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ラ・ロシュフーコー『自分ひとりが賢いものになろうとするのは大馬鹿者である。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

運営者
ふむ…。

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目次

考察

ソクラテスは、

と言ったが、それは彼が『アブ』を買って出ていたからだ。儒教の始祖、孔子は、

と言った。つまり、知者は自分の楽しませる方法を心得ているが、仁者ともなると、更には周囲の者まで楽しませることが出来るということ。

普通、自分だけが知識があって、その他の人が知識が無ければ、まるでその人だけが卓越し、優遇され、群を抜き、秀でて、尊敬され、神格化され、あるいは崇められるだが、本当の知者は、そんな存在には成り下がらない。むしろ、買って出る。世間一般で『損』と言われている役を、買って出る。

というかそもそも、『自分一人だけが賢くなれる』ということはない。私はかつて、恩師にこう言われたことがあった。

『お前は醜い。卑怯だ。汚い。ずるい。』

自他ともに認めるはずの優秀生活態度を送っていた私は、その言葉を受けたとき、目の前が真っ白になった。本当に、現実ではないと思った。間違いなく私は過信していたのだ。しかし、17歳の私を過信させるだけの表層的な条件はそろっていたのだ。

誰から注意を受けることもなく、むしろ模範的な生活態度だった。私が集団のリーダーを任されると必ずまとまりがよくなるから、リーダーに任命されることも多かった。だが、私はそう言われたのだ。それは、17歳の少年にとってはあまりにも奥の深い教育内容だった。私が指摘されたことは、『見て見ぬふりをする』ということである。つまりこういうことだ。

指摘

『おいお前、模範的なんだってなあ。優秀で、非の打ち所がないんだってなあ。…そりゃあそうだろう。触らぬ神に祟りなしだ。お前は自分が優秀で器が大きいと思っているのに、自分の人生のことだけを最優先にして生きている。

そりゃあ黒に触れなきゃ、白くいられるだろうよ。お前は汚いな。ずるい。醜い。卑怯だな。お前の器の大きさはたかが知れてるよ。』

私はそのメッセージで、恩師が私にそう伝えていると悟ったのだ。

そのことを翌日恩師に伝えると、驚いた顔をして『その通りだ』と言った。まさかたったの一日でそのことに気付けるとは思っていなかったらしく、目を丸くしていたのだ。

しかし、気づくのはできたがその後の行動は100点ではない。確かに私はそれからというものの、その次の目標に向かって努力をしていた。それは以下の記事にも書いたことだ。

『幸福がこの上なく大きい場合には微笑と涙が生まれる。』

だが、私は恩師が求めた通りの人間には、その期間ではなることはできなかっただろう。まだまだ自分を優先にして『自分だけ白く』生きようとする心があったに違いない。何しろ、あれから17年経った今でもまだ、その気持ちは完全に消えてないのだから。

『自分ひとりが賢いものになろうとするのは大馬鹿者である。』

その通り。そして、自分一人だけが『賢い者』になることはできない。目の前の黒い問題を見て見ぬふりをしている人間に、白い人間などいないのだから。

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補助的分析(AIによる語彙・背景・正確性の中立整理)

※本節では、運営者の内省(言葉だけを見て内省した解釈)ではなく、AI(ChatGPT)による「中立性」と「正確性」を基準に、今回の名言を整理します。名言の多くが出典未確認である現実を踏まえつつ、語彙・背景・意味領域を客観的に位置づけます。

名言提示(再掲)

ラ・ロシュフーコー
『自分ひとりが賢いものになろうとするのは大馬鹿者である。』


一般的な解釈

この言葉は、「知恵や理解は本来、他者との関係や相互作用の中で育まれるものであり、独占しようとする態度そのものが愚かさを露呈する」という趣旨を示しています。
ラ・ロシュフーコーは、17世紀フランスの宮廷社会において、知性を誇示し他者を出し抜こうとする人間が、かえって孤立し判断を誤る現実を観察し、この断定的表現を用いました。
思想的・歴史的視点からは、【知恵/孤立】【協働/独善】【理解/虚栄】という対立軸を明示し、賢さの基準を個人能力から関係性へと転換する意義を持ちます。


思考補助・内省喚起

この名言は、「あなたの賢さは、誰かを排除する形で成り立っていないか」という問いを与えてくれます。
私たちは日常的な行為や判断(議論・意思決定・評価)において、自分だけが正しい、理解していると思い込むことで、他者の視点や知恵を切り捨てていないでしょうか。
感情や優越感に流されず、知恵が共有と対話の中で磨かれているかを見直すための内省の起点となり得ます。


翻訳注意・文化的留意点

文化的背景:
本発言は、自己愛(アムール・プロプル)を批評するフランス道徳論の典型であり、知性の否定ではなく独善の否定を意図しています。日本語では反知性主義と誤解されやすいため、協働的知性の強調として読む必要があります。

語彙の多義性:
「賢いもの」は知識量ではなく、判断の妥当性や洞察の深さを指します。
「ひとりが」は数量の問題ではなく、排他的態度を含意します。

構文再構築:
原文の断罪的構文は、日本語では原理提示型に再配置が可能です。
例:「知恵を独占しようとする姿勢こそが、最大の愚かさである」
愚かさの原因を明確にする再構成が考えられます。


出典・原典情報

※出典未確認
ラ・ロシュフーコー『箴言集』の思想傾向と一致する言葉として知られていますが、特定箴言番号との一次照合は未確認です。


異訳・類似表現

異訳例:
「自分だけが賢者であろうとする者ほど愚かな者はいない。」
「賢さを独り占めしようとする者は、最も愚かである。」

思想的近似例(日本語):
「独りよがりの知恵は、知恵ではない。」── ※出典未確認

思想的近似例(英語):
“He who wants to be wise alone is a great fool.” ── ※出典未確認


タグ(思想分類)

#知恵 #独善 #自己愛批評 #対話 #近世フランス


語義分解(主要キーワード)

用語 定義 補足
自分ひとり 排他的立場 他者排除を含意
賢い 適切に判断する能力 知識量とは異なる
なろうとする 意図的志向 虚栄と結びつきやすい
大馬鹿者 極端な評価 行為原理への断罪

位置づけ構文(思想国家における構文的機能)

この名言は、「知性は競争で勝ち取るもの」という通念の再定義という思想的挑戦を含んでいます。
構文としては、「断罪構文」「価値転換構文」「関係倫理構文」に分類され、思想国家内部の〈判断〉〈倫理〉〈責任〉の構造群と連動可能な核を持ちます。


感受対象(思想UX設計における対象読者)

・議論や評価で孤立感を覚える層
・知的優越感に疲弊している層
・対話と協働による判断を重視したい層


この言葉を更に5つの視点から再考する

※将来的に判断軸・時間軸・倫理軸・定義軸・結果軸に分岐する予定。
ここでは親記事として導線のみを提示する。

➡ 『自分ひとりが賢いものになろうとするのは大馬鹿者である。』をさらに深めて読む
(ここに静的HTMLリンクを手動で貼る)

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