラン』
- 『ココ・アヴァン・シャネル』
- 『尚衣院-サンイウォン』
- 『プラダを着た悪魔』
- 『クルエラ』
- 『パリの恋人』

前述したように、1950年代のロンドン、オートクチュールの仕立て屋を、ダニエル・デイ=ルイスが演じる。

前述したように、20世紀を代表するフランスのファッションデザイナー、イヴ・サン=ローランの生涯を、同性の恋人で後援者でもあるピエール・ベルジェとの関係を通して描いている。

前述したように、シャネルの伝記映画となる。

李氏朝鮮。16代国王英祖の時代。当時の衣服を担当した人間の中には、もちろん王や王妃といった最上級の人間の衣服を扱う者もいた。では、そんな人物から見た王宮の実態とは。

著者のワイズバーガー自身も主人公と同様、『ヴォーグ』で編集長アシスタントをしていた経歴を持つ。この作品は彼女の実体験が基となっているとされ、同誌のカリスマ編集長アナ・ウィンターが作中に登場する編集長のモデルであるという噂がある。だが、ワイズバーガーはこれを否定している。

ディズニーのアニメーション映画『101匹わんちゃん』の悪役クルエラ・ド・ヴィルの若き日の姿を描くオリジナルストーリー。ファッションの才能を持っていたクルエラの闇堕ちする以前の純粋な時代から、闇堕ちする経緯が描かれる。第94回アカデミー賞で衣裳デザイン賞を受賞している。

全体的にはヘプバーン演じる女性の恋愛物語だが、冒頭はファッション雑誌会社の企画の流れがある。編集長が「ファッションに興味のない女性のための服」という特集を発案し、目をつけられたのが古本屋にいた彼女だった。

ファッションというのは不思議ですね。私も20代前半までは表層に囚われていましたから、『高い物ほど自分の価値を表現するのにぴったりだ』として、ブランド物に依存していました。事実、人には簡単に手が出せない物を身に着けていれば、差別化ができますからね。たった一度の人生を生きていて、その命の価値を証明したいために、そうして自分の身分証明をブランド物に託して表現していたわけです。
しかし、ある時アルマーニの試着室で、目の前の鏡に映った姿はどうでしょう。醜く太った体なのに、タイトなジーンズを無理やり履いて格好つけようとしている。その時私ははじめて、自分のファッションを客観視できましたね。本当に格好いい人は、白いTシャツにジーンズだけでも様になる。私は洋服に『着せられている』だけのピエロだったのです。
11.『プラダを着た教皇』
『ヴォーグ』のカリスマ編集長アナ・ウィンターに関する作品がある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『プラダを着た悪魔』
- 『ファッションが教えてくれること』

まずは前述したように、この作品である。

そしてこれが、『ヴォーグ』の編集長アナ・ウィンターと雑誌編集に密着したアメリカのドキュメンタリー映画。

『プラダを着た悪魔』の原作の著者であるローレン・ワイズバーガーが、彼女がモデルではないと発言していますが、どう考えても彼女だろうということになっているわけですね。よって、まだこの作品を観ていない人は先にドキュメンタリー映画の方を観て彼女の立場をより理解してからにすることで、更に深い奥行きで映画を楽しめるでしょう。
12.『僧侶』
ここで言う僧侶とは、お坊さんや修道女など、幅広い立場を指す。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『天使にラブ・ソングを…』
- 『空海』
- 『あなたを抱きしめる日まで』
- 『禅 ZEN』
- 『ハミングバード』
- 『マザー・テレサからの手紙』
- 『奇跡のひと マリーとマルグリット』
- 『尼僧物語』
- 『クンドゥン』
- 『俺たちは天使じゃない』

殺人の現場を目撃したしがないクラブ歌手が、かくまわれた修道院で巻き起こす騒動を描いたミュージカル・コメディ。日本でも大人気で、金曜ロードショーの人気作品投票で上位に来るほど。

空海入定1150年を記念して全真言宗青年連盟映画製作本部が東映と提携して製作。当時のままの遣唐使船を建造した他、空海が密教を授けられた地である中国西安に大ロケーションが敢行された。『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』もあるが、彼を知るならこの作品の方がいいだろう。

