MOVIE RECIPE
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- レシピ数:7
- 紹介映画:61
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『小規模な文明や民族の宿命』
文化や文明は、それを作り上げた人々の血筋が絶えた場合、この世界から消滅するものである。例えば、沖縄は琉球王国、北海道は蝦夷地として存在していて、日本の一部ではなかった。1870年頃にそこに住んでいた琉球民族やアイヌ民族などは徐々に追いやられ、淘汰されていった。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アレクサンドリア』
- 『安市城 グレート・バトル』
- 『アポカリプト』
- 『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
- 『ジェロニモ』
- 『THE PROMISE 君への誓い』
- 『セデック・バレ 第一部 太陽旗、第二部 虹の橋』

西暦4世紀(400年頃)、キリスト教が定着し異教の排斥が行なわれ始めた時代の、女性天文学者ヒュパティアの学問に殉じた半生をアレクサンドリアを舞台に描く。アレクサンドリアの大図書館は異教の魔窟として破壊され、異教徒には改宗か出国しか道は残されなかった。

日本が倭の国の時代、中国は唐。この時代の2代太宗(李世民)が、20万人という圧倒的な規模で高句麗の安市城を襲った。果たして、この絶体絶命のピンチをどう切り抜けるのか。中国のような派手で無理のある演出がなければ、もっと歴史的価値のある映画となっただろう。

1520年頃。マヤ文明がコロンブスらコンキスタドール(征服者)に支配される前。とても見ごたえのある映画である。こういう残虐があったかどうかの論争があるらしいが、『あった』と考えることは十分できる。狩猟採集時代の人間の生き方をイメージするにはうってうけだ。事実、これよりも1万年も前、こうした略奪や殺人は行われていた。

1863年頃。『狼と踊る男の決断』『狼と踊る男』。なんだか不思議でよく分からないニックネームだ。だが、それが非常に重要なキーワードとなる。彼にそんな名前をつけた人間は誰か。そして彼らはアメリカ人にとってどういう存在なのか。

1880年頃。アメリカ人は、先住民のインディアンを殺したり追いやったりして、アメリカ大陸に新天地を築いた。つまり彼らの多くはイギリス人で、真のアメリカ人というのはインディアンなのだ。ジェロニモは、そのインディアンの伝説的存在だった。ラストシーンで我々は考えさせられることになる。彼らの宿命と正義について。

1914年のオスマントルコ。第一次世界大戦を目前にして、少数民族であるアッシリア人、ギリシャ人、アルメニア人たちは戦々恐々としていた。ムスリムであるトルコ人たちが、いくつかの戦争を経て、キリスト教徒に対し敵意を抱くようになり、アルメニア人などのクリスチャンを信仰する少数民族を排斥するようになった。

1930年頃。『霧社事件』二部形式で、計4時間半の大作。1930年、日本統治時代の台湾で起こった先住民セデック族による抗日蜂起事件である霧社事件を描く。台湾の映画で、外国が描く日本人ということで貴重な作品である。

小規模な文明や民族は淘汰される運命にあります。ダーウィンは『強者生存ではなく、適者生存なのだ』と言いましたが、では、彼らは『生きるに値しなかったのか』というと、眉間にしわが寄りますよね。そういうことではないでしょう。例えば、物理的に考えて左右から水が放出されているとき、『右:大量』『左:少量』であった場合、これらの水が衝突するとどうなるでしょうか。右から出る大量の水の勢いが、左の水を飲みこむ結果になります。この場合、『生き残ったのは水』という大きなくくりで話をすることができ、人間の場合も、『結局、人間が残った』という角度で話すことができます。
それで言うとやはり、多勢に無勢。小が大に勝つことはできないケースが多い。ですからレオニダスがわずか300名でペルシャ100万の軍隊に挑んだ伝説の闘いも、結果としてはペルシャの圧勝という形になりました。では、『ペルシャが適者なのか』というと、ペルシャ帝国がもう存在していないことを考えてもそれは違うことが分かります。あったのはただの物理的な法則。ゆえに、彼ら小規模な文明や民族が淘汰された理由は、決して彼らが『不適切な存在だった』ということではなく、人間も含めたこの世の一切の神羅万象は、すべて等しい存在だということです。人間だけ違う存在だというのは単なる思い上がりですね。
更に言うならば、『その事実(真理)』は未来永劫、この地球がなくなるまで存在し続けます。つまり、もし『適者』として生き残り続ける存在があるのなら、それは人間でもその他の一切の生命でもなく、『真理』ただ一つということになりますね。
2.『19世紀末にあった世界各地の異文化との遭遇』
1500年頃にスペイン・ポルトガルが大航海時代を切り開き、世界が一体化した。その時、先行者利益としてスペイン、ポルトガル、イギリス、フランスといった列強が次々と新天地を切り開き、『新しい土地』を支配して植民地化し、あるいは自国の領土としていった。では、そこに最初から住んでいた者たち(先住民)はどうなったのだろうか。
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- 『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
- 『ジェロニモ』
- 『アンナと王様』
- 『ラストサムライ』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』
- 『桜田門外ノ変』

