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ジョン・ミルトン『しばしの別離は再会をいっそう快いものにする。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

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ふむ…。

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目次

考察

限界効用の逓減』という考え一つを見ても、一度離れて、枯渇させ、そしてそこに水を流し込んで潤すというのは、通常以上の効力を発揮することを期待できるのがわかる。例えば下記の図で、左が『ほぼ充足』、右が『ほぼ枯渇』している状態。このメーターが『喉の渇き』のメーターだとすると、左は『さっき飲んだばかり』で、右は『もう丸2日飲んでない』ようなイメージだ。

 

 

では、どちらが水分を補給したときに、そこから大きな効力を得られるだろうか?という考え方である。ミルトンが言っているのもこういうことである。

 

『しばしの別離は再会をいっそう快いものにする。』

 

この逆で、毎日顔を合わせると、いつの間にかそれが当たり前のものになる。人は失ってからしかそのものの大切さを理解できない傾向があるので、毎日あって当たり前の物、いて当たり前の人に感謝の気持ちをなかなか持てないものである。

 

感謝

 

もちろん中にはその感謝の気持ちをよくわかっていて、日ごろ世話になっている人に感謝の気持ちを伝えることがある。そういうときは感動が生まれる。しかしその感動が生まれるのは『その行為が珍しい』からであり、それが日常的にどの家庭でも当たり前に行われている行為であれば、そこに希少性はなく、感動も薄くなる。

 

例えば、レディーファーストが当たり前の国の女性が、日本に来て電車の棚の上から荷物を取り出そうとするとき、日本人の男性が誰一人助けてくれなかったことに、文句を言っていた。彼女からすれば、そういうときに男性が女性を助けるのは当たり前なのだ。しかし、このレディーファーストの遅れた日本という国でそういう男性がいたら、その人には希少価値が出て、その時受ける女性の感動の度合いが大きくなる。

 

(珍しい人だなあ。こんな人いるんだなあ。)

 

と思って、感心するだろう。恋をすることもあるかもしれない。しかしその外国の女性ならどうだろうか。(当たり前だ)と思うかもしれない。もう一度あのメーターを見てみよう。

 

 

左が外国の女性で、右が日本の女性だ。右は枯渇している。明らかに普段、レディーファーストたる待遇を受けておらず、枯れてしまっている。だが、だからこそたまにそういう扱いを受けたとき、潤いを人一倍覚える。心が感動し、かつてない充足を覚える。

 

『しばしの別離は再会をいっそう快いものにする。』

 

私の母親はクリスチャンであり、夫である私の父はもう他界している。そして最後に残された祖母はもう90歳で、いずれは必ずこの世を去るだろう。私は違うが、祖母も母親もクリスチャンだ。天国がどうという話をして盛り上がっている。実際にそんな場所があるかということではなく、彼女らは死んであの世で、亡くなった最愛の伴侶と再会することを、どこかで夢見ている。

 

もし、それで死に対する恐怖がなくなり、この世を毅然とした態度で生きていけるなら、私は彼女らを非難することはできない。クリスチャンであれ、そうじゃなかろうと、この儚く虚しい一生に、何とかして尊い意義を見出そうとする人間の矜持は、とても厳かである。

 

クリスチャン

 

 

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