10代で未婚の母となり、幼い息子と強制的に引き離された女性フィロミナ・リーの実話を綴ったマーティン・シックススミスのノンフィクション本を原作としている。フィロミナ・リーは若かりし頃、婚前交渉で妊娠したことがあり、カトリックの厳しい戒律により修道院に収容された。

鎌倉時代初期の禅僧であり、曹洞宗の開祖である道元禅師の生涯を描く。大谷哲夫の小説『永平の風 道元の生涯』を原作とする。

軍法違反を犯した兵士が無人偵察機「ハミングバード」に監視されてしまっていて軍から逃亡する物語。なぜここに出てくるかというと、ここに出てくる修道女とのやり取りが、何とも言えない感慨深さがあるからである。

マザーテレサの伝記映画となる。なぜ彼女はガンジー、インドの初代首相ネルーの次に、三番目にインドで国葬されたのだろうか。すべてのクリスチャンが直視すべく、真の信仰とは何か。

ヘレンケラーの『奇跡の人』の上記作品の影響を強く受けている監督の作品で、これも実話だ。しかも全く同じケースで、教師の立場が修道女の女性に代わっている。ヘレン・ケラーだけがこの症状を背負って生きているわけではないのだ。

修道院に入りカトリックの教えに従い良き尼僧であろうとするものの、心の葛藤が捨てきれず還俗するまでの17年間の尼僧の物語をオードリー・ヘプバーンの主演で描く。実在のマリー=ルイーズ・アベ(シスター・ルーク)の半生が描かれている。

チベットの最高指導者ダライ・ラマ14世の、インド亡命に至るまでの前半生を描いた伝記映画で、ダライ・ラマ14世自身がさまざまなアドバイスを提供した。出演者はダライ・ラマの甥の息子が主役を演じて、母親役もダライ・ラマの実母の親族など、俳優としては素人の亡命チベット人が大多数をしめた。

カナダとの国境に近いアメリカ東部のとある刑務所。場所的に、国境を越えてカナダに行けば無罪放免だと考えた二人の男が脱獄を図る。だが、国境を越えるための手続きの際に、自分たちの身分を神父と偽ったため、折から2人の神父が派遣される予定だった教会に送られてしまう。

この中で圧倒的に教訓性が高いのは『禅 ZEN』・・等と書きたかったのですが、正直どれも同じレベルとして比肩しあっています。『空海』『マザー・テレサからの手紙』『奇跡のひと マリーとマルグリット』『尼僧物語』『クンドゥン』、これらは相当見ごたえがある映画ですね。確かに、『尼僧物語』と『禅 ZEN』で描かれている教えは極めて崇高で高潔。正直、『人間の最高到達地点』について触れていると言っても過言ではありません。ちなみに私は無宗教ですよ。
しかし、『マザー・テレサからの手紙』『奇跡のひと マリーとマルグリット』だって同じぐらいすごいし、『クンドゥン』のダライラマ14世の優れた人格も知っていますから、ここにあるのはすごい映画ばかりです。それだけじゃありません。『天使にラブ・ソングを…』は大人気作品ですし、『ハミングバード』はジェイソンステイサムに目が行きがちですが、シスターの取った行動が高潔でした。そしてデニーロとショーン・ペンの『俺たちは天使じゃない』も、何とも言えない哀愁がある隠れた名作です。うーむ!やはり高潔な教えが軸や背景にあったりして少しでも関与していると、全体的に締まるんでしょうかね。
13.『天体を観る人』
天体を観る人の映画はもっとあってもいい。我々が生きている間かは知らないが、これからは宇宙の時代になる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アレクサンドリア』
- 『天地明察』

西暦4世紀、キリスト教が定着し異教の排斥が行なわれ始めた時代の、女性天文学者ヒュパティアの学問に殉じた半生をアレクサンドリアを舞台に描く。彼女は天動説に疑問を感じ、何らかの地動説を肯定できる理由を模索し続けていた。

江戸時代前期の囲碁棋士で天文暦学者の安井算哲(渋川春海)の生涯を描く。まだコペルニクスの地動説が知られていなかった時代の日本に、天体の運行を観察し日本独自の正しい暦を作り出そうと試みた一人の男がいた。