前述したように、1863年頃。『狼と踊る男の決断』。なんだか不思議でよく分からないニックネームだ。だが、それが非常に重要なキーワードとなる。彼にそんな名前をつけた人間は誰か。そして彼らはアメリカ人にとってどういう存在なのか。

前述したように、1880年頃。アメリカ人は、先住民のインディアンを殺したり追いやったりして、アメリカ大陸に新天地を築いた。つまり彼らの多くはイギリス人で、真のアメリカ人というのはインディアンなのだ。ジェロニモは、そのインディアンの伝説的存在だった。ラストシーンで我々は考えさせられることになる。彼らの宿命と正義について。

1860年頃。『アンナとシャム王』の元になったアナ・リオノウンズの手記『英国婦人家庭教師とシャム宮廷』を原作に映画化された作品。タイは以前、『シャム』と言った。だが、理不尽なしきたりはあった。ここに家庭教師に来たアンナは壮絶な経験をすることになる。

1877年の西郷隆盛による西南戦争がモデルになっている。幕末の近代化、明治維新のその最中にあっても、長きに培わられた武士道精神がすぐに血脈から消えてなくなることはない。同じく、アメリカの南北戦争でインディアンを迫害して『神』を見失う者もまた、自分の生きる道を探していた。

シリーズを通して、時代的に欧米列強の侵略に動揺する清朝末期の1860~1900年頃が描かれる。伝説の武道家である黄飛鴻(ウォン・フェイホン)を主役として、中国の歴史と併せながら物語がアクション的に展開される。

1860年。井伊直弼の独自の判断で外国と交渉したことを、尊王攘夷派の人々は『暴走』と見た。暴走する不安因子はどうする。討つしかない。桜田門外の変は、テロか、それとも革命か。そして彼らの行く末はどうなったのか。

清は、公行が広州のみを開港し、お茶の輸出や、貿易を制限していたわけですが、日本も同じように規制があり、長崎の出島でしか貿易が認められていなかったので、海外に自由に渡航することもままなりませんでした。つまり、『鎖国』していたんですね。
そこへ1853年、浦賀にアメリカの東インド艦隊(黒船)が来航。ペリーが高圧的な姿勢で日本に『開国』を求めます。海外から来る国は基本、まず『開国』を求めます。そして、貿易をしてそれぞれが利益を得るわけです。しかしペリーはかなり横柄な態度でこの国に訪問したようですから、貿易の目的は『お互いの利益』というよりは、一方が不利になるような条件で話を進めようとしたでしょう。当時の政治的最前線にいた人の根底にあるのは『自国の利益と発展』ですから、それが満たされることを何よりも重視して動いていました。
今ほど『世界は一つ』という意識がないものですから、不平等条約だったり、侵略、制圧、占領などという考えが各国の頭に常に浮かんでいました。よって、この時期には各国が衝突しやすかった、という背景があるんですね。やがて大きな世界大戦を通し、共通の犠牲意識を持って『我々は皆で、人間だ』という発想が強く根付き、ようやく世界平和という一つの高潔なキーワードを共有することができ、争いは以前よりは、激減することになりました。
3.『アルメニア人虐殺』
19世紀末から20世紀初頭に、オスマン帝国の少数民族であったアルメニア人の多くが、強制移住、虐殺などにより死亡した事件の総称。狭義では特に第一次世界大戦中に起きた虐殺事件を指し、これがオスマン帝国政府による計画的で組織的なジェノサイド(虐殺)だったと見る意見が大勢であり、「アルメニア人ジェノサイド」とも呼ばれる。
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- 『THE PROMISE 君への誓い』
- 『アラビアの女王 愛と宿命の日々』
- 『死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実』

