MOVIE RECIPE
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当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『立ち上がる男たち』
まずは男性編から見てみよう。男にはテストステロンという男性ホルモンが女性の20倍以上あり、これはほとんど攻撃性に繋がっている。ゆえにこういう言葉があるのだ。『男なら、立ち向かえ』。
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- 『十三人の刺客』
- 『ブレイブハート』
- 『パトリオット』
- 『300 〈スリーハンドレッド〉』
- 『七人の侍』

徳川幕府に大政奉還させた坂本龍馬たち然り、『洗濯しなければならない世界』が広がっていた場合、誰かが立ち上がらなければならない。この男たちもまた、そうした決意のもと、集まった集団だった。

スコットランドをイギリスから独立させるために立ち上がった、実在の人物ウィリアム・ウォレスの生涯を描く。あの哀愁ある印象的な笛の音色が、忘れられない。
- アバディーンにあるウォレスの像

これもメル・ギブソンで、アメリカ中がイギリス帝国に対する独立戦争に加わり始めた渦中を描く。彼の場合は過去の経験もあって乗り気になれないが、『やるしかない事件』が起き、立ち上がる。その意味で、この映画では『二大対決』が行われる。

紀元前480年、ペルシア帝国はスパルタ王レオニダスの元に服従を要求した。だが、レオニダスはこれを拒否。そして、この世界の男たちを震撼させる、『命懸けの戦い』が始まる。確かに暴力だ。だが、この時代なのである。男をやっていて彼らから目を逸らすのは、腰抜けだ。

黒澤明の映画は時代背景がしっかりしている。よって、キューブリックの『バリー・リンドン』の際、その内容でファンレターを出したという。『素晴らしい』と。よって、これもそうした考察が必要になってくる。戦国時代末期に、戦によりあぶれて盗賊と化した野武士たちのせいで、村が脅威に晒されている設定だけでも、覚えたい。

テストステロンの話をしましたが、これによってクラクションを鳴らす9割が男性であることが分かっています。かつ、女性弁護士や女社長など、タフな仕事でバリバリ働く女性には、テストステロンが多いというデータもあります。FPSゲームなどでも、男性は普通に腹を立てますが、女性は結構撃たれても『いてて!』とか言って笑ったりして、響いていなかったりします。『やり返してやる!』という強い意志は、まずは男性側に大きく存在すると言えます。
2.『立ち上がる女たち』
しかし、立ち上がるのは男だけではない。
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- 『スタンドアップ』
- 『エリン・ブロコビッチ』
- 『ジョイ』
- 『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』

1988年に行なわれた世界初のセクシャルハラスメント訴訟が描かれる。やはり、世界初というところがポイントだ。それまでの人類の歴史の中で、一体どれだけのセクハラが行われてきて、それが闇に葬られてきたか。タイトルはまさに、スタンドアップ。

エリン・ブロコビッチという女性がとある問題に立ち向かい、歴史的な偉業を成し遂げる。実話だから面白さは折り紙つきだ。

アメリカの女性ジョイ・マンガーノの半生を描いている。彼女が一体どういう人物で、何をしたのかということも含めて楽しみたい。かなり教訓性に富んでいて、日本で上映スルーになったのがもったいない話だ。

1960年代の公民権運動を背景とし、ミシシッピ州に住む若い白人女性のスキーターと2人の黒人のメイドの関係を描く。黒人差別の激しい時代に、特に黒人差別の激しい南部のミシシッピという場所で、やはり差別が行われる。だが、立ち向かうことを決意するのだ。

先ほどのテストステロンの話で言えば、女性はその濃度が20分の1だといいます。よって穏やかな性格が多い。しかしその一方で、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンがありますから、そのバランスの問題で肌荒れや不定愁訴などの問題を引き起こしてしまいます。男女ともに、それぞれの特徴を持っているんですね。その生理現象が運命づけられているように、運命に従うような習性がつきがちで、女性は占いを好む傾向もあります。しかし、そのせいで同調路線に走りすぎ、理不尽のなすがままになることも。やはりどこかで、立ち上がらないといけないときがあるのです。
3.『巨大不正を許すな』
時には、国家が巨大な不正をしている時がある。もちろん触らぬ神に祟りなしだ。だが、本当にそのままでいいのか。
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- 『インサイダー』
- 『クイズ・ショウ』
- 『ニクソン』
- 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
- 『ザ・シークレットマン』
- 『大統領の陰謀』
- 『大いなる陰謀』
- 『スポットライト 世紀のスクープ』
- 『華氏911』
- 『華氏119』
- 『疑惑のチャンピオン』
- 『バグダッド・スキャンダル』
- 『記者たち 衝撃と畏怖の真実』
- 『ニュースの真相』
- 『ザ・レポート』
- 『グッドナイト&グッドラック』

