MOVIE RECIPE
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- レシピ数:6
- 紹介映画:70
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『この強盗の行方』
鑑賞しながら、(この強盗達はどうなるんだろう)と気になってしまう映画をご紹介。もしかして映画なのに失敗するのか。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『バンディッツ』
- 『オーシャンズシリーズ』
- 『狼たちの午後』
- 『テイカーズ』
- 『俺たちに明日はない』
- 『明日に向かって撃て』
- 『ザ・タウン』
- 『インサイドマン』

刑務所で出会った二人組が新生活のための資金集めを目論む。だが、冒頭でいきなり大ピンチの場面に。その謎を解くために物語はまず彼らの脱獄シーンから始まる。

1の成功により『オーシャンズ12』(2005年)、『オーシャンズ13』(2007年)が製作され、2018年にはスピンオフ作品『オーシャンズ8』が製作されているオーシャンズシリーズだが、最後まで展開が分からないから楽しい。

実在の銀行強盗を描き、本作品の殆どのシーンは役者たちのアドリブによって撮影されていて、人質に心配されるような凶悪とは言えないこの強盗犯が、単純にどうなってしまうのか皆が固唾をのんで見守ってしまう。

緻密な計画に基づき完璧な犯行を繰り返す強盗グループと、彼らを追う刑事の姿を描く。だが、どうもこのグループには一癖ありそうで・・。

世界恐慌時代の実在の銀行強盗であるボニーとクライドの、出会いと逃走を描いた犯罪映画。世界一有名な銀行強盗の行く末はいかに。映画のエンディングは「映画史上最も血なまぐさい死のシーンの1つ」として象徴化された。

これも実在の銀行強盗ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの逃避行を題材にした西部劇。上記作品と同様に、実話であり超名作だからこそ行く末に注目が集まる。

広大なアメリカのどこよりも強盗が多発する街であるボストンの北東部に位置するチャールズタウン。なんとこのエリアでは強盗が親から子へと家業のように引き継がれてゆくというのだから恐ろしい。だが、どこかで誰かが負の連鎖を断ち切らなければならない。

4人の銀行強盗グループが、白昼のマンハッタン信託銀行を急襲、従業員と客を人質に取り立てこもる。だがこの強盗、ただの強盗ではない。『完全犯罪』をする気配が漂うのだ。一体どうなる。そもそもなぜこの銀行を選んだ。彼らの目的と強盗の行方は。

まずは強盗の行方。その他、『バンク・ジョブ』、『11ミリオンジョブ』、『ハードラッシュ』など銀行強盗系はほとんど該当しますが、とりわけ、愉快な意味で行方が気になるパターンや、ハラハラして気になるパターンの作品などを集めました。ただの強盗なら不良映画にさり気なく当たり前のように入ってきますが、そのあたりとはちょっと毛色が違う作品ですね。
2.『格差恋愛の行方』
格差がある恋愛は、禁じられた恋愛にも近い。ただその中でも『ロミオとジュリエット』とも少し違う格差恋愛をご紹介。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ローマの休日』
- 『ノッティングヒルの恋人』
- 『遥かなる大地へ』
- 『プライドと偏見』
- 『ある公爵夫人の生涯』
- 『私の頭の中の消しゴム』
- 『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』
- 『俺たちに明日はない』
- 『ジェーン・エア』
- 『エスコバル 楽園の掟』

ヨーロッパきっての古い歴史と伝統を持つ某国の王位継承者である王女と、普通の新聞記者の恋愛物語。ほんのわずかな時間ではあるが、彼女らは恋人に近い関係だった。この恋は実るのか。

ロンドン西部のノッティング・ヒルを舞台に、冴えない書店主とハリウッド女優の恋愛を描く。男は元々奥手だし、相手は大スターだ。この恋愛は実らないように思える。

ジョセフは身分が低い小作農。シャノンは地主の娘。時代が古ければ古いほど身分の違いにはうるさくなる。19世紀のアメリカ・オクラホマ州で実際に起こったランドラッシュをベースに、アイルランドから夢をもってアメリカにやって来てランドレースに参加した青年の生き方を描く物語。