1914年のオスマントルコ。第一次世界大戦を目前にして、少数民族であるアッシリア人、ギリシャ人、アルメニア人たちは戦々恐々としていた。ムスリムであるトルコ人たちが、いくつかの戦争を経て、キリスト教徒に対し敵意を抱くようになり、アルメニア人などのキリストを信仰する少数民族を排斥するようになった。

20世紀初頭、イラクとヨルダン両国の国境線を引いてイラク建国の立役者となり、“砂漠の女王”と呼ばれたイギリス人女性ガートルード・ベルの生涯を描いている。ベルはアルメニア人虐殺の目撃者であった。彼女はそれまでの虐殺と比較しても「1915年とその翌年に行われた虐殺とは比較にならない」と書いている。また、ベルはダマスカスで「オスマン人はアルメニア人女性を公然と市場で売っていた」と報告している。

アルパチーノが演じたこのジャック・ケヴォーキアン(Jack Kevorkian, 1928年5月26日 – 2011年6月3日)という医師は末期病患者の積極的安楽死の肯定者で、自作の自殺装置を使った自殺幇助活動にちなんで「死の医師(ドクター・デス、Dr. Death)」と呼ばれた。アルメニア移民の子として生まれた。

アルメニアは『地理的な環境』によって、不遇の目に遭ってきた国だと言えます。紀元前6世紀頃には国際的な商業活動を盛んに行っていたと言われ、紀元前1世紀にアルメニア高原を中心に大アルメニア王国を築き繁栄します。しかしローマ帝国とパルティア、サーサーン朝ペルシア帝国の間で翻弄され、両国の緩衝地帯として時に属州となることもありました。
1636年からは、オスマン帝国とサファヴィー朝ペルシアに分割統治され、何世紀にもわたって、2つのどちらかによって繰り返し支配されます。1826年に始まった第二次ロシア・ペルシア戦争の講和条約であるトルコマンチャーイ条約(1828年)によってペルシア領アルメニア(東アルメニア)がロシア帝国に割譲されます。
西部アルメニアはオスマン帝国の支配下にありました。アルメニア人は19世紀末から、オスマン帝国がロシアなどと戦った第一次世界大戦中とその直後にかけて多数が虐殺され(アルメニア人虐殺)、生き残ったアルメニア人も多くは欧米に移住するかロシア領に逃げ込みました。
このようにして常にどこかに狙われてしまう運命にあるアルメニアですが、アフガニスタン等も同じようなことが言えます。あのエリアで常に戦争があるのは、場所的に他国から侵略されやすいのが一つの大きな理由です。それで言うと、日本、古代エジプト、タイは地理的に有利な場所でした。日本の場合島国ですからね。他国が容易に攻めづらいという利点を持っていたのです。
4.『IRA』
『IRA』とはアイルランド共和軍であり、簡単に言うと『イギリスに乗っ取られた北アイルランドを取り返し、全アイルランドを統一する』為に命懸けで戦う者たちのことである。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『クロムウェル』
- 『マイケル・コリンズ』
- 『パトリオット・ゲーム』
- 『HUNGER/ハンガー』
- 『レクイエム』
- 『RONIN』
- 『デビル』
- 『ジャッカル』

1642年、ピューリタン革命を起こしたクロムウェルだが、この男がこの話の端緒となるかもしれない。アイルランドはクロムウェルの征服により、以後イングランドの植民地的性格が強い土地となる。

アイルランドの独立運動家であるマイケル・コリンズの生涯を描いている。IRAの情報部長、アイルランド国軍の司令官、英愛条約交渉においてはアイルランド側の代表の一員などをつとめた重要人物で、IRAと言えば彼を思い出す人がいるほど。

CIAとして活躍するジャック・ライアンシリーズがトム・クランシー作品で有名だが、この作品でもIRAの分派である過激派グループがテロリズムを行うところから物語が始まる。

1981年に発生した北アイルランドの刑務所でのハンガー・ストライキが描かれる。これも、アイルランドがイギリスに対して命懸けでメッセージを送る真実の物語である。

北アイルランド紛争のさなかに起きたテロ事件から30数年後の加害者と被害者の弟の対面を描いていて、実話が混じっている。これ自体のエンタメ性は低いが、ここにある他の作品と並べて観ることで、奥行きが深くなる。