フィリップモリスなどで有名な大手のたばこ会社が、たばこの依存性や中毒性、有害性をよく理解した上でたばこを宣伝し、販売しているという事実を知ったジャーナリストが、この巨大権力に挑む。

1950年代に実在したNBCの人気テレビ番組『21(トウェンティワン)』をめぐるスキャンダルを、伝説の俳優ロバート・レッドフォードが監督して映画化した。当時の人気を考えると、ここで不正は行われてはいけなかった。それだけ影響力がある番組だったのだ。ハーバードを首席で出るような捜査官の男と、クイズショウの実力者が頭脳戦を展開するあたりが、見ものだ。

ウォーターゲート事件やベトナム戦争など、数々の大騒動を起こした大統領ニクソン。彼を演じられるのはアンソニー・ホプキンスしかいない。重鎮たる威厳とハンニバルの狂気、だがホプキンス自身には知性があるから、傲慢な猛者であり、しかし大統領でもったニクソンを演じるのは彼しかいないのだ。

よって、これらの映画はセットで観るといいだろう。どれもトップ俳優が演じるから、まとめて観ると考えるならかなり豪華な映画となる。
- 駆逐艦「マドックス」から撮影された3隻のP-4魚雷艇

FBIのフーヴァーの側近の人物だった男が描かれる。フーヴァーとニクソンはセットで考えた方がいいくらい、この時代の権力の頂点にいた。実際は、ニクソンがフーヴァー(の持っていた情報)を恐れていたという関係だったという。

これはロバートレッドフォードとダスティンホフマンが、そのニクソンの不正に迫る映画だ。ウォーターゲート事件である。

イラク戦争の真っ只中にメリルストリープ、ロバートレッドフォード、トムクルーズというトップ俳優がこの手の映画に出ているというところがポイントである。政治的、と言えば一気に嫌がる人がいるだろうが、しかし自分の大切な知り合いが次々と戦争に繰り出され、かつ無実の人が戦地で死んでいる事実がある以上、こうして立ち上がって『問う』映画は、価値が高い。

ミステリー調にもなっているから、あまりここで書かない方がいい。だが、衝撃の事件を知ることになる。これは、実話である。

これはアメリカ同時多発テロ事件へのジョージ・W・ブッシュ政権の対応を批判する内容を含むドキュメンタリー映画。

そしてこれは、ドナルド・トランプ大統領を題材としたドキュメンタリー映画だ。どちらも衝撃的なシーンがあり、どんな映画よりも説得力があるかもしれない。

ツール・ド・フランスという自転車ロードレースがあるのだが、この大会で長きにわたってある種『黙認』されていた巨大不正行為に迫る。

国連史上最悪の政治スキャンダルとされる、困窮するイラク国民を救うはずの夢の人道支援プログラム「石油食料交換プログラム」の裏で行われていた不正が暴かれる。7兆円という規模の支援金が動いたが、約2000億円を超える汚職が明らかになるのだ。個人的に、極めて注目に値する事件だと見ている。それはまた別の機会に説明章。

イラク開戦をめぐる「大量破壊兵器」捏造問題を実話を元に描く。『華氏911』がジョージ・W・ブッシュ政権のぞんざいな政治行為を暴いたわけだが、その中にはこうした問題もあった。「トンキン湾事件」といい、アメリカはかなりこういう強引すぎるところがある。

そしてこれは、そのジョージ・W・ブッシュ大統領が従軍中に有利な扱いを受けていたという疑惑を追及するジャーナリストの映画。

CIAの勾留及び尋問に関するプログラムを調査するチームの話。チームはCIA職員との接触を禁じられ、600万ページを超える文書を調査し始める。

「赤狩り」の猛威が吹き荒れる1950年代のアメリカで、ニュースキャスターであるエドワード・R・マローとCBSの番組スタッフが、真実の報道のために「マッカーシズム」に立ち向かう姿を描く。これは、歴史にも残るレベルのスタンドアップだった。

