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ヘミングウェイ『人間の価値は、絶望的な敗北に直面して、いかにふるまうかにかかっている。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

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ふむ…。

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目次

考察

ヘミングウェイはこうも言った。

 

ここに全てを書いた。人間は、土壇場で本性が出る。特にこの『絶望的な敗北』に直面した場合は、もう何もかも匙を投げてもいいという言い訳がそろっていて、人が自暴自棄になりがちである。そんな中、それでも気丈に振舞い、自分の責任を果たし、覚悟を微動だにさせない。そのような人がいるとしたら、それは称賛に値する人間である。

 

例えば私は、17歳で父親を亡くした後、悪友たちと笑って楽しくすごした。多くは私が笑わせ、いつもそこに笑顔があるようにしていた。それから数年経ったある時、悪友の母親が亡くなり、彼は私に言った。

 

自分の母親が亡くなって、君のすごさがわかった。よく自分の親が死んで哀しいのに、あんなに笑って、みんなを楽しませることができたね。

 

彼は母親の命が大事なあまり、センシティブになり、悲劇のヒーローに浸ろうとしていたのだ。しかし、私のような生き方をする人間がいるからそれができなかった。悲劇のヒーローを演じた方がよっぽど楽だと思ったのだ。とても、この事実を前向きにとらえ、明るく生きていくことはできないと思った。

 

私の場合は、少し無責任なほど楽観主義者だ。自殺する選択肢もある中で、私はそれを決してしない。いくら自分が悪くてもそれをすることはない。そこにあるのはある種の狂気である。

 

別役実は、

 

と言ったが、私はまるで、エゴイストそのものなのである。しかしそれは別の角度から見るととてもたくましい。悪友の彼は、私をそういう角度から見て、そのような感想を抱いたのだ。

 

さて、ここで映画を紹介しよう。ある戦争を体験した老人が、最愛の妻にも先立たれ、残った身内にも冷たくされ、世の中に対して穿った考えを持ち、孤独に生きていた。そんな時、隣に引っ越してきた違う国の家族と出会い、かき回され、一度は対立し、そして最後には一緒に食事をするまでになった。

 

しかしその理由は、その一家の少年と少女の二人を、親身になって助けたからだ。その助け方はいささか強引だった。もちろん、強引にしなければならない場面ではあった。不良集団にしつこく絡まれ、延長線上に悲劇を見たからだ。

 

だが、やはり負の連鎖は始まってしまった。復習が始まったのだ。少年、少女が住むその家が銃弾でハチの巣にされた。そして、少女は強姦され、暴行され、見るも無残な顔になってしまった。

 

『人間の価値は、絶望的な敗北に直面して、いかにふるまうかにかかっている。』

 

老人はたしかに『絶望的な敗北』に直面した。自分のせいで、この一家に多大な闇を負わせることになったと考えてしまった。そしてある行動に出た。続きは映画で観たい。『グラン・トリノ』である。

 

 

 

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