MOVIE RECIPE
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- レシピ数:18
- 紹介映画:167
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

1.『アメリカ人の礎』
前述した基礎情報で考えるとこれが見えてくる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『パッション』

イエス・キリストの伝記映画。まず彼が十字架刑に遭い、彼の死後に弟子のパウロが『キリスト教』を作る。そしてその教えは現在20億人を超える人が信じていて、世界一の数字を維持し続けている。

まず最初にイエスがいます。そしてキリスト教が生まれ、カトリックという王道の道が一本できます。しかし、あまりにもそれが権力を持ちすぎ、腐敗。「プロテスタント(抗議者)」と名付けられる形で、ドイツのマルティン・ルターが『真のキリスト教』を主張します。そうして意見が割れていって、揉めたり分散したり、様々な問題が起きます。
その後、新天地を求めてイギリス人やフランス人が筆頭となりアメリカ大陸に渡ります。『ここで新たに自分たちの信じる教えを守りながら生きていこう』ということでした。アメリカが英語、カナダがフランス語が多いのはそれが理由です。ゆえに、まず最初にイエスがいるということがアメリカを語る際に避けて通れない絶対条件なのです。
2.『独立・西部時代(1776-1890)』
そしてイギリスから独立し、『アメリカ合衆国』ができる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『パトリオット』
- 『白鯨との闘い』
- 『レヴェナント: 蘇えりし者』
- 『西部開拓史』
- 『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
- 『ワイアット・アープ』
- 『ヤングガン』
- 『ジェシー・ジェームズの暗殺』
- 『ジェロニモ』
- 『遥かなる大地へ』

そして、アメリカ独立戦争を経て1776年にアメリカは独立する。アメリカがイギリスから独立して『アメリカ合衆国』になる時代を切り取った映画だから、それだけで見ごたえは十分だ。主役のメルギブソンはその戦争のメインキャラクターではなく、あくまでも個人的な戦いとして戦争に参加するところもいい。そっちの戦争も十分見ごたえがある。

1819年頃。アメリカの作家メルヴィルが世界の十大小説の一つ『白鯨』を生み出した時のエピソード。

1823年頃。アメリカの西部開拓時代を生きた実在の罠猟師ヒュー・グラスの半生と、彼が体験した過酷なサバイバルの旅を描いている。

1830年頃。この映画で、アメリカが西部を開拓していった事実を淡々と理解する。

1863年頃。1863年頃。『狼と踊る男の決断』『狼と踊る男』。なんだか不思議でよく分からないニックネームだ。だが、それが非常に重要なキーワードとなる。彼にそんな名前をつけた人間は誰か。そして彼らはアメリカ人にとってどういう存在なのか。

1876年頃。西部開拓時代の保安官であるワイアット・アープを主人公とした伝記、西部劇映画で、製作も兼任したケビン・コスナーがアープを演じる。

1882年頃。アメリカ西部開拓時代のガンマンであるジェシー・ジェイムズ。1866年2月13日に、アメリカで彼が世界初の銀行強盗に成功したことから、2月13日は「銀行強盗の日」となっている。敬虔なキリスト教徒、甘いマスクの美男子、フロンティアの郷愁を漂わせる名前。極悪非道の重罪人にもかかわらず、その悲劇的最後は人々の同情を集め、強者に立ち向かうロビン・フッドのイメージに重ね合わせる者もおり、伝説化した人物である。

1886年頃。1880年頃。アメリカ人は、先住民のインディアンを殺したり追いやったりして、アメリカ大陸に新天地を築いた。つまり彼らの多くはイギリス人で、真のアメリカ人というのはインディアンなのだ。ジェロニモは、そのインディアンの伝説的存在だった。ラストシーンで我々は考えさせられることになる。彼らの宿命と正義について。

1889年頃。19世紀のアメリカ・オクラホマ州で実際に起こったランドラッシュをベースに、アイルランドから夢をもってアメリカにやって来てランドレースに参加した青年の生き方を描く物語。上記作品同様、まるで『開拓して当然』のように描くが、そこには『ラストサムライ』や『ジェロニモ』等の問題が潜んでいる。

1890年頃。実在の銀行強盗ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの逃避行を題材にした西部劇。サンダンス・キッドなどと共に強盗団「ブッチ・キャシディのワイルドバンチ」を結成して、ネバダやモンタナなどで銀行強盗や列車強盗を繰り返した。

このうち、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』と『遥かなる大地へ』だけがフィクションであり、後はすべて実話ベースとなっています。ただ実際にはそれらの作品も『インディアンの迫害』や、『ランドラッシュ』等の実話を織り交ぜているので、そこが歴史の勉強になります。ようは、どのような形で、意図で、夢を持ってアメリカ大陸にやってきたかは人それぞれで、その中には純粋な探究心や好奇心、向上心等の『悪気のない』気持ちがあったかもしれません。
しかし、それによって追い込まれた人がいる。先住民(インディアン)たちを追い払ってこの大陸に根を張り、東部のワシントンやニューヨークあたりから、西部のロスアンゼルスやカリフォルニア、テキサスあたりまで開拓していって自分たちの世界(国)を作った。この事実を忘れてはならないのです。もちろん、彼らを悪の種族とみなすとかそういうことではありません。日本人には日本人の、ロシア人にはロシア人の、それぞれの国と環境で、同じように善悪と真偽について考えるテーマがあるということですね。
3.『ある西部の物語』
ここで一度、『西部の物語』としてフィクションも観てみよう。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ジェーン』
- 『トゥルー・グリット』
- 『許されざる者』
- 『荒野の七人』
- 『マグニフィセント・セブン』
- 『荒野の用心棒』

アメリカ西部で夫と娘とともに穏やかに暮らしていたジェーン。しかしある日、夫が撃たれ、逃げ帰って来たことでその平穏は奪われてしまう。相手は悪名高きビショップ一家。 運命に抗い、戦うことを決意したジェーン。
トゥルー・グリット
コーエン兄弟が監督し、スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を執った。1969年にジョン・ウェインが主演を務めた西部劇映画『勇気ある追跡』をリメイクしたもの。内容は上記と近く、家族を殺された少女の話である。

イーストウッドが、師と仰ぐドン・シーゲルとセルジオ・レオーネに捧げた「最後の西部劇」。第65回アカデミー賞 作品賞受賞作品。『シマロン』、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』に続き、アカデミー作品賞を受賞した3作品目の西部劇である。

『荒野の七人』が『七人の侍』、マーティン・リット監督の『暴行』(1964年)が『羅生門』を公式にリメイクし、それぞれ舞台を西部劇に移し替えている。

1954年の日本の映画『七人の侍』を基にした、1960年の映画『荒野の七人』のリメイクである。
荒野の用心棒
上記は公式だが、非公式のリメイクもあった。巨匠セルジオ・レオーネ監督のマカロニ・ウエスタン『荒野の用心棒』(1964年)は、『用心棒』を非公式でリメイクした作品で、黒澤は東宝とともに著作権侵害で告訴し、和解に応じた製作者側から日本などの配給権と世界興行収入の15%を受け取っている。

西部劇となると、その数はもっともっと膨大な量があります。日本で時代劇が膨大にあるのと同じですね。我々の時代劇のイメージは、『着物、ちょんまげ、お代官様』等が強くなりますが、アメリカの場合は見てきたようにまだ250年ほどしか歴史がないので、振り返る時代劇となると、この西部開拓の時代を切り取ったものがほとんどとなります。
『開拓』というくらいですからまずそこには『荒野』だけが広がっているわけです。そこに、鉄道を通したり、街を作ったりなんかして徐々に開拓していくわけです。しかしそうなると治安の問題も出てきます。前述した『ジェシージェームズ』や『ビリーザキッド』等はその時代に活躍した強盗ですが、同じように『ワイアットアープ』等の治安を守る保安官の立場も強くなっていきます。
警察システムが完全に稼働していなければ秩序も乱れがちになり、混沌となります。そのような悪がまかり通りやすい時代に一括を入れる正義のカウボーイ等として、この時代の時代劇は人気があります。例えばシャーリーズ・セロンは、『深夜によく西部劇がやってるけど、私は好きでよく観てる』と言っています。
4.『南北戦争(1861-1865)』
アメリカが、北:『アメリカ合衆国』、南:『アメリカ連合国』として分散する危機があった。その時の戦争が『南北戦争』である。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ジャンゴ 繋がれざる者』
- 『グローリー』
- 『風と共に去りぬ』
- 『コールドマウンテン』
- 『リンカーン』
- 『ギャング・オブ・ニューヨーク』
- 『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』
- 『ゴッド&ジェネラル/伝説の猛将』
- 『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』
- 『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』
- 『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
- 『ワイルドガン』
- 『アウトロー』
- 『続・夕陽のガンマン』
- 『続・荒野の用心棒』
- 『夕陽のガンマン』
- 『3時10分、決断のとき』

ドイツ人賞金稼ぎに助けられた黒人奴隷が生き別れた妻を取り戻す西部劇で今回唯一のフィクションだが、アメリカ・世界共に、タランティーノ作品で最高収益を上げた『イングロリアス・バスターズ』を超えて大ヒットしたのでランクイン。

