index

ゲーテ『人を賞美するのは、自己をその人の水準に置くことになるのである。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

運営者
ふむ…。

[adrotate banner=”6″]

目次

考察

例えば話を聞く。話の内容がよく理解できる。うなづき、相槌を続ける。途中で話の腰を折ってはならないと考えているからだ。相手が話し終わる。相手は、

 

(よく相槌は打ってくれたが、本当に理解してるのだろうか)

 

という半信半疑の状態にある。次の一手で、その全てが明らかになる。『賞美(認めて、褒め称える)』出来るのであれば、それは『相手を理解できた』ということになり、『的外れな意見を言う』、あるいは、『話を逸らす』のであれば、それは『相手の話を理解出来なかった』ということになる。

 

礼儀

 

何しろ『賞美』するには、その話がどういう的を捉えていて、その時にどんな思いを相手がして、そしてその結論に至るまでどんな葛藤をくぐり抜けたかを、理解していなければ出来るはずもない。それがわかったということは、自分も同じ体験をしている。

 

(自分の立場になって、本当に(理解できる)と思っていたから、話を聞いてくれていたんだなあ。話してよかったなあ、)

 

と思われ、相手から信頼されるだろう。その信頼関係は、相手への理解、そしてその前に、自分がそれまでの半生で果敢に挑戦し、失敗し、葛藤し続けた波乱万丈な人生がなければ、あり得なかった。何しろ人間が最初に『人の気持ちを理解した』のは、相手が『痛がっている姿』を見たことだと言う。

 

(自分も足をぶつけたとき、痛かったんだよなあ…)

 

つまりここからもわかるように、人の気持ちを理解するためには、まずは自分が同じ経験をすることが大前提なのである。簡単に『人の立場になってみて』と言うが、それよりも重要なのは、自己体験である。

 

自己体験

 

私は震災の時、東京にいたのだが、体感震度は人生で一番大きいものだった。

 

(死んだ)

 

そう思った。それほどの揺れを、体験したのだ。だが、同じ東京にいる身内に電話したとき、あっけらかんとした声でこう言うのだ。

 

え?そんなに揺れたっけ。

 

なんという温度差だろうか。私は一瞬その身内が、(こいつは本当に身内なのか?)と疑ってしまったほどだ。まるでこちらの様子のことなど気にしていない。自分が揺れたか、そうでないかだけなのだ。私が彼に電話したのは、生まれて初めてのことだった。

 

被災者の気持ちは、被災者にしかわからない。私でさえ、ここまでセンシティブになったのだ。東北を筆頭とした震災の被災者は、一体どういう気持ちかわかるだろうか。人の気持ちを賞美するとか、理解するとか、そういうことをしようと思うなら、まず、自分にどれだけ『その資格』があるかどうか、厳かに自問しなければならない。

 

 

 

[adrotate banner=”7″]

関連する『黄金律

あわせて読みたい
『アウトサイド・インではない。インサイド・アウトだ。』   第18の黄金律 『アウトサイド・インではない。インサイド・アウトだ。』   外(環境)が自分の運命を握っているのではない。内(自分の心)がそれを握って...

同じ人物の名言一覧

あわせて読みたい
ゲーテの名言・格言一覧 ドイツの詩人。男。1749年8月28日に誕生したゲーテは、本名はヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテといい、ドイツの小説家・詩人・劇作家として執筆活動を行いながら...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次