時代が古ければ古いほど身分の違いにはうるさくなると書いたが、今回は18世紀末のイギリスの田舎町。女性に相続権がないこの時代、父親が死んだら家も土地も遠縁の男子が継ぎ、娘たちは路頭に迷ってしまうと、母親はなんとか娘たちを資産家と結婚させようと躍起になっていた。

ダイアナの血縁であるデヴォンシャー公爵夫人ジョージアナ・キャヴェンディッシュの伝記小説を映画化。18世紀後半の英国。貴族出身の女性は17歳という若さで名門貴族のデヴォンシャー公爵のもとに嫁いだ。結婚後、社交界の華として注目を集めるが、公爵とは愛のない生活を送る。このままこの関係は続いていくのか。

建設会社社長令嬢と、建設工事現場で現場監督として働く男。育った環境が異なり、二人の恋はあり得ないように見えるが、人生はどうなるか分からない。だがその言葉は、『そのあと』にも強烈に響いてくることになる。

原題の「Long Shot」には「勝つ見込みの低い候補者」や「大穴」などの意味があるが、大統領になろうかという女性と、ジャーナリストの冴えない男。タイトル通りどう考えてもこの二人が結びつくことはないように見えるが、二人にはある秘密があった。

伝説的な存在でもあるの実在の銀行強盗ボニーとクライドだが、ボニーの方は最初単なる平凡なウェイトレスだった。だがクライドは折り紙つきの犯罪者だ。ただボニーは平凡な生活に退屈してしまっていたようで・・。

シャーロット・ブロンテの同名小説の映画化作品。男女平等意識という反骨精神を描き、また女性から告白するということも、当時の社会常識から大きく逸脱した行為だった。

パブロ・エスコバル。コロンビアの国会議員であり、慈善事業にも熱心な実業家、世界7位の大富豪であり、世界一の麻薬王。コロンビア最大の麻薬組織を創設した麻薬王の姪と恋に落ちてしまった男の、危険すぎるひと時を切り取った映画である。ちなみに行方で言えば、そのボニーとクライドが実際に乗っていた車が、彼の家にあった。

ヒューグラントの『トゥー・ウィークス・ノーティス』、『ラブアクチュアリー』などもここに該当します。それぞれが大統領だったり、大企業の社長だったりしますからね。しかしどの恋愛も迫ってくれば、そこにいるのはただの男女に過ぎないことが分かります。しかしその意味で、ボニーとクライドやエスコバルのようなパターンは、結末がブラックなだけに違う意味を持ってしまっていますね・・。
3.『死体の行方』
その死体、どうなってしまうんだ・・と心配してしまう映画もある。また、その行方が物語にとって極めて重要である場合も。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ロスト・ボディ』
- 『チャップリンからの贈りもの』
- 『マン・オブ・スティール』
- 『ペット・セメタリー』
- 『ボルベール〈帰郷〉』
- 『ラフ・ナイト 史上最悪!?の独身さよならパーティー』
- 『ベリー・バッド・ウエディング』
- 『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』
- 『戦場のおくりびと』
- 『セブン』
- 『はじまりへの旅』

スペインの映画で、死体安置所から女性の遺体が消えた事件と、彼女の死の真相をトリッキーな展開で描く。一体なぜ死体が消えたのか。私は中々好きな展開だった。

フランスのコメディ映画だが、チャップリンの死後、金銭目的で遺体を誘拐した2人の犯行の実話をもとにしている。死後も噂になるのだからチャップリンという男の存在感が光る映画である。

これはシリーズを観ていない人限定だが、最後の墓に注目したい。

娘が死んでしまった。娘は死んではいけなかった。だから悲しんだ。そしてとある情報を聞きつけた。藁にも縋る思いで男は娘の死体を運んだ。だが、それは一線を越えた行動だった。

スペインの映画でペネロペ・クルスが主演。この作品で誰かが死ぬのだが、その犯人と動機が意外なものだった。『だったら死体をどうにかしないといけない』。女は、そう決意した。

楽しい宴のはずだった。だが、死体が出てしまった。さて、どうする。

楽しい宴のはずだった。だが、死体が出てしまった。さて、どうする。(コピペではない)

メルキアデス・エストラーダというメキシコ人が殺されて3度埋葬される過程を描いた物語。一体なぜそのような複雑な結果に?

