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アルファベットの起源は?紀元前13世紀頃に生まれた『様々な世界初』を見てみよう

ヒッタイト・フェニキア


ハニワくん

先生、質問があるんですけど。

先生

では皆さんにもわかりやすいように、Q&A形式でやりとりしましょう。


いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

・世界で初めて鉄を本格的に使用した民族は?
・史上初の公式な軍事記録に残された戦争は?
・アルファベットの起源は?

1.現在のトルコあたりに生活していた『ヒッタイト人』です。
2.古代エジプトとヒッタイトの戦い『カデシュの戦い(紀元前1286年頃)』です。
3.現在のエジプトやイラクあたりに生活していた『フェニキア人』の作ったフェニキア文字がギリシャに伝わり、そしてそれが『アルファベット』になります。


ハニワくん

なるへそ!

博士

も、もっと詳しく教えてくだされ!


これらはちょうど紀元前13世紀頃のことです。

しかしそれはあまり関係なく、注目したいのは『メソポタミア文明』、『エジプト文明』といった大きな文明の間にあった小さな文明の中にも、現代に影響を及ぼすほどの文化が作られていたということですね。


博士

うーむ!やはりそうじゃったか!

ハニワくん

僕は最初の説明でわかったけどね!

先生

更に詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。


目次

紀元前13世紀の『世界初』


上記の記事の続きだ。その記事に、『小アジアの大国ヒッタイトと戦火を交えた』ラムセス2世の話を書いたが、そこに出てくるヒッタイトというのは、世界で初めて鉄を本格的に使用した民族だ。


紀元前1286年頃、シリアのオロンテス川一帯で起きた、古代エジプトとヒッタイトの戦い『カデシュの戦い』は、史上初の公式な軍事記録に残された戦争であり、成文化された平和条約が取り交わされた史上初となる戦いであるともいわれている。ラムセス2世は、その平和条約が結ばれ、対外情勢が安定すると、記事に書いたように国内での神殿建築に関心を向けたわけである。


[アブ・シンベル神殿にあるカデシュの戦いでのラムセス2世]


ラムセス2世率いる古代エジプトと互角に争うのだからなかなかの民族である。更にヒッタイト人は、エジプトだけじゃなくメソポタミアにも侵攻した。それはカデシュの戦いよりも更に300年以上前のことである。紀元前16世紀頃、メソポタミアを征服したのだ。この頃は遊牧民族が豊かな大地を求めて放浪する時代だったから、ヒッタイト人も様々な土地に出向いたのである。ヒッタイトというのは場所的には、今のトルコあたりだ。



だが、このヒッタイトが敵わなかった民族がいる。それが『海の民』だ。この民族の詳細は、いまだに分かっていない。正体不明なのだ。しかし彼らは紀元前12世紀頃このヒッタイトを滅ぼし、更にエジプトの新王国も弱体化させた。


フェニキア人の『フェニキア文字』

またこの時の影響で、


  • アラム人
  • フェニキア人


という民族も勢力を伸ばすことになる。彼らが作った文化も、後世に影響を与えることになる。まずアラム人だが、彼らの文字は現在のアラビア文字や東南アジアの文字の源流になる。そしてフェニキア人の作ったフェニキア文字は、ギリシャに伝わり、そしてそれがのちに欧米諸国の『アルファベット』になる。


フェニキア文字の1文字目は『アレフ』で、2文字目は『ベートゥ』である。ギリシャ文字のαは『アルファ』であり、βは『ベータ』だが、これをつなげると『アルファベータ』。つまり、アルファベットの起源がこのフェニキア文字にあることがわかる


世界で初めて鉄を本格的に使用した民族ヒッタイト人
史上初の公式な軍事記録に残された戦争カデシュの戦い
アルファベットの起源フェニキア文字


メソポタミアやエジプトほど有名じゃないが、その間にあった小さな文化でも、後世に大きな影響を与える歴史的事実が存在していたのだ。


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