触らぬ神に祟りなし。人間は『楽、得、安全』に支配されている生き物ですから、こういうものがまかり通りやすい事実があります。力を持った人間が、その権力を使ってこうした人間心理を巧みに利用しながら、更にその力を拡大するわけです。物理の法則で、雪だるま式に力が膨れ上がってきます。しかしそれは、ただ『一部の法則』を使っただけ、一部の法則は、『全体の法則』つまり『真理』から見れば些末なこと。例えば悪人が力を持ちます。途中まではうまくいきます。しかし、間違ったことをしていれば当然、もっと大きな力の前にひれ伏すことになり、淘汰されるのです。
4.『不屈の人』
決して屈さない。不撓不屈の人間がいる。往々にして、ここに登場する人物のほとんどが実在している。
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- 『ブレイブハート』
- 『マネーボール』
- 『マーシャルの奇跡』
- 『奇跡の人』
- 『奇跡のひと マリーとルグリット』
- 『キュリー夫人』
- 『ザ・ダイバー』
- 『インビクタス/負けざる者たち』
- 『スパルタカス』
- 『300』
- 『アンタッチャブル』
- 『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
- 『ダンガル きっと、つよくなる』
- 『ヒトラーに屈しなかった国王』
- 『女王トミュリス 史上最強の戦士』
- 『マニカルニカ ジャーンシーの女王』
- 『パピヨン』

前述したように、スコットランドをイギリスから独立させるために立ち上がった、実在の人物ウィリアム・ウォレスの生涯を描く。

経営危機に瀕した球団を再建する姿を描く。普通は壁にぶつかれば投げ出すが、こういう人たちは『そこからが勝負だ』ということを知っている。

1970年11月に起きたサザン航空932便墜落事故で選手とコーチの大半を失ったマーシャル大学アメフト部の復活の実話に基づいている。これも『マネーボール』同様のケースだ。

ヘレン・ケラーと、三重苦のヘレンに効果的で何より厳しくも人間的な教育を授けて行ったアン・サリヴァンの偉業が描かれる。このどちらの女性も、戦った相手が尋常ではない。

これも全く同じケースで、タイトルが似ているのは上記作品への敬意であるという。そしてこれも実話なのだ。

放射能 (radioactivity) という用語は彼女の発案によるものだ。マリ・キュリーことキュリー夫人の実話である。放射線の研究で、1903年のノーベル物理学賞、1911年のノーベル化学賞を受賞し、パリ大学初の女性教授職に就任。しかしその道のりは想像を絶するものだった。教訓性がずば抜けて高い真実の物語だ。
- ピエールとマリ夫妻、研究所にて。1890年代に撮影。手前に写っている機器が放射能測定機器。

アメリカ海軍史上、アフリカ系黒人として初めて「マスターダイバー」の称号を得た潜水士であるカール・ブラシアの半生を周囲の人物との友情とともに描く。その意味で、この時代で活躍した黒人たちは皆不屈の人だ。『42、マルコムX、グローリー、ザ、ハリケーン』等。

invictusとは、ラテン語で「征服されない」「屈服しない」を意味する語。27年ものあいだ反体制活動家として投獄されていた、ネルソン・マンデラと、彼の生きる南アフリカで活躍するラグビー選手たちを描く。ラグビーはアパルトヘイトの象徴として、多数を占める黒人の国民のあいだでは非常に不人気なスポーツだった。

奴隷が当然のようにそこら中に存在するこの紀元前の共和制ローマの時代、理不尽は常にまかり通っていた。だが、この男たちは立ち上がったのだ。スパルタのレオニダスに比肩する戦士、スパルタクスである。
- 『スパルタクスの最期』(ヘルマン・フォーゲル画、1882年

前述したが、これがそのレオニダスが登場する作品だ。

禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネを逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画。

鉄の女と言われたサッチャーだったが、彼女の時代は他に女性の政治家がほぼいなかった。その中でたくましく生きていくために強くなるしかなかったのだ。

元アマチュアレスリング選手マハヴィル・シン・フォーガットと彼の娘であるフォーガット姉妹の半生を描いている。まず、『最強レスラーを育てたかった』と過去形で話す彼は、子供が女だったことで、失望するわけだ。よってこれは、いくつもの戦いが同時に行われる映画となっている。