テレビ映画だから詳細は載っていないが、戦争で出てしまった死体を運ぶ、地味に見えるが重要な任務を請け負う人生の物語。ケヴィンベーコンはこの作品でゴールデングローブ賞ミニシリーズ・テレビ映画部門の主演男優賞を受賞した。

死体の行方が気になる映画といえば、その知名度から言ってもこれが上に来るだろう。『そこ』から死体は、見つかってほしくなかった。

この映画でも死体を土葬にするか、火葬にするかという問題で一波乱起きる。またこの場合、さらに次の段階である『遺骨』の行く末まで考えて描かれているから、見ごたえがある。見ごたえといっても、『普通』の人では理解できないだろう。

死体の行方が気になるなんていうニッチな映画も、これだけ映画があればいくつか挙げられます。基本、死体は穏便に扱ってほしいですよね。もう世を去った人の尊厳くらい、漏れなく守ってほしいものです。ただ、そこにある尊厳こそが、『ペットセメタリー』のような映画に一層の恐怖を与えているんですよね。
4.『子供の行方』
子供が行方不明になった。または、死んでしまった。あるいは、それを気にして観てほしい。そうした映画を集めた。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ゴーン・ベイビー・ゴーン』
- 『あなたのママになるために』
- 『チョコレートドーナツ』
- 『八日目の蝉』
- 『ノウイング』
- 『ルーム』
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
- 『スターリングラード』
- 『あなたを抱きしめる日まで』
- 『ヴィレッジ』
- 『真夜中のゆりかご』
- 『マイ・ベスト・フレンド』
- 『光をくれた人』
- 『女王陛下のお気に入り』
- 『カラーパープル』
- 『未知との遭遇』
- 『プリズナーズ』
- 『さらば、わが愛/覇王別姫』
- 『あと1センチの恋』
- 『JUNO』
- 『チェンジリング』

誘拐された少女をめぐって、警察や探偵など、様々な人間がかき回される。が、この映画はただそれだけで終わらない。ラストシーンを見た後、もう一度このレシピのタイトルを思い出すといい。

あるハロウィンの夜、大学で講師を務める男は、愛する息子と共に町の祭りに参加する。しかし、そこで息子は「幽霊に借りを払ってくれる?」という謎の言葉を残して姿を消してしまう。ハッキリ言ってB級映画だが、テーマをまとめると一つ作品のレベルが上がる。

「1970年代のブルックリンでゲイの男性が育児放棄された障害児を育てた」という実話に着想を得て製作された映画。これも『ゴーンベイビーゴーン』同様、行方を『最後』まで気にしてほしい映画だ。

子供を堕胎した経験があり、その結果、子宮内が癒着し子供が産めない体になっている女。それゆえ、とある子供を誘拐してしまう。

この映画も謎を楽しむ作品なので多くは書けないが、とりわけ、『子供の行方に注目』してみたい。すると、ただのその手の映画と違ったテーマが見えてくる。

フリッツル事件を基に書かれた実話ベースの物語だからすごい。これは先に知っておいた方がいいだろう。ある女性が24年間に渡って自宅の地下室に閉じ込められ、父親から肉体的暴力、性的暴力を受け、何度も暴行された事件である。彼女だけでもその後の人生は大変だ。だが、彼女には子供もいた。

父親がアメリカ同時多発テロ事件により亡くなった。アスペルガー症候群を抱える息子が取り残された。母親はいるが、父親の姿が忘れられなかった。母親の愛はあまり信じられないと、子供ながらに判断したのだ。そしてものがたりは、意外な展開に転ぶ。

