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英国経験論の三哲学者:ロック・バークリー・ヒュームの思想整理

ハニワくん

先生、質問があるんですけど。

先生

では皆さんにもわかりやすいように、Q&A形式でやりとりしましょう。


いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

1.ジョン・ロックは何をした人?
2.ジョージ・バークリーは何をした人?
3.デイヴィッド・ヒュームは何をした人?

1.『国家と民衆』のより良い関係性を考えた人です。
2.『あると感じるものだけがある』と解釈した人です。
3.因果関係の客観性を否定した人です。普通、うずくまっている子供がいた場合『助けを求めて困っている』と考えるが、それが事実とは限らないということ。


ハニワくん

なるほど!

博士

も、もっと詳しく教えてくだされ!


彼らは『英国経験論の三大哲学者』です。

ジョン・ロックは先に出ていたトマス・ホッブズの『国家に服従することで国がまとまる』という考え方に疑問を覚え、民衆がただひたすら国家に服従することに首をかしげました。そして、万が一国家が越権行為をすれば、その服従を拒み、『抵抗権』、『革命権』によってその権利を行使することができると主張しました。

バークリーはジョン・ロックよりも徹底した経験論者で、かつクリスチャンでした。それ故、その考え方の延長線上には『神の存在の肯定』があったので、偏りがありました。キリスト教とそこで教える『神』の存在を守るために、この世の不思議な現象を、『神のなせる業だ』と主張したのです。

ヒュームは因果関係の客観性を否定しました。目に見えているものを先入観や固定観念によって勝手に決めつけてはならないということですね。彼らの考え方がこの後『ヨーロッパの最も偉大な哲学者の一人』と言われる、イマヌエル・カントを代表とするドイツ哲学の発展に影響を与えることになります。


博士

うーむ!やはりそうじゃったか!

ハニワくん

僕は最初の説明でわかったけどね!

先生

更に詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

目次

英国経験論の三大哲学者


上記の記事の続きだ。こうしてライプニッツが、デカルトスピノザの解釈を更新した。『合理論』と『経験論』の両者を併せ持った考え方をした彼の思想は、後のカントを代表とするドイツ哲学の発展に影響を与えることになる。だが、その頃イギリスの哲学はどうだったか。実は、オランダのスピノザと同世代にジョン・ロックという経験論者がいた。


ジョン・ロック

[ジョン・ロック]


各人の誕生年

デカルト1596年
スピノザ1632年
ジョン・ロック1632年
ライプニッツ1646年


彼の言葉で好きな言葉がある。



両方とも真理だが、特に上の言葉は多くの問題を解決する、重要な灯となる。


下記の記事で、



と彼の言葉を並べて考えている。


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プラトンは、

人間は善に生まれたが、成長と経験で悪に染まる


と考え、ジョン・ロックは、

人間は白紙で生まれる。つまり生まれつき善でも悪でもない


と考えた。まずは彼以外の考え方をまとめてみよう。


プラトン生得説
孟子性善説
荀子性悪説


孟子とプラトンの考え方は似ている。


性善説
[修行して善で悪を追い出す]


性悪説
[外部から後天的に善を積み上げる]


下部のイメージ画像である『性悪説』とは違って、元々人間は善の存在だが、経験によって悪に染まってしまうというのが、孟子とプラトンの考え方だ。だが、ジョン・ロックの場合はそれらとはまた意見が異なり、『善でも悪でもなく白紙で生まれる』という解釈をしたわけである。こういうところが、彼が『経験論者』であるという一つの理由である。


合理論を否定し、経験を通じて得た知識だけが真の知識だと考えた。これにはやはり、下記の記事に書いたような事実も影響しているだろう。


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上記の記事に書いたように、このルネサンス時代は人間がパラダイム転換を余儀なくされた。



