MOVIE RECIPE
MOVIE RECIPEトップページはこちら。

- レシピ数:9
- 紹介映画:82
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『総合編』
数が増えたらまた別に分けるが、まずは総合編。必ずしもそうではないが、基本的には『凡人<非凡<偉人』という図式になる。それだけ異彩を放っていたということだ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ハドソン川の奇跡』
- 『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』
- 『奇術師フーディーニ 〜妖しき幻想〜』
- 『博士と狂人』

2009年に起こり、奇跡的な生還劇として知られるUSエアウェイズ1549便不時着水事故、通称“ハドソン川の奇跡”の実態を描く。この奇跡のパイロットは称賛されるが、やり方に疑問を持った者もいたようだ。

イギリス人の探検家、パーシー・フォーセットは知識人層から嘲笑されながらも、アマゾンの奥地に伝説の古代都市Zがあると信じて探検を続けていた。この男が一体誰のモデルになったかは作中では語られないため、この映画に低評価をつける人がいる。ジャックスパロウの前にこの世界を席巻した『あの伝説の冒険家』とだけ言っておこう。

奇術師ハリー・フーディーニを描いた作品で、彼は偉人のラインまでは来ていないかもしれないがかなり著名な人物で、「不可能を可能にする男」という評価を得て、現在でも「アメリカで最も有名な奇術師」と呼ばれるほど認知度は高く、奇術師の代名詞ともなっている。

世界最大の英語辞典「オックスフォード英語辞典」誕生に隠された真実の物語を描く。この辞典をどのような人物たちが作ったか。そこには二人の『異彩な天才』が関わっていた。

例えば日本マクドナルドの創業者藤田田は、『みんなが”だめだ”と言うから成功すると思った。』と言いましたし、哲学者のルソーは『慣習とは反対の道を行け。そうすれば常に物事はうまくいく。』と言いました。この手の言葉は偉人たちの中で出揃っています。99人が黒と言っても、1人、白と言える人間が非凡な人間になるための一つの要素です。
2.『警察・アウトロー編』
警察VSアウトローという構図の中にも、類稀な事例がある。アウト(外)ロー(法律)というくらいだからこの時点で非凡だが、その中でも屈指の人間たちは世界規模の中でも映画化される。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『Catch Me If You Can』
- 『アメリカン・ギャングスター』
- 『潜入者』
- 『バリー・シール/アメリカをはめた男』
- 『エスコバル 楽園の掟』
- 『ゾディアック』
- 『アンタッチャブル』
- 『L.A. ギャング ストーリー』
- 『スペシャリスト 自覚なき殺戮者』
- 『ハイネケン誘拐の代償』
- 『ヤングガン』
- 『テッド・バンディ』
- 『フロム・ヘル』

フランク・W・アバグネイル・Jr著の自伝小説『世界をだました男』を元に製作された実話ベースの話。これを後で実話と知って驚いた。世の中には実にいろいろな人がいて、もはや何がフィクションなのか分からない。

1968年。ハーレムの名物男で知られた”バンピー”ジョンソンの運転手だったフランク・ルーカスの麻薬ビジネスでの暗躍が描かれる。だが、全体を通して麻薬の害悪性は伝えてはいても、彼が麻薬中毒のような荒んだ生活をしている様子はなく、むしろ秩序正しい生活を送っているあたりが、この映画の奥が深いところである。

1980年代、南米コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバル率いる世界最大の麻薬カルテル、メデジン・カルテルの暗躍がいよいよ目に余るものになっていた。アメリカ麻薬戦争史上最も大胆な潜入捜査が描かれる。

そのメジル・カルテルの密輸に関わっていたのが、CIAの極秘の偵察任務も同時に請け負っていたバリー・シールだ。彼は上記作品にも登場する。

これはそのパブロ・エスコバルに最も近づいた映画だ。メキシコ人だった彼を演じられるのは同じメキシコ人で、チェ・ゲバラも演じたこのベニチオ・デル・トロしかいない。

1968年から始まったアメリカで実際に起きた連続殺人事件(ゾディアック事件)を追う男たちを描いている。この事件は現在も継続捜査中の未解決事件である。

アル・カポネという伝説のマフィアがいるが、当時の人々からすれば害悪そのものだった。だが彼の力は強い。警察にも協力者がいる。だが、それでも正義のために彼を逮捕しようとして警察の中でも特殊な人間が集まる「アンタッチャブル」が立ち上がった。アメリカンギャングスター同様、こちらの場合もアウトローとそれに立ち向かい正義の警官と、その両方が非凡な存在となっている。