アメリカ南北戦争において実在したアメリカ合衆国初の黒人部隊を描く戦争映画。南北戦争の映画として最も推奨できるのがこの映画だ。

南北戦争下のジョージア州アトランタ市を背景に、アイルランド系移民の父と、アメリカ南部のフランス系名家出身の母を持つ気性の激しい南部の女、スカーレット・オハラの半生を、彼女を取り巻く人々ともども、壮大に描いた作品である。

アメリカ連合国の兵士として戦争に送り出された男と、ひと時だけ過ごした女性との恋物語。友人を失い、自分も負傷した男は、故郷であるコールドマウンテンと、出発前の僅かな時間しか共に過ごすことが出来なかった最愛の女性エイダに再び会うため脱走し、徒歩でコールドマウンテンに向かう旅に出た。

1809年頃。エイブラハム・リンカーンが誕生。その後1861年に、リンカーンはアメリカ合衆国大統領に就任する。そして彼は『奴隷解放宣言』をし、人種差別と徹底的に戦う。だが、その戦いはあまりにも代償が大きかった。しかし、大きな代償を払いながらも、彼は最後まで戦い続けたのだ。人類の平和のために。

1863年のニューヨーク・マンハッタンの一角であるファイブ・ポインツを舞台に繰り広げられるギャングの抗争と人間ドラマを描いたもの。この時代のニューヨークでは、大飢饉に見舞われた故郷を離れ、アメリカン・ドリームを夢見たアイルランド人の移民達が毎日のように港から降り立っていた。
The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ
1864年、南北戦争3年目を迎えた、南部諸州側のバージニア州が舞台。トーマス・カリナンが1966年に発表した小説『The Beguiled』を原作としている。1971年に、監督ドン・シーゲル、主演クリント・イーストウッドで映画化されているが、それが脱走兵の視点から物語を描写していたのに対し、本作は女性たちの視点から物語を描写している。

南軍の名将として名高いロバート・E・リーとストーンウォール・ジャクソン、北軍の英雄ジョシュア・チェンバレンを中心に、南北戦争初期の推移を描く。南北戦争が南軍側にとっては郷土防衛のための戦いであった背景を重視し、両陣営を公平な視点から描いている。

南北戦争時代、エイブラハム・リンカーンの奴隷解放宣言よりも早くミシシッピ州ジョーンズ郡に白人と黒人が平等に生きる「ジョーンズ自由州」を設立した実在の白人男性ニュートン・ナイトの生涯と闘いを描く。

アメリカの詩人エミリー・エリザベス・ディキンソンの生涯を描く。

ルイーザ・メイ・オルコットが1868年に発表した小説『若草物語』を原作としている。

ドナルド、キーファーのサザーランド親子が、西部時代の渋いガンマンを描く。ドナルドサザーランドが三船敏郎の大ファンなので、どこかこれらの映画に『武士道』のような日本人好みの雰囲気が漂う。

1976年製作の西部劇で、アメリカ建国200年記念として製作された。南北戦争後の時代を舞台として描かれた作品。復讐の映画にも見えるし、それだけじゃないようにも見える、哀愁ある、戦争の、哀しい映画だ。

舞台は南北戦争の時代の荒野。の映画は『荒野の用心棒』(1964年)と『夕陽のガンマン』(1965年)から続く「ドル箱三部作」の第3作目であるとされている。物語は、南軍の金貨を求めて南北戦争のアメリカを冒険する3人のガンマンを中心に展開する。

セルジオ・レオーネが黒澤明の『用心棒』に感銘を受けて作った『荒野の用心棒』とは関係ないこの作品の原題は、『Django』である。前述した『ジャンゴ』はこれのオマージュでもある。

前述した『夕陽のガンマン』(1965年)がこれ。賞金稼ぎのダグラス・モーティマー大佐は、1,000ドルの賞金首を仕留めるが、保安官事務所で10,000ドルの賞金が賭けられたインディオ一味が近くにいることを小耳にはさむ。

西部の悪名高い無法者と、彼を刑務所行きの汽車まで護送しようとする牧場主の物語。西部劇としては近年稀に見るヒット作となった。強盗団の頭目として西部に悪名を轟かせる無法者をラッセル・クロウ、彼をユマの刑務所行きの汽車まで護送する牧場主をクリスチャン・ベールがそれぞれ演じている。

アメリカの北部と南部では経済体制から支持する政党まで違いがありました。南部では作物がよく育ったので、それを中心とした仕事が多くあり、人手が足りず、奴隷が欲しかったのです。しかし北部は違うので、南北で違う考え方になりました。結果、北部では奴隷解放の考えが強く、南部では奴隷を維持する考えが強く、考え方が対立して衝突しました。
『南北戦争』は最初は南部が優勢でしたが、リンカーンの『奴隷解放宣言』で流れが変わり、最後には北部が決定的な勝利を収めました。この時にもし南部の『アメリカ連合国』が勝利していれば、アメリカは2つに分かれていたかもしれません。ちなみにその時の影響で、『南部ほど黒人差別が強い』という風潮があります。最も有名なのが『ミシシッピー・バーニング』等でも有名なミシシッピー。あの場所はまさに、南部の代表です。
5.『1920-1950年代』
そして第一次世界大戦(1914-1918)等の時代を迎えるが、それは後でまとめる。その前にこの時代を見てみよう。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『J・エドガー』
- 『42 〜世界を変えた男〜』
- 『ライトスタッフ』
- 『M★A★S★H マッシュ』
- 『マジェスティック』
- 『ザ・ダイバー』
- 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
- 『プリティリーグ』
- 『クイズ・ショウ』
- 『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』

1920年頃。FBIの創始者とも言える、長官のエドガー・フーヴァーの生涯がクリントイーストウッド監督と、レオナルドディカプリオの主演で描かれる。

1947年頃。アフリカ系アメリカ人初のメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンを描いた伝記映画。タイトルの「42」とはロビンソンが付けていた背番号で、現在アメリカ・カナダの全ての野球チーム(メジャーはもとより、マイナーリーグ、独立リーグ、アマチュア野球に至るまで)で永久欠番となっている。

1947年頃。NASAのマーキュリー計画(宇宙に人間を送り出す国家プロジェクト)を背景に、戦闘機パイロットが「ライトスタッフ(己にしかない正しい資質)」に従い孤独な挑戦を続ける姿が描かれる。音速の壁に挑戦し続けた実在の人物、チャック・イェーガーをサム・シェパードが演じた。

1950年頃。朝鮮戦争下の陸軍移動外科病院 (Mobile Army Surgical Hospital) が描かれる。単純に、戦地の味方陣営に兵士たちと同じように軍医たちがいるという状況だ。この視点から描くことで、作品を通して反戦を訴えている。

1950年頃。事故で記憶を失った青年が、とある町に迷い込む。そこで彼は何者かと間違われて生きることになり、映画館の再興を軸にして物語が展開される。時代的にちょうど『赤狩り』というキーワードが出てくる。共産主義狩り、と言う意味である。

1950年頃。アメリカ海軍史上、アフリカ系黒人として初めて「マスターダイバー」の称号を得た潜水士である、実在の人物「カール・ブラシア」の半生を周囲の人物との友情とともに描く。

1950年頃。1985年が舞台だが、過去に戻って1950年代のアメリカの様子が描かれる。1980年代の最高傑作の一つ、SF映画の最高傑作の一つ、そして史上最高の映画の一つとされている。

1950年頃。1943年に創設され54年まで存在した全米女子プロ野球リーグを題材として、女性差別が激しかった時代に活躍する女性たちが描かれる。

1950年頃。1950年代に実在したNBCの人気テレビ番組『21(トウェンティワン)』をめぐるスキャンダルを、伝説の俳優ロバート・レッドフォードが監督して映画化した。当時の人気を考えると、ここで不正は行われてはいけなかった。それだけ影響力がある番組だったのだ。ハーバードを首席で出るような捜査官の男と、クイズショウの実力者が頭脳戦を展開するあたりが、見ものだ。

1950年頃。一介のセールスマンだったクロックが、マクドナルド兄弟が営んでいたマクドナルドを世界最大のファーストフードチェーンに成長させ、兄弟の持つ経営権を手中に収めるまでを描いている。

この時代のポイントは『FBI』『赤狩り(共産主義)』『ソフトパワー』というところでしょうか。順に説明すると、まずアメリカの雰囲気として、『共産主義→銀行強盗→FBI』という流れで人々の人気の熱が動いていたといいます。その前に西部開拓のジェシージェームズ等の銀行強盗がありますが、それから50年ほど経ってこのような動きに。やはりこれらの根幹には『自由』が垣間見えますね。
『もっと平等であるべきだ!』『もっと自由であるべきだ!』
というアメリカ本来の、『それを目的としてアメリカ人はこの大陸で生きているんだ』という意思・主張が見え隠れします。よって、少しでも平等性に欠けると『共産主義(誰かがいくら稼いでも全員が平等になる仕組み)』という発想が人気になったり、衝突が起き始めます。ウォルト・ディズニーの会社でも共産主義によるボイコット運動があり、ディズニーはそれ以来共産主義を毛嫌いするようになりました。
また『ソフトパワー』とは、軍事力や経済力などの対外的な強制力の『ハードパワー』の対義語で、コカ・コーラ等の企業力が代表です。コカ・コーラやマクドナルドといった『軍事力以外の力』を駆使してアメリカの国力をつける方向を見出しました。アメリカニゼーションは『アメリカ化』とも言い、特に日本はその影響を強く受けたと言えます。
といった人々も大活躍し、20世紀はアメリカの持つこうした『ソフトパワー』の力も爆発した時代であり、今ではすっかり『エンターテインメント=アメリカ』という考え方が定着しています。
6.『禁酒法・大恐慌時代(1929-1939)』
この時代の中に、『禁酒法・大恐慌時代(1929-1939)』というものもあった。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アンタッチャブル』
- 『パブリック・エネミーズ』
- 『シンデレラマン』
- 『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』
- 『ビリー・バスゲイト』
- 『欲望のバージニア』
- 『プレイス・イン・ザ・ハート』
- 『俺たちに明日はない』
- 『スティング』

禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネを逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画。テーマも内容も音楽も、すべて卓越している。

実在の犯罪者ジョン・デリンジャーを主人公とした実話映画。彼も同じように、弱者からは奪わないという姿勢で、犯罪者でありながら大スターのようにもてはやされていた。

大恐慌時代に活躍した、映画のタイトルとなったあだ名の実在のプロボクサー、ジェームス・J・ブラドックの大番狂わせの試合を描いた伝記映画。だがそれで言うと『俺たちに明日はない』を筆頭としたこの時代の強盗たちは、皆似たような環境を強いられていた。

アメリカの山奥、元騎兵隊の父と牧場で暮らす3人の息子達。彼等の穏やかな生活は第一次世界大戦の勃発を契機に大きく変わっていく。この作品にもインディアンが関係してくる。

実在のギャング、ダッチ・シュルツの晩年を、彼の側近となった青年ビリーの目を通して描いている。

アメリカ禁酒法時代にバージニア州フランクリン郡で密造酒を売るボンデュラント兄弟が描かれる。作家のマット・ボンデュラントが、禁酒法時代に密造をしていた祖父と大叔父たちの話を基にした歴史小説『欲望のバージニア』を執筆し、それを原作としている。

1935年の大恐慌時代のテキサス州の小さな町での物語である。アメリカ南部に暮らす専業主婦の女性が予期せぬ夫の死に遭遇し、周囲の人々の協力を受けながら勇気を持って自立してゆく姿を描く。

世界恐慌時代の実在の銀行強盗であるボニーとクライドの、出会いと逃走を描いた犯罪映画。アメリカンニューシネマで最も有名なのはこの作品となる。

1936年のシカゴを舞台に詐欺で日銭を稼ぐ1人の若者が、親同然の師匠を殺害したギャングに復讐するために伝説的な賭博師と協力し、得意のイカサマで相手組織を徐々に追い詰めていく様を描いたコメディ映画。信用詐欺を扱った代表的な映画である。

アルコールは神からの贈り物である一方で、その乱用は悪魔の仕業によるものというイメージを皆が抱いていました。よって、南北戦争等で一度保留となりましたが、このあたりの時期、1920年から1933年までアメリカ合衆国憲法修正第18条下において施行され、消費のためのアルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止されます。
この禁酒法は「高貴な実験」とも言われ、様々な立場から広い支持を受けた一方で、論争の的になる事も多くありました革新派と、一般に女性、南部人、農村地帯の人々の暮らしとアフリカ系アメリカ人、クー・クラックス・クラン(KKK)までもそれが社会を改善すると信じて支持した。しかし結局は裏でアル・カポネのようなギャングが密造酒として酒を売って荒稼ぎしたり、様々な問題によってその『実験』は終了しました。
[禁酒運動を支持しているナサニエル・カリアーによるリトグラフ(1846年1月):出典:Wikipedia]
そして1929年10月24日(木曜日)の世界恐慌はなぜ起きたか。それは、調子が良かったアメリカが調子に乗ってしまい、足元がおろそかになったからです。
アメリカのフーヴァー大統領は自由放任による『資本主義の永遠の繁栄』を主張。それぐらいアメリカ中が浮かれていたのです。商品を作れば作るほどそれが売れると思っていたし、株を買えば必ずそれが上がると思っていた。まさにアメリカはバブル真っ盛りだったのです。しかしそれは起こりました。物を作るだけ作り、それが売れ残り、銀行や株主に借金が残る企業が続出し、企業と融資を行った銀行が連続倒産をする。そういう一蓮托生ドミノ倒しのような悲劇が巻き起こってしまったのです。
その後、フランクリン・ルーズベルトが当選し、『ニューディール政策』を進めますが、これに対する効果は未だに議論があるようです。しかしとにかくこうしてアメリカで世界恐慌が起き、これが後の『第二次世界大戦』の原因の理由の一つとなってしまいます。
7.『1960年代』
そして1960年代になる。この時代にはベトナム戦争(1955-1975)があるが、それは後でまとめる。それ以外でもこの時代のアメリカは激動だった。『公民権運動』『宇宙開発競争』『ケネディ、マルコムX、キング牧師、メドガーエヴァース暗殺』等がそれである。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ニクソン』
- 『グローリー 明日への行進』
- 『マルコムX』
- 『ザ・ハリケーン』
- 『ALI』
- 『ドリーム』
- 『グッドシェパード』
- 『13デイズ』
- 『JFK』
- 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
- 『ミシシッピー・バーニング』
- 『デトロイト』
- 『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
- 『ファースト・マン』

1968年に第37代アメリカ大統領に就任したリチャード・ニクソンの半生を描いている。ケネディの後に2年だけリンドン・ベインズ・ジョンソン大統領がいるが、同じ『60年代の大統領』という共通点からつながりが多く見られる。

1960年代。キング牧師はマルコムXと違い、白人との融和的な和解を求めた人物である。ガンジーの非暴力的抵抗の教えに共感し、20万人を超える大規模なものになった1963年8月28日のワシントン大行進は、ガンジーの『塩の行進』に影響を受けている。

1960年代。マルコムXは、キング牧師と違って暴力的な人間として印象付けられている。『私は自衛のための暴力を、暴力とは呼ばない。知性と呼ぶ。』。彼がなぜこのような言葉を言うようになったか、そしてなぜキリスト教からイスラム教に改宗したのか、そのあまりにも複雑で波乱万丈の人生を、名優デンゼル・ワシントンが十二分に演じきる。

1960年代。黒人として生まれたハリケーンは、アメリカの根幹にあるその根深い黒人差別に苦しめられる。1966年6月17日、ニュージャージー州で3人の白人を銃で撃ち殺したとして逮捕された。これが『ルービン・カーター事件』である。だが、凶器もない。証言者も妙だ。しかし陪審員は全員が白人であり、時代の波も手伝ってカーターは有罪とされ、終身刑に服する事となった。

1960年代。彼はマルコムXと非常に仲が良い人間だったから、彼の名を取って『カシアスX』として活動。このアメリカの重要な歴史を考えても、モハメド・アリという人物をピックアップすることは非常に価値のあることである。『ベトコンはオレを差別しないしオレがベトコンを殺しに行く理由は何もない』。そう言って彼は、ベトナム戦争渦中にあって、兵役を拒絶した。

1960年代。NASAで働いた黒人女性たちの話で、実話である。当時は、女性すらも働くことのハードルは高かった。

1960年代。「アメリカ情報活動の父」と呼ばれたウィリアム・ドノバンをデニーロが演じる。この人物は『後のCIA』となる『OSS(戦略情報局:Office of Strategic Services)』が続投して解散まで一貫して務め、その後に曲折を経て現在の中央情報局(CIA)の前身となった。

1962年。キューバ危機を題材にしたサスペンス映画である。同じケネディ大統領を扱った映画『JFK』でも主演を務めたケビン・コスナーを大統領特別補佐官役として迎えた。

1963年。その『JFK』がこれである。ケネディ大統領暗殺事件の捜査に執念を燃やす地方検事ジム・ギャリソンを中心に描いた現代史ミステリー。大統領暗殺をめぐる唯一の訴訟であるクレイ・ショー裁判にいたる捜査を題材として描いている。

1960年代。キケネディ大統領の妻であるジャクリーン・”ジャッキー”・ケネディ・オナシスが、ファーストレディを務めていた頃と1963年のテキサス州ダラスで夫のジョン・F・ケネディが暗殺された以降のジャクリーンが描かれる。

1964年。1964年に米ミシシッピ州フィラデルフィアで公民権運動家3人が殺害された事件をモデルにした社会派映画。KKKの衝撃的な凶行が印象的。

1967年。1967年のデトロイト暴動の最中に発生したアルジェ・モーテル事件を題材にした作品。本作が全米公開された2017年はデトロイト暴動の発生から50年を迎える節目の年でもあった。

1969年。『ワンハリ』にも出てくるが、1969年に女優シャロン・テート殺害などの無差別連続殺人事件を起こしたカルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーの主要女性メンバー、レスリー・ヴァン・ホーテンら3人を中心に、彼女たちのファミリーへの加入から、洗脳と狂信の果ての殺人、逮捕・収監までを描く。

1969年。前述したように、1969年にハリウッド女優シャロン・テートがカルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーに殺害された事件を背景として、当時のハリウッドにスポットライトが当たる。