STEP.1
1487年
バーソロミュー・ディアスが初めて喜望峰を航海。

STEP.2
1492年

コロンブスがアメリカ大陸を発見。『地球平面説』が覆される。


STEP.3
1529年
マゼラン、最初の世界一周航海。

STEP.4
1530年

コペルニクスが『地動説』を唱える。


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それまで合理論として、


そうであろう


と考えてきたことが、マゼランやコロンブス等の『経験から得た知識』によって、すべて覆されてしまったわけだ。そりゃあ、こういう歴史があれば、彼のように経験を重視する発想が生まれるのも当然だと言える。そのようにしてジョン・ロックは経験論者だが、同時に『自由主義』の創始者でもあった。下記の記事に書いたトマス・ホッブズの『リヴァイアサン』を確認してみよう。


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このような仕組みを作れば、長い間腐敗に陥ったキリスト教のように、権力を持った者が越権的になるのが相場だ。ホッブズも、この仕組みがある以上は、その国家には服従しなければならないと主張した。それでも『自然状態(リヴァイアサン性を渡さないでいる状態)』よりはマシだと考えたのだ。しかし、この『国家と民衆』の関係性を否定したのがジョン・ロックだ。この専制君主はトマス・ホッブズのように『仕方ない』で済ませてはならないと主張した。


専制君主
国家の判断には強い影響力があり、民衆はそれに逆らうことはできないという体制。


トマス・ホッブズ国家に服従することで国がまとまる
ジョン・ロック民衆は『抵抗権』、『革命権』を持つ


つまり、ジョン・ロックはホッブズの言うように、民衆がただひたすら国家に服従するというのは、いささか首をかしげざるを得ないと言ったのだ。そして、万が一国家が越権行為をすれば、その服従を拒み、『抵抗権』、『革命権』によってその権利を行使することができると主張した。


いやだね!それは納得できないよ!


ホッブズの社会契約論の半分は認めたが、半分を『更新』したわけである。そして、


  1. 代表者による代表民主主義
  2. 三権分立による国家権力の分散


を主張した。


三権分立による国家権力の分散

行政部政府
立法部国会
司法部裁判所


ジョージ・バークリー

そしてこの経験論はジョージ・バークリーに継承される。


[ジョージ・バークリー]


各人の誕生年

ジョン・ロック1632年
ライプニッツ1646年
バークリー1685年


彼の場合、ジョン・ロックよりも徹底した経験論者で、かつクリスチャンだった。それ故、その考え方の延長線上には『神の存在の肯定』があった。だからいささか、彼の主張は『偏っている』とも言えなくもなかった。


ジョン・ロックは、すべての物体は2つの性質を持つと考えた。


リンゴが持つ2つの性質

大きさ、重さ、強度等
各人によって異なる感想


このように、リンゴそのものはそこにあるが、それを食べた人は違う感想を持つ。


まずいな。
美味しいわよ。


そう考えると、すべての物体は2つの性質を持つと考えたわけだ。しかしバークリーの場合はそれを区別しないと考えた。『あると感じるものだけがある』という徹底した経験論者だった。彼が息をした時代は、


  • 合理論
  • 理神論
  • 無神論
  • 唯物論
  • 自由思想


等の様々な発想が乱立していたので、キリスト教とそこで教える『神』の存在を守るために、こういう解釈をしたのだ。リンゴを見たとき、人は、


バナナがあるな…


とは思わない。みんな揃って、


リンゴがあるな…


と思う。こうしたこの世の不思議な現象を、『神のなせる業だ』と主張したわけである。



だがこの考え方にはこういう観点から反論ができる。東京大学理学部、法学部を卒業した、理学博士、茂木健一郎の著書、『アインシュタインと相対性理論がわかる本』にはこうある。

シュレーディンガーの猫』という有名な思考実験がある。箱の中に一匹の猫を入れて蓋をする。箱の中には、青酸ガスの発生装置が入っている。放射性物質ラジウムがアルファ粒子を出すと検知器が感知し、青酸ガスが発生するという仕組みだ。アルファ粒子が出ると猫は死ぬことになる。残酷な話だが、思考実験なのでお許しいただきたい。

箱をしばらく放置した後、観測する。アルファ粒子が出る確率を5割とすると、観測するまで猫が生きている確率は5割、死んでいる確率も5割だ。そうすると、人間が観測するまでは、猫は生きている状態と死んでいる状態が一対一で『重なり合っている』ことになる。