1940年代から1950年代のロサンゼルスで起きた実話を基に、ロス市警とギャングの戦いを描いていて、当時はミッキー・コーエンというマフィアのボスが暗躍していた。これも同じように、アウトローと警察の両方が非凡な存在だった。

ゲシュタポのユダヤ人移送局長官で、アウシュヴィッツ強制収容所 へのユダヤ人大量移送に関わった問題人物アドルフ・アイヒマン。「ユダヤ人問題の最終的解決」 (ホロコースト) に関与し、数百万人におよぶ強制収容所への移送に指揮的役割を担った。彼は一体何をどういう考え方でこの人生を生きていたのか。

1983年11月に発生した、世界的なビール製造会社「ハイネケン」の経営者でオランダ屈指の大富豪フレディ・ハイネケンが誘拐された事件。この人物はもうそれだけで非凡な存在だが、このような壮絶な目にも遭っていたのである。

実在する西部の伝説ビリー・ザ・キッドが描かれる。アメリカでは彼の名前を知らない人の方が少ないかもしれない。映画にもよく出てくる名前だから覚えておいて損はないだろう。

『シリアルキラー』という言葉は彼を表すために作った言葉であり、心が弱い人はこれ以上調べない方がいい。

19世紀末に起きた「切り裂きジャック」事件を題材としており、事件の核心を除けば内容は史実に基づいている。 2006年、BBCヒストリー誌の投票では、史上最悪のイギリス人に切り裂きジャックが選ばれた。

その他にも西部の伝説で『ジェシー・ジェームズの暗殺』などの映画もあります。世界のアウトローはその時点で非凡ですし、探せばもっとたくさんいますよね。ただその中でも第一級というか、ハリウッドの一流スターが演じていたり、世界規格にして映画化されていたりするのはそう多くはなく、このようなラインナップになります。『カジノ』や『グッドフェローズ』などはまた別枠でレシピにしています。
3.『女性編』
ここまでに登場した人物はほぼ男だが、女性の中にも非凡な存在は大勢いた。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ドミノ』
- 『ミス・ポター』
- 『メアリーの総て』
- 『ジョイ』
- 『ジュディ 虹の彼方に』
- 『尼僧物語』
- 『ファッションが教えてくれること』
- 『マグダラのマリア』
- 『ユダヤ人を救った動物園 〜アントニーナが愛した命〜』
- 『エリン・ブロコビッチ』
- 『ソウル・サーファー』
- 『ドリーム』
- 『ダンガル きっと、つよくなる』
- 『愛は霧のかなたに』
- 『未来を花束にして』

実在した元モデルの女バウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)、ドミノ・ハーヴェイの自伝的映画。これが実話なら、まず冒頭のシーンで目を疑うだろう。

作家は偉人として数えられやすいので、彼女はほぼ偉人なのかもしれない。あの『ピーターラビット』をこの世に生み出した、原作者である。

『フランケンシュタイン』を18歳で生み出した19世紀初頭の女性作家メアリー・シェリーの人生が描かれる。だが、この作品のインパクトほど強い一生は描かれない。

アメリカ合衆国の女性発明家ジョイ・マンガーノの半生を描いているが、どちらかというとメアリーよりは彼女の方が波乱と教訓に満ちた人生を送っていて、日本では劇場公開されずビデオスルーとなったが、もったいないとしか言いようがない。

子役として出演した『オズの魔法使』で大人気になったジュディ・ガーランド。彼女の後年はどうなったのか。その波乱に満ちた一生が描かれる。

これを後で実話だと知って驚愕した。実在のマリー=ルイーズ・アベ(シスター・ルーク)の半生が描かれている。父の死後、僧職を捨ててナチに対抗することを決意した当時のベルギー及びベルギー領コンゴで看護師をつとめる尼僧の葛藤を、オードリー・ヘプバーンの主演で描く。もし一つしか挙げられないなら、私はこの映画を至極の名作として選ぶ。