タイトルは日本語の「浪人」から引用されており、冷戦終結により自らの存在価値を失った東西のスパイや特殊工作員らの姿になぞらえている。元KGB、CIA、IRA、SASなどが集まる。
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ブラピ演じる主人公の男は、8歳のとき目の前でIRAシンパの父親をイギリス人に殺され、IRAの活動家となった。ハリソン・フォード演じる同じアイルランド系の実直な警官と寝泊りの問題で仲を深めるが、この二人の関係がこの物語になんとも言えない哀愁を作り上げている。

IRAの凄腕スナイパーと、神出鬼没で素性も何もかも不明な暗殺者「ジャッカル」との戦いが描かれる。

『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』という映画は『エリザベス』の続編と言ってもいい作品となるのですが、ちょうどあの映画が終わった後に何があったかを切り取った映画で、歴史映画に造詣が深い人にはたまらない作品です。事実、批評家の評価も高いといいます。あのエリザベス女王がなぜメアリよりも有名になったのか。そこには、やはりこの映画で観られるような展開があったのです。
そして、メアリ・スチュワートの息子ジェームズ1世はエリザベス女王の跡を継ぎ、その後のチャールズ1世の時に、クロムウェルが登場するわけですね。そして、イングランドとアイルランドの因縁の歴史が始まってしまいます。
5.『ラテン・アメリカ』
元々スペインやポルトガルのコンキスタドールに支配された南米だが、長い時間をかけ、やがてそこで生きる人々の軋轢が生じる。本国生まれの白人と、植民地生まれの白人が対立し、アメリカ・フランスの革命が重なり、後者が奮起した形で中南米の人は独立していった。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『リベレイター 南米一の英雄 シモン・ボリバル』
- 『モーターサイクル・ダイアリーズ』
- 『アギーレ/神の怒り』
- 『ミッション』
- 『チェ』
- 『夜になるまえに』
- 『エルネスト もう一人のゲバラ』
- 『シティ・オブ・ゴッド』
- 『アポカリプト』
- 『エスコバル楽園の掟』
- 『グレート・グローリー 大いなる勝利のために』
- 『ハンズ・オブ・ストーン』
- 『イル・ポスティーノ』
- 『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』

『大コロンビア、ボリビア、ベネズエラ第二共和国、ベネズエラ第三共和国』の初代大統領であり、ペルーの8代大統領であるシモン・ボリバルの生涯を描く。

チェ・ゲバラの若き日の南米旅行記『チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記』をもとに映画化された。近年の革命家で最も有名なゲバラという男は、どういう人物だったのか。

1560年、キトからアンデスの山に向かっていたスペインの探検隊はゴンサロ・ピサロによる指揮のもと、伝説の都市エル・ドラドを発見しようとしていた。エンタメ性は全くない地味なアマゾンの川下りがメインとなるが、なぜか哀愁ある奥行きを見せてくれる作品である。

18世紀、スペイン植民地下の南米・パラナ川上流域(現在のパラグアイ付近)を舞台に、先住民グアラニー族へのキリスト教布教に従事するイエズス会宣教師たちの生き方、彼らの理想と植民地社会の現実や政治権力者の思惑との葛藤を描く。

革命家チェ・ゲバラの半生を描いた、2008年のアメリカ・フランス・スペインの合作伝記映画。フルヘンシオ・バティスタによる独裁政権をフィデル・カストロと共に倒すキューバ革命までを描いた『チェ 28歳の革命』と、ボリビアでの敗北と処刑までを描いた『チェ 39歳 別れの手紙』の二部作に分けられている。

カストロ政権下で、作家であり、またホモセクシュアルであるために迫害されたレイナルド・アレナスは、1980年にアメリカに亡命するが、その後エイズを発病してしまう。自身の壮絶な一生を描く自伝。

チェ・ゲバラと共に革命闘争に参加したフレディ・マエムラの生涯を、彼の姉弟であるマリー・前村・ウルタード、エクトル・ソラーレス・前村の共著『革命の侍〜チェ・ゲバラの下で戦った日系2世フレディ前村の生涯』を原作として映画化した。

1960年代から1980年代にかけてのリオデジャネイロ、中でも貧困にあえぐファヴェーラと呼ばれるスラム地域を舞台にした、強盗、麻薬ディーラーなどをして金を稼ぐモレーキ(ストリートチルドレン)たちの抗争が、実話を基にして描かれている。

