『無記』とは、ブッダが死後の世界の存在や、この世がどのように成り立っているかといった根本的な問題について質問を受けた時、それに対して一切答えない姿勢を貫いたという事実を指す言葉。人間は自分の考えや夢を口にすると、それだけでかなりの満足を得てしまう。そんな人間の弱さを熟知していたブッダは、安易に答えることをせず、黙々と自信の信じるところを実践してみせたのである。この心からは、周囲からどんな批判を受けようと、黙って自分の信じるところを貫けばよいという、人生に対しての在るべき姿勢を教えられる。答えなどないのだ。諸行無常なのだ。自分の生きたいように、生きればいい。
参考文献
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