当時のスターリングラードにおける激戦を描いたフィクション。この映画を投稿したときある女性が『ラブシーンが素敵』と言ってきたのだが、もちろん私との交流はそこで終わった。この映画であの子供が『ああいう目』に遭っているのを見て、私がラブシーンなどに目を向けるはずがない。映画に対する真剣さが違う。

10代で未婚の母となり、幼い息子と強制的に引き離された女性の実話がベースの物語。しかし彼女は規律が厳しいカトリックの修道女だった。それゆえにそうなったのだが、やはりその子供のことを一生忘れられなかった。

深すぎて多くの人が真意を理解しないままスルーしている問題作。映画を真剣に観ている人にしか見えてこない設定がある。まずこのテーマだと、『そもそもここにいていいのか』ということ、そして最後に取った子供の選択肢などに注目したい。それが『ショーシャンク』に出てくる刑務所病に近いものなのか、それとも『愛』ゆえなのか。

『八日目の蝉』、『光をくれた人』とセットで観るといいだろう。

不妊症の女性が、子供を産めるのか、ということも今回のテーマに当てはまる。それ以外にも女性が共感できるポイントがたくさんある映画だ。

詳しくは書けないが、前述の情報などと併せて鑑賞したい。

18世紀初頭のイングランドを舞台にアン女王の寵愛を奪い合う女性2人のしたたかな攻防を描いた宮廷ドラマだが、今回の場合はそのアン女王の壮絶な人生にスポットライトを当てる。双子を含め6回の流産、6回の死産を経験しているのだ。それが彼女の人生に影響を与えないわけがなく、物語もそれが確実に影響してくる。

これも『子供の行方』を気にして観ていきたい。

この映画でも、家の中の冷蔵庫をあさっていた何者かを見かけた子供が、行方不明になる重要シーンがある。

この映画のタイトルは『囚人(とらわれた者)』という意味だが、それは二つの意味を持っている。

すでに観た人も設定を思い出してほしいが、1920年代の中国・北京。楼閣の女郎の私生児である小豆子は、京劇俳優養成所に連れられる。多指症故に入門を断られるが、実母に指を切断され、捨てられるようにして預けられる、というのが設定である。

これは『あなたのママになるために』、『JUNO』と併せて観たい映画。

上記映画らと併せて観たい映画。それぞれ、取った選択肢が違う。

最後のこの作品は、まず観れば分かる通りだ。だが、これが1920年代のロサンゼルスで実際に発生したゴードン・ノースコット事件の被害者家族の実話を元に映画化されたということを聞くと、とんでもない超問題作に発展する。18歳以下、いや、心が弱い人は全員検索してはならない。

子供が亡くなるということは耐え難い辛さでしょう。私もごく身近にその例があるから分かります。また逆に、数十年統合失調症の息子の面倒を見てきて、死去した際、『平穏が訪れた』と本音を漏らす老人も私の近くにいます。もちろん彼女らの間には愛がありました。しかし、面倒を見るのは本当に大変ですよね。とにかく、子供の死は、特に母親の心の形を大きく変えてしまいます。
5.『気になる技術の行方』
これらの映画は少しだけ変化球だが、『この映画を観た当時の人々は、この技術の行方が気になる』というくくりである。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『2001年宇宙の旅』
- 『ザ・インターネット』
- 『セル』
- 『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』
- 『オートマタ』
- 『AI』
- 『her/世界でひとつの彼女』
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
- 『ファイヤー・ウォール』
- 『サロゲート』

まずは名作から。史上最高の人工知能HAL(ハル)9000型コンピュータは宇宙飛行士と一緒に宇宙にいた。だが、このHALが想像を超えた行動に出てしまうのだ。AI(人工知能)の行く末が気になってしまう映画だ。

ある女性にフロッピーディスクが届けられる。中身は音楽ライブのWEBサイトであり、デイルによると右下にΠ(パイ)のマークが表示され、特定の操作をするととある国家レベルの機密情報にアクセス出来るのだが、この発見から、政府を巻き込む陰謀に巻き込まれていく。フロッピーは今USBとなり、インターネットは当然のものだが、その不透明性を突いた映画だ。
正直これはくだらない映画だが、スティーブン・キングのファンは嬉しいかもしれない。携帯電話が怖くなってしまうかもしれない映画だ。