391年のエジプトアレクサンドリア。キリストが亡くなってからおよそ400年後のこと。ヒュパティアという女性の天文学者がいました。彼女はガリレオやコペルニクス同様、天動説に疑問を感じ、地動説に焦点を当てて真実を見極めようとしていましたが、時代がまずかった。時のローマ皇帝テオドシウス1世は、キリスト教徒以外の人間を迫害し、ローマ帝国においてキリスト教の地位を絶対的なものにしようと画策。一つ言えるのは、彼女が死んでから800年経ってから、彼女が見抜いたことが真実であったことが証明されたということです。
14.『証券会社』
証券会社とは、有価証券(株式や債券など)の売買の取次ぎや引受けなどを行う企業のこと。『株を買いませんか?』等と、お客に販売するということだ。
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- 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
- 『ウォール街』
- 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』

ジョーダン・ベルフォートの回想録『ウォール街狂乱日記 – 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』(The Wolf of Wall Street)を原作としたマーティン・スコセッシ監督作品。日本公開版ポスターのキャッチコピーは「貯金ゼロから年収49億円 ヤバすぎる人生へ、ようこそ。」。

出世願望の強い若手証券マンと、冷酷かつ貪欲な投資家による企業買収を描いた金融サスペンス。2010年には続編『ウォール・ストリート』がある。作品は実際のウォール街にも大きな影響を与え、主人公である投資家、ゴードン・ゲッコーに憧れて投資銀行に入社する者や、ゴードンのファッションを真似る者などが後を絶たなかった。

2004年から2009年頃までの『サブプライムローン』による金融ショックを軸にする。多くの人が家を売ったり、職を失い、死んでしまうようなことにも発展した世界的悲劇だったが、その中でひときわ目立つ行動を取る数人の男たちがいた。彼らの考え方は、一見に値する。

株式投資やFX投資の専門書に一通り目を通すと、専門用語などはもちろんたくさん出てくるのですが、『それを知っただけでは利益は出せない』という事実に辿り着きます。例えばルソーが、『慣習とは反対の道を行け。そうすれば常に物事はうまくいく。』と言っていますが、こういう言葉の意味を理解していなければなりません。つまり、周囲や常識、流行といった『大きな流れ』に支配されないような、自分を律する強い心と見識が問われるのです。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』を観ればそれがわかります。クリスチャンベールとブラッドピットが演じていた人物が、ちょうどそういう人物でした。前者は変人扱いされていたし、後者は『よく目を凝らさなければ辿り着かない情報』に辿り着いていた。往々にしては、周囲にある玉石混交の情報は、企業や特定の人物の利益になるものであふれているものですが、その中から真の利益に繋がる情報を精査して見極めているような人が、投資先や『退き際』を間違えないわけですね。
15.『弁護士』
弁護士をメインにした映画をピックアップ。
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- 『ザ・ファーム 法律事務所』
- 『リンカーン弁護士』
- 『真実の行方』
- 『砂上の法廷』
- 『ア・フュー・グッドメン』
- 『シビル・アクション』
- 『ジャスティス』
- 『ジャッジ 裁かれる判事』
- 『アミスタッド』
- 『レインメーカー』
- 『チェンジングレーン』
トムクルーズが弁護士を演じる。税務方面を得意とする法律事務所から初年俸8万ドル+ボーナスの給料や、手厚い福利厚生などの破格の条件を提示され、大喜びで就職する。事務所の家庭的な雰囲気もあって妻とともに新しい生活を始めるが、あるきっかけから大きな不正を見つける。

マシューマコノヒーが弁護士を演じる。高級車リンカーンの後部座席を事務所代わりに使う人物で、破天荒気味だが、シリアスな事件を通して弁護士としての正義の血が騒ぎ始める。

主演のリチャード・ギアが、依頼人の無罪を信じるシカゴの弁護人を演じている。エドワードノートンはアカデミー助演男優賞にノミネートされ、ゴールデングローブ賞映画部門助演男優賞を受賞。彼の才能を発掘した映画とも言える。

キアヌリーヴスが弁護士を演じる。この作品は90分程度で時間は短いが、『最後』まで観ることを推奨する。

ハーバード出身だが法廷経験がない弁護士をトムクルーズが演じる。被告2人は軍隊内の落ちこぼれに対する通称「コードR」の遂行を命じられていた。ジャック・ニコルソン演じるネイサン・R・ジェセップ大佐が放つセリフ「You can’t handle the truth!(『おまえに真実は分からん!』)」は、アメリカ映画の名セリフベスト100において29位にランクインされている。