第二次世界大戦時、ナチスドイツの侵攻に激しく抵抗したノルウェー国王ホーコン7世を描いた歴史ドラマ。当時のナチスに逆らうことは死を意味するというのに、彼は命を懸けたのだ。

紀元前530年頃、中央アジアのカスピ海東岸に勢力を有していたマッサゲタイ族の女王トミュリス。最初の歴史家であるヘロドトスは、「マッサゲタエ族の国を侵略したアケメネス朝ペルシアの王キュロス2世率いるペルシア軍を破り、キュロスを殺害した」と書いている。ペルシャのキュロスと言えば、猛者だ。だが、それに対抗し、打ち勝った女がいるのだ。
- トミュリス女王(ティアラをした左から6人目の女性)

歴史的にも有名な、インド大反乱の女性指導者ラクシュミー・バーイーを描く。だが、少し過剰演出が過ぎるのでそれが玉に瑕だ。そんなことをしなければもっと歴史的価値があった。

ネルソンマンデラもすごいが、この男のいた環境はそれよりもはるかに壮絶だった。私もメンタルが強い方だが、彼の真似が出来るかと心で問うた時、即答できなかった。

私も不撓不屈という言葉が大好きです。「どんな困難にも負けず、挫折しないで立ち向かうこと。 諦めないで困難を乗り越える」という意味ですね。やはり偉人の言葉を8000個も見ていると、多くの言葉が一致するんです。その中の一つが、この真理ですね。『決してあきらめるな』と。ただ、逆にすぐに方向転換した方がいい『損切』のような選択が問われるときもありますから、その使い分けが必要です。
5.『巨大組織に立ち向かえ』
巨大不正を許すな、と同じように見えるが、厳密には違う。ただ、ほとんど意味は同じである。
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- 『ニュースの真相』
- 『スパルタカス』
- 『クイズショウ』
- 『ロード・トゥ・パーディション』
- 『ラン・オールナイト』
- 『ジョン・ウィック』
- 『ボーン・アイデンティティ』
- 『インサイダー』
- 『ラッカは静かに虐殺されている』
- 『波止場』
- 『評決』
- 『シビル・アクション』
- 『ジョンQ -最後の決断-』
- 『アメリカン・ギャングスター』
- 『悪い奴ほどよく眠る』
- 『プロミスト・ランド』
- 『エリン・ブロコビッチ』

まずは前述したとおり、この映画も入ってくる。

スパルタクスの反乱もそうだ。ローマ帝国という巨大権力がそこにあった。

これに関しても、捜査官の男に知性があるかどうかが問われる。ないなら飲み込まれる。

本物のアイルランド系マフィアがモデルになっているという。しかしあることがあり、この組織に立ち向かわなければならなくなった。

これもそれと似ていて、対マフィアという構図ができる。両方とも最強の殺し屋が軸になる。

最強の殺し屋が巨大マフィアと対決すると言えば、これだ。

この場合相手はマフィアじゃなく、国家権力である。CIAという巨大組織が関係しているようだが、彼は何も覚えていないらしい。この場合も最強の戦闘術を持った人間が主役だ。

前述したとおりだが、この場合彼は『巨大権力』というキーワードを強く叩きつけられる結果になる。

『イスラム国』を名乗ったISIL。当時は世界が震撼した。今は先ほどの物理の話同様、沈静化されてきているが、しかし渦中のシリアにいる人々は、いったいどれだけの恐怖に陥っていただろうか。モザイクをかけなければ町の様子が映せないのだ。

ギャングを相手に元ボクサーの男が立ち上がるまでを描く。彼は落ちぶれてしまったので奮起するまでに時間がかかるが、一度はボクシングに目を向けた気概ある男だ。彼の男気が事態を少しずつ動かし始める。

『波止場』同様に落ちぶれた弁護士が、適当な訴訟事件を請け負う。それは、出産のために入院した主婦が麻酔時のミスにより植物状態に陥ったという事件だった。まあいいか。彼はまずはそう思った。だが、被害者の姿を見た彼の心境が、徐々に変わっていく。