『プラダを着た悪魔』に登場する鬼編集長のモデルとなった人物でもある、『ヴォーグ』の編集長アナ・ウィンターと雑誌編集に密着したアメリカのドキュメンタリー映画。

新約聖書に登場する聖女マグダラのマリアを主人公とする映画。591年にグレゴリウス1世が『娼婦』だったと主張したことで長い間誤解され続けてきたが、2016年に最新の結論が出て、彼女がイエスにとって重要人物だったという見解が強くなってきた。

第二次世界大戦中のワルシャワ動物園で飼育員として勤務していたジャビンスキ夫妻が、ナチスに追われてきたユダヤ人を動物用の檻に匿い、飼育されている動物の命をも守り抜いた姿を描き出す。

アメリカ西海岸を拠点とする大手企業PG&Eから、環境汚染に対する史上最高額の和解金を勝ち取ったエリン・ブロコビッチの半生を描く。

13歳のときに鮫に襲われて片腕を失いながらも、サーファーを目指したベサニー・ハミルトンの実話を描いている。またサーフィンの場面ではベサニー自身がスタントを務めている。

黒人と女性の仕事での活躍に白い眼が向けられた時代で、NASAで大活躍した知能指数の高い女性グループが描かれる。

元アマチュアレスリング選手マハヴィル・シン・フォーガットと彼の娘であるフォーガット姉妹の、壮絶で波乱に満ちた半生を描いている。ただアスリートにとってはそうでもないように映るだろう。アスリートそのものが、そうではない人々からすれば非凡そのものだ。
愛は霧のかなたに
ルワンダの森林で18年間にわたりマウンテンゴリラの生態系の調査を行ったアメリカの動物学者、動物行動学者、生物学者ダイアン・フォッシーの生涯を描いた作品。彼女の一生もまた、最後を含めて壮絶な人生だった。

1910年代のイギリスで婦人参政権を求めて闘った女性たちの姿を描いた作品。主演のキャリー・マリガンではなく、特にこのエミリー・ワイルディング・デイヴィソンという女性の取った行動が衝撃的である。これは実話である。

偉人というのは『強いられて偉人になる』ケースが多いのですが、彼女たちもまた『追い込まれた環境』があったりして非凡な結果を作っているケースが見受けられます。が、そういうわけでもない人もいますね。学者などは別に強いられてはいません。ノーベル賞受賞者もまた非凡ですが、必ずしも強いられておらず、むしろ自主的にその人生を生きている。力の顕在化というのは、非常に興味深い話です。
4.『人種問題編』
人種差別を受けた経験がないすべての人は、受けた人たちの人生のことを非凡だと言うだろう。だがこの場合、彼ら彼女らは、『そんな非凡はまっぴらだ』と言うかもしれない。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アミスタッド』
- 『アメイジング・グレイス』
- 『ザ・ハリケーン』
- 『ザ・ダイバー』
- 『杉原千畝 スギハラチウネ』
- 『オール・アイズ・オン・ミー』
- 『ゴースト・オブ・ミシシッピ』

興業的には成功しなかったが、その内容は史実を忠実に再現したとされ、『シンドラーのリスト』に続く歴史映画の傑作として高い評価を得た。1839年のアミスタッド号事件を題材にしている。この被害者も、ピックアップされていない黒人奴隷たちも、それに立ち向かった彼らもすべて、非凡な人生を生きた。

この映画の主役のウィルバー・フォースも、彼の友達だったウィリアム・ピットも、『アメイジング・グレイス』の作詞者だったジョン・ニュートンも皆、非凡な人たちである。

黒人差別に基づく冤罪事件である「ルービン・カーター事件」を題材としている。1966年6月17日、ルービン・カーターは、ニュージャージー州で3人の白人を銃で撃ち殺したとして逮捕された。凶器は発見されておらず、証言者の信用にも疑問がもたれていたが、陪審員は全員が白人であり、状況はカーターに不利であった。カーターは有罪とされ、終身刑に服する事となった。

アメリカ海軍史上、アフリカ系黒人として初めて「マスターダイバー」の称号を得た潜水士、実在の人物「カール・ブラシア」の半生を周囲の人物との友情とともに描く。

ナチスによる迫害から逃れるユダヤ人のために独断で日本通過のビザを発行して、6,000人あまりのユダヤ人を救った外交官で、「東洋のシンドラー」などとも呼ばれる杉原千畝の生涯を描いた作品。