1969年。史上初めて月面を歩いた宇宙飛行士ニール・アームストロングの1961年から1969年にかけてのNASAのミッション(ジェミニ計画、アポロ計画)が実話に基づいて描かれる。

『公民権運動』とは、主に1950年代から1960年代にかけて、アメリカ合衆国の黒人(アフリカ系アメリカ人)が、公民権(参政権等)の適用と人種差別の解消を求めて行った大衆的な社会運動です。『俺たちにも政治家に投票して国づくりに意見する権利があるだろ!』ということですね。差別される対象はそういう重要なことには参加できない傾向があります。
例えば、『未来を花束にして』では1910年代のイギリスで婦人参政権を求めて闘った女性たちの姿が描かれます。原題のSuffragette(サフラジェット)とは、20世紀初頭のイギリスの参政権拡張論者、特に婦人参政権論者を指す言葉。つまり、『女性、黒人』は差別の対象にあったということですね。
それは決してこの2つだけに限った話ではありません。私が以前いた会社でも、『役員会議』として役員だけが豪華な応接セットがある役員室に入ってあれこれと会議をし、ヴィトンなどの高級ブランドのバッグ等を持って意気揚々とその部屋から出て行ったり出張したりして、まるで『この会社はこの役員だけが要である』と言わんばかりの態度でした。私などは自分の上に人がいることを認めないタイプですから、このやり方に不満を持っていましたね。
彼らだけじゃありません。私がいた地元のグループでもそういうことはありました。一部の力を持った人間や、名の知れた先輩たちとが集まった時、彼らだけがVIPの席にいて、そうじゃない人は蚊帳の外に追い出されます。私は結局こういうタイプですから常に不満を持って、ついには自分で起業してそのような人たちとは縁を切ることになりましたが、結果的にそのグループも会社も、今は存在していません。
私が言いたいのは、ごく近いところでもこういうことは頻繁に行われていて、自分たちの人生の安心のためには、特権の乱用に走って越権行為に甘んじる弱さを、人は常に抱えているということですね。
8.『1970-1990』
この時代はベトナム戦争が終結に向かい、別レシピでまとめた『アメリカン・ニューシネマ』も終焉を迎える時。『タワーリング・インフェルノ』(1974年)『ジョーズ』(1975年)『ロッキー』(1976年)『スター・ウォーズ』(1977年)といった映画が新しい映画の時代を切り開いた。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『大統領の執事の涙』
- 『ブラック・クランズマン』
- 『アポロ13』
- 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
- 『大統領の陰謀』
- 『ザ・シークレットマン』
- 『ラリー・フリント』
- 『アルゴ』
- 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
- 『スタンドアップ』
- 『エリン・ブロコビッチ』

ユージン・アレンという実在した人物がモデルとなっていて、1950年代のアイゼンハワー大統領から、2009年のオバマ大統領までに至るまでのアメリカの歴史が見える映画となっている。執事の立場からアメリカを覗き見るような映画だ。

1970年代。アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスで、アフリカ系アメリカ人(黒人)初の市警察巡査となったロンが、白人至上主義団体クー・クラックス・クランの地方支部への潜入捜査に着手し、活動内容や極秘計画を暴くまでを描く。

1970年代。アポロ13号への搭乗が予定されているジム・ラヴェル船長(トム・ハンクス)とフレッド・ヘイズ月着陸船パイロット(ビル・パクストン)、ケン・マッティングリー司令船パイロット(ゲイリー・シニーズ)の3名の宇宙飛行士は、史上3度目の月面着陸を目指す。専門家からも評価が高い映画である。

1971年。ベトナム戦争を分析・記録したアメリカ国防総省の最高機密文書=通称「ペンタゴン・ペーパーズ」の内容を暴露したワシントン・ポストの2人のジャーナリストの実話を映画化した社会派ドラマ。

1972年。ニクソン大統領によるウォーターゲート事件を調査したワシントン・ポストの二人のジャーナリストの手記を元にしたドラマ。

1972年。ウォーターゲート事件の情報提供者「ディープ・スロート」こと、当時の連邦捜査局(FBI)副長官マーク・フェルトを描いた作品。彼の情報が本当なのかどうか、また彼がどのような人物なのかということについて迫る。

1977年。ポルノ雑誌「ハスラー」誌の出版者・編集者のラリー・フリントの台頭と法廷闘争を描く。彼が言う『戦争とポルノとどっちが健全か?』という問いかけは、詭弁にも見え、しかし一辺倒に切り捨てられない妙な重みがあった。

1979年。1979年から1980年にかけて発生した在イランアメリカ大使館人質事件を題材とした映画。大使館が占拠される直前に6人のアメリカ人大使館員が大使館から脱出し、近くにあるカナダ大使公邸に匿われる。後は国を出るだけだが、それが容易ではない。そこで、CIA秘密工作本部作戦支援部の男が、6人をイランから救出するため、『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げて、6人をそのロケハンのスタッフに身分偽変させ秘密裏にテヘランから脱出させるという作戦をたてる。

1980年代。実際の元株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの波乱万丈の伝記映画。マフィアでも何でもないがかなりアウトローな作品で、パーティやドラッグに抵抗がある日本人には万人受けしないだろう。だが、世界規模で考えたらこれは至極のエンターテインメントである。ディカプリオの怪演がすごい。

1988年。1988年に行なわれた世界初のセクシャルハラスメント訴訟を記したクララ・ビンガムとローラ・リーディの書籍『Class Action: The Story of Lois Jensen and the Landmark Case That Changed Sexual Harassment Law』をもとにした作品である。

1993年。アメリカ西海岸を拠点とする大手企業PG&Eに対し、環境汚染に対して責任を追及するエリン・ブロコビッチの半生を描く。彼女はこれで『ある世界記録』を出した。

『ウォーターゲート事件』とは、1972年6月17日にワシントンD.C.の民主党本部で起きた中央情報局(CIA)工作員による盗聴侵入事件に始まった、1974年8月9日にリチャード・ニクソン大統領が辞任するまでの盗聴、侵入、裁判、もみ消し、司法妨害、証拠隠滅、事件報道、上院特別調査委員会、録音テープ、特別検察官解任、大統領弾劾発議、大統領辞任のすべての経過を総称して言う言葉です。前述した『特権の乱用と越権行為』の典型例ですね。
この時代は、そうした国家のトップの汚職や、1975年に終了したベトナム戦争をある意味一時清算し、それに逆らう形で生まれたアメリカン・ニューシネマという流行も終焉を迎え、新たな時代へと向かい始めるときです。『リアリティ・バイツ』という映画がありますが、これは1990年代のジェネレーションX・MTV世代を描いた映画で、原題の “Reality Bites” からも分かる通り、厳しい現実(現実が噛み付いてくる=現実に直面する=厳しい現実)に立ち向かう4人の若者を描いた青春群像劇となっています。
90年代までに色々なことがあった。さて、ここからどうやって生きていこうか、という『X世代』というアメリカのある世代の人生を描いています。
9.『第一次世界大戦(1914-1918)』
ここでここまでにあった戦争映画を見てみよう。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『フライ・ボーイズ』

外人部隊としてフランス空軍に志願入隊し、ドイツ軍と戦ったアメリカ人。彼らの所属した実在の中隊「ラファイエット戦闘機隊」の実話に基づき描かれる。『戦闘機乗り』の物語で、『紅の豚』のイメージに近いあの時代(第一次世界大戦)の戦闘である。

第一次世界大戦は、ドイツ皇帝の暴走で戦争の種が蒔かれ、『サライェヴォ事件』で沸点を迎えた形です。ドイツのヴィルヘルム2世がロシア、イギリス、フランスに喧嘩を売り、領土を奪ったりして暴走します。そこで彼らは『三国協商』を作り、敵対エネルギーが生まれました。そしてサライェヴォ事件でついに堪忍袋の緒が切れて、オーストリアがセルビアに宣戦布告。セルビアの後ろ盾であるロシア側と、オーストリアの後ろ盾であるドイツ側が総動員となり、『連合軍VS連合軍』の戦争へと発展してしまい、『第一次世界大戦』へと発展しました。
ドイツ優勢かと思いきや、イタリアの裏切り、アメリカへの攻撃で圧倒的に不利になります。ドイツは、イギリス・フランスに向かう中立国アメリカの輸送船も沈めてしまい、アメリカさえも敵に回してしまうことになり、ついにドイツ率いる『三国同盟』は敗北。『三国協商(ロシア、イギリス、フランス)』が勝ちました。よって、アメリカが参加した第一次世界大戦の映画はそこまで多くありません。
10.『第二次世界大戦(1939-1945)』
そして史上最悪の戦争『第二次世界大戦』が起きてしまう。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『メンフィス・ベル』
- 『父親たちの星条旗』
- 『プライベート・ライアン』
- 『ハクソー・リッジ』
- 『フューリー』
- 『パシフィック・ウォー』
- 『パットン大戦車軍団』
- 『私が愛した大統領』
- 『ドローン・オブ・ウォー』
- 『戦場にかける橋』
- 『遠すぎた橋』

第二次世界大戦中、イギリスに駐留しナチス・ドイツに対する昼間爆撃を任務としていたアメリカ陸軍航空軍第8空軍所属の爆撃機B-17F、愛称”メンフィス・ベル”の若き乗組員たちを描いた作品。『爆撃機乗り』の物語だ。