シュレーディンガー
出典:www.ttrinity.jp


現実には、生きている状態と死んでいる状態が同時に存在することなどない。だが、観測するまで二つの状態が『重なり合っている』と解釈することはできる。

こういうことが問題になったのは、量子力学における粒子が、粒子性と波動性といった同時に存在しえない矛盾する状態を持つからである。そこで、粒子の状態は『重なり合っている』としたのだ。実際にどの状態にあるかがわかるのは、人間が観測した時だというわけだ。シュレーディンガーの猫で言えば、『死んでいるか、生きているか』が観測によって決まるわけである。これを『コペンハーゲン解釈』と言う。認識論の展開の一つだ。

(中略)アインシュタインは、量子力学のそういう極端な考え方には一貫して反対していた。アインシュタインが、デンマークの物理学者で量子力学を主導したニールス・ボーアに言った有名な言葉がある。

『月は、君が見ていない時には、そこにはないというのか』

アインシュタインは、誰が見ていなくても、月はそこにあると思っていた。


この『シュレーディンガーの猫』の考え方のように、『人が認知して初めて』、人々にとってそこに(真理・神・愛)が存在することになるわけだが、アインシュタインの言うように、最初からその『事実(真理)』は存在していたのである。そう考えると、バークリーの『あると感じるものだけがある』という解釈は、いささか首をかしげざるを得ない。だが、彼は『英国経験論の三大哲学者』の一人だ。


英国経験論の三大哲学者

  1. ジョン・ロック
  2. ジョージ・バークリー
  3. デイヴィッド・ヒューム


ヒューム

ヒュームはスコットランドの懐疑論者だ。


[デイヴィッド・ヒューム]


各人の誕生年

ジョン・ロック1632年
バークリー1685年
ヒューム1711年


彼の場合、徹底した経験論者かつ、徹底した懐疑論者だった。当時、時代の流れが『神⇒科学』へと進んでいた中で、様々な因果関係が重要視されていた。


MEMO
冷たい空気と温かい空気が出合う=雷が起きる。


しかし、ヒュームはこの因果関係の客観性を否定した。例えば『パブロフの犬』だ。犬に餌をあげると同時にベルを鳴らすと、そのうち犬は、ベルを鳴らしただけでよだれを垂らすようになる。つまり、犬がよだれを垂らすのは、


犬がよだれを垂らす=餌を食べる前


という図式は成り立たないというのだ。ただベルを鳴らしただけで犬はよだれを垂らすことがある。すると、餌とよだれに因果関係はないわけだ。



Wikipediaにはこうある。

一般に因果関係といわれる二つの出来事のつながりは、ある出来事と別の出来事とが繋がって起こることを人間が繰り返し体験的に理解する中で習慣によって、観察者の中に「因果」が成立しているだけのことであり、この必然性は心の中に存在しているだけの蓋然性でしかなく、過去の現実と未来の出来事の間に必然的な関係はありえず、あくまで人間の側で勝手に作ったものにすぎないのである。では「原因」と「結果」と言われるものを繋いでいるのは何か。それは、経験に基づいて未来を推測する、という心理的な習慣である。


こうした意見を受け、彼よりも10個下のある哲学者が立ち上がることになる。のちに、『ヨーロッパの最も偉大な哲学者の一人』と言われる、イマヌエル・カントその人である。


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論点構造タグ

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問題提起(一次命題)

「イギリス経験論の三人(ロック・バークリー・ヒューム)は、合理論から経験を奪い返しながら、人間・世界・因果・国家をどう捉え直し、その極端さがどのようにしてドイツ哲学(カント)を呼び出すことになったのか。」


因果構造(事実 → 本質)

  • 事実:大航海・地動説によって「そうであろう」と信じていた合理論的前提が経験によって覆され、人々は「経験から得た知識」の価値を再評価するようになった。
  • 事実:ロックは「人は白紙の状態で生まれ、経験によって善にも悪にも染まる」とし、生得観念や性善説・性悪説を相対化、経験を知識の唯一の源泉とみなした。
  • 事実:ロックはホッブズの「国家に全面服従」から半歩離れ、「抵抗権」「革命権」「代表民主制」「三権分立」を通じて、民衆の側にも国家に対する正当な拒否権があると主張した。
  • 事実:バークリーは徹底した経験論とキリスト教信仰を結合し、「あると感じるものだけがある」という主観的観念論に到達、「世界の安定した知覚は神が保証している」と解釈した。
  • 事実:ヒュームはさらに徹底して、「因果関係の客観性」を否定し、人間が見ているのは「出来事の連続と、それに慣れた心の習慣」にすぎず、因果性は外界にあるのではなく心の中の蓋然性にすぎないとした。