前述したように、1520年頃。マヤ文明がコロンブスらコンキスタドール(征服者)に支配される直前の話を描いた物語。

コロンビアの国会議員であり、慈善事業にも熱心な実業家、世界7位の大富豪。いや、世界一の麻薬王として有名なパブロ・エスコバル。南米のゴッド・ファーザーと言われ、コロンビア最大の麻薬組織を創設した麻薬王の姪と恋に落ちてしまった男の、危険すぎるひと時を切り取った映画である。

メキシコ革命末期、カトリック教会を弾圧する政府と信仰の自由を求める信徒たちとの間で起きた「クリステロ戦争」を題材に描いた歴史ドラマ。

WBA世界ライト級チャンピオンのパナマのボクサー、ロベルト・デュランの伝記映画。「石の拳(こぶし)」と形容されたワイルドな強打で、後のWBC世界王者ガッツ石松らにも勝利した人物である。この場合も映画になるくらいだからボクシング以外の要素も波乱に満ちていて、そこが見どころとなる。

1950年代の一時期、祖国チリを追われた実在の詩人パブロ・ネルーダが、ナポリ湾のカプリ島に身を寄せた史実にもとづき、架空の漁村を舞台に物語は展開する。主人公は内気な青年マリオ。だが彼は、主役にしては華がなさすぎる。だが我々は最後、彼の人生に違う目を向けている。

イギリス人の探検家、パーシー・フォーセットは知識人層から嘲笑されながらも、アマゾンの奥地に伝説の古代都市Zがあると信じて探検を続けていた。この男が一体誰のモデルになったかは作中では語られないため、この映画に低評価をつける人がいる。ジャックスパロウの前にこの世界を席巻した『あの伝説の冒険家』とだけ言っておこう。

- ペニンスラール(宗主国生まれの白人)
- クリオーニョ(植民地生まれの白人)
- メスティーソ(白人とインディアン、インディオとの混血)
- ムラート(黒人と白人との混血)
- サンボ(黒人とインディアン、インディオとの混血)
- インディオ(先住民)
- 黒人(アフリカから連れ去れらた奴隷)
中南米は、これらの人種が入り乱れ、混血が進んでいました。しかし、やはり奴隷の血は軽く扱われ、白人が一番尊重されたという背景がありました。ゆえにこの上記のとおりのピラミッドとなり、ペニンスラールが最も高潔な存在であり、黒人は最下位かつ奴隷同然なのだという考えが根付いていて、それで軋轢が生まれます。各革命家の者たちは、このような負の連鎖を断ち切るべきだという信念のもと、行動しました。
6.『イスラム過激派』
イスラム過激派とは、イスラム教徒のうち、宗教的・政治的・経済的目的を達成するために殺人、暴力、誘拐などの犯罪的手段に訴える武装グループ。イスラム理想社会の実現のためには大量殺人などの犯罪も辞さない頑迷な考え方を持つ集団である。
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- 『ホテル・ムンバイ』
- 『ミュンヘン』
- 『パラダイス・ナウ』
- 『おやすみなさいを言いたくて』
- 『パトリオット・デイ』
- 『ナインイレヴン 運命を分けた日』

2008年に起きたムンバイ同時多発テロの際、タージマハル・ホテルに閉じ込められ、人質となった500人以上の宿泊客と、プロとしての誇りをかけて彼らを救おうとしたホテルマンたちの姿を描いている。

映画は1972年に起きたミュンヘンオリンピック事件と、その後のイスラエル諜報特務庁(モサッド)による黒い九月(パレスチナのテロリスト集団)に対する報復作戦を描く。この集団がイスラム過激派かどうかの確定はない。

自爆テロに向かう二人のパレスチナ人青年を中心にパレスチナ人から見たパレスチナ問題を描く。彼らは本当に望んで自爆しているのか。ラストシーンで我々の背筋は凍り付くことになる。

報道写真家として活躍した経験を持つノルウェーの映画監督E・ポッペが、自らの実体験をもとに製作した映画。だが妻であり母である彼女が危険な目に遭ってでも戦場に行くことは、容易には受け入れられなかった。自爆テロをする人々を取材する。