硫黄島での死闘と戦場(摺鉢山(すりばちやま)の山頂)に星条旗を打ち立てる有名な写真「硫黄島の星条旗」の被写体となった兵士たちのその後などが描かれる。この摺鉢山が、命を懸けて争うほど重要な橋頭保だったため、アメリカ軍は何としてもここを攻略し、日本軍は何としても死守しなければならなかった。

作戦当日だけで約15万人、オーヴァーロード作戦全体で200万人の連合国の兵員がドーバー海峡を渡って北フランス・コタンタン半島のノルマンディー海岸に上陸した、現在に至るまで歴史上最大規模の『ノルマンディー上陸作戦』をを舞台に、1人の兵士の救出に向かう兵隊たちを描く。その規模は注目に値する。

第二次世界大戦の沖縄戦で従軍したデズモンド・T・ドスの実体験を描いた戦争映画。生々しい日本軍との戦争が衝撃的。

第二次世界大戦で戦う『戦車乗り』の物語である。戦車からの視点は珍しいが、当然、これを運転する人間がいるのだ。

太平洋戦争末期に戦争終結の極秘任務を命じられたアメリカ海軍の巡洋艦インディアナポリスとその艦長チャールズ・B・マクベイ3世の数奇な運命を描く。1945年、アメリカは日本との戦争を終結させるため原子爆弾の使用を決断、巡洋艦インディアナポリスに原子爆弾をテニアン島の基地へ運搬するという極秘任務を与える。

第二次世界大戦中のアメリカ軍のジョージ・パットン将軍を描いた映画。彼は戦争中、相当な影響力の持ち主で、敵軍の将校たちも彼を常に警戒し、彼を軸にして戦略を立てることもあったほどである。

フランクリン・ルーズベルトとマーガレット・サックリーを演じ、サックリーの死後に発見された彼女の日記などを基に、両者の不倫関係が描かれる。

ラスベガス近郊のアメリカ空軍基地に置かれた空調の効いたコンテナの中で、遥か一万キロ彼方のアフガニスタン上空を飛ぶ無人攻撃機(ドローン)を操縦し、モニターに映るタリバン兵をミサイルで音も無く吹き飛ばす。その残酷で虚しい現実に、元戦闘機パイロットの男は葛藤する。

第二次世界大戦に日本軍の捕虜となったイギリス軍兵士らが描かれる。日本軍は彼らを強制的に泰緬鉄道建設に動員しようとするが、そのミッションに重要な要素となる『とある橋』を爆破しようと、反乱を画策する。

第二次世界大戦後期に行われた連合軍の空挺作戦であるマーケット・ガーデン作戦を題材にしている。いくつかの橋を占領することで戦況を優位にしようとするが、徐々にその作戦の無謀さが露呈し始める。

第一次世界大戦後はアメリカのお金に依存していた国がいくつもありました。しかしその肝心のアメリカが前述した『世界恐慌』という世界的経済危機に落ちてしまい、その影響がそうした国にも及んでしまいました。
そうした怪しい雲行きの中、ヒトラー率いる『ナチス(ドイツ)』という国粋主義者や、ムッソリーニ率いる『ファシスト党(イタリア)』というファシズム思想の人間が出現し始めます。ムッソリーニがファシズム活動をし、ヒトラーも同じように世界恐慌の波を受けて陥った危機的状況を利用し、『ドイツ復興!』の名の下にドイツ人たちを扇動。国民たちは、かつてフランス国民が『フランス革命』の後、危機に瀕したフランスをナポレオンという救世主にすべてを託したときのように、ヒトラーにその状況を打破してもらおうと決めてしまいました。
そのようにして広がっていった思想が『日独伊三国同盟』へと結びつき、ヒトラーを軸とした暴走、そしてそれを押さえるアメリカを含む連合国との大戦争が始まってしまい、技術が発達していたことが手伝って、人類史上で最もこの世界がダメージを負う悲劇の戦争となりました。
11.『ベトナム戦争(1955-1975)』
そしてベトナム戦争が起こる。その背景には『冷戦』という『アメリカ(資本主義)VSソ連(共産主義)』という、思想の戦いがあった。この戦争は米ソの代理戦争だったのである。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『プラトーン』
- 『地獄の黙示録』
- 『ディア・ハンター』
- 『ランボー』
- 『7月4日に生まれて』
- 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
- 『ハンバーガー・ヒル』
- 『カジュアリティーズ』
- 『グッドモーニング,ベトナム』
- 『デンジャー・クロース 極限着弾』
- 『戦場からの脱出』
- 『フルメタルジャケット』

「プラトーン」は、軍隊の編成単位の一つで、30名から60名程度で構成される小隊の意味。無抵抗のベトナム民間人に対する虐待・放火、虐殺や強姦が行われたり、米兵たちの間で麻薬汚染が広まったり。あるいは仲間内での殺人、同士討ち、敵兵に対する死体損壊など『常軌を逸した行動』に出る現実が描かれる。誤爆などのトラブルも。

ベトナム戦争において、カンボジアのジャングルの奥地で独立王国を築いているという元グリーンベレーの『迷走した軍人』を『暗殺』する兵士が描かれる。『戦闘ヘリ』からベトナム人を攻撃するシーンが有名でもある。

ベトナム戦争に強制されたアメリカ人の話。基本、志願した兵士じゃなければ皆が強制参加だ。彼らはディアハンター(鹿を狩る者)でしかなかった。この映画は3時間もあり、もしかしたら途中でだれるかもしれない。だが、この映画が3時間あるのには理由があるのだ。命の重みを思い知るために、欠かせないシーンがあるのだ。

ランボーの説明には『単なる娯楽追求のアクション映画と異なり、現実のアメリカのベトナム帰還兵の姿と重ね合わせたストーリーとなっており、非常に重いテーマの作品となっている』とあるがその通り、彼はベトナム戦争の余韻を引きずって、トラウマに悩まされる人間である。ゆえに彼は、「まだ終わっちゃいない!戦争は続いている!」と叫ぶ。

主演のトム・クルーズは役作りのため、約1年間車椅子に乗って生活した。ゆえにこの映画がどんな人物を描くかが想像できる。

前述した映画だが、この映画で『ベトナム戦争の参入にはアメリカの捏造が関係していた』という極秘情報が扱われる。

1969年、南ベトナムのアシャウ渓谷にある丘、ドン・アプ・ビア=通称“937高地”(通称『ハンバーガーヒル』)でアメリカ軍第101空挺師団と北ベトナム軍との間で繰り広げられた攻防戦「アパッチ・スノー作戦」を描いた作品。

ベトナム戦争の戦場を、犯罪を告発した退役兵士の回想として描いている。『BTTF』のマイケル・J・フォックスが当時を思い出し、戦争で何があったかが回想され、壮絶な真実が描かれる。これは実話である。

エイドリアン・クロンナウア上等兵という軍隊で活躍するラジオDJが、兵士達を笑いとロックで癒し、ベトナム人と触れ、戦争の冷酷さに翻弄される5ヶ月を描いたベトナム戦争の映画。

ベトナム戦争時の1966年8月、南ベトナムの農園地帯・ロングタンでオーストラリア軍108人が南ベトナム解放民族戦線の2000人と対峙した「ロングタンの戦い」を描く。

徹底的な叱責と罵倒、殴る蹴るの体罰が加えられ続けるという、心身ともに過酷を極める軍隊の訓練。連帯責任による懲罰、訓練生の間で行われるいじめなども当然のように行われ、『気が狂った軍人』の奇行が描かれる。

アメリカ国内で大きく批判されたベトナム戦争は、彼の前の時代である1954年頃から始まり、 1975年4月30日まで続いたものですが、その時代の大統領であるアイゼンハワー時代では、まだ正規軍の覇権まではされていませんでした。しかし、ケネディ政権では事実上の正規軍の派遣までその規模が拡大され、その後のベトナム戦争と第二次インドシナ戦争に発展していくことになります。よって、『ケネディ大統領ががベトナム戦争を拡大化させた』、そして『ニクソン大統領がベトナム戦争の退き際を間違えた』というイメージになります。
ニクソン大統領の支持母体は、アメリカにおけるマジョリティ(多数派)である、保守的な思想を持つブルーカラーを中心とした白人保守派層が中心であり、軍に徴兵されベトナムに派遣される下級兵士の多くは、彼らそのものや彼らの子供でした。彼らの多くは、徴兵猶予などでベトナムへの派兵を免れることのできる比較的裕福な大学生や、徴兵されることのない都市部のホワイトカラーのリベラル層やインテリ層、既存の概念を否定しつつ自らは巧みに徴兵を逃れようとする反体制的なヒッピー、そしてこれらを中心に過激化する反戦運動に反感を持っていました。
そんなマジョリティの支持を得て彼は大統領に当選。そして、ニクソンは確かに泥沼化していたベトナムの戦場からアメリカ兵を戦略的撤退によって、少しずつ、段階的な撤退を実現しました。しかしニクソン政権の時代に入っても、カンボジアやラオスへの侵攻、ジョンソン時代を上回る北爆の強化で、ニクソンはアメリカ軍の撤退を進めながら逆に戦線が拡大することもあり、1973年のベトナム撤退まで反戦運動が収まることはありませんでした。
12.『湾岸戦争(1990-1991)』
クウェートを併合すれば、イラクは石油収入を上手く使って負債を返済できると考え、イラクが行動を起こす。『クウェート侵攻(1990年8月2日)』である。力をつけ始めたイラクを抑えようと、アメリカを中心とした多国籍軍でイラクへの攻撃を開始し『湾岸戦争』が起こる。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ジャーヘッド』
- 『戦火の勇気』
- 『クライシス・オブ・アメリカ』