これもインターネットやオンラインゲームなどの怖さが伝わってくる映画。当時の若者であれば妙にリアルで恐怖心も大きかっただろう。それに、まだまだその時代の真っ最中だ。

2030年代末に太陽のフレア光が増加したことで、地球は砂漠化が進行し、人口の99.7%が失われた。生存者は安全な都市網を再構築し、過酷な環境で人類の手助けを行う原始的なヒューマノイドロボット「オートマタ」(ピルグリム7000型)を開発した。だが・・

地球温暖化が進んで一部の海に近い土地が沈み、妊娠・出産に厳しい許可制度がしかれ、人間の代わりに多くの資源を必要としないロボットが活躍する近未来。上記作品やロボット映画は大体そうだが、未来やアンドロイドの行く末が気になってしまう。

コンピュータのオペレーティングシステム(人格を持つ最新の人工知能型OS)に恋をしてしまう男性。だが、もしOSがA.I.のように、HALのように知性を持ってしまい一線を越えてしまえば、あり得る未来だ。

技術の行方が気になると言えばこれだ。宙を浮くホバーボードは近いものが発明されたらしいが、まだまだここで描いて我々に想像させた領域には達していない。恐竜のホログラフだけは何とか達成している。

業界最高と言われるセキュリティシステムを構築した優秀なエンジニアだが、人質を取られてその壁を突破しろと突きつけられる。頑強なセキュリティシステムも必ずしも安全ではないことを思い知らされる。

脳波で遠隔操作できるロボット<サロゲート>が開発された近未来。人々はサロゲートに夢中だった。生身より高い身体能力や自由に選べる容姿など、サロゲートには様々なメリットがあったが、そこには大きな落とし穴が。非常に生々しい設定とシナリオで、個人的に記憶に強く焼き付いた映画だ。

その他『アイロボット』などのロボット、サイボーグ、A.I.系は大体入りますよね。インターネットトラブル系もそうですが、産業革命の時も、明治維新の時もそうでしたが、どんな時でも、何かを代償にしてでも、人は利便性の向上を高めていく生き物です。それは、スタジオジブリが関与するあるミニストーリー『空飛ぶ機械』を読むと、感慨深いものになります。
6.『アブラハムの宗教の行方』
『アブラハムの宗教の行方』とは、ユダヤ、キリスト、イスラムの3つの宗教のことである。すべて源流にアブラハムという予言者がいることからつけられている。ユダヤ教から始まり、途中でキリスト教とイスラム教とに分かれたのだ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ノア 約束の舟』
- 『エクソダス:神と王』
- 『パッション』
- 『ベン・ハー』
- 『アレクサンドリア』
- 『ザ・メッセージ』
- 『キングダム・オブ・ヘブン』
- 『ジャンヌ・ダルク』
- 『ガンジー』
- 『マザー・テレサ』

ノアの方舟を基に作られた。創世記の時代、アダムとイブはエデンの園を追われた後、カインとアベルとセトの3人の子どもをもうける。番人と呼ばれた光の天使たちは、アダムに人間の愛と弱さを感じ、神に背いて彼らを助けてあげたために堕天使となり、泥の塊のような姿に変えられ天上界に帰る事ができなくなっていた。
カインはアベルを殺し、その子孫たちは堕天使から創造する事を教えられ、文明を築くことができた。しかし人間はいつしか堕天使を裏切り倒してしまう。それに抵抗したのが唯一神の創造物を大切に守り続けてきたセトの子孫、メトシェラであった。メトシェラの孫にあたるのがノアだ。
アブラハム、モーセ、イエス、ムハンマドと共に五大預言者のうちの一人とされる。

ユダヤ教の開祖となるモーセの一生を描く。彼がどのようにしてシナイ山で十戒を石板に刻んだのか。どのようにして海を割り、『神』と対話し、人を救ったのかを独自の見解で描く。