本質:

  • 英国経験論三者は、「経験」を徹底的に持ち上げることで、
    • ロック:人間と国家・善悪観・知識の出発点を更新し、
    • バークリー:存在と知覚の関係を極端に主観化し、
    • ヒューム:因果と真理の客観性そのものを揺るがし、
      その結果として、「それでもなお客観性や科学を守るにはどうするか」というカントの問題設定を、強制的に生み出した。

価値転換ポイント

  1. 「人は生まれつき善/悪/観念を持っている」→「人は白紙で生まれ、経験で書き込まれる(ロック)」
    • 性善説・性悪説・生得説をいったんフラットにし、環境と経験の重みを強調。
  2. 「国家に服従してこそ平和」→「国家が越権すれば民衆は抵抗してよい」
    • ホッブズの“服従の平和”から、ロックの“抵抗権付き契約”への更新。
  3. 「物はそこにある」→「あると感じるものだけがある(バークリー)」
    • 客観的実在よりも知覚経験を優先。世界の安定性は神の保証による、という信仰的オチ。
  4. 「因果は世界の外側にある法則」→「因果は経験に慣れた心の習慣(ヒューム)」
    • 雷=冷暖の空気の出会い、餌=よだれ、のような図式を「実は心が作ったリンク」に落とす。
  5. 「確信が強い=正しい」→「確信の強さと正しさは無関係(ロック)」
    • 認知バイアス・イデオロギーの危うさに対する早期の警鐘。

思想レイヤー構造

【歴史レイヤー】

  • 17世紀後半〜18世紀:合理主義(デカルト・スピノザ・ライプニッツ)と経験論(ロック・バークリー・ヒューム)がヨーロッパ知の両極となる。
  • 科学革命・啓蒙主義・宗教権威の相対化のなかで、「経験にもとづく知」が力を持つ。
  • この両極の対立が、のちのカントによる「両者の総合」へとつながる。

【心理レイヤー】

  • ロック:
    • 「確信と真理は別」という冷静な知性。
    • 白紙説から、人間形成の不確定性と可能性を同時に引き受ける心理。
  • バークリー:
    • 多様な思想(無神論・唯物論など)の乱立への不安から、「神が世界の安定を保証する」という解釈に寄りかかる心理。
  • ヒューム:
    • 「人間は因果関係を見ていると思い込んでいるだけでは?」という徹底懐疑。
    • 「でも、実際には人間は習慣に従って生きる」というクールな諦観。

【社会レイヤー】

  • ロック:
    • リヴァイアサン的な絶対国家に対する、抵抗権・革命権・代表制・三権分立の提示。
    • 近代立憲主義・自由主義の理論的基盤。
  • バークリー:
    • 理神論・唯物論・無神論の台頭に対する、キリスト教的世界観の防衛役。
  • ヒューム:
    • 科学主義・因果律信仰に対する、「それ、本当に外界の性質と言えるのか?」というブレーキ。
    • 「原因と結果」を過信した社会工学・政策への懐疑にも接続しうる。

【真理レイヤー】

  • ロック:
    • 「真理=経験に耐えうるもの」
    • 生得観念を疑い、確信の強さから真理性を切り離す。
  • バークリー:
    • 「真理=神が保証する安定した知覚構造」
    • 実在を知覚と神学の側に引き寄せる。
  • ヒューム:
    • 「真理=高い蓋然性をもつ習慣的連結」
    • 因果性を「心の中の規則性」に還元し、外界の必然性を否定。

【普遍性レイヤー】

  • 「白紙 vs 性善 vs 性悪」は、現在の発達心理・行動科学にも繰り返し現れる普遍テーマ。
  • 「感じたものだけがある」と「見ていなくてもある」は、量子力学の解釈問題・観測問題にも通じる普遍対立。
  • 因果懐疑は、「ビッグデータが示す相関」と「本当の因果」を混同しやすい現代にもそのまま刺さる。