1980年代にマサチューセッツ州ウーバンで起きた環境汚染に対する損害賠償訴訟に関わった弁護士ジャン・シュリクマンの活動をまとめたジョナサン・ハー原作のノンフィクションを映画化。ジョントラボルタが拝金的な弁護士を演じる。だが、後半になるにつれて態度に異変が起き始める。

若き弁護士が、腐敗した法曹界の真実を問おうとする法廷ドラマ。アルパチーノが弁護士を演じる。

ロバート・ダウニー・Jrとロバート・デュヴァルが親子を演じ、デュヴァルがアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。前者が弁護士で、後者が老齢の裁判官を演じる。両者に確執があり、母であり妻の死を通して久しぶりの再会をするところから始まる。

アミスタッド号事件を題材にスティーヴン・スピルバーグが映画化。その内容は史実を忠実に再現したとされ、『シンドラーのリスト』に続く歴史映画の傑作として高い評価を得た。マシューマコノヒーが弁護士を演じる。

マットデイモンが弁護士を演じる。ジョン・グリシャムの小説『原告側弁護人』を映画化。タイトルの「レインメーカー」は、金を雨に例え、雨が降るように大金を稼ぐ弁護士を意味している。

ベンアフレックが弁護士を演じる。車線変更(チェンジング・レーン)による些細な接触事故をきっかけに激しく憎しみ合うようになる二人の対照的な男の姿を描いている。

こうして並べてみると弁護士を演じている役者が錚々たる人物ですね。難しい内容だからこそ、パンチ力と求心力のある人物が抜擢されるのかもしれません。映画として成立させるために、エンタメ性も引き出さないといけませんからね。
共通点としては、『拝金的あるいは浅薄な弁護士が、シリアスな事件を通して正義の心を揺り動かされ、真の正義に目覚める』というパターンが多いですね。弁護士や医者は報酬が高いので、それ目的の人物も存在する現実は世界共通であるようです。しかし、心底の部分では正義の心を持っていて、歪み狂った現実に直面した時、『義と利』のどちらを取るかという選択肢を求められ、映画になるような選択をするということです。
16.『キャスター・ジャーナリスト』
ニュースキャスターやジャーナリストに関係する映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ニュースの天才』
- 『ニュースの真相』
- 『インサイダー』
- 『スポットライト 世紀のスクープ』
- 『ハンティング・パーティ』
- 『フロスト×ニクソン』
- 『恋とニュースの作り方』

知らない人のために書かないが、1998年に起きたアメリカの権威ある政治雑誌『ニュー・リパブリック』の記者スティーブン・グラスの、ある事件について描いた作品となる。

2004年アメリカ大統領選の数ヶ月前、CBSの人気番組『60 Minutes II』のプロデューサを務めるメアリー・メイプスは部下たちと共に、ジョージ・W・ブッシュ大統領が従軍中に有利な扱いを受けていたという疑惑を追っていた。

CBSの人気ドキュメンタリー番組『60 Minutes』のプロデューサーがアメリカのタバコ産業の不正を告発する内容。TVプロデューサーと大手タバコ会社副社長を描いた社会派ドラマで、実話が基になっている。煙草の依存性について、それを知っていて販売していたかどうかが、論点となる。

映画は2003年にピューリッツァー賞を公益報道部門で受賞した『ボストン・グローブ』紙の報道に基づき、アメリカの新聞社の調査報道班として最も長い歴史を持つ同紙「スポットライト」チームによる、ボストンとその周辺地域で蔓延していたカトリック司祭による性的虐待事件に関する報道の顛末を描く。

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の戦争犯罪人を追うアメリカ人ジャーナリストをコミカルに描くが、行われていることは壮絶である。

1977年に放送されたイギリスの司会者デービッド・フロストによるリチャード・ニクソン元アメリカ合衆国大統領のインタビュー番組を描いた作品。大統領辞任後のニクソンと、有名番組の司会者であるフロストの緊張感ある対談。この人物は、FBI創始者のフーヴァーもお手上げした人物。すると、『ディープスロート<フーヴァー<ニクソン<フロスト』と言っても差し支えない話になってくる。

朝のニュース番組のプロデューサー(レイチェル・マクアダムス)が、低視聴率の番組を終わらせないために、有名なキャスター(ハリソン・フォード)を雇い奮闘する姿を描く。