これも似ている。1980年代にマサチューセッツ州ウーバンで起きた環境汚染に対する損害賠償訴訟に関わった弁護士ジャン・シュリクマンの実話映画。彼もまず拝金的とか、適当とか、その程度の人間だった。だが、理不尽な現実を目の当たりにし、彼の心境が変わっていく。

自分の息子が病気になり治療が必要だが、金がない。アメリカの自己破産の原因の第一位は彼らのように医療費が払えないことだ。よって、社会的にも重要なテーマを描いた作品となっている。

これで言うとミッキー・コーエンに立ち向かった『LAギャングストーリー』や、アル・カポネに立ち向かった『アンタッチャブル』などもそうだが、フランク・ルーカスというニューヨークのギャングに立ち向かった正義の警察官たちが描かれる。

シェイクスピアの『ハムレット』の影響も指摘される映画で、『ゴッドファーザー』の結婚式のシーンはこの映画の影響を受けているという。ここでも、ある謎の組織に立ち向かう人物が描かれる。

ある巨大なエネルギー会社がある。彼らの目的は、この土地に眠る天然ガスの採掘権を買うことだった。エネルギービジネスは利益が巨大なため、それにまつわる話も複雑化する。例えば、買収だとか、殺人だとか。そういうことをしてでも取りたい利権が、このビジネスなのだ。

アメリカ西海岸を拠点とする大手企業PG&Eに対し、ある件で立ち向かって偉業を成し遂げたエリン・ブロコビッチの半生が描かれる。

巨大組織って、立ち向かいたくなる、歯向かいたくなる要素を持ってるんですよね。往々にして傲岸不遜で、特権の乱用をしていて、越権的で、それが基本的人権の尊重を阻害していますし、この我々の有限の命を侮辱すらしています。命だけは全員平等ですから、皇族も浮浪者も、同じように100歳やそこらで、死んでしまいます。普通はもっと早いでしょう。完全に違う動物や植物の話なら割り切れますが、そのあたりが衝動を衝き動かすんですよね。また、前述した『大きな真理の力』によって衝き動かされるという事実もあります。
6.『プロレタリアートの奮起』
プロレタリアートというのは賃金労働者で、簡単に言えば『給料をもらって働く人(サラリーマン)』を意味する。だが、『この体系』はそもそも正しいのか。
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- 『マルクス・エンゲルス』
- 『蟹工船』
- 『ブラック・シー』
- 『ライオット・クラブ』
- 『天国と地獄』
- 『スパルタカス』
- 『トータルリコール』
- 『エリジウム』
- 『スノーピアサー』
- 『タイタニック』

その話をするなら、この人物を避けて通ることなどできない。プロレタリアートという言葉は、カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスが『共産党宣言』で使った例によって広く普及した。彼らこそが『共産主義』の概念の生みの親であり、最も現実世界に影響を与えた哲学者が、マルクスである。
- 1875年8月24日のマルクスの写真

目を覆いたくなるような地獄の蟹工船内部から物語が始まる。当時の蟹工船はある種の無法地帯であり、貧困層から募集した出稼ぎ労働者に対する資本側の非人道的酷使がまかり通っていた。『おい、金稼ぐんだろ?だったらこの条件でやれよ』ということだ。だが、彼らは立ち上がることを決意するのだ。

海洋サルベージの専門家だった男がある日突然、11年間勤めた会社を解雇される。それまで仕事一途で家庭を顧みなかった彼は妻と息子にも去られ、途方に暮れる。すべてを取り返そうとして、一発逆転の計画を思いつく。だがそもそも、彼らにこうさせたのは一体何だったのだろうか。

オックスフォード大学に実在する上流階級の子弟限定の社交クラブ「ブリンドン・クラブ」をモデルにしている。2万人いる学生の中からたった10名しか入れないこのエリート集団はまさに、『それ以外の存在』を下級と見下す、傲岸不遜な連中の集まりだった。

詳細はあまり書かないが、よく観ればこの映画がプロレタリアート問題に関与している話だと分かる。そしてタイトルの意味も。『なぜ誘拐が起きたのか』ということだ。

カール・マルクスはこのスパルタクスこそ、「古代プロレタリアートの真の代表者」と評した。

21世紀末の世界大戦により人類は大量の化学兵器を使用した。その結果地上の大半は居住不可能となり富裕層はヨーロッパを中心としたブリテン連邦に住み、貧困層は反対側のオーストラリアを中心としたコロニーに居住する事になり、コロニーの住民はブリテン連邦労働力の為にザ・フォールと呼ばれる巨大なエレベーター (重力列車) に乗りブリテン連邦に通勤し働いていた。