人によっては彼を偉人扱いするだろう。HIPHOPの伝説『2PAC』の太く短い一生が描かれる。

1963年に起きたアフリカ系アメリカ人の公民権運動家メドガー・エヴァーズ射殺事件を追い続け、その犯人である白人至上主義者を30年後に有罪に持ち込んだ地方検事ボビー・デローターとメドガーの妻マーリーの闘いを描いた映画。メドガーはほぼ偉人の領域にいる。

『シンドラーのリスト』もここに入ってきますね。また、ナチスと戦ったユダヤ人や、ヒトラーに抗った勇気ある人たちの話は他にもまだたくさんあります。偉人と非凡の人の境目は微妙ですが、とにかく強い勇気と、何かを代償にする覚悟が求められます。しかし人間は往々にして『楽、得、安全』を本能的に求めるので結果的にその数は激減。こういう事情がここにあるんですね。
5.『病気・怪我編』
スティーブン・ホーキングのように難病を患った人の一生もここに入るが、彼は『偉人』の枠に入る。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『マーヴェリックス/波に魅せられた男たち』
- 『ビューティフル・マインド』
- 『マイ・レフトフット』
- 『パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー』

アメリカのサーファーであるジェイ・モリアリティを描いた伝記映画。彼の知名度は低く、その生きたジャンルも狭いかもしれないが、決して無下にできない尊い一生があった。

ネタバレになるのでここにはあまり書けないが、ノーベル経済学賞受賞の実在の天才数学者、ジョン・ナッシュの半生を描く物語。もうこの時点で非凡だが、まだ秘密がある。

1932年にアイルランドで22人兄弟の10番目に生まれた、実在するクリスティ・ブラウンは生まれつき小児麻痺で立つことも話すこともできず唯一左足のみ、かろうじて動かすことができた。だがこの映画で非常に興味深かったのは、彼の家族が彼に対し、まるで『当たり前』かのように普通に接していたことだった。彼もすごいし、この家族もすごい。

実在の医師パッチ・アダムスが描かれる。本当の医者というのは彼のような考えを持った人のことを言うのだろう。

その他、先ほどのソウルサーファーもそうだし、『ボストン・ストロング』なども含まれます。重大な事故に遭ったり、怪我をしたり、それと立ち向かうことになる運命を背負った人は皆、非凡の人ですよね。私なども『井戸の中』にいるときは自分こそが世界で最も不幸な運命を背負っていると自負していましたが、こうして例えば映画を通して見聞を広めて大きな視野を持てるようになれば、人は次のステージに行くことができます。
6.『政治・革命編』
チェ・ゲバラやマイケル・コリンズ等、革命家はほぼ偉人扱いとなる。釈迦もイエスも孔子もソクラテスも、ある種の革命家だった。ここでは、偉人ほどの扱いは受けなくても、非凡な行動に出た人物たちを描いた映画をまとめる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『バイス』
- 『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』
- 『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』
- 『ジェシー・ジェームズの暗殺』
- 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
- 『ザ・シークレットマン』
- 『ニュースの真相』
- 『グッドナイト&グッドラック』
- 『アルゴ』
- 『スポットライト 世紀のスクープ』
- 『インサイダー』
- 『記者たち 衝撃と畏怖の真実』
- 『ザ・レポート』
- 『大統領の陰謀』
- 『J・エドガー』
- 『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』
- 『セデック・バレ』
- 『未来を花束にして』

第43代アメリカ合衆国大統領ジョージ・W・ブッシュの下で副大統領を務め、「アメリカ史上最強で最凶の副大統領」と呼ばれたディック・チェイニーを描く。このブッシュ大統領は『大統領史上初、パレードで生卵を投げられた男』として醜聞が尽きない男だが、そんな男の裏には、こういう猛者がいた。

前述したアイヒマンがナチスNo.2なら、この男はNo.3。第二次世界大戦中、ユダヤ人大量虐殺の実権を握り、その冷酷さから「金髪の野獣」「プラハの屠殺者」と呼ばれたナチス親衛隊の大物幹部ラインハルト・ハイドリヒを暗殺しようとした男たちの物語。

南北戦争時代、エイブラハム・リンカーンの奴隷解放宣言よりも早くミシシッピ州ジョーンズ郡に白人と黒人が平等に生きる「ジョーンズ自由州」を設立した実在の白人男性ニュートン・ナイトの生涯と闘いを描く。

アメリカ西部開拓時代のアウトローだが、何らかの「義」をもっていたのは確かであり、英雄視される傾向にある。1866年2月13日に、アメリカでジェシー・ジェイムズが世界初の銀行強盗に成功したことから、2月13日は「銀行強盗の日」となっている。