1990年に中東へと派兵されたアメリカ海兵隊員、アンソニー・スウォフォードの湾岸戦争体験記『ジャーヘッド/アメリカ海兵隊員の告白』を原作としている。彼は過酷な訓練を耐え抜き、第7海兵連隊第2大隊司令部中隊付きSTAの前哨狙撃兵として1990年の夏、湾岸戦争の為サウジアラビアへと派遣された。

湾岸戦争中の砂漠の嵐作戦の最中、戦車部隊隊長のデンゼル・ワシントン演じる中佐はクウェート領内で敵の戦車と誤認して部下であり親友の大尉の戦車に向かって射撃命令を下し、同士討ちを犯してしまった。今度はデンゼルが少し不利な立場に陥るが、『戦争で何があったか』という真相を迫る内容は似ている。

元軍人の、湾岸戦争でたったひとりで仲間を救った英雄がいる。しかし、彼の元上官はその英雄的行為の「記憶」に疑念を抱いていた。一体戦地で何があったのか。デンゼル・ワシントン演じる上官がこの謎を明かそうと動き出すが、そのうちとんでもない機密情報に遭遇してしまう。

前述した『アルゴ』の時期に『イラン革命』があり、『イラン=イラク戦争(1980年9月22日 – 1988年8月20日)』が始まります。そして戦争は一時はイラン側が圧倒的に不利な状態で、降伏間際のところまで追い込まれましたが、外国の支援の事情が重なって、イラン側が形成を逆転し、最後にはイラン優勢の形で幕を閉じました。
戦争でイラクの側についたクウェートは、イラクを積極的に支援し、イラク南部の港湾都市バスラが戦闘により被害を受けたときクウェート港を開放し、また約400億ドルの資金を提供してきました。また、アメリカも軍事支援を行い、イラクの戦争による負債は700~900億ドル(約8兆円)にまで膨れ上がってしまっていました。
終戦後、イラクはクウェートへの負債を返済するために、石油の減産による石油価格の上昇を目的に、『石油輸出国機構(OPEC)』を通じて石油の減産を求めます。しかし、OPECはイラクの求めに応じず、クウェートとサウジアラビアは石油の増産を行っていました。石油を増産したり、減産したりすることで、石油の価格に影響がある。したがって、イラクはこれを上手く操作してお金を作り出そうと思ったのです。
このあたりの問題をめぐって、イラクはクウェートに対する怒りを抑えられず、襲撃。それが『クウェート侵攻(1990年8月2日)』です。
13.『ソフトパワー』
前述したソフトパワーについての映画をまとめる。
今回配合するレシピはこちらです!
ビジネス
- 『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
- 『バトル・オブ・シリコンバレー』
- 『スティーブ・ジョブズ』
- 『フォックス・キャッチャー』
- 『ソーシャル・ネットワーク』
- 『インサイダー』
- 『エジソンズ・ゲーム』
- 『あまくない砂糖の話』
音楽
- 『ジャージー・ボーイズ』
- 『ボヘミアンラプソディー』
- 『ロケットマン』
- 『アイム・ノット・ゼア』
- 『オール・アイズ・オン・ミー』
- 『ジュディ 虹の彼方に』
- 『イエスタデイ』
- 『Ray/レイ』
- 『バード』
- 『MILES AHEADマイルス・デイヴィス 空白の5年間』
- 『ブルーに生まれついて』
- 『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』
ビジネス

マクドナルド・コーポレーションの創業者レイ・クロックの半生を描く。一介のセールスマンだったクロックが、マクドナルド兄弟が営んでいたマクドナルドを世界最大のファーストフードチェーンに成長させ、兄弟の持つ経営権を手中に収めるまでを描いている。

スティーブジョブズと全く同時代を生きたマイクロソフトのビルゲイツが、ライバルとして切磋琢磨する様子が描かれる。よく考えたら、それが事実のはずなのに上記作品でそれが描かれないのが不自然である。

スティーブジョブズの半生が描かれる。アシュトンカッチャーの方では全体的な彼を、マイケルファスベンダーの方では彼の知られざる一面を見ることができる。

前述したようにデュポン財閥の御曹司であるジョン・デュポン自ら率いるレスリングチーム結成プロジェクトの「フォックスキャッチャー」についての真実が描かれる。

2009年に出版されたベン・メズリックの著書『facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男』を映画化したもので、創業者のマーク・ザッカーバーグがソーシャル・ネットワーキング・サイト「Facebook」を設立させる様子、更にそれに伴う訴訟を描いている。

アメリカのタバコ産業の不正を告発したTVプロデューサーと大手タバコ会社副社長を描く。ニコチンに依存性があると分かっていて販売していたら大事だということだが、それでも販売するし、買う人がいるし、そしてこの話の顛末までトータルで考えて、考えさせられる事実である。

1880年代のアメリカで、電力の供給方法を巡って直流送電派のトーマス・エジソンと交流送電派のジョージ・ウェスティングハウスが繰り広げていた電流戦争の様子を描いている。ニコラ・テスラといった陰の実力者も登場。彼が目を付けた『ナイアガラの滝発電所』というのはすごい。

砂糖を摂り続けたらどうなるか、摂らないとどうなるかということを自分の体を使って実験した人物のドキュメンタリー映画。かなり興味深い内容が展開される。
音楽

『君の瞳に恋してる』等で有名な、フランキー・ヴァリがリードボーカルのフォー・シーズンズの経歴を基にした『ジャージー・ボーイズ』の映画。

イギリスのロックバンド・クイーンのボーカルだったフレディ・マーキュリーに焦点を当て、1970年のクイーン結成から1985年のライヴエイド出演までを描いた伝記映画。

同じく、エルトン・ジョンの伝記映画で、上記作品と酷似したライフスタイルが見られる。

歌手ボブ・ディランの半生を6人の俳優達(クリスチャン・ベール、ケイト・ブランシェット、リチャード・ギア、ヒース・レジャー、ジュリアン・ムーア)といった豪華キャストが共演。だがバチバチに共演しあっているわけではなく、短編的に区切られている。

人によっては彼を偉人扱いするだろう。HIPHOPの伝説『2PAC』の太く短い一生が描かれる。

子役として出演した『オズの魔法使』で大人気になったジュディ・ガーランド。彼女の後年はどうなったのか。その波乱に満ちた一生が描かれる。

アルバイトをしつつシンガーソングライターとして活動しているが、鳴かず飛ばずで全く売れず夢を諦めかけていた主人公の男。そんなある日、世界規模で12秒間の停電が発生。その出来事が、彼の人生を大きく変える事件となる。キーワードは『ビートルズ』である。

アメリカのミュージシャン、レイ・チャールズの伝記映画。彼は幼少期に目が見えなくなってしまう。だが、彼が抱えているのは目の前の光景的な闇だけではなく、心の闇もあった。

若き日のマイルス・デイヴィスを自分のバンドに起用したこともある伝説のジャズサックス奏者チャーリー・パーカーの音楽と生涯を描いた伝記作品である。

1970年代後半のマイルス・デイヴィスを描いている。彼はジャズの帝王として名を馳せた。タモリさんなども彼の影響を大きく受けている。

マイルス・デイヴィスと肩を並べる実力があったジャズトランぺッターの、チェット・ベイカーの半生が描かれる。だが彼の人生はヘロインと共にあった。愛する人との人間関係の中で、その負の連鎖を断ち切れるかどうかがこの映画内で問われる。

マイケル・ジャクソンのドキュメンタリー映画である。この場合の「This is it.」は「これで最後だ」という意味で、このライブ(7月から公演予定のロンドンでのライブ)が最後のライブだ、という趣旨の本人の発言から取られている。