2154年、超富裕層は、大気汚染や人口爆発により生活環境が悪化した地球から離れて、衛星軌道上に建造されたスペースコロニー「エリジウム」で暮らしている。エリジウムでは、高度な科学技術によって市民は傷病から解放され、水と緑にあふれた理想郷での暮らしを享受でき、それは地球上で暮らす貧しい人々の憧れとなっていた。一方、荒廃してスラム化した地上ではどうか。

2031年。世界は地球温暖化を食い止めるべく散布された化学薬品によってすべての陸地が雪と氷に覆われ、極寒に耐えられない生物は死に絶えてしまった。生き残ったわずかな人類は永久機関によって動き続ける列車「スノーピアサー」の内部にて暮らしていたが、そこでは前方車両に住む富裕層がすべてを支配し、最後尾に住む貧困層は赤子すら共食いの対象にせざるを得ないという悲惨な扱いを受けていた。

この映画をよく観ると分かるように、ジャックたちはお金がないゆえに最下層にいて、脱出が遅れてしまう描写がある。

冷戦自体は人間の誤謬ですが、マルクスの発想自体は真理を突いているように見えます。よって、ダライ・ラマ14世や宮崎駿なども『マルクス主義』を持っていました。冷戦の影響で印象が悪いですが、『皆が平等に生きていく世界が理想だ』という考え方だとなればどうでしょうか。フランスの哲学者ルソーは、『人間は元々平等だった』と言います。しかし、『後でできたあらゆるルール』によって、どんどん格差が開いていったのだと。マルクスが言ったのもそういう話なのです。単純に、人を奴隷のように扱うのは、何か間違ってますよね。
7.『ミッション・インポッシブル:危険なヤマ』
『ミッション・インポッシブル』とは、達成不可能に見える難解なミッションの意味。そうした危険なヤマに挑む人々をピックアップ。
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- 『ミッションイン・ポッシブル』
- 『オーシャンズシリーズ』
- 『ヒトラーと戦った22日間』
- 『ザ・ハント ナチスに狙われた男』
- 『オペレーション・クロマイト』
- 『のぼうの城』
- 『アルカトラズからの脱出』
- 『ザ・エッグ 〜ロマノフの秘宝を狙え〜』
- 『スコア』
- 『ゲッタウェイ』
- 『マーヴェリックス/波に魅せられた男たち』
- 『エントラップメント』
- 『7人の侍』
- 『RONIN』
- 『奇跡の2000マイル』
- 『MERU/メルー』
- 『ヒトラーへの285枚の葉書』
- 『ヒトラーを欺いた黄色い星』
- 『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』

まずはタイトル通りのこの映画である。イギリスの『007』とスパイ映画の2トップを走り続けるトム・クルーズの大ヒット映画。

オーシャンズシリーズは基本的にミッションインポッシブルなヤマを狙い、華麗でお洒落に強盗劇を見せてくれる、エンタメアウトロー映画である。

第二次世界大戦中、ナチスのソビボル強制収容所で、ソ連軍の軍人アレクサンドル・ペチェルスキーが収容されてから22日後に起こした脱出劇を、実話を基に描いた作品。

大部分が北極圏に属し、全島の約80%以上は氷床と万年雪に覆われるグリーンランドやアイスランドがすぐ傍にあるこの北国は、赤道から遠く離れ、寒さが厳しい極寒の地だ。その国の冬の雪山となれば、もう人が生きていくことなどできない。だが、ナチス占領下のノルウェーから、中立国のスウェーデンへと国境を超えるためには、この最難関のルート以外に生存の道はない。

時は朝鮮戦争真っ只中。国連軍の全指揮権を握る連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサーは戦局を打開するため、周囲から猛反対を受けながらも、仁川への上陸作戦を計画、その準備段階として韓国軍諜報部隊のチャン・ハクス大尉ら8人の精鋭を集め、彼らに北朝鮮側に潜入し、あるミッションを遂行するよう指示する。クロマイト作戦である。