ベトナム戦争によるアメリカの捏造事実を記録したアメリカ国防総省の最高機密文書=通称「ペンタゴン・ペーパーズ」。もし、ジャーナリストがこの内容を掴んでしまったらどうするだろうか。ワシントン・ポストの2人の重要人物が、人生を左右するほどのこの問題に直面し、葛藤、奮闘する。

そのベトナム戦争時代の大統領ニクソンのもう一つの世界的不祥事、『ウォーターゲート事件』。その発覚は、アメリカでは有名になった情報提供者「ディープ・スロート」という男が深く関与していた。

ジョージ・W・ブッシュ大統領が従軍中に有利な扱いを受けていたという疑惑を追う、CBSの人気番組『60 Minutes II』のプロデューサを務めるメアリー・メイプスと部下たちが描かれる。アメリカは自由の国だから、こういう巨大権力の不正を暴くことも堂々と映画化されるので、エンタメ大国たりうる。

「赤狩り」、つまり共産主義を追い込んで、アメリカの現在の優位性を保とうとする風潮が流れる1950年代のアメリカを舞台に、実在したニュースキャスターであるエドワード・R・マローとCBSの番組スタッフが、真実の報道のために「マッカーシズム」に立ち向かう姿が描かれる。

イラン革命によってテヘランのアメリカ大使館が占拠され、52人のアメリカ人外交官が人質に取られた。何とか彼らをイランから救出し、アメリカに連れ帰りたい。これを受けてCIA秘密工作本部作戦支援部のトニー・メンデスは6人をイランから救出するため、『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げある作戦を思いつく。

アメリカの新聞社の調査報道班として最も長い歴史を持つ同紙「スポットライト」チームの実話物語。アメリカにとってカトリック司祭の存在はあまりにも大きく、重要な出来事があると彼らの意見が全国に放映されるほど影響力を持っていた。だが、どうもその『神のような存在』に、黒い噂が飛び交っている。

CBSの人気ドキュメンタリー番組『60 Minutes』のプロデューサーローウェル・バーグマンの元に匿名で書類が届けられる。それはタバコ産業の不正を告発する極秘ファイルだった。この会社は極めて『体力』があり、それはそのまま『権力』に等しいわけで、その力の大きさにどれだけ対抗できるかということが問われる。

イラク開戦をめぐる「大量破壊兵器」捏造問題を実話を元に描く。アメリカはここまで見たように、『ベトナム戦争、ウォーターゲート事件、大量破壊兵器問題』と、政府がらみの様々な大不祥事を何度も起こしている。が、これはもしかしたらアメリカがただそれをネタにしてエンタメにするのが上手いだけで、世界各国にもある。

ブッシュ政権下でのCIAによる拷問と、次のオバマ政権下でのその調査を描く。2009年、 ダニエル・J・ジョーンズ率いる6人のチームはCIA職員との接触を禁じられ、実に600万ページを超える膨大な文書を調査し始める。6000ページを超える報告書が完成するのにかかった時間は実に5年間だった。

これもその「ペンタゴン・ペーパーズ」事件の際の大統領、ニクソンの時代に起きた大問題『ウォーターゲート事件』。その真相を調査した、これまたワシントン・ポストの二人のジャーナリストの手記を元にしたドラマ。

彼はもう偉人に近い人物かもしれない。FBIの創始者とも言える、長官のエドガー・フーヴァーの生涯がクリントイーストウッド監督と、レオナルドディカプリオの主演で描かれる。

チャールズ・ウィルソンという政治家が、CIAの諜報員と共にソビエト連邦によるアフガニスタン侵攻に抵抗するムジャーヒディーンを援助する模様を描く。冷戦当時、アフガンのイスラム武装勢力ムジャーヒディーンは無名だった。ゆえに実際にアフガンからソ連を撤退させたことで、CIAにしか贈られなかった功労賞を文民として初めて秘密裏に表彰される。だが、そのムジャーヒディーンは、その後アルカイダなどとのつながりをもつ危険なイスラム原理主義者として活動してしまい、2001年9月11日には、アメリカ同時多発テロが巻き起こってしまった。

1930年、日本統治時代の台湾で起こった先住民セデック族による抗日蜂起事件である霧社事件を描く。フィクションも織り交ざっているが、ニュートラルに観れる人なら見ごたえのある二部作の超大作である。