イギリスの司会者デービッド・フロストがFBI創始者のフーヴァーもお手上げした人物で、『ディープスロート<フーヴァー<ニクソン<フロスト』という力関係があるとすると、キャスターやジャーナリストといった職業は大きな力を持っていることになります。しかし、実際には彼ら単体というよりは、『彼らのバックにいる存在』が大きな力を持っているということでしょう。それはつまり、群衆であり国民ですね。
例えば、フランス革命とはそういう大多数の人々が奮起したことで、一国の王の首をギロチンに乗せる結果になりました。また、諸葛亮孔明が『レッドクリフ』でやったことも近いですね。とにかく重要なのは『個人の力には限界がある』ということを謙虚に受け止めることですね。そうすれば『より大きな力』を借りる発想に繋がり、莫大なエネルギーを動かすことができます。『ペンは剣よりも強し』。
17.『コメディアン』
芸人やスタンドアップコメディアン等のコメディアンに関係する映画をピックアップ。
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- 『火花』
- 『キング・オブ・コメディ』
- 『ジョーカー』
- 『レニー・ブルース』
- 『レイジング・ブル』
- 『パンチライン』
- 『チャーリー』
- 『マン・オン・ザ・ムーン』

お笑いタレントの又吉直樹が書いた初の中編小説で、板尾創路監督により映画化された。売れない芸人が人気芸人になるために奮闘する模様が描かれる。

デニーロの最高傑作と名高い名作。だが、これも『ザ・ファン』も興行的には失敗している。それで言えば『となりのトトロ』もそうだ。だが、そう考えると興行的な結果は作品の価値に影響しないことが見えてくる。

上記作品と類似が認められている作品。伝説のヴィラン『ジョーカー』誕生の秘話が展開される。

1950年代後半から1960年代前半にかけて、それまでタブーとされていた政治、宗教、人種差別、同性愛、中絶、セックス、麻薬、広告批判、貧困などアメリカ社会の抱える矛盾をテーマに過激なトークショーを行ない人気を博した毒舌漫談家レニー・ブルースの生涯を描いた。

実在のプロボクサー、ジェイク・ラモッタの自伝映画。彼は元世界ミドル級王者で、「ブロンクス・ブル」や「レイジング・ブル」のニックネームを持つが、KO率は28%とそれほど高くなく、映画でも『最強ボクサー』としての演出はない。引退後はバーを経営し、コメディ芸人と俳優に転身。映画に出演するなど活躍した。

スタンダップ・コメディアン(漫談家)を目指すニュージャージーの専業主婦ライラの奮闘が描かれる。地味に見え、意外と面白い。

1920年頃。チャーリー・チャップリンの生涯を描いた伝記映画。彼に憧れたエンターテイナーは数知れず。ウォルト・ディズニーは1920年代に、チャップリンに憧れて映画を作りたいと言い、キューブリックも「どちらかを選ばなければならないとしたらチャップリンだ」と言って彼に非常に強く影響を受けたと言っている。

風変わりなコメディアンとして人気を博していた若くして癌で亡くなった実在のコメディアン、アンディ・カウフマンの伝記映画。

コメディアン出身にはロビン・ウィリアムズや、『ハングオーバー』などで有名なザック・ガリフィアナキス、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』等で有名なジョナ・ヒルなどがいます。日本の芸人は映画になると結構シリアスな演技をすることが多いので、彼らのように高いエンタメ性を発揮することはあまりないですね。北野映画に関しても、たけし軍団のメンバーが出てそれぞれのノリを展開しますが、いつの日からかその笑いはガラパゴス化し、時代遅れになっている印象です。
その点、『パラサイト』等で思わず笑ったのが、北朝鮮のアナウンサーの物まねをしたりするシーン。こちらとしても、別に区別差別なく自然に観ていて、自然に笑ってしまうのですから、世界規格のコメディは少し日本のそれとはエリアが違う印象ですね。ただ、現在はyoutubeで昔の映像などを観る外国人が増えているのですが、その中に志村けんなどのドリフターズのコントを観て爆笑する動画が出回ったりしています。
ベタベタのノリですが分かりやすい。世界規格というのは『シンプルで分かりやすい』ことが重要です。以前、『PPAP』が流行したとき外国人が、『単語が3つしか出てこないだろ?シンプルなのはいいことだよ』と言っていました。松本人志の言うように日本のお笑いのレベルは高いのは事実で、言い方を変えれば世界規格は『幼稚』ですが、その幼稚さの中にある『シンプル・イズ・ベスト』という普遍的な真理の威力には、敵わないのかもしれません。
18.『様々な職場』
最後に、前述以外の様々な職業をまとめてピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『カンパニー・メン』
- 『マイ・インターン』
- 『女神の見えざる手』
- 『舟を編む』
- 『リプレイスメント』
- 『マーシャルの奇跡』
- 『ゼロ・ダーク・サーティ』
- 『ドリーム』
- 『ザ・エージェント』
- 『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』
- 『ショコラ』
- 『マイレージ、マイライフ』
- 『ヴェルサイユの宮殿庭師』
- 『武士の家計簿』