周囲を湖に囲まれ、浮城とも呼ばれる忍城(おしじょう)。領主・成田氏一門の成田長親は、領民から「でくのぼう」を略して「のぼう様」と呼ばれ、親しまれる人物であった。だが、この度敵対するのは天下統一目前の豊臣秀吉。この戦いに勝てるのか。

脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所から脱獄したフランク・モリスの実話を基に制作された。

ニューヨークでは伝説の大泥棒として有名な男、キース・リプリー(モーガン・フリーマン)は、引退前の最後の大仕事として4000万ドルの価値があるロマノフ王朝の財宝「インペリアル・イースター・エッグ」の強奪を計画する。
世界を股に掛けて活動してきた金庫破りの男ニック。25年来の友人であるマックスは地元のモントリオールの税関の金庫に保管された秘宝の笏(しゃく=王様の杖)を盗み出すという計画を持ちかけた。悩んだ末に、ニックはこれを最後の仕事と決意する。

刑務所を裏取引で出所したドク・マッコイ(スティーブ・マックイーン)は、それと引き換えに取引相手ベニヨン(ベン・ジョンソン)の要求で妻キャロル(アリ・マッグロー)と共に銀行強盗に手を染める。

マーヴェリックスと呼ばれる7年~10年に1回発生する非常に大きな波に挑む男たちの物語。最後の俯瞰視点で見るカラフルな海がきれいだ。

2000年問題による機械の誤作動騒動を狙って、実に80億ドルもの金額を強奪しようという華麗な強盗劇が展開される。

日本の戦国時代の天正年間(劇中の台詞によると1586年)を舞台とし、野武士の略奪に悩む百姓に雇われた7人の侍が、身分差による軋轢を乗り越えながら協力して野武士の襲撃から村を守るという物語である。『荒野の七人』も『マグニフィセントセブン』も同じように該当する。

元CIA、元KGB、元SAS、IRAの過激派工作員等、知る人ぞ知るエリート集団が集結。タイトルは日本語の「浪人」から引用されており、冷戦終結により自らの存在価値を失った東西のスパイや特殊工作員らの姿になぞらえている。

1977年、ロビン・デヴィッドソンは一匹の犬と4頭のラクダを連れて、アリススプリングスからインド洋に向かってオーストラリアの砂漠地帯を踏破した。その距離は2700km(1700マイル)だった。

普通の人は『富士山』の前で絶句する。だが、その先を行くとそこに立ちふさがるのはあの世界最大の山『エベレスト』だ。しかし、この世界にはまだまだ上がある。インドのヒマラヤ山脈のメルー峰。その中で、『シャークス・フィン(サメのヒレ)』での登頂をすることは、エベレストを制覇したような猛者中の猛者でも最大級の困難を極める。

ペンと葉書を武器にナチス政権に抵抗した夫婦の実話を基に、ドイツ人作家ハンス・ファラダがゲシュタポの文書記録から終戦直後に書き上げた遺作の小説『ベルリンに一人死す』の映画化。ナチス政権下のドイツ・ベルリンという混沌のど真ん中において、命懸けでヒトラーに対抗する男たちがいた。

ナチス・ドイツ時代、ベルリンでホロコーストを免れて身分を隠しながら生活し、秘密警察ゲシュタポの捜査や監視の目をすり抜けて終戦まで生き延びた約1500人のユダヤ人の実話を本人のインタビュー映像を交えて映画化した作品である。

第二次世界大戦中、当時ヨーロッパ最大のワルシャワ動物園の園長であるジャビンスキ夫妻が、ゲットーにあるユダヤ人強制居住区域に閉じ込められたユダヤ人を動物用の檻や自宅の地下に匿って次々と救出した。ドイツ兵に見つかると自分達の命が危ない状況ながら、怯まずに困難に立ち向かった夫婦の姿を描く。

ミッションインポッシブルに挑む人々の姿は、映画と最高に相性がいいですね。映画には非日常的な経験を求めているところがありますから、非常識なくらいど派手でちょうどいいんですよね。『パイレーツオブカリビアン』も『スターウォーズ』も、『アベンジャーズ』も、みんな日常ではありえないことを描いているフィクションの世界ですが、これらが圧倒的な人気を得ています。
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