2013年に発生したボストンマラソン爆弾テロ事件の事件発生からわずか102時間で犯人逮捕に至った顛末を描く。『ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜』という実際の被害者を主人公にした映画もある。

アメリカ同時多発テロ事件によりワールドトレードセンタービルノースタワーのエレベーターに閉じ込められた男女5人を描いている。実話という確証はない。『ワールド・トレード・センター』という実話ベースの映画もある。

イスラム教における『ジ・ハード(聖戦)』とは、何も人を惨殺することを許可する、という凶悪な概念ではありません。『神の為に奮闘する』ことを意味し、つまり、その『神』というものは、しばしば『愛、真理』と『=』であると考えられるわけです。例えば、『人に裏切られ、殺意を覚えた』というとき、そこに現れるのは間違いなく『魔性の疼き』であるわけですが、しかし、それを聖性の力で劣位にさせよう、という『闘い』こそが、この『ジ・ハード(聖戦)』なのです。
『魔性』と『聖性』の、自分の心の中での闘い。悪魔と天使の心の中の葛藤なんかで例えられることが多いですよね。アンガーマネジメントもそうです。罪を犯した人を赦すときもそうです。人は常にそうして心の中で闘いをしてきました。イスラム教の聖戦の教えとは、『その心の中の闘いに負けて、決して道を逸れてはいけないよ』と教えた、本来は崇高な教えなのです。
ただ、イスラム教の開祖ムハンマドを描いた『ザ・メッセージ』を観れば分かるのですが、そうして正しい教えを説いていても、迫害に遭うことがあるわけです。そうなったとき、そのまま何もしなければ殺されてしまう時代です。しかし、抗って生き残れば、多くの理不尽な目に遭っている人を救える。そういう究極の選択肢を突きつけられ、抗うことを選択した考え方が、曲がりくねってこのような過激な思想に繋がってしまったのです。
『神と悪魔が闘っている。そして、その戦場こそは人間の心なのだ。』-ドストエフスキー
7.『反逆・謀反・革命』
映画ランキングの方でも革命家についてまとめているが、ここでもリストとしてまとめる。
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- 『チェ』
- 『セデック・バレ 第一部 太陽旗、第二部 虹の橋』
- 『桜田門外ノ変』
- 『ブレイブ・ハート』
- 『クロムウェル』
- 『アレクサンドリア』
- 『マイケル・コリンズ』
- 『マンデラの名もなき看守』
- 『遠い夜明け』
- 『パッション』
- 『ザ・メッセージ』
- 『エクソダス:神と王』
- 『ガンジー』
- 『孫文の義士団』
- 『始皇帝暗殺』
- 『パトリオット』

前述したように、革命家チェ・ゲバラの半生を描いた、2008年のアメリカ・フランス・スペインの合作伝記映画。フルヘンシオ・バティスタによる独裁政権をフィデル・カストロと共に倒すキューバ革命までを描いた『チェ 28歳の革命』と、ボリビアでの敗北と処刑までを描いた『チェ 39歳 別れの手紙』の二部作に分けられている。

前述したように、1930年頃。『霧社事件』二部形式で、計4時間半の大作。1930年、日本統治時代の台湾で起こった先住民セデック族による抗日蜂起事件である霧社事件を描く。台湾の映画で、外国が描く日本人ということで貴重な作品である。

前述したように、1860年。井伊直弼の独自の判断で外国と交渉したことを、尊王攘夷派の人々は『暴走』と見た。暴走する不安因子はどうする。討つしかない。桜田門外の変は、テロか、それとも革命か。そして彼らの行く末はどうなったのか。

1280年頃。イングランドの支配からスコットランドを救った革命家ウィリアム・ウォレスを主人公とした映画。残虐で冷酷なイングランド王エドワード1世の侵略によって家族を殺害されるも、難を逃れるところから物語が始まる。

17世紀のイギリスで起きた清教徒革命の立役者の1人として、チャールズ1世を処刑し、イギリス史上唯一の共和制を敷いたオリバー・クロムウェルの半生を描いている。

前述したように、西暦4世紀(400年頃)、キリスト教が定着し異教の排斥が行なわれ始めた時代の、女性天文学者ヒュパティアの学問に殉じた半生をアレクサンドリアを舞台に描く。アレクサンドリアの大図書館は異教の魔窟として破壊され、異教徒には改宗か出国しか道は残されなかった。