リーマン・ショックを機にリストラされたエリートサラリーマンが仕事や家族について見つめ直すヒューマンドラマ。

若い女性とその部下になった70歳の男性、2人の世代を超えた交流を描いている。ニューヨークで女性向けファッション通販サイト『About The Fit』を運営している女社長をアンハサウェイが、40年間も電話帳の会社で働いていた70歳の老人役を、ロバートデニーロが演じている。

ジェシカチャスティンが、政界で畏敬の念を持たれるほど有能なロビイストを演じる。ロビー活動とは特定の主張を有する個人または団体が政府の政策に影響を及ぼすことを目的として行う私的な政治活動であり、それを行うのがロビイストである。

出版社に勤める男が、新しく刊行する辞書『大渡海』の編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられ、個性豊かな編纂者たちが辞書の世界に没頭していく姿を描いた作品。「辞書は言葉の海を渡る舟、編集者はその海を渡る舟を編んでいく」という意味でこの書名が付いている。

フットボールの代理選手、寄せ集めのチームが活躍する物語。寄せ集められたばかりでお互いを知らない同士は当然まとまりがなく初戦は負けてしまうが、徐々に奮起し始め、力を発揮し始める。

1970年11月に起きたサザン航空932便墜落事故で選手とコーチの大半を失ったマーシャル大学アメフト部の復活の実話に基づいている。アメフト部復活のためにやってきたコーチをマシューマコノヒーが演じる。

2011年5月2日に実行された、ウサーマ・ビン・ラーディンの殺害にいたる経緯を描いた、実話を元に作られたフィクション映画。主役のCIA女性エージェントはジェシカ・チャステインが演じ、第85回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、第70回ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞した。

トムクルーズ演じる有能なスポーツ・エージェントのジェリー・マグワイアは、高価な年俸のみを追求する会社の方針に疑問を持ち、提案書を提出するがあっさりとクビになってしまう。

選挙戦を控えた大統領のセックススキャンダルをもみ消すために暗躍する揉み消し屋を描く。コメディ映画だが、デニーロとダスティンホフマンの豪華共演が見られるだけで贅沢な作品である。

南米から受け継がれるチョコレートの効能を広めるため世界中を旅している母と娘。フランスのとある村に、チョコレート店を出すことになるのだが、それが原因で宗教問題にもつながるひと悶着が起きていく。

主人公は人事コンサルタント会社で働いており、雇用主に代わってレイオフや解雇を宣告するために米国中の事業所を飛び回っている。ほとんど自宅に戻らず、旅を楽しみ、アメリカン航空史上7人目で最年少の1000万マイル達成者となることを目標にしている。

1682年のフランスに、サビーヌ・ド・バラという庭師がいた。当時の王はルイ14世だ。内容としても、彼のような『雲の上に存在』にいる人間から白羽の矢を立てられた軽いシンデレラストーリーのような話だから、主人公は庭師となる。

加賀藩の下級藩士で御算用者(会計処理の役人)を務めた猪山家に残された、約37年間の入払帳や書簡をもとに猪山直之、成之(父子の家庭の日常生活や武士階層の風習を分析している。『会計をする武士たち』という奇妙な光景が映し出されるが、当時現実にそういう光景があったのである。時代は1842年頃だ。

その他にもたくさんの職業を描いた映画があります。なんせ、人が出ている以上その人はなんらかの職業に就いていますからね。今回はなるべくユニークな職業をピックアップしましたが、また特徴的な職業があったらここに加えていきます。
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