マイケル・ジョーダン、マイケル・ジャクソン、スティーブ・ジョブズにビル・ゲイツ。マクドナルドにFacebookにApple、こうして挙げてみるとアメリカはソフトパワーもかなり強力であることが分かりますね。2023年4月現在、マイケル・ジョーダンの『Air』が公開されましたし、そのうちコカ・コーラやGoogle、アマゾン、Twitter等の映画も出るかもしれません。
音楽と映画はアメリカの一強という印象ですね。しかし最近では韓国の力が世界規格に近づいています。『BTS』はアメリカのラスベガスで開催されたビルボード・ミュージック・アワード2017にて、トップ・ソーシャル・アーティスト賞を初受賞。本部門では、ジャスティン・ビーバー、セレーナ・ゴメス、アリアナ・グランデ、ショーン・メンデスと共にノミネートされ、2011年に新設されて以来6年連続受賞していたジャスティン・ビーバーを破っての受賞となりました。
『パラサイト 半地下の家族』は第72回カンヌ国際映画祭では韓国映画初となるパルム・ドールの受賞を果たします。第92回アカデミー賞では作品賞を含む6部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4部門を受賞しました。非英語作品の作品賞受賞は史上初めてのことでした。
日本はまだまだ手が届かない印象ですが、『漫画(アニメ)、ゲーム、車』といった項目に関しては世界トップクラスであり、トヨタや任天堂を筆頭としたリーディングカンパニーたる企業が揃っています。体質や性質も関係しているでしょう。例えばあるマラソンに強い日本人選手を調べたところ、『アフリカ人並みの運動能力を持っている』と正式に分析されました。それって、『アフリカ人は別格である』という初期設定があるということですよね。そういうことも関係しているでしょう。島国としてのメリットデメリット等ももちろん関係しています。
14.『アメリカン・アウトロー』
アメリカで実在したアウトローたちを描いた映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ヤングガン』
- 『ジェシー・ジェームズの暗殺』
- 『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』
- 『ギャング・オブ・ニューヨーク』
- 『アンタッチャブル』
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
- 『パブリック・エネミーズ』
- 『L.A. ギャング ストーリー』
- 『アメリカン・ギャングスター』
- 『ロード・トゥ・パディション』
- 『ブラック・スキャンダル』
- 『カジノ』
- 『グッドフェローズ』
- 『ビリー・バスゲイト』
- 『欲望のバージニア』
- 『ゴッドファーザー』

前述したように、ビリーザキッドの映画となる。

前述したように、アメリカ西部開拓時代のガンマンであるジェシー・ジェイムズ。1866年2月13日に、アメリカで彼が世界初の銀行強盗に成功したことから、2月13日は「銀行強盗の日」となっている。

前述したように、南北戦争時代、エイブラハム・リンカーンの奴隷解放宣言よりも早くミシシッピ州ジョーンズ郡に白人と黒人が平等に生きる「ジョーンズ自由州」を設立した実在の白人男性ニュートン・ナイトの生涯と闘いを描く。秩序が狂いがちなそういう時期、誰がアウトロー(法の外にいる者)になるかは定かではない。

前述したように、1863年のニューヨーク・マンハッタンの一角であるファイブ・ポインツを舞台に繰り広げられるギャングの抗争と人間ドラマを描いたもの。この時代のニューヨークでは、大飢饉に見舞われた故郷を離れ、アメリカン・ドリームを夢見たアイルランド人の移民達が毎日のように港から降り立っていた。

前述したように、禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネを逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画。捜査チームの主任捜査官だったエリオット・ネスの自伝を基にしている。

禁酒法時代にニューヨークのユダヤ人街ゲットーで育った二人のギャングの生涯を描いた作品。子供時代から物語は始まっていく。

前述したように、実在の犯罪者ジョン・デリンジャーを主人公とした実話映画。彼も同じように、弱者からは奪わないという姿勢で、犯罪者でありながら大スターのようにもてはやされていた。

1940年代から1950年代のロサンゼルスで起きた実話を基に、ロス市警とギャングの戦いを描く。ミッキー・コーエンという大物が巨大ギャングを組織していて、それによって支配され、あらゆる犯罪が横行し、頼みの警察もある者はコーエンの配下の汚職警官、ある者はコーエンを恐れて取り締まりをしない、といった状況であった。

麻薬ビジネスで権力を手にしたフランク・ルーカス。彼は一大勢力を築き上げ、警察も手を焼いていた。『アンタッチャブル』同様、数人の正義の警察が立ち上がり、ルーカスの麻薬王国の崩壊を計画する正義の男たちが描かれる。

本物のアイルランド系マフィアがモデルになっているという。しかしあることがあり、この組織に立ち向かわなければならなくなった。
ブラック・スキャンダル
マサチューセッツ州ボストン南部で活動していた犯罪組織のリーダー、ジェームズ・ジョセフ・バルジャーを主人公としている。ジェームズはマサチューセッツ州上院議長を務めたビリー・バルジャーの兄でもある。ジェームズは数々の犯罪に携わる一方で、自分の縄張りを荒らすマフィアを追い払うために30年間にわたってFBIにマフィアの情報を提供した。

ある天才賭博師を通じて、まだマフィアの支配下にあった1970年代から80年代のラスベガスを描いている。

1955年から1980年にかけてのニューヨーク・マフィア界で生きた、ヘンリー・ヒルという実在の男を題材とした作品。例えば、1968年に近傍のクイーンズ区・ジョン・F・ケネディ国際空港でエア・フランス現金強奪事件を成功させ、42万ドルを手に入れたり、1978年に同じくケネディ国際空港でルフトハンザ航空現金強奪事件を起こし、600万ドルを手に入れたりした。

前述したように、実在のギャング、ダッチ・シュルツの晩年を、彼の側近となった青年ビリーの目を通して描いている。

前述したように、 アメリカ禁酒法時代にバージニア州フランクリン郡で密造酒を売るボンデュラント兄弟が描かれる。作家のマット・ボンデュラントが、禁酒法時代に密造をしていた祖父と大叔父たちの話を基にした歴史小説『欲望のバージニア』を執筆し、それを原作としている。

20世紀半ばにおけるアメリカの移民社会やマフィア暗躍時代の実態を描く。名前は仮名だが、五代ファミリー等、実在する錚々たるマフィアたちの事件等をモデルにしている。

しかしこうして見てきて分かるように、アメリカの最初のアウトローというのは『インディアン(先住民)を迫害した者たち』ということになるでしょう。荒野だった西部を開拓したり、先住民を追い払って迫害したりして、自分たちの国を作っていった。その時、そこに対して法律は機能していません。徐々に浸透していくものですからね。警察システムも緩い。アウトロー(法の外にいる者)はこの時代、そこら中にいたと考えて間違いないでしょう。
しかしそんな中、日本の古き『任侠』のように、大衆から愛されるジェシージェームズのような人も出るわけです。法律がない場所に、『義』『真理』といった絶対軸がある。彼らのような人間を通してそういう人生の教訓を学びます。
15.『9.11』
2001年9月11日。アメリカ同時多発テロ事件が勃発。イスラム過激派テロ組織アルカイダによって行われたアメリカ合衆国に対する4つの協調的なテロ攻撃であった。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ワールド・トレード・センター』
- 『ナインイレヴン 運命を分けた日』
- 『バイス』
- 『華氏911』
- 『マーシャル・ロー』
- 『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』

アメリカ同時多発テロ事件で崩壊したワールドトレードセンターを舞台にし、実話を元に製作されたノンフィクション映画。

アメリカ同時多発テロ事件によりワールドトレードセンタービルノースタワーのエレベーターに閉じ込められた男女5人を描いている。実話という確証はない。

2001年頃。第43代アメリカ合衆国大統領ジョージ・W・ブッシュの下で副大統領を務め、「アメリカ史上最強で最凶の副大統領」と呼ばれたディック・チェイニーを描いている。この場合、副大統領である彼がピックアップされ、彼の方にも太字で強調があることが意味がある。

2001年頃。アメリカ同時多発テロ事件へのジョージ・W・ブッシュ政権の対応を批判する内容を含むドキュメンタリー映画。

「マーシャル・ロー (martial law)」 は「戒厳」の意味で、ニューヨークで大規模なテロが多発した時、警察やFBI、軍隊はそれにどう対処するべきか、自由の意味、法の価値などを説く映画となっている。そしてこの映画公開の3年後、9.11事件が起きた。

チャールズ・ウィルソンという政治家が、CIAの諜報員と共にソビエト連邦によるアフガニスタン侵攻に抵抗するムジャーヒディーンを援助する模様を描く。冷戦当時、アフガンのイスラム武装勢力ムジャーヒディーンは無名だった。ゆえに実際にアフガンからソ連を撤退させたことで、CIAにしか贈られなかった功労賞を文民として初めて秘密裏に表彰される。だが、そのムジャーヒディーンは、その後アルカイダなどとのつながりをもつ危険なイスラム原理主義者として活動してしまい、2001年9月11日には、アメリカ同時多発テロが巻き起こってしまった。

アメリカ同時多発テロ事件が起きた大きな原因が3つあります。
1.アメリカがユダヤ教の肩入れをして、パレスチナ(エルサレム)の地をアラブ人から奪った因縁があった
2.アメリカ人の9割がキリスト教徒で、『イスラム教VSキリスト教』という宗教対立の構造があった
3.湾岸戦争で『サウジアラビア』という地域を戦場にしたこと、アメリカ軍がここに駐屯したことがイスラム教への冒涜だと解釈された
このような背景があり、テロに繋がったのです。また単純に『ジャイアントキリング』のような意味もあるでしょう。それは多く「番狂わせ」という意味で使われる言葉ですが、違う読み方をすれば文字通り『小が大を倒す』という意味となり、『下剋上』とか、『大どんでん返し』のような意味も含まれています。
例えば、一見してみるとこうした中東の地域や、ミサイル発射や核保有等で世界を騒がせる北朝鮮は、『荒れている』印象がありますよね。国民が生活に困窮していて、インフラすらまともに整備されていない風景が頭に浮かぶはずです。先進国のそれと比べると、とても貧しい。私は世界平和しか求めておらず、『愛国心』という言葉すら『自国に偏った思想である』と考えるフラットな思考を持っていると自負していますが、そんな私でも、
(何で我々だけがこのようなエリアで、こういう生活を強いられるんだ!)
と憤慨します。つまり単純に、たった一度の人生で世界の人と比較したとき大きな格差が開いていることに激高し、それをエネルギー源として『なんとかしてやる』という行動に出ている。そういう理由も、挙げた3つの大きな原因以外の部分に含まれているでしょう。だからといってテロリズムは邪道以外のなにものでもありませんけどね。未来永劫正当化はされません。
ただ、『パラダイス・ナウ』などの映画と併せて考えることで、更に違った見方ができるようになり、よりこのテーマを深く考えることができます。
16.『9.11後』
その9.11の後に起きた現象について。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『グアンタナモ、僕達が見た真実』
- 『ゼロ・ダーク・サーティ』
- 『記者たち 衝撃と畏怖の真実』
- 『ザ・レポート』
- 『華氏911』
- 『4デイズ・イン・イラク』
- 『宇宙戦争』
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
- 『ラブ・アクチュアリー』

