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カミュ『人間は理由もなしに生きていくことはできないのだ。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

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ふむ…。

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考察

ルソーの言う、

 

ということで考えると、『呼吸すること』と、カミュの言う『生きていくこと』は違う。ルソーの言う『行動すること』が、カミュの言う『生きていくこと』に値するわけだ。

 

例えば、『そこに佇む』ことは出来るが、『ある方向に歩いていく』となると、それは容易ではない。なぜなら『なぜその方向に歩くのか』という発想が頭をよぎるからである。『逆じゃないのか』という心の声も聞こえる。『いや、あっちの方向だ』という他人の声も聞こえる。その中で、『その方向に歩く』ことを決めるには、『意志』が必要になる。『意志』が、『目標』が、『理念』が、『信念』が、『信仰』が必要になる。

 

私の母はクリスチャンで、夫(つまり私の父親)を亡くした。今、彼女の生きる支えになっているのは何かと、ふと考えることがある。彼女の行動を見ていると、私は彼女が、何のために生きているのか、首をかしげそうになることがある。

 

クリスチャン

 

料理はやむを得ずやるという感じで、掃除はなるべく手を抜きたい。揉め事はなるべく避けて、娘(妹になる)となるべく慣れ合ってテレビを観たい。たまに旅行に行くし、教会(というより集会)には毎週欠かさず行く。今も軽井沢の大きな福音センターに長期宿泊しているわけだが、何というか、彼女からは『前に進んでいる』というよりは、『ずーっと前からそこに停滞している』という印象を持つことが本音だ。

 

例えば、ずーっと掃除の仕方は同じ調子だし、なんなら、綺麗好きの私が掃除をするように画策しようとさえする。『自分で掃除のスキルを上げる』という発想ではなく、人にやらせて、自分の本質は変えない、という印象を彼女を数十年見てきて思うのだ。それは私が男だからであり、男とは『階段を登ることに使命感を覚えている』が、女は『階段の踊り場でシートを広げてピクニックをすることで生きている実感を覚える』という、そもそもの価値観の差から来る違和感なのかもしれない。彼女とて、私に同じような違和感を覚えることもあるかもしれないわけだ。

 

女

 

しかし、夫を亡くし、弟も姉もなくし、子供達が巣立ち、あるいは完全に自我が発達して『自分の思う様な存在』ではなくなった今、彼女からたまに『空虚さ』を覚えるのが事実だ。『信仰』が前を向いて生きるために必要だと言ったが、『信仰』はおそらくそうではなく、『とりあえず下を向いた目を、前に向ける』だけのような気がしている。

 

もちろんそれだけで十分だ。子としては、少しでも長く生きてもらうことが何より重要だ。なんせ、母はこの世でもうたった一人の、私の親なのだ。しかし、『前に進む』ということは、どういうことだろうか。どちらにせよ終着点は『死』である。私と母の価値観は違うが、どちらが正しいというわけでもなさそうだ。この世をどう生き貫けば、『命を使い切った』ことになるか。それが全ての人間に与えられている、人生のテーマである。

 

 

 

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