前述したが、彼女、いや彼女たちは革命家でもあった。

革命家というのはその時点ですでに『常識を打ち破る人』とか『逸脱する人』という状況にありますので、必然的に非凡な人になります。ここに、芥川龍之介のこの言葉を載せることで、奥が深い話になってきますね。『最も賢い処世術は社会的因襲を軽蔑しながら、しかも社会的因襲と矛盾せぬ生活をすることである。』
7.『戦争編』
戦争自体がまずあってはならないものであり、戦場に出て、大勢の命が簡単に失われていくのを目の当たりにした戦争体験者から言わせると、『何が非凡だ。だったら俺たちは・・いや、死んだあいつらは偉人だよ』と言うことになるだろう。だがその中で、とりわけ目立った結果を残した人もいる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アメリカン・スナイパー』
- 『ロシアン・スナイパー』
- 『グッドモーニング, ベトナム』
- 『パットン大戦車軍団』
- 『ヒトラーと戦った22日間』
- 『ワルキューレ』
- 『ヒトラー 〜最期の12日間〜』

イラク戦争に4度従軍したクリス・カイルがモデルになっている。「米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親」。狙撃兵として類まれな才能を開花させたカイルは、多くの戦果から軍内で「伝説(レジェンド)」と称賛されると共に、敵からは「悪魔」と呼ばれ懸賞金をかけられていた。

第二次世界大戦中に計309人のナチス・ドイツ兵を射殺し、“死の女”と恐れられたソ連の女性狙撃手リュドミラ・パヴリチェンコが主人公となる。

エイドリアン・クロンナウア上等兵という軍隊で活躍するラジオDJが、兵士達を笑いとロックで癒し、ベトナム人と触れ、戦争の冷酷さに翻弄される5ヶ月を描いたベトナム戦争の映画。

第二次世界大戦中のアメリカ軍のジョージ・パットン将軍を描いた映画。彼は戦争中、相当な影響力の持ち主で、敵軍の将校たちも彼を常に警戒し、彼を軸にして戦略を立てることもあったほどである。

1943年9月、第二次世界大戦中にナチスが支配するあのアウシュビッツ強制収容所に並ぶ地獄と言われた『ソビボル強制収容所』で、ソ連人たちがホロコーストに遭っていた。ソ連軍の軍人アレクサンドル・ペチェルスキーは、そこにいる人々を鼓舞して指導するだけの実力を持っていたが、気が進まないようだ。

1944年に起きたドイツ国防軍将校によるヒトラー暗殺計画「7月20日事件」と、その指揮を執った実在の将校クラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐を描く。トムクルーズが織り成す至高のスリル・エンタメ作品だ。

文字通り、ヒトラーが過ごした最後の日々を描いている。凡人でも偉人でもない非凡には、彼を入れないわけにはいかない。

その他、その考えで言うなら『モンゴル』や『ワーテルロー』など、世界を牛耳ろうとした支配者たちも偉人扱いはできません。また、ヒトラー関連ならそれに抗った人の映画もいくつもあります。皆、それが発覚したら自分の命が危ないという状況で、シンドラーや杉原千畝のように勇気をもって行動しました。
8.『珍事件編』
世の中には映画になるほど珍しい事件や、事実が起きたこともある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』
- 『リリーのすべて』
- 『チャップリンからの贈りもの』
- 『オレの獲物はビンラディン』
- 『127時間』
- 『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』
- 『エド・ウッド』
- 『ブギーナイツ』

1961年、イェール大学で社会心理学を研究していたスタンレー・ミルグラムは、「ミルグラム実験」(アイヒマン実験)をして有名になる実験を行う。これがここに来る理由がわかる人は、最後まで観て、かつ(恐らくこれは『珍事件』として紹介されたのではないな・・)と理解できる人だけだ。

世界初の性別適合手術を受けた人物リリー・エルベが描かれる。珍事件というよりは、確かにその系統だが、当時世界ではとても珍しいことだった、ということでの紹介だ。

ハイネケンの誘拐の話はしたが、この場合はチャップリンの死体の誘拐であるから、これは珍事件である。

2010年にオサマ・ビンラディン誘拐を企てた容疑でパキスタン当局に拘束された、アメリカの男性ゲイリー・フォークナーの実話が描かれる。町で奇声を発して『変なおじさん』と化す人はよく見るが、実際にここまでやると、非凡の人である。