2001年、アルカーイダのメンバーと間違われ、キューバにあるグァンタナモ米軍基地に送られたパキスタン系イギリス人の青年達に起こった出来事を、本人達へのインタビューを基にしてマイケル・ウィンターボトムが映画化したノンフィクション。

2011年5月2日。ウサーマ・ビン・ラーディンの殺害に至る経緯と、作戦に挑む特殊部隊を描いた。テロリストにとどまるこの人物だが、アメリカを筆頭にした世界に与えた影響は大きい。

イラク開戦をめぐる「大量破壊兵器」捏造問題を実話を元に描く。原題の「衝撃と畏怖」は米軍の作戦名から採られている。映画ではブッシュ元大統領を始め、多くの政治家たちのテレビでの発言が引用され、その背後で新聞記者たちがどのように考え行動していたのかを描き出している。

ブッシュ政権下でのCIAによる拷問と、次のオバマ政権下でのその調査を描く。実に6000ページを超える報告書を作成するのにかかった時間は5年である。

前述したように、ここではそのテロが起きた後のブッシュ大統領を筆頭としたアメリカの対応がドキュメンタリータッチで見ることができる。

2004年4月ポーランド軍がイラクのど真ん中の年カルバラーに派遣される。「カルバラ・シティホール攻防戦」と呼ばれたこの戦いは、多国籍軍ポーランド部隊とシーア派民兵軍による戦闘だ。イラク戦争は終わっているが、反米意識はたっぷりと植えついた。それはそうだ。アメリカは『大量破壊兵器がイラクにある』と断言してイラク戦争を勃発させるが、実際にはそんなものはなかったのだ。

『未知との遭遇』『E.T.』と過去に人類に友好的な異星人との交流を扱った作品を手掛けてきたスピルバーグが、一転して宇宙侵略物の古典の映画化に挑んだ本作は、2001年9月11日に起きた同時多発テロ事件で受けたアメリカに住む人々の衝撃・思いを反映している。映画には墜落したジャンボ旅客機、掲示板に貼られた無数の人探しの張り紙などが登場するが、映画のメイキングでスピルバーグも公言している通り、これらは9.11のテロを連想させるため、あえて描いたものである。

9.11のテロ以降に、生きる意味を見失ったように見える少年の姿が描かれる。生前、父は彼を連れてよく外に出かけてくれた。だがその父はもういない。

この映画は奥が深い。登場人物たちの恋物語は、アメリカ同時多発テロ事件の犠牲者が最後に遺したのは、憎しみではなく愛のメッセージだったことが語られたから始まるのだ。

フィクションの映画も含まれていますが、『ラブアクチュアリー』のような現象は素晴らしいですね。テロによって闇の連鎖が生まれた話もいくつか挙げていますが、そうではなく、逆にその対極の『光』に焦点があてられた。マキャベリはこう言っています。『天国へ行く最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。』
17.『イラクとアメリカを考える』
イラク戦争(2003年3月20日 – 2011年12月15日)が発生した。これは、アメリカ合衆国が主体となり、2003年3月20日からイギリス、オーストラリアと、工兵部隊を派遣したポーランド等が加わる有志連合によって、イラク武装解除問題の大量破壊兵器保持における進展義務違反を理由とする『イラクの自由作戦』の名の下に、バアス党政権下のイラクへ侵攻したことで始まった軍事介入である。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『グリーン・ゾーン』
- 『華氏911』
- 『ハート・ロッカー』
- 『アメリカン・スナイパー』
- 『大いなる陰謀』
- 『勇者たちの戦場』
- 『記者たち 衝撃と畏怖の真実』
- 『告発のとき』
グリーン・ゾーン
2004年以降。「グリーン・ゾーン」とは、かつて連合国暫定当局があったバグダード市内10km2にわたる安全地帯のことである。物語はアメリカ占領下のグリーン・ゾーンで起こるミステリー作品となる。

前述したように、イラク戦争に介入するアメリカの様子が描かれる。現地の人々が慟哭し、アメリカを非難する映像が印象深い。

イラク戦争に4度従軍したクリス・カイルがモデルになっている。「米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親」である彼は『スナイパー』である。狙撃兵として類まれな才能を開花させたカイルは、多くの戦果から軍内で「伝説(レジェンド)」と称賛されると共に、敵からは「悪魔」と呼ばれ懸賞金をかけられていた。

イラク戦争の真っ只中にメリルストリープ、ロバートレッドフォード、トムクルーズというトップ俳優がこの手の映画に出ているというところがポイントである。政治的、と言えば一気に嫌がる人がいるだろうが、しかし自分の大切な知り合いが次々と戦争に繰り出され、かつ無実の人が戦地で死んでいる事実がある以上、こうして立ち上がって『問う』映画は、価値が高い。

イラク戦争から帰還したアメリカ兵たちの、PTSDに苦悩する姿を描いた戦争ドラマ。

イラク開戦をめぐる「大量破壊兵器」捏造問題を実話を元に描く。

米国内で実際に起きた事件をもとに、イラク戦争の現実を描いた作品。

1991年の湾岸戦争の後にイラクが受諾した停戦決議(決議687)において、イラクに大量破壊兵器の不保持が義務づけられていました。イラク側もこれを受け入れ、1998年頃までは大きな混乱はありませんでした。ところがUNSCOM(国際連合大量破壊兵器廃棄特別委員会)は事前通達を伴う従来の方式から抜き打ち方式に調査方法を変更し、イラクはUNSCOMの査察に協力的ではなくなり受け入れを拒否。イラク、イラン、北朝鮮は大量破壊兵器を保有するテロ支援国家であると名指しで非難しました。
開戦前にブッシュ大統領や『バイス』のモデルになったディック・チェイニー副大統領が「イラクは大量破壊兵器を保有している」とメディアを通して繰り返し広言していたため、開戦後に大量破壊兵器が発見されなかったことでこの戦争の「大義」が失われたという批判が巻き起こる結果となりました。
アメリカはベトナム戦争の時にもこうした捏造や決めつけで戦争を仕掛け、結果的に信頼を損ねてしまっています。グアンタナモや強引な操作方法などもそうですが、それが『いかにもアメリカらしい』と皮肉を言われるところでもあります。
18.『イランとアメリカを考える』
イランとアメリカも微妙な関係である。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アルゴ』
- 『砂と霧の家』

前述したように、1979年から1980年にかけて発生した在イランアメリカ大使館人質事件を題材とした映画。大使館が占拠される直前に6人のアメリカ人大使館員が大使館から脱出し、近くにあるカナダ大使公邸に匿われる。後は国を出るだけだが、それが容易ではない。そこで、CIA秘密工作本部作戦支援部の男が、6人をイランから救出するため、『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げて、6人をそのロケハンのスタッフに身分偽変させ秘密裏にテヘランから脱出させるという作戦をたてる。

アメリカ人とイラン人が、一つの家をめぐって問題を起こす。これは中々深い話で、『チェンジングレーン』という映画と併せて観ることで、この映画の奥深さをより思い知ることができる。

『イラン革命』(1978年)とは、アメリカが脱イスラム化をさせようとしたエリアで起きたイラン(ペルシャ)人の革命です。『冷戦』の真っ最中である中東戦争終了後、アメリカは中東でも自分たちの味方である国を探していて、選んだのが『イラン』でした。
しかしルーホッラー・ホメイニが『イラン革命』を起こし、これに反発する動きを見せます。アメリカと話をつけていた皇帝はこれを弾圧しようとしますが、元々この地の人々に深く根付いていた『イスラム精神』がホメイニの活動に共感し、皇帝は国外に退去する羽目になります。こうして『イラン革命』は成立してし、ここから『イラン・イスラム共和国(1979年~)(通称イラン、あるいはペルシャ)』となります。アメリカの参入と、イスラム勢力の弾圧を力づくで行ったことにより、彼らの心底に眠っていたイスラム魂に火が付き、この革命は起こったのです。
しかしこのままではアメリカのメンツもありません。そこでアメリカはスンナ派(イラク)とシーア派(イラン)の対立構造を利用し、イランをあきらめて『イラク』を支援することにします。そして利害が一致したイラクはアメリカと組み、イランを攻撃。こうして『イラン=イラク戦争(1980年9月22日 – 1988年8月20日)』が始まったのです。
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