核心命題(4〜6点)

  1. ジョン・ロックは「人間は白紙で生まれ、経験がすべてを書き込む」とすることで、性善説・性悪説・生得観念を相対化し、知識と人格形成を経験にもとづいて捉え直した。
  2. ロックは、ホッブズの「国家への全面服従」を半ば認めつつ、「国家が越権すれば抵抗権・革命権を行使してよい」として、近代自由主義と三権分立の基礎を築いた。
  3. バークリーは「あると感じるものだけがある」という徹底した経験論から、「世界の安定した知覚は神のはからい」と結論づけ、経験論とキリスト教信仰を結びつけたが、この見解は現代物理やアインシュタイン的実在観から見ると偏りが大きい。
  4. ヒュームは、因果関係を外界の必然ではなく「経験の反復から生じる心の習慣」にすぎないと考え、因果性の客観性と科学の基礎に強い懐疑を投げかけた。
  5. ロック・バークリー・ヒュームの三者は、「経験」を徹底することで合理論を修正・破壊し、その極端さがカントに「それでも科学と客観性をどう回復するか」という課題を与えた。
  6. ロックの「確信の強さは正しさの証拠ではない」という言葉は、宗教・イデオロギー・政治・SNS時代の信念過剰を見抜く普遍的灯であり、現代の情報環境にも直結する。

引用・補強ノード

  • ジョン・ロック
    • 「確信の強さがそのまま正しさの証拠になるわけではない。」
    • 「新しい意見は常に疑われ、たいてい反対される。まだ一般的ではないという理由だけで。」
    • 白紙説・経験論・抵抗権・革命権・三権分立。
  • プラトン/孟子/荀子
    • 生得説/性善説/性悪説との比較で、ロックの白紙説の位置づけが明確になる。
  • バークリー
    • 「あると感じるものだけがある」
    • 知覚と神学を接続する主観的観念論。
  • シュレーディンガーの猫/コペンハーゲン解釈/アインシュタイン
    • 観測と実在の問題を通じて、「認識して初めてある」と「認識に関係なくすでにある」の対立。
  • ヒューム『人間本性論』など
    • 因果関係=「経験の反復+心の習慣」という蓋然性にすぎないという懐疑。
  • イマヌエル・カント
    • ヒュームの因果懐疑に“目を覚まされた”と語り、「経験論と合理論の総合」に挑むことになる哲学者。

AI文脈抽出メタデータ

主題:
英国経験論三大哲学者(ロック・バークリー・ヒューム)が、「経験にもとづく知」を徹底することで、人間観・国家観・実在観・因果観を更新し、その極端さがのちのカントによる総合(ドイツ哲学)を呼び込んだ流れ。

文脈:

  • 歴史状況:ルネサンス〜啓蒙主義〜科学革命の中で、合理論と経験論がヨーロッパ知の両極を形成。
  • 思想系統:デカルト/スピノザ/ライプニッツ(合理論) ↔ ロック/バークリー/ヒューム(経験論) → カント(総合)。

世界観:

  • 人は生まれつき何者かではなく、経験によって形成されていく。
  • 「見る」「感じる」「信じる」と「本当にある」「本当に因果がある」は別問題であり、そこには常にギャップがある。
  • 真理は「確信の強さ」ではなく、「経験と理性の両方に耐える構造」で判断されるべきである。

感情線:

  • 大航海・地動説による合理論崩壊 →
  • ロックによる経験基盤の再設定と自由への希望 →
  • バークリーによる経験と信仰の再結合 →
  • ヒュームによる因果・真理の徹底解体 →
  • それを受けたカントの「何とかこの崩壊を乗り越えたい」という決意へ。

闘争軸:

  • 生得観念/性善・性悪 vs 白紙説・経験重視
  • 国家への全面服従 vs 抵抗権・革命権
  • 実在主義(見ていなくてもある) vs 知覚主義(あると感じるものだけがある)
  • 外界の因果律 vs 心の習慣としての因果
  • 絶対的確信 vs 冷静な懐疑と検証
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