キリスト教の礎イエスの一生を描く。基本、聖書に忠実に描いているのでラテン語とアラム語のみが使用され、翻訳は許されていない。キリスト教自体は、イエスの死後、彼と『会ったことがない』弟子のひとり、パウロが作った宗教である。

この映画では、ユダヤ人がキリスト教(イエスの教え)に触れ、考えを改めるという展開がある。母と妹がハンセン病に感染して、イエスのもとに連れていき、という内容である。彼が復讐の鬼になってしまったことも関係していて、イエスは『それはいけない』と教えるから、彼にとっては偉大な教師となる。

時のローマ皇帝テオドシウス1世は、キリスト教徒以外の人間を迫害し、ローマ帝国においてキリスト教の地位を絶対的なものにしようと画策。実は、これは歴史的には非常に重要なシーンだった。414年、キリスト教徒の集団により、アレクサンドリアからの違法で強制的なユダヤ人の追放がなされ、緊張がその頂点に達した。こうした状況の中で415年、暴徒によってヒュパティアは殺害された。
彼女はただ、『真実を言っただけ』だ。だが『聖書に書いてある』し、勢いのあるローマがキリスト教を国教にしているし、それに逆らうことは死を意味した。つまりここでキリスト教は、大きな間違いを犯す。キーワードは『天動説』に『排他的な排斥』である。

ムハンマドの一生を描く。許されないと言えばこの映画では彼を描くことが許されていないため、彼の主観目線で展開されていく。600年頃、この世界にイスラム教が誕生した。

1200年頃。1000年以上続くパレスチナ問題の最盛期とも言える、十字軍の英雄ボードゥワン4世と、イスラムの英雄サラディンがいた時代。『あなたにとってエルサレムとは何ですか?』という問いに対し、『無だ。だが、すべてだ。』というセリフは、あまりにも重い。

フランスの英雄、オルレアンの乙女として伝説となっているジャンヌダルクは、『神のお告げを聞いた』として祖国に貢献した。だが、『本当は』どうだったのか、ということを独自の切り口でリュックベッソンが切り込む。

ガンジーはヒンズー教とイスラム教の融和に貢献した人物だが、この映画の冒頭の電車のシーンでは、彼が聖書を読んでいるところから始まる。彼はキリスト教の教えにも共感していた。

マザー・テレサがやったことを真似することは容易ではない。彼女のような人を知っているからこそ、それ以外の『クリスチャン』を名乗る人間がエセにしか見えない。その意味で、『ハミングバード』というジェイソンステイサムの映画に登場するシスターの行動は、高潔そのものだった。

最後のマザー・テレサにもガンジーにも、もちろん『人間的な』失敗談や噂話などがありますが、それだけ厳しく見られる存在だということです。普通、そのあたりにいる人にはそういう目は向けられません。彼ら彼女らを『聖人』として人々が強く注目するから、『いや、落ち度はある』として、揚げ足取りをするのです。
アブラハムの宗教の行方はどうなるでしょうか。一つの汚点は『パレスチナ問題』ですよね。その問題だけではなく、聖地エルサレムについて争いあう姿勢は、滑稽そのものです。『パラダイス・ナウ』ではそのために自爆テロまでしなければならない結論に至る過程が描かれます。どうして最も崇高な神がいる場所が、この世で最も争いごとが多いのでしょうか。その滑稽的な違和感に気付けない人々の目は盲目であると断言していいでしょう。マルクスは言いました。『宗教とは、民衆の阿片である。』
しかし、最後の着地であるマザー・テレサのやったことは素晴らしい。素直に私はそう感じます。彼女がインド人ではないのに初代首相のネルー、ガンジーに続いて3人目にインドで国葬されたこともうなづけます。ここに、おまけとしてデンゼル・ワシントンの『ザ・ウォーカー』という映画を付け加えたい。私は無宗教ですが、ここにそれを載せると中々深い意味が出てきます。
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