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セネカ『怒りに対する最善の手段は猶予である。怒りに対して、いきなり許しを求めることはせず、熟慮を求めよ。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

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ふむ…。

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目次

考察

いきなり超上級編の話をしよう。人を殺した。その人の遺族が、犯人を殺したいくらい憎んだ。悲しんだ。嘆いた。死を考えた。そして加害者も同じように、苦しんだ。だが、その上を行く辛さを、遺族は味わった。しかし、その上を行くほどの苦難の道のりを、加害者は負うことを決意した。

 

苦難

 

加害者のその気持ちは、嘘ではなかった。本当に心から反省して、遺族の為に尽くすことを誓った。加害者は何通も何通も遺族に手紙を送った。しかし遺族はそれを、開封すらしなかった。加害者は、本当に改心したことを認められ二十数年後、刑務所から出所することが出来た。遺族はまだ生きていた。しかし、遺族は加害者の手紙を、やはり開封していなかった。

 

しかし、捨てずに保管していた。ここに、どういう心境があるだろうか。

 

加害者は遺族の元へ足を運び、謝罪しに行った。しかし遺族は断固としてそれを拒否した。それから何度も何度も足を運んだが、結果は同じだった。これ以上続けると逆効果になりそうだと思い、加害者は時間を空けることにした。

 

ある日、被害者の命日に、たまたまそのお墓で、遺族の人と遭遇した。それは、事件からもう30年近くの時が経った頃だった。加害者は気を使って深々とお辞儀をして、すぐにその場を去ろうとした。しかし、その背中を見て遺族が、こう言ったのだ。

 

お墓、洗ってあげてください。

 

それを背中越しに聞いた加害者は、足がすくみ、目には涙が充満した。泣いて逃げるのはよくない。泣きたいのは遺族だ。被害者だ。自分には泣く権利はない。そう、言い聞かせて来た30年間だった。しかし、涙を止めることが出来なかった。それを見た遺族は、そっと手桶とひしゃくを渡し、加害者と共に、その墓の前で、被害者の事を想った。

 

さて、この話は本当に上級編で、時間にして30年以上、そして一人の人間の命が失われている、決して軽率に考えてはならない複雑すぎる問題である。しかし、この話からは何かを得られるはずだ。

 

 

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