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ラ・ロシュフーコー『情熱は、つねに人を説き伏せる無類の弁舌家である。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

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ふむ…。

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目次

考察

イギリスの詩人、アレキサンダー・ポープは言った。

 

確かに『理性』は、羅針盤だ。方向性を定め、行くべき道を教える。そんな理性は、原則的に重要である。だが、人の心が疾風の如く突き動かされるのは、情熱である。情熱的な恋。情熱的なドラマ。情熱的な夢。この人生を、何倍にも何十倍にもドラマチックにするその情熱という要素は、この、終着点のない、虚しく、儚い虚無の人生を前に前に進めるための、エネルギー源である。

 

それが無ければ、どうしてこの人生を生きることが出来よう。羅針盤で方向を定めたからといって、その方向をひた進んだ先に、ゴールなどないのだ。そう考えると『情熱』とは、ある種の『麻痺』。アルコールや麻薬にも似た、一種の錯乱状態に似ている。

 

錯乱状態

 

 

行こう!

人生のゴールを目指して!

 

進め!

先に何があるかなど知るか!

 

繋げ!

この儚くも尊い、命を!

 

今日も人間は、そう奮起させ、鼓舞し、自らを奮い立たせ、この混沌とした、答えのない虚無たる闇の中で、確かな一歩をひた歩く。

 

『情熱は、つねに人を説き伏せる無類の弁舌家である。』

 

しかしこの言葉を私は別の角度から見れる経験を積んでいる。その角度から見るとこの言葉は実に、滑稽なのである。『詐欺』だ。詐欺師は情熱的に話し込み、相手の懐に入り込む。何しろ、相手の懐に入り込むためには情熱的でなければならない。事務的ではだめだ。日常生活のように、淡々とこなしたり、こなされたりしてはならない。非日常的でなければならない。ドラマチックでなければならない。そうした人間心理を突いたのが、架空請求の『劇場型詐欺』である。

 

架空請求

 

またあるいは、目当ての女性の前で自分の目標や価値観を熱く語る男性、そして投資家の前で自分の夢と理念を熱く語る起業家、そのどれもが、たしかに情熱的だ。だが、そこにある種の『下心』があるということを考えると、とても滑稽である。私は、たまに詐欺師とそのあたりの熱弁家の境界線を見失う。しかし、その事実があるのは確かだ。人はこの『情熱』というエネルギーに、とても弱い。その理由はきっとここに書いたように、人がこの命の儚さを知っているからだ。儚く、そして虚しい。それを尊い人生にしたい願望が、人々を情熱的にさせるのだ。

 

 

 

 

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