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森信三『金の苦労を知らない人は、その人柄がいかに良くても、どこか食い足りぬところがある。人の苦しみの察しがつかぬからである。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

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ふむ…。

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目次

考察

それがかつての私だ。20代前半までの私だ。私の人柄は、良い方だった。周りの評判もあった。私の周りにはいつも笑顔があった。当たり前だ。私が笑わせていたのだから。しかし、私の人間的な価値は、大したものではなかった。私が周りを楽しませ、貢献するに比例して、私には見返りがあるはずだった。そう願っていた。それを狙っていた。

 

しかし、それはなかった。そこにあったのはまるで、『ピエロのパラドクス』だ。

 

 

パラドクス=逆説。つまり、ピエロは人を笑わせたかった。友達になりたかった。そして、そこに集った皆で、あわよくば一緒に何かをやりたかった。しかし、化粧を落とし、芸を辞めると、人々はあっという間に自分の前から立ち去ってしまった。そこに残ったものは、追い求めていた事実ではなかった。ピエロは、人々を楽しませることにばかり気を取られ、自分という人間の本性が何であるかを、そこにいる皆に伝えそびれたのだ。

 

彼らは、『ピエロの本性』になど興味はなかった。彼らが興味があったのは、『ピエロがやる芸』だったのだ。

 

ドストエフスキーは言った。

 

私が、人々の笑いの中心という『第一級の地位』にいることが出来たのは、私が彼らの『ニーズ』を満たしていたからであり、私の信念や、理念に共鳴していたのではなかった。悪かったのは私の方だ。何しろ私は、彼らを『利用しようとしていた』のだから。『あわよくば』何かを一緒にやろうと思って、しかし、それを支配するのは自分であると考えていた。

 

それよりも先にやるべきことがあった。人に、ついてきてもらいたいのなら、見せるべき誠意があった。私は自分の力を過信して、傲慢不遜に陥り、人間を自分の思い通りに動かそうとして、自滅したのだ。

 

 

 

 

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