登山家のアーロン・リー・ラルストンの自伝『奇跡の6日間』を原作としていて、衝撃の実話が展開される。何が起きたのかはぜひその目で確かめよう。

米国のソプラノ歌手にフローレンス・フォスター・ジェンキンスという女性がいた。彼女は音程とリズムに関する感性がほとんどなく、極めて限られた声域しか持たず、一音たりとも持続的に発声できない、つまり『音痴』の人で、観客からも失笑されていた。だが、なぜかその一生懸命な生きざまが、胸に響くものがあったのだ。

「史上最低の映画監督」と言われた映画監督エド・ウッドを題材にした映画で、観る人によってはこの映画自体も本当に面白くない。だが、鬼才ティム・バートンは彼のことが大好きだったようだ。

これは一応どういう非凡の人か伏せておこう。

映画の主演もそうですが、リスクが伴うアドベンチャーに憧れるのは男性が多い。その理由は原始時代からの慣習と、男女にある能力の差異、そしてそれぞれが負っていた責務が関係しているのでしょうか。男は狩りに出て、女は家で子を育てた。私の知り合いの女性も圧倒的に保守的な人が多い。それも人生に絶対必要な能力です。ただし、男女に関する時代は変わりつつありますけどね。
9.『ビジネス編』
ビジネスにおいても、マクドナルドのレイ・クロックや、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ、三菱の岩崎彌太郎、松下幸之助に、本田宗一郎に、フォードなど偉人に近い人物がたくさんいるが、それに匹敵する非凡な才能を持った人が大勢いた。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ラリー・フリント』
- 『ゲティ家の身代金』
- 『アビエイター』
- 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
- 『フォックスキャッチャー』
- 『ウィザード・オブ・ライズ』

世界的には『プレイボーイ』の方が有名だが、アメリカでそれに並ぶ知名度のポルノ雑誌「ハスラー」を創刊したことで知られるラリー・フリントが描かれる。彼の言う『戦争とポルノと、どちらが健全か?』という問いかけは詭弁にも真理にも見え、中々考えるところが多い作品である。

これは珍事件にも該当するかもしれないが、1973年に、当時フォーチュン誌から”世界一の大富豪”に認定されたゲティオイル社社長のジャン・ポール・ゲティの孫が誘拐された実話をフィクションを織り交ぜて描いていて、彼は拝金的かつシビアな人生を生きてきたため、『勝手にしろ』という方向でその誘拐を処理してしまう。

実在の大富豪、実業家であるハワード・ヒューズの波乱に富んだ半生を描いた。彼はアメリカの実業家・映画製作者・飛行家・発明家である。20世紀を代表する億万長者として知られ、「資本主義の権化」「地球上の富の半分を持つ男」として有名だった。

「貯金ゼロから年収49億円 ヤバすぎる人生へ、ようこそ。」。ジョーダン・ベルフォートという男の波乱に満ちた一生を観てみよう。

1996年に起きたデイヴ・シュルツ殺害事件を題材にしていて、最低でも2人以上の非凡の人が出る。まず一人はオリンピック級の実力があるレスラー、マーク・シュルツ。そしてもう一人が、デュポン財閥の御曹司であるジョン・デュポン。では一体、何が起きて映画になったのか。

『嘘の天才 〜史上最大の金融詐欺〜』という邦題でもある。この映画のモデルであるバーナード・ローレンス・マドフとは、アメリカ合衆国の実業家で、元NASDAQ会長。史上最大級の巨額詐欺事件の犯人として知られる。彼は一体何をしてしまったのか。

ビジネスを起こす人はそれだけで非凡ですよね。凡人というのは軽蔑的な意味ではなく、『サラリーをもらう側』であり、非凡な人は『サラリー(給料)を与える側』ですから、人間性はさておき、確実にここには関係に違いがあります。その中で、松下幸之助や稲盛和夫など、真理や義を学んだ人は偉人のような輝きを放っています。世界四聖と言われる『孔子、ソクラテス、ブッダ、キリスト』もそうですが、やはり、お金を持つだけではだめで、孔子の教えである『義利合一』が真理ですね。それを私に教えてくれた渋沢栄一は、おそらく10年もたてば日本で知らない人はいないことでしょう。
MOVIE RECIPEトップページはこちら。