アイルランドの独立運動家であるマイケル・コリンズの生涯を描いている。隣国であるイギリスは、北アイルランドを併合する帝国主義の発想を持っているが、アイルランド人は、北も南もアイルランドである、という強い独立心を持っている。だが、現在イギリスは『イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランド』の4つの国の集合体がメインとなっている。

1968年から1990年にかけての南アフリカ。マンデラは実に27年もの間理不尽な収監生活を余儀なくされていた。ジェームズ・グレゴリーは南アフリカの刑務官だった。コサ語を理解できるということで、終身刑を受けたネルソン・マンデラを監視するという任務に就き、1968年に刑務所のあるロベン島に赴任することとなる。

1970年代のアパルトヘイト下の南アフリカ共和国における実話に基づいた作品。アパルトヘイト政権下の南アフリカ共和国で殺害された最も著名な黒人解放活動家スティーヴ・ビコと南アフリカ共和国の有力紙デイリー・ディスパッチ紙の白人記者ドナルド・ウッズとの交友をベースに描かれる。

紀元前4年頃~。『イエスの十字架刑と復活』。メル・ギブソンはリアルな描写にこだわる監督で、映画鑑賞中にクリスチャンの高齢者の女性がショックで心臓発作を起こして死亡する事故があった。多くのクリスチャンも絶賛する映画である。

時は610年。570年に生まれたムハンマドは、40歳という年齢になっていた。ムハンマドは、『ノア→モーセ→キリスト→』の次にこの世に生まれた、最後の預言者であり、指導者だという考え方は、イスラム教の考え方である。そして、これはそのイスラム教が誕生した時の話だ。キリスト教の有名な映画に『パッション』があるなら、イスラム教にはこの映画がある。

ユダヤ教の開祖モーセの伝記映画。旧約聖書の出エジプト記をもとにして、モーゼに率いられたヘブライ人がエジプトを脱出する過程を描写した作品である。こういう作品を作ると批判する人もいるが、アメリカ人の神であるイエスも元々ユダヤ人から始まっている。あまりにも重要なシーンを切り取った映画だ。

イギリス領インド帝国を舞台に非暴力・非協力運動を展開したインド独立運動の指導者マハトマ・ガンディーの生涯を描いた伝記映画。アインシュタインは言った。『将来の人たちはとても信じないだろう。このような人間が実在したということを。』

清末の中国では革命派と清朝廷の対立が激化していた。1906年、革命派のリーダーである孫文が香港入りし、同志たちと会合する事が決定。この情報をつかんだ清朝は大規模な暗殺団を香港に派遣した。実話かどうか定かではないが、孫文を軸に大勢がこうして命を懸けたというところが見どころである。

紀元前3世紀・戦国時代の中国。残虐な暴君として描かれがちだった始皇帝を、一人の悩める人間として描いた作品であり、彼を取り巻く人物の人間模様と後に史記で語られることになる虐殺と粛清の背景が物語の中心となっている。

アメリカがイギリスから独立して『アメリカ合衆国』になる時代を切り取った映画だから、それだけで見ごたえは十分だ。主役のメルギブソンはその戦争のメインキャラクターではなく、あくまでも個人的な戦いとして戦争に参加するところもいい。そっちの戦争も十分見ごたえがある。

天皇が絶対だった時代に天皇に逆らえば『大逆罪』とされました。『天皇や皇太子などに対し危害を加えわるいは加えようとしたものは死刑』というもので、証拠調べの一切ない、非公開の裁判で裁かれるしかも1回のみの公判で、上告なしの、一方的なものでした。日本の革命家徳富蘆花(とくとみろか)は、『死刑ではない、暗殺である』と言ってこれに断固として対抗。更に、『新しいものは常に謀反である』という言葉を残しました。
第二次世界大戦後、日本国憲法の制定とともに関連法制の改正が行われた際に、大逆罪などの「皇室に対する罪」の改正は当初予定されてはいませんでした。新憲法でも天皇は国家及び国民統合の「象徴」であり、それを守るための特別の刑罰は許されると解釈されていたためです。しかし、GHQは大逆罪などの存続は国民主権の理念に反するとの観点からこれを許容しませんでした。当時の内閣総理大臣吉田茂みずからがGHQの説得にあたったものの拒絶され、ついに政府も大逆罪以下皇室に対する罪の廃止に同意せざるをえなくなったのです。
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